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アメリカとキューバの国交正常化の話し合いの決定までのプロセスについて書かれた記事をご紹介します。古村治彦の酔生夢死日記
http://www.asyura2.com/14/kokusai9/msg/692.html
投稿者 五月晴郎 日時 2014 年 12 月 23 日 12:51:34: ulZUCBWYQe7Lk
 

http://suinikki.blog.jp/archives/19132003.html

2014年12月22日

 古村治彦です。

 今回は、アメリカとキューバとの国交正常化交渉の過程についての記事をご紹介します。南米出身初のローマ法王フランシスの役割、オバマ大統領の側近による交渉、オバマ大統領の決意について書かれています。

(地図)
こんなに近いアメリカとキューバ

 こうしたものが外交なのだということを改めて考えさせられます。翻って日本について考えてみると暗澹たる気持ちになってしまいます。

(写真)
ラウル・カストロ大統領(議長)と電話で話すオバマ大統領

==========

アメリカとキューバとの間の秘密の外交交渉は拘留者交換の合意に達し、将来の国交正常化に結び付いた

キャロル・モレロ、カレン・デヤング筆

2014年12月17日

ワシントン・ポスト紙

http://www.washingtonpost.com/world/national-security/secret-diplomacy-with-cuba-ended-in-breakthrough-deal/2014/12/17/c51b3ed8-8614-11e4-a702-fa31ff4ae98e_story.html

アメリカとキューバとの間で50年以上も続いた敵対関係に終止符を打った。アメリカとキューバとの間で続けられた1年半に及ぶ秘密の外交交渉によってそれは成し遂げられた。

 オバマ政権のある高官は取材に対して、両国間の秘密交渉はアメリカからキューバに申し入れがあった時点から始まり、2013年6月にカナダ国内で直接交渉が始められ、それは9回にも及んだ、と述べている。

 外交交渉過程においては、異例なことであるが、ローマ法王フランシスの関与もあった。ローマ法王フランシスは、両国の交渉が合意に達するのを助けるために、ヴァチカンの利用を許可し、オバマ大統領とキューバのラウル・カストロ議長(大統領)にそれぞれ親書を送り、拘留者の交換と外交関係の復活を求めた。


(写真)
ローマ法王フランシス

 スパイの定義を巡って交渉が一時ストップすることもあったが、結局は3機の飛行機が両国間に拘留されていた人々を同時に交換することで、喜びに包まれる結果になった。

 秘密交渉は外交官たちではなく、オバマ大統領の国家安全保障問題担当補佐官2名が行った。これは、キューバ側に対して、アメリカ側が外交交渉と国交正常化はホワイトハウスが直接行うことだということを明確に示すためであった。

 交渉の過程で、ジョン・F・ケリー国務長官をはじめとする政権の幹部たちは機会を捉えて、アメリカとキューバとの関係の未来は、アメリカ人の建設業者アラン・グロスの釈放にかかっていると表明していた。グロスはキューバに5年間も拘留され、肉体的、精神的な衰えが進んでいた。

 キューバの外相ブルーノ・ロドリゲス・パリラとケリーとの間でこの夏に4階の階段が持たれた。ケリーは会談の度に、グロスがキューバの刑務所に拘留されている限り、二国関係が改善されることは「決して、決して」ないと語った、とある国務省の高官は証言している。この高官は他の交換と同様に匿名を条件としてきたが、私的な会話の内容について取材に答えてくれた。

 水曜日に、キューバとアメリカは国交の正常化に動くと発表された。これは、オバマ政権が長年にわたり実行したいと考えていた政策変更であった。

 オバマ大統領はキューバ系アメリカ人の親戚への少額の送金や訪問を容易にするための女権の緩和を行ったが、一期目ではそれ以上の劇的な政策変更はできなかった。しかし、オバマ大統領は、二国間の断絶はいつまでも継続すべきではないと確信していた、とある政府高官は語っている。2012年に開催された南北アメリカ大陸諸国サミットの期間中、オバマ大統領は、南米諸国の指導者たちから、アメリカはキューバについて妄想に取りつかれていると激しく批判された。

 2013年初頭、オバマ大統領の大統領としての二期目がスタートした直後、大統領はキューバとの間で国交正常化に向けた交渉を行うことを許可した。

 アメリカとキューバは双方ともに伝統的な外交チャンネルを使わずに、双方の大統領に近い人々同士で交渉を行うと決めた。ホワイトハウスは、オバマ大統領の信任が厚い国家安全保障問題担当次席大統領補佐官ベンジャミン・J・ローズ(Benjamin J. Rhodes)と国家安全保障会議南米部長リカルド・ズニガ(Ricardo Zúñiga)を代表として選んだ。ズニガは、ハヴァナでアメリカの利益代表部で働いた経験を持っている。キューバ政府も彼らに相当する役職の人々を出してきた。

(写真)
ベンジャミン・ローズとオバマ大統領

 交渉に参加したある政府高官は次のように述べている。「双方がそれぞれの大統領の意向を受けて交渉しているということが分かっていることが何よりも重要なことでした」

アメリカ、キューバ双方の交渉チームの人数はかなり制限されたと前述の政府高官は述べている。

 「私たちはとても団結していました。キューバ側も恐らくそうであっただろうと思います。私たちは、アラン・グロスの釈放という目標の達成を難しくするようなことをするつもりはありませんでした。」

 2013年6月、カナダの首都オタワで初めて2つのチームが直接顔を合わせた。双方は友好的な雰囲気で話し合いを行った。それから18カ月、2つのチームはカナダの首都で複数回にわたり話し合いを行った。

 キューバ側はまずスパイの交換を提案してきた。キューバに拘留中のグロスと、マイアミの反カストロ活動を行っていたキューバ人の情報をハヴァナに送っていた5名のキューバ人スパイのうちアメリカに拘留中の3名の交換を提案してきた。アメリカ側はこの提案を拒否した。アメリカ側は、グロスが、米国国際開発庁(U.S. Agency for International Development、USAID)と契約を結んだ建設業者に過ぎず、彼は正当に仕事を遂行していただけだと主張した。しかし、話し合いはすぐに二国間の外交関係の復活に何が必要かというテーマに移っていった。

 その前にオバマ大統領はヴァチカンを訪問し、ローマ法王フランシスと会談を持った。彼らの話題がキューバに移った時、史上初の南米出身の法王は、両国間に存在する困難な諸問題を解決する手助けをしたいと申し出を行い、その後、オバマとカストロにそれぞれ親書を送った。

 今年に入って、アメリカ側は、キューバ側に拘束されている本物のスパイとアメリカ国内で服役中の3名のキューバ人スパイの交換を提案した。

 2014年10月、アメリカとキューバ双方の交渉チームがローマを訪問し、ヴァチカンの幹部たちと会談を持った。そこで、拘留の人たちの交換が最終決定された。そして11月までカナダのオタワで交渉は続けられた。

 キューバとアメリカとの間で国交正常化に向けた話し合いを行うという決定を受けてそれに祝意を示すヴァチカンの声明には次のような一節がある。「ヴァチカン(The Holy See)はアメリカとキューバ両国が二国間関係を強化し、それぞれの市民たちの福利を向上させるという試みをこれからも支援し続ける」

 この決定に至るまで、オバマ大統領は全くぶれなかった。中間選挙の後、彼は、彼の行政府の長としての力を使って、単独で行動をすることができると感じていると語った。

 グロスの退潮が悪化しているという報告も入っていた。グロスは訪問者たちに対して、このままでは新年を迎えることはできないだろうと語っていた。彼の外見は報告ほどに弱っているようには見えなかったが、長期にわたる拘留で肉体的に弱っていくことが懸念されていた。

 しかしそのような懸念も今週払拭された。火曜日、オバマ大統領は密かに1時間近くにわたり、カストロと電話で話をした。これは1959年にキューバで革命が起きて以来、初めての大統領級の首脳同士の会話となった。そして、水曜日、オバマ大統領はホワイトハウスからテレビを通じて、アメリカ国民に語りかけた。

 オバマ大統領は演説の中で、自分が生まれたのはフィデル・カストロが政権を掌握してから2年後のことであったと述べた。そして、次のように語った。「変化することは難しいことです。私たちの人生においても、そして国家にとっても。特に歴史の重荷を背負っている場合には変化はより困難となります。しかし、今日、私たちは変化を起こそうとしています。それはそうすることが正しいことだからです」

 彼は続けて次のように語った。「本日、アメリカは過去からの足枷を断ち切る選択をします。それは、キューバの人々、アメリカの人々、西半球全体、そして世界にとってより良いことを成すことになるのです」

 この発表からほんの2、3時間前、3機の飛行機が朝もやの中を飛んでいた。

 一機はマイアミを飛び立ってハヴァナに向かった。この飛行機には2011年にスパイ容疑で有罪判決を受けた3名のキューバ人が乗っていた。

 もう一機は全く逆のコースを取った。この飛行機には名前が公表されていないアメリカのスパイが乗せられていた。彼はアメリカ国内にいるキューバ側のスパイ情報をアメリカ政府に提供したとして約20年にわたり拘留されていた。

 三機目の飛行機はアンドリュース空軍基地を飛び立ち、ハヴァナ近郊の軍事施設に着陸した。そこでアメリカの利益代表部の代表が、夫の帰還を待ちわびた妻ジュディの前へグロスを伴って姿を現した。

ジェフ・フレイク連邦上院議員(共和党、アリゾナ州選出)は次のように語っている。「グロス夫妻にとって最高の瞬間でした。とても感動的な光景でしたよ」。フレイク議員は拘留中のグロスの許を何回も訪問し、水曜日の解放にも立ち会った。

 アメリカへの途上、パイロットが、飛行機がアメリカの領空内に入ったとアナウンスをした時、グロスは両手を挙げて喜びを表現した。

パトリック・J・リーフィー連邦上院議員(民主党、ヴァーモント州選出)はグロスに「あなたは自由の身ですよ」と語りかけたという。

「どうやら本当に自由になったようですね」とグロスは答えた。

(終わり)  

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コメント
 
01. 2014年12月23日 17:49:15 : C3lq0gpU9A

  グァンタナモは返してやれよ。


02. 2014年12月24日 08:58:16 : jXbiWWJBCA

米国との歴史的な雪解けに期待寄せるキューバ人
2014年12月24日(Wed) Financial Times
(2014年12月19日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

歓喜に沸くキューバ国民、米との国交正常化交渉で
雪解けを告げる収監者交換で米政府からキューバ人スパイ3人が解放されたことを祝い、キューバ国旗を掲げる人々〔AFPBB News〕

 キューバのマリエルは、苦境にあえぐ地方都市だ。荒れ果てた発電所と錆びたコンクリート工場がある町は、水深の深い湾に面している。湾の向こう90マイル北にあるのが米国。キューバの宿敵だが、最大の貿易相手国になる可能性を秘めた国だ。

 1980年には、マリエルは米国への難民大量脱出の舞台となった。今では昨年開業した総工費8億ドルの自由貿易地区とコンテナ港の方がよく知られている。

 その間、米国政府はキューバ政府と秘密裏に協議を進めていた。その交渉が、キューバに対する長年の貿易制裁を緩和するという12月17日の米国の歴史的発表に結びついたのだ。

行き詰ったキューバ経済、市民の間に広がる期待感と高揚感

 「この辺りの状況は大きく変わるでしょうね」。地元の機械工ペドロ・コルデロさんは、マリエルの将来と米国との貿易関係の見通しに思いを馳せながらこう話す。「もうすぐいろんな人がここにやって来ますよ。ブラジル人、中国人、パナマ人、そしてアメリカ人がね」

 コルデロさんと同様、大勢のキューバ人は、半世紀にわたる凍結を経て、米国は2国間の外交関係の再構築と通商関係の改善に向けて協議している述べたバラク・オバマ大統領の17日の発表に、期待、そして時に強い高揚感をもって反応した。

 「すごい、すごい、すごい。誰もがワクワクし、浮かれて、興奮しています!」。カマグエイ州の州都で看護師をしているアナイダ・ゴンザレスさんはこう叫んだ。

 18カ月間に及ぶ裏ルートでの交渉の後のオバマ氏の動きは、米国の禁輸措置に終止符を打つものではない。それには議会の承認が必要だ。

 にもかかわらず、わずかな資源をマリエルの近代的なコンテナターミナルに投じたり、国内の別の場所にピカピカのマリーナやゴルフ場を建設するというキューバ政府の決定は、ラウル・カストロ国家評議会議長がかなり前に、米国、キューバ両国の通商関係の正常化に全力を挙げて取り組む決意を固めたことを示唆している。

キューバの首都ハバナ、住民たちの日常
キューバの首都ハバナの街角で、自転車タクシーを修理する男性〔AFPBB News〕

 関係正常化がもたらす景気浮揚効果の必要性は次第に高まっていった。

 カストロ氏の限られた経済改革――その中には、中小企業を自由化することや、いくつかの生活協同組合が誕生することを認めることが含まれる――が、キューバの行き詰まったソ連型経済に弾みをつけられなかったからだ。

 キューバの最大の支援国であるベネズエラの経済危機が問題をさらに悪化させている。ベネズエラは近く、キューバに毎年送っている数百億ドル相当の割安な原油を提供する余裕がなくなる可能性があるのだ。

 米国とキューバの通商関係の緩和は「キューバ経済の将来と投資の収益性について国際社会に非常に強いシグナルを発信する。米国市場との近さを考えると、なおのことだ」。キューバ中央銀行の元高官で現在はコロンビアのハベリアナ大学カリ校で教鞭をとるパベル・ビダル氏はこう話す。「投資が実際に増えれば、成長率は年5〜6%まで上昇する可能性がある」

 最大の短期的経済効果は、キューバ系米国人からもたらされるとビダル氏は見ている。というのも、キューバ系米国人は新たな規制の下で、キューバの親族に3カ月毎に現在の上限の4倍に上る2000ドルまで送金できるようになるからだ。

 キューバが米国のテロ支援国家リストから除外される可能性があることも、海外からの投資や貿易を阻害してきた金融制裁に終止符が打たれる引き金になるだろう。

米議会の対応やキューバの変化のスピードに慎重な見方も

 外交筋は、米国とキューバは、オバマ氏が2017年に任期を終えるまで、ないしカストロ氏が引退を表明している2018年までに関係が完全に回復されることを望んでいると考えている。だが、彼らは、米国の禁輸措置を終了させるのに必要な議会の承認の見通しや、キューバの変化のスピードについては慎重な見方をしている。

 1つには、カストロ氏の経済改革プログラムの最も厄介な部分――何通りもあるキューバの為替レートを一元化することや、国有企業に完全な自主性を与えること――がまだ実行されていないことがある。

 また、企業を誘致するために海外からの投資に関する法律が7月に改正されたにもかかわらず、キューバはまだ新規契約を1つも発表していない。

 過去の経験からすると、キューバ政府は、経済改革の必要性と自由化の政治的リスクとの釣り合いを取りながら、ゆっくり動く可能性が高い。「フロリダ海峡の向こう側の議題を我々は今詳しく知っているが、国内の議題はよくあるように、隠され、秘密にされたままだ」。反体制派のブロガー、ヨアニ・サンチェス氏はハバナからこう書いていた。

 期待感が広がっているにもかかわらず、不安を口にするキューバ人もいる。彼らによると、国交回復によって、米国市民権の取得を比較的容易にする規制を利用しようとするキューバ人の移民の波が生じる可能性があるという。規制が変わってしまうことを恐れてのことだ。

 地元のツアーガイド、アレクシス・フェルナンデスさんは、今後数カ月で人々が「大挙して米国に足に踏み入れる」のではないかと心配していると話す。

「やっと終わったのかもしれない」

 それでも、キューバでの一般的なムードは熱狂であり、小規模な起業家たちは米国人訪問者が増える見通しに揉み手をし、ほかの人たちは日々の苦労が終わるかもしれないと期待している。「誰もが笑みを浮かべています。涙を流す人もいます」と住民のイレレニー・サンティエステバンさんは言う。

 「素晴らしいことです・・・こっちでも、あっちでも、すべての人にとってこれから暮らしが楽になること、そして、もしかしたら、やっと終わったのかもしれないなんて、本当に素晴らしいことです」

By Marc Frank in Havana and John Paul Rathbone in London

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/42524


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