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機能不全なアメリカ(マスコミに載らない海外記事)
http://www.asyura2.com/14/kokusai9/msg/564.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 11 月 03 日 01:39:05: igsppGRN/E9PQ
 

機能不全なアメリカ
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2014/11/post-b032.html
2014年11月 3日 マスコミに載らない海外記事


Paul Craig Roberts
2014年10月31日

アメリカ合州国が機能不全な社会であるという更なる証拠を、読者がお望みであれば、アメリカ選挙をご覧願いたい。選挙シーズンは中傷シーズンだ。各党の攻撃部隊は、相手党候補者を歪曲して伝え、中傷し、あざけることに熱中する。攻撃広告が、何が重要な問題なのか、あるいは問題であるべきか、あるいは、候補者が、大衆の関心をどう受け止めているかについての討論や、あらゆる議論にとって代わる。それぞれの攻撃チームは、様々な有権者が、競争相手党の候補者のことを怒るように仕向けるウソをつく。

誰が当選しようとも、議員達は、有権者にではなく、選挙資金を提供してくれた特定利益集団に恩義があるのだ。当選さえしてしまえば、議員は、自分を議員にしてくれた私益集団に仕えるのだ。アメリカでは、政府は、他の品物同様に、金で売買することが可能だ。シチズンズ・ユナイテッド対連邦選挙委員会訴訟の裁定で、共和党与党時代の最高裁が、アメリカ政府を、大企業が買収する権利に、お墨付きを与えてしまった。

各州には、それぞれに有力な利益集団があり、その集団が選挙で勝利する。フロリダ州では、不動産開発業者達が、環境保護団体や地域コミュニティーを必ず打ち破る。開発業者達は、保護主義支持のふりをする組織を立ち上げ、自らを偽って、最終的に保護策を打ち破りさえすることが知られている。

ところが、ずっと特定利益集団に負け続けているにもかかわらず、有権者達は依然、投票にいっている。かつて、選挙は一種の娯楽だという理論を読んだ記憶がある。クリントン大統領が、若い女性達と、MTV番組”ボクサー・ショーツかブリーフか”で共演したのも、-アメリカ人の政治に対するまじめさが欠如している証拠の一つだ。http://www.mtv.com/videos/misc/133280/vintage-mtv-bill-clintons-briefs.jhtml

おそらく、若い女性が、大統領の下着に関心を抱いているような軽い時間は、大切にすべきだろう。クリントン時代は、解決されないまま、隠蔽された暗い出来事だらけの、スキャンダル連続の時代だった。クリントン時代には極めて画期的な変化がおきた。覚えておられない方々や、当時余りに幼くて気がつかなかった方々には、アンブローズ・エヴァンズ・プリチャードの本、Secret Life of Bill Crinton : Unreported Stories ビル・クリントンの秘密の人生:報道されなかった物語(1997)が、目からウロコものだろう。多分、民主党員は、ヒラリーを党大統領候補に指名する前に、この本を読むべきだ。

エヴァンズ・プリチャードは、主要イギリス新聞の一紙、サンデー・テレグラフのワシントン支局長だった。クリントン時代、アメリカ・マスコミが、機能することを停止しているひどさに、彼は衝撃を受けたのだ。クリントン時代には、連邦政府がブランチ・ダビディアン信者を彼等のウェーコ施設で虐殺し、その後に隠蔽したことや、オクラホマ・シティ爆撃とその後の隠蔽や、ホワイト・ハウス次席法律顧問ヴィンス・フォスターの明らかな殺害の隠蔽の様な、出来事が満載だった。

十分注意をして見れば、誰にでも、こうした異常な出来事を取り巻いているのは、隠蔽であって、捜査でないことはわかる。エヴァンズ・プリチャードは、そうした物事に注意を払った一人で、彼が目にしたものは、検査には合格できない。ところが、声をあげるマスコミは皆無なのだ。

例えば、公式説明では、ティモシー・マクベイは、マラー連邦庁舎を、トラック爆弾で吹き飛ばした“孤独な変人”だということになっている。ところが、マクベイの訴訟裁判では、マクベイのオクラホマ・シティ爆破の日の居場所を証言できる証人を一人も呼ばなかった。“これは驚くべき事実だ”とエヴァンズ・プリチャードは書いているが、まさにその通りだ。検察当局は、マクベイが犯罪の現場にいたことを証言できる証人を見つけられず、多くの証人達は皆、マクベイが、他の男達と一緒にいたのを見たと言っており、前もって用意された公式説明は、マクベイが単独でいたというものだった。FBIと検察当局は、実際の捜査を行わず、一体何が起きたかを発見せずに、自分の主張の正しさを主張するしかなかったのだ。

オクラホマ・シティ爆撃を検証した専門家達は、トラック爆弾はビル内部に設置された爆発物のカモフラージュだったと結論づけている。例えば、アメリカ空軍の兵器専門家、ベントン・K・パーティン将軍は、包括的、かつ詳細な研究を行い、アメリカ上院にこう書いている。“添付報告書には、アルフレッド・P・オクラホマ州、オクラホマ・シティ、マラー連邦庁舎ビルの爆破は、単なるトラック爆弾によって引き起こされたものではないという決定的な証拠が含まれている。証拠は、大規模倒壊は、主として三階の極めて重要な建築部位にしかけられた、4つの制御解体用爆薬による結果であることを示している。” http://whatreallyhappened.com/RANCHO/POLITICS/OK/PARTIN/ok8.htm

ホワイト・ハウス次席法律顧問ヴィンス・フォスターの、辞任後、4カ月目の不可解な死の捜査を担当した独立検察官ミケル・ロドリゲスは、フォスターは、FBIによる隠蔽に取り組んでおり、その捜査が、彼自身のオフィスの連中によって妨害されていたと確信している。FBI公式説明は、フォスターの遺体を発見した目撃者の話と全く違う。またもや、オクラホマ・シティーと同様、FBIの事件は、証拠と一致しない、でっち上げシナリオを仕立てる必要に迫られたのだ。物言わぬマスコミの干渉が皆無なので、FBIは必要な話をでっち上げたのだ。フォスター事件は“アメリカのジャーナリストにとってタブーだ。非公式には、多くの記者が公式説明は到底信じがたいと認めても、記事にしてもちだすことは決してしない。”と、エヴァンズ・プリチャードは書いている。

アメリカ人が、クリントン時代のスキャンダルを考える際は、普通“ホワイト・ウォーター”や、ホワイト・ハウス・インターン、モニカ・ルインスキーとクリントンの性的逸脱を想起する。ウェーコのブランチ・ダビディアン事件や、オクラホマ・シティー爆破や、ヴィンス・フォスター殺人隠蔽に比べれば、この二つのスキャンダルは些事だと、エヴァンズ・プリチャードは書いている。こうした些細な出来事が、マスコミによって 国民と、おそらくは議会をも、犯罪行為のFBIによる隠蔽の調査から目を逸らすのに利用されたと、エヴァンズ・プリチャードは結論している。

ウオール・ストリート・ジャーナルの同僚、ロバート・バートレーに、結果の出るはずもない、クリントンに対するちょっとした不動産買収の些細なスキャンダル、ホワイト・ウォーターに一体どうしてそれほどエネルギーを注ぎ、紙面を割くのかと質問したことを覚えている。クリントンのルインスキーとの情事が弾劾問題と化している間に、深刻な出来事は無視されてしまった。

クリントンから、ジョージ・W・ブッシュ、そして、オバマというのも、もう一つの画期的な変化だ。クリントン政権の犯罪は認められず隠蔽された。ブッシュとオバマ政権の犯罪は、大統領達自身や、“対テロ戦争”は、任期中、大統領は、憲法にも、国内法、国際法にも束縛されない戦争だとのたまう司法長官によって、あからさまに認められている。かくしてアメリカでは、無期限拘留、拷問や、自己負罪からの保護の喪失や、プライバシーの破壊や、正当な法の手続き無しで、アメリカ国民の処刑が可能になってしまった。

ほぼ一夜にして、アメリカ政府は、説明責任を負わない、憲法や法の制限から免除されるものと化した。選挙は、政府が説明責任を負わないで済むことの確認に役立つだけだ。

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2014/10/31/dysfunctional-america-paul-craig-roberts/


 

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コメント
 
01. 2014年11月03日 22:30:40 : s4UDP1Wapw

内戦になる可能性アメリカ。国外逃亡する富裕層、身ぐるみ剥がされる

富裕層。ソヴィエト崩壊の比ではないアメリカ崩壊に米中ロの正規軍が

連携して備えているはずだ。日本は福島という取返しようのない致命傷

を受けて新大陸移住という十字架を負った。それでもアメリカが崩壊

すれば日本民族は救われる、放射能密室から逃げられる。そしてかの地で

いつか、民族の花は咲く、花は花は花は咲く。



02. 2014年11月04日 13:26:47 : nJF6kGWndY

>アメリカ合州国が機能不全な社会
>特定利益集団に負け続けているにもかかわらず、有権者達は依然、投票にいっている

アメリカ合州国が機能不全な社会なら、機能不全でない社会などないなw


03. 2014年11月09日 22:28:55 : jXbiWWJBCA

米国人が不幸な5つの理由

By QUENTIN FOTTRELL
2014 年 8 月 22 日 13:22 JST

確かにニューヨーカーは幸せそうじゃない
 米経済は改善しているようだ。しかし、国民の多くは依然、惨めな状況にある。

 ブロードウェーや自由の女神像、セントラルパークなど名所で有名なニューヨーク。やや意外かも知れないが、この華やかな国際都市が全米で住民が最も不幸だと感じる都市だという。国勢調査局と疾病管理予防センター(CDC)のデータを使ってバーバード大学と加ブリティッシュコロンビア大学のエコのノミストがまとめたリポートで明らかになった。

 リポートは「これらの都市の比較的新しい住民は昔から住んでいる住民同様、幸せではないようだ。それでも人々はこれらの都市には移り住んで来る」と指摘する。ちなみに住民が最も幸せと感じる都市はルイジアナ州ラファイエットだった。

 FOXニュースと市場調査会社が共同で行った調査では、米国人は約10年前と比べ幸福度は低下している。同調査で「非常に幸福」か「幸福」と回答したのは53%と半数以上だったが、2001年の68%からはかなり低下している。

 CDCによると、抗うつ剤の服用はこの10年間で400%増えた。ただ、抗うつ剤の服用が増えたのは、製薬会社が積極的に売り込んだせいもあるかもしれない。

 不幸と感じる一因は、賃金が上がらず不況時の境遇から脱し切れていないことも考えられる。退職プランのアドバイザーであるアンドリューズ・メドーズ氏は「お金はある意味では健康と少し似ており、恥ずかしいのでそれについては友人とあまり話題にはしたくない」と指摘する。ある調査では、米国人の36%が退職後の生活のための蓄えがないという。

 ウォール・ストリート・ジャーナルの姉妹サイトであるマーケット・ウォッチが、米国人がなぜ不幸なのか専門家に聞いたところ、大きな原因が5つあった。

最新電子端末で無駄に時間を過ごしているため

 コンピューターは使っていると人間の感情が失われやすい。小学6年生がサマーキャンプで5日間、ハイテク機器なしで過ごしたところ、感情認識面で大きな改善が見られたとする研究もある。カリフォルニア大学ロサンゼルス校が児童100人を対象にした調査によると、キャンプで電子機器を使わずに過ごした子供達は、自宅で1日4.5時間、メール、テレビ鑑賞、ゲームなどに費やした子供たちに比べ、他者がさまざまな感情を持っていることを一段と認識できるようになったという。

国民の50%がストレスを感じている

 昨晩、あなたが持ち込んだ大量の洗濯物を見てクリーニング屋が聞こえよがしに「やれやれ」とため息をついたり、けさ、車で仕事に向かう途中、前に割り込んできたドライバーがいたり――。これには理由があるかもしれない。全米公共ラジオとハーバード公衆衛生大学院が2500人の成人を対象にした調査では、この1年間でほぼ半数が大きなストレスを経験したと回答。若い人は重い責任を負わされている一方、年配者も健康問題を抱えており、ストレスのかかり具合はあまり変わりない。

金持ちと有名人のライフスタイル

 40年前の映画スターの生活様式(エリザベス・テーラーとリチャード・バートンは別にして)は現在のIT億万長者のそれと比べれば大したことはない。米国の経済政策研究センターの共同ディレクター、ディーン・ベーカー氏は「最近の億万長者は島やヨットを所有している」と語る。リアリティテレビや雑誌、フェイスブックなどで有名人の豪華なバケーションを知ることができる。しかし、それを見て気分がよくなる国民はいないはずだ。一昔前であれば、隣人が新車を買ってうらやむ程度だったが、現在は友人が豪華なバケーションやカクテルパーティーで有名人と一緒にいるところがソーシャルメディアなどで絶えずアップされているのを見てしまう。

米国にはシエスタがない

 「米国人は世界有数の働きバチだ」と指摘するはパーソナルファイナンスのサイト「バンクレート・ドットコム」のマーク・ハムリック氏だ。米国は先進国の中では企業が従業員に育児休暇の所得を義務付けない数少ない国の一つだ。最近の調査では、米国の有給休暇消化率は約50%という。英国の場合、4、5週間の長期有休が取れる企業が多い。

多くの米国人は不健康

 前出のハムリック氏によると、本来なら肥満を抑制する適度な運動をすれば健康は保てるわけだが、人々は食べ物で自分を落ちつかせようとする。ギャラップなどが算出している健康度指数では米国人の4分の1以上が自らを肥満と考えている。しかし別の調査では実際の肥満率は3分の1に近いとみられている。故意かどうかは別として、人々は自分の体重を過小にみているためだ。砂糖の過剰摂取も2型糖尿病の主因とされる。

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政治学者が贈る「幸せな人生を送るための5つのルール」
http://jp.wsj.com/news/articles/SB10001424052970203403704580106752201910386


政治学者が贈る「幸せな人生を送るための5つのルール」
By CHARLES MURRAY
2014 年 4 月 1 日 17:46 JST
 大学生から社会人への過渡期は不安定な時期である。そして、大学を卒業して就職したばかりの若者ほどその不安定さを感じている人たちはいない。数年前、私は職場の若いスタッフに向けてアドバイスを勝手に書き始めた。上司に見放されるような行動を避けるにはどうしたらいいかをテーマに、「『like(〜みたいな)』を話し言葉から排除せよ」などというタイトルでアドバイスを書きつづった。

 しかし、私はいつの間にか、良い人生を送るにはどうしたらいいのか、という深い問いにはまり込んでしまった。当時、私は「深く永続的な充実感のある人生についてよく言われることの多くは正しい」という現実に取り組まなければならなかった。どう表現したら若い世代に新鮮に響くのだろう。私の努力の成果をご覧いただきたい。

1. 早い結婚を考えよ

 この数十年間、大卒者の結婚年齢は上がり続けている。この変化は良いことだ。おかげで多くの22歳の若者が不幸な結婚から救われている。22歳の若者は結婚なんてまだ考えられないと思いながら恋愛を始めるからである。

 だが、25歳になっても結婚は問題外だと思うべきなのだろうか。27歳ではどうだろう。20代の結婚を事前に決めておいたほうがいいと言うつもりはない。自分にふさわしい相手が現れるまで結婚は待つべきだ。私が言いたいのは、結婚の可能性を排除すべきではないということだ。結婚を30代まで待てばあなたの結婚は「合併型」に、20代のうちに結婚すれば「新興企業型」になる可能性が高い。

 合併型の結婚とは、ニューヨークタイムズ日曜版の結婚式特集に出てきそうな結婚、すなわち、成功に向けて突き進む30代高学歴カップルの結婚である。合併型の結婚はさまざまな理由で支持されている。新郎も新婦も落ち着いているし、つり合いが取れなくなる可能性も低い。結婚10年目になって、失った青春を取り戻さなければとあせることもなさそうだ。

幸せな人生を送るための5つのルール

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より大きな幸せを見つけるためのセラピー
 新興企業型の結婚では、パートナーの成功がまだ保証されていない。建築学の学位を持つ新郎が設計しているのはまだ階段の吹き抜けで、花嫁は医学部の3年生になったばかり、というようなカップルである。貧しい生活を送らなくていい程度の収入はあるが、生活を切り詰める必要がある。

 新興企業型の結婚にはどんな利点があるだろうか。1つに、まだどんな人生になるかもわからないときに共に過ごした記憶を共有できるということがある。

 さらに重要なのは、あなたが配偶者とともに人生を歩んできたということだ。そして、相手がいなければ今の自分にはなっていなかったことがわかるだろう。

 合併型の結婚の多くは幸福な結婚である。しかし、「1+1=2以上」になる関係はおそらく新興企業型の結婚に多い。

2. 運命の人を見極める方法を学べ

 結婚についてよく言われる言葉を紹介しよう。

 趣味や好みが似ている人と結婚せよ。ここで言う趣味や好みとは、日々の生活に影響を及ぼす趣味や好みのことである。

 自分はバレエが好きだが、配偶者はそうでもない、というのは構わない。分別のある人たちはそのような違いを受け入れることができる。しかし、一方がもう一方の友人を嫌っていたり、お互いのユーモアのセンスがわからなかったり、特に倫理観に差がある場合は、関係を解消して別の相手を見つけるべきだ。

 あなたが手に入れるのは見たままのものである。結婚してもいいと思っている相手に気になるところがあって、それでも結婚後に変えられると思っているなら、それは間違いだ。気になるものが何であれ、それと共に暮らす覚悟が必要だ。そうでなければやめておいたほうがいい。結婚生活の間に配偶者は間違いなく変わるが、それを予想したりコントロールしたりすることはできない。

 配偶者に心から好意を抱いている、というのも間違いなく重要だ。素晴らしい結婚生活を送っている人たちは常に「親友と結婚した」と言うが、彼らは文字通り、親友と結婚しているのだ。「運命の人」とは言ってみれば、「あなたの親友であり、あなたが性的にも魅力を感じている人」のことである。

 運命の人を探すときに気をつけるべきことは2つ。あなたは相手の弱点を突くことがあるだろうか。好きなものが同じで、一緒にいるのが楽しくて、セックスの相性がよくても、一方がもう一方を支配したり、意見の違いを許さなかったり、相手が傷つくことをわざと言ったりするのであれば、別れたほうがいい。

 もう一つ気をつけるべきは激しい恋愛である。思春期はとっくに終わっているのに思春期の若者のように振る舞っていたらそれは大恋愛の真っ最中ということだ。しかし、心配は無用。少なくとも1度は誰もが激しい恋愛を経験すべきだ。ただ、衝動に駆られて行動してはいけない。

 良い結婚は人生で起こりうる最良の出来事である。結婚にはマイナス面もあるが、良い結婚から得られることに比べれば何でもないことだ。

3. 富と名誉についてくよくよするのをやめよ。ただし今すぐである必要はない

 私はあなたが野心的な人間だと思っている。富と名声のいずれか、またはその両方を望んでおり、これから20年、30年にわたってその夢を追いかけることにありったけのエネルギーを注ごうとしているのではないか。それは当然だ。幸運を祈っている。

 が、あなたが40歳になったとしよう。仕事は楽しく、運命の人にも出会った。素晴らしい子どももいる。そして、おそらく金持ちにも有名にもなれない現実を受け入れている。そのときは、若き日の野心を大人の知性で埋め合わせることが大切である。

 何年も前のことだが、エンターテインメント業界のプロデューサーで大富豪のデービッド・ゲフェン氏の特集をテレビで見た。ゲフェン氏は「金で幸せが買えると思っている人間がいたら会わせてくれ。そうすれば、大金を持ったことがない人間に会わせてやる」と言った。なんとも言えない悲しげな笑顔を浮かべていた。プライベートジェットの後ろの座席にゲフェン氏がたった一人で座っていたシーンが忘れられない。

 20代や30代で直面するのは自分が成功できないのではないかという不安だ。これは野心を持った以上、避けられない副作用である。ゲフィン氏について私が話したことも今は役に立たないだろう。20年経ったらまた思い出してほしい。

 富と名誉は野心不安症を癒すことができる。しかし、それだけのことだ。

4. 宗教について真剣に考えよ

 既に宗教と十分な関わりがあれば、この項目は読む必要はない。

 あなた方の多くは宗教が自分には不要だと思っている。他人が敬虔な信者であっても気にならないが、あなたは信じない。今どきの賢い人たちはそんなものは信じないのだ。

 宗教はいらないと多くの人が考えるのは、大学教育を受けた知能指数の高い若者(50年前の私の世代もそうだった)が宗教と関わりを持たないように教育されたからだろう。それより前の時代の若者が信仰心を持つように教育されたのと同じことだ。今の世代には、信仰心を持たない両親に育てられ、宗教について考えたことがない人もいれば、子どもの頃は親と同じ宗教を信仰していたが、大学で教育され、宗教を捨てた人もいる。

 教育されたと言っても、あなたがトマス・アクィナスは間違っていると力説する教授の下で神学を研究したという意味ではない。尊敬する教授の中に誰一人として信心深い人がいなかったということである。あなたは時代の波に乗ったのだ。

 私がハーバードの学生だった頃から40代後半までの間、どうやって宗教と付き合ってきたかを話そう。当時、妻は初めての出産を機にクエーカー教の教えに心の安らぎを見出し、集会に通うようになってから数年が経っていた。私も妻に付き添って通い始め、宗教に関する書物を読んだ。私は今でも不可知論者を名乗っているが、宗教を信仰しないという信念は揺らぎつつある。

 宗教について考えるとは勉強するということだ。ビーチに腰を下ろし、夕日を見ながら啓示を待っても、偉大な宗教の知恵を授かることはできない。法律の学位を取得するのと同じくらいの知的な努力が必要である。

 まずは分別なく唱えていた無神論や不可知論を疑ってみよう。お勧めは現代宇宙論に関する本を読むことだ。宇宙は想像以上に不思議であり得ないところである。宇宙最後の謎の発見には程遠い。現代宇宙論について読んでも宗教を信じるようにはならないだろうが、無分別はやめられるかもしれない。

 信仰心が厚い人たちと付き合う方法を見つけよう。賢明な無神論者の友人と同じくらい知性や判断力、批判力に優れていて、なおかつ、さまざまな教義を超えた根本的な事実の存在に確信を持つ人たちと出会うことができるだろう。

 宗教に関する文献を読むことから始めよう。アクィナスまで遡る必要はない(しかし、それも悪くないだろう)。過去数百年の間に素晴らしくかつ読みやすい作品がこの世に送り出されている。その多くはあなたと同じように宗教に関わらずに大人になった人によって書かれたものだ。

5. 映画「Groundhog Day(邦題:恋はデジャ・ブ)」を繰り返し鑑賞せよ

 20年以上前の映画だが、今見ても気が利いていて面白い。道徳と幸福という最も根源的な問題を扱う素晴らしい物語でもある。

 ビル・マーレイ演じる自己中心的なテレビの気象予報士がグラウンドホッグデー(訳注:春が来たかどうかを占うお祭りのこと。2月2日に行われる)の取材にペンシルバニア州パンクスタウニーを訪れる。気象予報士はこの仕事が気に入らず、町も住民も軽蔑する。ピッツバーグに帰りたくてたまらないのだが、吹雪に見舞われ、町にとどまることに。翌朝目が覚めると、またもやグラウンドホッグデーだった。翌日もその翌日も…。


ビル・マーレイ演じる気象予報士はグラウンドホッグデーが終わるまでに幸福の秘密を見つけ出す Everett Collection
 監督で脚本の共著者ハロルド・ライミス氏(先月死去した。多くのファンがその死を悼んだ)によると、映画の中でグラウンドホッグデーが少なくとも30年から40年は続いたようだが、私たちが見るのはそのうちの数十日にすぎない。主人公が幸福の秘密を見つけたところで映画は終わる。

 主人公が全てを理解して、その日だけの仕事からさえも深い充実感を経験できるようになるまでの紆余曲折が描かれているのだが、説教じみたところは一切ない。

 アリストテレスの「倫理学」を丹念に研究しても同じ真実が学べるが、この映画を繰り返し見るほうがはるかに楽しい。

 (このエッセイは4月8日刊行予定のマレー氏の新著「The Curmudgeon's Guide to Getting Ahead: Dos and Don'ts of Right Behavior, Tough Thinking, Clear Writing, and Living a Good Life(気難し屋の出世ガイド:正しい行動、タフな思考、明快な文章、良い人生について、すべきこと、すべきでないこと)」に基づく。出版社はランダムハウス。マレー氏はアメリカン・エンタープライズ研究所のW・H・ブレイディ・スカラー)
http://jp.wsj.com/news/articles/SB10001424052702303702904579474811096291666#printMode


出費が増えても、喜びが減っているのはなぜか
By VERONICA DAGHER
2014 年 2 月 17 日 16:04 JST

Dongyun Lee
 女優でフリーの執筆家のステファニー・オコンネルさんは、ニューヨーク市のアパートの向かい側にタコスの店がオープンした時、週に数回通って簡単な夕食を済ませるくらいは大した出費にはならないと思っていた。

 ただ気がつくと、オコンネルさんのタコスの出費は週10?15ドル、年間で500ドル超となりアムステルダムへの夢の旅行の往復旅行券が支払えるほどの金額となっていた。

 オコンネルさんは「外食費がいつもかさんでしまう」と認める。

 オコンネルさんは、タコスへの出費を抑え、アムステルダムの写真をキャッシュ・クレジットカードに巻き付けて、旅行費用のため節約することを決めた。

 これまでのところ、この作戦はうまくいっている。もう1カ月もタコスを食べていない。

 何個かのタコスのために自分の夢が妨げられることになる人はほとんどいないが、ファイナンシャル・アドバイザーの大半は「アメリカ人はお金を使いすぎる」という点で意見が一致している。

 浪費するのは、つまらないから、あるいは予算の問題がない、隣人と張り合いたいのかもしれない。もしくは自分の感情に任せ金銭的な決定を下しているかもしれない。

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 どんな理由であれ、こうした要因は金銭的破綻につながる。

 でも恐れなくていい。手遅れとなる前に出費を抑える方法がいくつかある。

 ファイナンシャル・アドバイザーによると、買い物の欲求を抑える鍵となるのはキャッシュフローの追跡と感情をうまく利用することの2つだ。

 ファイナンシャル・アドバイザーのパトリック・マクダウエル氏(フロリダ州ミラマービーチ在住)は「出費の選択は今後の生活の質に大きな影響を及ぼすだろう」と指摘する。

 プランを立てる

 ファイナンシャル・プランナーのジョリー・ジョンソンさん(ニュージャージー州マナスクアン)はかつて、クレジットカードに5万ドル以上の負債を抱えていた顧客と会い、この夫婦に自分たちが購入したボート、プール、RV車など、借金の基となったものがどこにあるかを聞いた。

 ジョンソンさんは「この夫婦は購入したもののうち、たった1つさえ思い出せなかった」と指摘する。

 ジョンソンさんはこうした負債の全ては100ドル以下の品目のクレジットカードによる支払いで時間とともに積もったものだと知った。妻の方は「(米小売りチェーン大手)ターゲットやオールドネイビーを強く好む傾向」があったという。

 顧客が健全な出費パターンに戻るように、ジョンソンさんはこの妻に対して店舗に買い物リストを持参し、現金で買い物をするよう推奨した。またパートで働くよう説得した。

 ジョンソンさんは、人は「お金を稼いでいるか寝ている以外は、消費していることが多い」と指摘する。

 ファイナンシャル・アドバイザーのジェフ・ダンカン氏(ニュージャージー州リトルフォールズ)はたいてい皆予算を立てないために浪費してしまうと指摘する。

 「毎月の経費と実際の世帯の収入を把握しないままお金が出入りしている」と主張する。

 ダンカン氏は予算を立てるよう勧める。緊急貯蓄基金や401(k)、個人退職口座などに毎月一定の金額が自動的に引き落とされるように設定することも推奨している。そうすれば、無駄遣いが防げる。

 心理療法士のキャロル・ワード氏は小さなノートや「ウォリー」や「ミント」などのアプリ(応用ソフト)に毎月買ったものを記入するよう勧めている。そうすれば無駄遣いの領域を確認できる。

 自分の感情を理解する

 ワード氏は最近、レストランでお金を使いすぎるという顧客と話した。彼は食事をともにした人のすべての勘定を支払っていた。

 この顧客は自分の成功に不安を感じており、夕食をおごれるほど成功していると他人に誇示することでその気持ちを埋め合わせていた。ただ月末にはクレジットカードの請求書の支払いに苦しんでいた。

 ワード氏は「他人におごることで多額の出費をすることは実際にはさらに成功を感じない要因となっていた。自分自身に十分なお金がなかったのだから」と指摘する。

 この顧客は成功という見かけを維持する必要があった。それが絶え間ない不安の材料となり、不十分という感情が大きくなっていた。

 シカゴの財務心理学者マーティー・マーティン氏は、意識的にお金を使う決定を下すため、「自分はどんなニーズを満たそうとしているのか」あるいは「クレジットカードの請求書が送られてきた時、どのように反応するか」などと自問してほしいという。

 「重要なのは、マーケッターやマーチャンダイザーの目的である『無意識下の行動』に関わるよりも、支出を意識することだ」と指摘する。

 ワード氏によると、コーチの助言を求めたり、お金をめぐる自分の感情を特定するために牧師に助けを求めたりするのも役に立つ。

 ルイジアナ州コビントンのファイナンシャル・プランナー、ローレン・リンジー氏は、買う前に24時間待つことを推奨する。ネットでの買い物で欲求不満を吐き出さないように勧めている。「散歩にでるか、お風呂に入ってみては」と助言する。

 購入の引き金になるものを知る

 リンジー氏は、自分の出費の「引き金」を知ることが重要だと語る。

例えば、リンジー氏は約20分あれば米書店大手バーンズ・アンド・ノーブルで100ドルを使えるという。

 なぜか。読書が好きで、幼少時にとても貧乏だったからだ。友達は本を持っていたが、自分は図書館の本を借りなくてはならなかった。それを返却するとき、彼女は自分の貧困をいつも思い知らされた。彼女にとって今も本は所有物のなかで最も貴重なものの一部となっている。

 代わりに、リンジー氏は使いすぎないように毎月本代の予算を立てており、皆が自分の引き金について同様にするよう勧めている。

 「何が自分に喜びをもたらすか考えてみてほしい、それを中庸を持って享受できるようにするために」と語る。

 ファイナンシャル・プランナーのコンスタンス・ストーン氏(オハイオ州チャグリンフォールズ)は毎日人生の「ポジティブ」なことに焦点をあて感謝日記をつけることを勧めている。これにより「十分に持っていない」という感情を和らげることができるかもしれない。これは、家族や友人など人生の物質的でない側面により多くの価値を置くきっかけにもなる。

 ストーン氏は、大型製品の購入の優先順位をつけ、(購入までの)時間を設定することも、出費抑制の維持につながると指摘する。

 サンディエゴのファイナンシャル・プランナーのペグ・エディー氏は、退職やアムステルダムへの夢の旅行など節約のための大きな目標を視覚化し、そうした目標と合致していない何かを購入したい意欲にかられた場合は毎回その映像を思い出すよう勧めている。

 「それによって、あちらこちらで節約することが大きな目標を支援することにつながると理解できるようになることもよくある」という。

 ただジョンソン氏の顧客のように浪費のサイクルにどっぷりつかっている場合、もっと極端な行動を取る必要があるかもしれない。彼女の究極のアドバイスは「クレジットカードをずたずたに切る」ことだ。
http://jp.wsj.com/news/articles/SB10001424052702304445404579388152971284432#printMode



幸福とは限らないエリート大卒―良い教師がカギ
By DOUGLAS BELKIN
2014 年 5 月 7 日 14:12 JST

コンコーディア大学アーバイン校(米加州)の卒業式 Zuma Press
 第1志望の大学に入れなかった人たちへの言葉―輝かしいエリート大学で学位を取得することは君たちが考えているほど大きな問題ではないかもしれない。

 世論調査会社ギャラップが50州の全ての年齢層の大卒者3万人を対象に行った調査では、エリート大はより良い勤労者やより幸福な人々を生み出すことはないが、学生を鼓舞するような教授たち―どこで教えていようと―がこうした人たちを育てる可能性はある。

 今年春に行われたこの調査は、大学がどのようにうまくその仕事をこなしているかを知るための努力の一環だ。調査は卒業したあとの動向を調べただけでなく、学生時代の何が将来の幸福と仕事への意欲につながったのかを調べており、意外な発見も得られた。

 調査では大卒者の所得は対象にならなかった。この調査はむしろ、幸福と感じ、仕事への意欲を感じる人たちが最も建設的だということを明らかにした過去30年間のギャラップ調査に根ざしたものだ。この比較的人数の少ないトップグループは、米国ではずっと以前から成功への金の切符が得られると信じられてきた一流校の出身者に偏っているわけではない。むしろ彼らは教授や先輩との間に有意義な関係を構築し、大学での長期的なプロジェクトと課程以外の活動に多くの投資をした人たちだった。

 ギャラップ・エデュケーションのエグゼクティブディレクター、ブランドン・バスティード氏は「どの大学に行くかはほとんど問題ではない。問題なのはいかに行うかだ」とし、「学生を信頼する教師を持てば、違った人生を得られる」と指摘した。

 この調査は、昨年1月にパーデュー大学の学長になった元インディアナ州知事ミッチ・ダニエルズ氏の発案によるものだ。同氏は、学長になる準備をしている時、学位の価値を測る基準データがないという問題にぶつかった。昨年春、同氏はワシントンのギャラップ・オフィスを訪れた際、そこで別の事柄のために使われていた「仕事への意欲と幸福に関する質問」を大卒者を対象に行うことを思いついた。

 ダニエルズ氏は「高等教育についてわれわれが知らないことは多く、評判の上でスケートをしているようなものだという感覚がある」とし、「われわれは経験がいかに人々のためになるか、もっと厳格に知る必要があった」と話した。

 調査の結果、仕事への意欲を感じている大卒者は39%止まりだった。これは、例えば、彼らが日常的にしていることを楽しみ、感情的かつ知的に自分たちの仕事と結び付いているということを意味している。そして、お金の面での安定や強力な社会的ネットワーク、目的意識など五つの分野で「好調」と答えたのは11%にすぎなかった。

 比較的少ない人たち―より建設的な傾向がある人たち―はさまざまな大学の卒業者だったが、規模の大きな大学に行く公算がわずかに大きく、利益追求型大学の傾向はあまりなかった。

 幸福にとっての最も強い相関関係は、大学時代に教授や先輩からの「感情的な支援」を感じたかどうかに関する一連の質問への回答で見られた。このような支援があったと答えた人たちは成人としてうまくやっていると答える傾向が他の人より3倍多かった。「経験的な深い知識」を持っていると答えた人は、そうではない人の倍ほど仕事への意欲を持つ傾向が見られた。

 幸福の心理学を研究しているペンシルベニア大学のマーティン・セリグマン教授は、ギャラップが尋ねた大学経験がその後の成功の原因なのか単なる偶然なのか、知るのは不可能だとしている。

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 同教授は電子メールで、「有望な一つの可能性は、大学がもっと感情的支援を与えられるように変われば、その後の人生でもっと意欲を持てるということだ」と指摘。「もう一つのあまり興味の持てない可能性は、大学で感情的支援を受けたと答えた、仕事への意欲を持つ人たちはまず第1に楽観的なだけで、バラ色の見通しがその記憶も同じ色に染めてしまうということだ」と述べた。

 これほどあいまいではない相関関係は、債務と起業家精神との間にある。学生時代に債務のなかった大卒者で独立して事業を始めた人は26%で、2万―4万ドル(203万―406万円)の債務があって事業を始めた人は20%にすぎなかった。米国の大卒者の4分の3近くは卒業時に債務があり、その平均は3万ドル近くだ。この金額の債務を抱えて卒業した人で「好調」と答えたのは債務なしの人に比べて3分の1にとどまる傾向が見られた。

 この調査から得られる最も劇的な教訓―エリート大卒の三流大卒に対する有利さは認められないという教訓―は10年ほど前から勢いが付き始めた見方と同じだ。ニュージャージー州の調査会社マセマティカのエコノミスト、ステーシー・デール氏は04年に、エリート大に受け入れられたものの、実際はそれほど選別の厳しくない大学に入った学生でもエリート学生と同じくらいの収入を得ている、との論文を発表した。デール氏は「問題はどこへいったかよりも個人的な特性だ」とし、「どこで学位を得るかより、その後の人生で何を学ぶかの方がはるかに重要だ」としている。
http://jp.wsj.com/news/articles/SB10001424052702304555804579546933631720294


猛スピード人生をコントロールするための5つの提案
By MARK C. TAYLOR
2014 年 11 月 6 日 19:41 JST

1994年公開の米映画「スピード」の一場面 Everett
 高速の半導体チップやサクサクと動くコンピューター、速攻の電話に早いニュース、ファストフード以上に速い食事、短くなった商品サイクル、機敏なトレード、速いからだや脳の動き、一層機敏な子供たちに、一段と速いペースの暮らし。「リタリン」や「アデロール」といった注意欠陥障害(ADD)や注意欠陥・多動性障害(ADHD)の治療薬の普及。速いことは常に良いことだ。われわれは少なくともそう教えられている。

 しかし、速く走れば走るほど、転びかたも大きくなる。これほどの狂乱サイクルを断ち切るために何ができるだろうか。以下はそのための5つのヒントだ。

1.非常に長く、集中力を要する書物を読む

 今日、多くの人々がこれまで以上に読んだり書いたりしている。しかしそのやり方は異なっている。つまり、短く、すばやく、すぐに要点を述べるやり方だ。固い本を読むのは時間がかかり、大いに必要ではあるが現代のピリピリした世界では過小評価されている美徳を発達させる。熟考や集中、辛抱、曖昧や微妙や複雑に対する感受性などだ。画面上で書物を読まないほうが良い。印刷されたページでは文字は違って見える。実物の本は、画面上で失われる重さや質感、においを作品に添える。急いで読んだり、飛ばし読みや斜め読みをせず、ゆっくり読み、読んだばかりのページを読み返すために前後にページをめくり、手を止めて重要な部分に線を引き、覚えておきたいページは端を折る。手帳を手元に置き、考えや疑問点を書き留めるのがいい。

2.目新しいものには手を出さない

 アップルストアの前で何日間も野宿しながら列に並んだ数千人の人々は、常に新しいほど良いという考えを植えつけられている。オバマ大統領の就任前に登場したアップルのスマートフォン「iPhone(アイホーン)」はその後、毎年新機種が登場している。こうした販売のトリックは必要性のないところに欲望を生み出すことだ。革新と宣伝されることは、実際は、製品離れを加速させることによって市場を拡大する戦略だ。最新のものを購入するために残業する前に、これで自分の生活が良くなるか、あるいは、本当はやりたくないことをやらせるもう一つのものに過ぎないかを自問してみる必要があろう。

3.週に1時間、黙って1人で座り内省する

 アイルランド出身の作家オスカー・ワイルドはかつて、「何もしないのは非常に大変な努力だ」と述べた。特に、スピード狂の人々にとってはそうだ。重要な思考は、騒音の多いわれわれの世界における絶え間ない妨害から逃れ、黙って一人でやる必要がある。イヤホンを外し、電話やモニターをオフにし、ただ黙って座り考える。どこから始めるかは重要ではない。前日の取るに足りない出来事でも、避けようとしてきた問題でも、じっくり考える時間のなかったアイデアでもいいだろう。自由に思いを巡らせるように。そうすれば、想像もつかなかったような場所に到達するだろう。

4.自分で草刈をする

 筆者は自分で草刈をしない人を完全には信用しない。スクリーンに囲まれ、バブルの中で暮らしているわれわれは肉体労働の喜びを忘れ、物質や自然界との接点を失っている。遊びが仕事になり、脅迫観念に駆られて運動している。「iPod(アイポッド)」を聞きながらの7分間の運動やトレッドミルでの1時間のランニングは大急ぎの暮らしのペースからの中断にはならず、その延長に過ぎない。仮想世界を離れ、時間を取って地面に戻ることだ。手を汚し、重い石を持ち上げ、美しい植物の手入れをし、肉体労働の喜びを見つける。大地には急かすことのできない独自のリズムがあり、地面との接触を失うと人間性を失うことになる。地面を耕すことで思考を耕せるほど長い時間減速できれば、現実の軸がシフトすることもある。たとえごくわずかにしても。

5.最終幕を想像してみる

 重要な決断に直面するときは、人生の最後に近づいたときに振り返ってみてその決断がどう見えるかを想像してみるといい。価値観は年齢と共に変わる。じっくり考えるほど長く一息つけば、人生の朝方や昼時には重要に思えたことが、夕方が近づくにつれ意味のない邪魔なものに過ぎなかったと思われることがしばしばあると分かるだろう。なぜそれほど急いでいたのか。それほど慌て、騒いだのは何のためだったのか。なぜ一息ついたり、とどまったり、ぐずぐずしたりするのをいやがっていたのか。時間が最も貴重なものだとしたら、なぜそれほど多くの時間を逃しているのだろうか。

(執筆者のマーク・C・テイラー氏はコロンビア大学の宗教学部の教授で、著書に「Speed Limits: Where Time Went and Why We Have so Little Left.」がある。)

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