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米ITの都、広がる格差 高給社員運ぶバス、矢面に:SFで高額所得者流入による賃貸価格上昇で低所得者と軋轢発生
http://www.asyura2.com/14/kokusai8/msg/476.html
投稿者 あっしら 日時 2014 年 4 月 14 日 03:29:50: Mo7ApAlflbQ6s
 

[地球回覧]米ITの都、広がる格差
高給社員運ぶバス、矢面に

 シリコンバレーのIT(情報技術)企業が格差問題に揺れている。サンフランシスコを舞台に、高収益と株高の恩恵を受ける社員と、家賃の高騰で立ち退きを迫られる低所得者層の対立が先鋭化。グーグルなどの通勤バスが襲われる事件が相次ぐ。対立は簡単には解消されそうもないが、溝を埋める努力が少しずつ始まっている。
□   □
 平日午前8時。市内のミッション地区にあるコーヒーショップ「マディーズ」の前のバス停には、長い行列ができていた。グーグル、フェイスブック、ヤフー――。南に約50キロ離れたシリコンバレーに本社を置く企業の通勤バスが次から次へと現れては、社員を乗せて走り去っていく。
 「SF映画の『エリジウム』を知ってるかい?」。店内で30代とおぼしき男性客が話しかけてきた。同作品では、富裕層は安全で快適なスペースコロニーで暮らし、貧しい人々は大気汚染や人口爆発で荒廃した地球に取り残される。マイクと名乗った建設作業員は、目の前の通勤バスが「富裕層をコロニーに運ぶシャトルを想起させる」という。
 対立が表面化したのは昨年12月。グーグルの通勤バスが立ち退きの増加などに抗議するデモ隊に30分にわたって包囲された。
 サンフランシスコにはツイッターなど多くのIT企業が進出。年収10万ドル(約1000万円)を超える社員が大量に流入し、低所得者層の居住区域が再開発で高級化する「ジェントリフィケーション」が進む。家賃が払えないなどの理由で住み慣れた家を追われた件数は、13年に716件と前年の2倍超に増えた。
 事態を重く見た市長は20年までに中低所得者向けの住宅3万戸を新設する方針を表明。グーグルも低所得者層の子どもを対象とした市の無料バス事業に680万ドルを寄付したが、「格差の象徴」と化した通勤バスを狙う抗議活動は後を絶たない。
□   □
 先月末、この問題をIT業界らしい手法で解決しようというイベントが開かれた。市中心部にホームレスを支援するNPO(非営利活動法人)12団体の関係者やプログラマーら135人が集結。決められた時間内でソフトやサービスの開発を競う「ハッカソン」と呼ぶ手法で、NPOの活動を支援する試みだ。
 ゲームソフト会社に務めるグスタボ・アンブロジオさん(40)は同僚3人と参加。スマートフォンを使ってホームレスの就業実態を追跡調査するシステムを2日間で作り上げた。「簡単な問題じゃないことは承知だが、少しでも役に立てたのならうれしい」
 主宰者の1人、イラーナ・リプセットさん(31)は「IT業界の人は格差に無関心なわけじゃない。ただ、何から手をつけたらいいのかわからないだけ」と話す。
 アップル元幹部のジェームズ比嘉さん(56)が事務局長を務めるNPO「フィランソロピック・ベンチャーズ・ファンデーション(PVF)」は2月、「インベンション・ハブ」と呼ぶ施設を市内に開設した。企業とベンチャーキャピタル(VC)、NPOを結びつけ、職業訓練などを通じて格差解消を目指すプロジェクトが近く動き出す。
 有力VCの創業者が、IT企業の社員に対する攻撃をナチスドイツによるユダヤ人迫害になぞらえる発言をして物議を醸すなど、この問題に対するシリコンバレーのスタンスは一枚岩ではない。
 だが、対立をあおるよりも、大きな視点から現実的な解決策を探るのがシリコンバレー流だと、比嘉さんは言う。「世界を変える前に、まずはサンフランシスコを変える。その一歩が重要だ」
(シリコンバレー=小川義也)

[日経新聞4月13日朝刊P.16]


 

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01. 2014年4月14日 19:31:47 : mHY843J0vA
ロンドンがゴーストタウン化-金持ち外国人のせいで市民住めず
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-N3ROPC6S972801.html

  4月9日(ブルームバーグ):ロンドンの高層集合住宅などを購入してもそこに住まない金持ち外国人たちは、住宅価格を市内で働く人の手に届かない水準に押し上げ地域経済に打撃を与えている−。金融街シティーの行政機関で都市計画責任者を務めていたピーター・リーズ氏が指摘した。
都市計画に29年間携わり先週退職したリーズ氏(65)は、こうした外国人は「家を買って家具を備え付けたら鍵をかけ、空き家にして出て行ってしまう。ロンドンの大きな部分がゴーストタウン化しつつある一方で、市内で働く若い人の多くは住める場所が見つからない」と話した。
不動産価格と賃貸料の上昇で、居住しない住宅保有者に対する批判が強まっている。これを受け、政府は空き家を保有する企業に税金を課し始めた。昨年12月には英住宅建設会社11社が市当局の圧力の下、ロンドンで建築中の物件をまず海外居住者に売り込むのをやめることに同意した。
英政府は空き家にかける税率を高めると同時にその税収を「本当に必要としている人に住宅を供給する」ために使うべきだと、リーズ氏は論じた。不動産仲介サビルズが2013年のリポートで試算したところによれば、メイフェアやノッティングヒルなど高級住宅地で売れた新築住宅の約85%は居住用の購入ではなかった。
「大量の住宅投資マネーの流入が恐らく、今ロンドンが直面している最大のリスクだ」とみているリーズ氏は、「政府がこの投資ブームをロンドンのために役立てる方法が何かあるはずだ」と語った。
ロンドンの一部住宅街が空き家の並ぶ暗い通りばかりになって荒れ果てるとの懸念で、政府も非居住者への課税強化に乗り出した。オズボーン財務相は12年3月に、税逃れ目的で設立された企業を使って購入された200万ポンド(約3億4100万円)超の住宅に15%の課税を導入。今年3月には50万ポンド以上の空き家も課税対象となった。
原題:London Skyline Planner Sees Empty Luxury Homes HurtingCity (2)(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ロンドン Neil Callanan ncallanan@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Andrew Blackman ablackman@bloomberg.netRoss Larsen
更新日時: 2014/04/10 07:15 JST

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-N3ZAEK6VDKHW01.html
ロンドンバンカーが恐れる「BREXIT」−危険過ぎて口に出せない


  4月14日(ブルームバーグ):テムズ川を見下ろす会議室から、ゴールドマン・サックス・グループのマイケル・シャーウッド副会長は勇気を持って、歴史あるロンドンの金融街で働く人々が密かに懸念を深めている問題を口にする。英国が欧州連合(EU)を離脱すれば英国で営業する銀行の事業が脅かされるということだ。

ゴールドマンを含めロンドンの金融街シティーに居を構える約250の外資系金融機関は過去15年間に、欧州業務をロンドンに集約させてきた。年間で16兆6000億ドル(約1690兆円)規模に達する欧州単一市場の恩恵を受けるためだ。ところがこの市場へのアクセスが今、危うくなっている。英国がEU加盟国であり続けることの是非を問う国民投票の2017年末までの実施をキャメロン首相が約束してしまったからだ。ブルームバーグ・マーケッツ誌5月号が報じている。

もし英国民がEU離脱を選んだら、ロンドンの銀行業務の一部がフランクフルトやパリに流れることは避けられないとシャーウッド氏(49)はみている。「われわれは英国が欧州の中にとどまることを望む。英国がEUを離脱すればわれわれの事業が、ある意味で分断化される。シティーに影響が出ることは必至だ」と同氏は述べた。

英国(Britain)がEUを出ていく(Exit)「BREXIT」として知られる同国のEU離脱に反対なのは、シャーウッド氏1人ではない。銀行業界のロビー団体、ザシティーUKが13年に実施した調査では、金融業界の幹部の84%が、英国のEU残留を望むと回答。ロンドン・シティーのバンカーらはブリュッセルから押し寄せる規制の波(一番有名なのはボーナス制限)にたじろぎながらも、EU加盟国に認められる労働者と資本、モノ、サービスの自由な移動という利点を失うことの方をはるかに恐れている人が圧倒的多数だ。

じわじわと影響か

「ロンドンは欧州で最も重要な金融センターであり、ここが欧州の一部であることによって多大な恩恵を得ている」とロイド・バンキング・グループの会長を3日に退いたウィン・ビショフ氏は指摘。EU離脱は「崖から落ちるような出来事ではないかもしれないが、時間とともに市場シェアは他の金融センターへと流れていくだろう」と述べた。
シティーの望みはしかし、一般の英国民およびキャメロン首相率いる保守党のそれと一致しない。選挙があった10年の同党への政治献金2250万ポンド(約38億4000万円)の半分以上は金融サービス業界で働く人々からだったことが、英非営利団体の調査報道局(BIJ)の11年の分析で分かっている。これだけ金銭的に貢献しても、シティーが望むものを与党保守党から得られるわけではない。

キャメロン首相が13年1月にした国民投票の約束は、党内の反欧州派への譲歩だった。金融危機後の反移民、反EU感情の高まりで、同派は勢いを増した。今年4月7日のユーガブ (YouGov)の世論調査によれば、英国民の42%がEU残留、37%が離脱に賛成票を投じる見込み。残る人々は決めかねている。

小さくなるバンカー

これについての公の討論の場にバンカーの姿はほとんど見られない。金融危機によって市民の反感を買った彼らは、ザシティーUKのようなロビー団体に頼っている。ブルームバーグ・マーケッツ誌が取材した金融機関幹部の大半は英国がEUに残留すべきか否かの難問について、発言内容の公表を前提とするコメントを避けた。

彼らが語らない理由について、英自由民主党所属のシャロン・ボウルズ欧州議員は「八方ふさがりの状態」を指摘。「バンカーはあまりにも嫌われているので、英国がEUに残ってほしいと口にしようものなら市民が『じゃあ出ていこう』と言い出しかねない」と説明した。

英国とEUの関係を問う予備テストの機会は、向こう3年間に何度もやってくる。今年5月には751議席の欧州議会の選挙があり、英国ではこれが国民投票の予備選挙のようになりつつある。今月7日のユーガブ 調査によれば、EU離脱を望む英独立党(UKIP)が34%の得票率で首位となりそうだ。労働党が27%で2位、保守党は3位の見込み。

欧州議会選挙と国民投票の間には15年5月7日の英総選挙がある。これが、キャメロン首相が反欧州派ににじり寄っている理由だ。ミリバンド労働党党首は今年3月12日、総選挙で第1党となった場合は「英国からEUへの一段の権力の移譲」が起こる場合に限って国民投票を実施する方針を示した。

「残るべきか去るべきか」について政治家の議論が活発になる一方、シティーのバンカーらの口は堅い。業界のロビイストはブリュッセルから押し寄せるやっかいな規制と官僚主義を撃退、先送り、あるいは迂回するべく全力を尽くしている。同時に、英政府には欧州を捨てて英仏海峡の向こうに広がる豊かな市場を失うことがないよう働き掛けている。議論が交わされる間、バンカーらはあえて主張せず鳴りを潜めている。

シティーの行政機関のマーク・ボリート政策委員長は「バンカーは政治論争に巻き込まれることに気が進まない」と説明する。しかし、UKIPと保守党の反欧州派が「BREXIT」を唱え、一気に流れを変えかねない欧州議会選挙も近づいており、バンカーの沈黙は高くつく可能性がある。

原題:London Bankers Opposing Britain Exit From EU Predict U.K.Losses(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ロンドン Stephanie Baker stebaker@bloomberg.net;ロンドン Ben Moshinsky bmoshinsky@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Stryker McGuire smcguire12@bloomberg.netJonathan Neumann
更新日時: 2014/04/14 07:00 JST


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