ソウルの日本大使館前に設置した像は、もちろん日本に謝罪と賠償を求め、日本を貶める目的で設置したものである。これに対し、米グランデール市に設置したものは、普遍的に人権の侵害があってはならない、その象徴として建てたものである。このことは設置したコリア系米国人の物言いからと、像の脇に設置されたプレートの書き込みでもわかる。次のように書いてある---
『このような非道徳的な人権蹂躙が二度と繰り返されないことを心から願います。
It is our sincere hope that these unconscionable violations of human rights shall never recur』
これがプレートの最後の文句である。つまり最も主張したいこと。ここに書いてある「人権」こそが、アメリカならではの文句なのである。知ってのとおりアメリカ建国は英国で迫害された清教徒たちが人間として生きられる新天地を求めたことに始まった。それゆえ人間が人間として生きること、人権をいわば金科玉条とするのがアメリカ。ただし先住民や黒人は人間でなかったから、永い間彼らの人権は無視された。現代では人権と言う言葉に表立って反対するのは悪人というアメリカン・スタンダードすなわちグローバル・スタンダードができあがっている。

コリア系アメリカ人はこの「人権」を利用した。アメリカに渡ってまだ１世２世が多いコリア系は、そろそろアメリカの中で地位を認められたくなった。ロサンゼルスでクリーニング屋をやって食べるだけの生活から脱出して政治的発言もできる立場が欲しい。それにはアメリカ人の心の琴線に触れる「人権」をこんなに一生懸命やっているのがコリア系だと見せつけるのが手っ取り早い。それが設置の動機であり目的である。

裁判になり、こんどはグランデール市側が「表現の自由」を持ち出した。ところが表現の自由にも抑制制限があり、表現によって他人他民族の「人権」を貶めるような表現は違法とされるのだ。でっちあげのスキャンダルが当然アウトになるのを表現は自由だと弁護する馬鹿はいない。これと同じ原則で裁判は進むことだろう。

2014年04月30日 19時02分12秒 | 歴史検証

米カリフォルニア州グレンデール市で韓国系団体が設置した「従軍慰安婦像」を巡り、撤去を求めて在米日本人らが起こした訴訟で原告側代理人を務めていた弁護士らが辞任することが４月２９日、分かった。
原告側関係者によると、弁護士側から「外部からの強い圧力があり、弁護を続けられなくなった」などと説明があったという。すでに後任の選定が行われており、原告側は「訴訟に大きな影響はない」としている。