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[FT]仏連続テロで極右・国民戦線に勢い
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投稿者 手紙 日時 2015 年 1 月 27 日 00:07:09: ycTIENrc3gkSo
 

件名:[FT]仏連続テロで極右・国民戦線に勢い
日時:20150123
媒体:日本経済新聞
引用:http://www.nikkei.com/article/DGXMZO82284210T20C15A1000000/
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フランスの極右政党、国民戦線(FN)のマリーヌ・ルペン党首は慎重な言葉遣いが政権獲得への道筋だとにらんでいる。ジャンマリ・ルペン前党首は娘が政権を望めば、共同設立したFNの過激な外国人排斥の主張が弱まると懸念している。パリ在住の筆者の友人たちはどちらも正しいと言う。外部の者にとっては衝撃だが、フランスはルペン大統領を想定し始めている。


欧州では今週末に実施されるギリシャの選挙の行方に注目が集まる。域内政府はポピュリスト政党の急進左派連合が勝てば、ユーロ圏の危機が再燃しかねないと懸念している。このままでは欧州単一通貨ユーロの長期的な未来は保証されないが、脅威が差し迫っているというのは大げさだ。それはともかく、ギリシャでの反緊縮の動きが欧州連合(EU)を揺るがし、フランスでFNが政権を取れば、EUが崩壊する事態に発展するのは間違いない。


仏週刊紙「シャルリエブド」襲撃事件を受け、国の結束は一気に高まった。こうしたムードに水を差す政治家がルペン氏だ。連帯を示すデモ行進から当然のごとく締め出された同氏は、今回の襲撃事件で最も得をするリーダーかもしれない。


ポピュリストの右派のリーダーたちは欧州の至るところで、少数派のイスラム教徒はリベラルな資本主義、EU、政界のエリート層と同じく市民の敵だという話を作り上げている。ルペン氏は地方選と欧州議会選で大勝利を収めた。最近の世論調査では、ルペン氏が大統領選の第1回投票で勝つ可能性が示されている。


■政界にまん延するあきらめムード


筆者が首をかしげたくなるのは、フランスの政界にまん延しているあきらめムードだ。中道右派の幹部や左派の社会主義者にFNの外国人排斥の主張が道徳的に嫌いかと尋ねれば、答えはイエスだ。だが、ルペン氏がオランド氏の支持率低迷や保守派の足並みの乱れに乗じる気配に対しては、従うしかないとあきらめているようだ。


筆者は先日、パリで開催されたフランスのエリート層の会合に参加した。FNの不在が目を引いたが、FNの話題で持ちきりだった。ルペン氏が大統領選で決選投票に進む可能性については、非公式な総意はイエスだった。ルペン氏が決選投票でオランド氏と対決すれば、サルコジ前大統領の支持者はルペン氏の側に回る可能性についてもイエスだった。逆に、オランド氏が最初のハードルでつまずけば、左派の多くは大嫌いなサルコジ氏よりもルペン氏に投票する方を好むかもしれない。


こうした会話で驚いたのは、憤りがみられないことだ。私の読み違いかもしれないが、「どうしようもない」というのが今のムードだ。経済は不振から抜け出せず、失業率は高止まりしている。オランド氏は景気回復で苦戦するだろうし、サルコジ氏の政界復帰は中道右派の古傷を再び広げた。


いずれにしても、この流れでは、ルペン氏は勝利するには政治的本流に近づかなければならない。ルペン氏は既にフランスのEU加盟反対の方針を修正し、ユーロに攻撃を集中させているとされる。さらに、父親世代のFN支持者が主張していた人種差別と反ユダヤ主義を取り下げた。父親はホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)を歴史の「ささいな点」にすぎないと言ったが、娘はフランスがイスラム教徒にのっとられるという不安を駆り立てる方を好む。父親はあけすけな扇動政治家だったが、娘は言葉を慎重に選んでいる。


■イメージ軟化も民族偏見の本質は隠せない


だが、こうしてイメージをソフトにしてもFNの本質は隠せない。FNの見解はすべて民族的偏見に満ちているからだ。「イスラム化」についての警告は暴漢のような支持者を許容する土壌を生み、経済の失政の影響をまともに受けた低所得層や失業中の有権者の心に恐怖の種をまくよう計算されている。


ルペン党首がイスラム教徒を直接攻撃する必要はない。その「異質性」や、イスラムと世俗の共和主義が容易に共存できるかについて疑念を呈すればよいのだ。父親の時代の反ユダヤ主義者がユダヤ人の忠誠を疑ったように、娘はイスラム教徒の忠誠に疑問を投げかけている。欧州が知り尽くしている邪悪な国家主義と同じく、敵はよそ者だ。


臆面もない保護主義と国家による巨大産業の管理などが盛り込まれたFNの政策集は、第2次世界大戦後に和解して以来の欧州主義にことごとく逆行している。FNは20世紀後半の欧州を前半のそれと取り換えようとしている。その標的は我々に平和をもたらした自由民主主義だ。


肩をすくめてあきらめている者が、魔法のような反撃方法はないと言うのは一理ある。だからといってこれは屈する理由にはならない。ポピュリズムの成功は本流政治の失敗を意味するからだ。ルペン氏の勢いが増すのは、オランド氏やサルコジ氏やほか政治家が信頼できる代替策を提示できない場合に限られる。欧州はこの状況が放置されて手遅れにならないよう望まなくてはならない。


By Philip Stephens


(2015年1月23日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)


(c) The Financial Times Limited 2015. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation.


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//memo
*AP Interview: Le Pen defends anti-Islam fight
https://news.yahoo.com/ap-interview-le-pen-defends-anti-islam-fight-123735218.html?soc_src=copy.


*Over 50 anti-Muslim incidents registered in France after Charlie Hebdo shooting
http://rt.com/news/221995-france-anti-muslim-incidents/


Exploring Islamophobia in France (P.1)

by PressTV News Videos / Published on Apr 22, 2014


Muslims wonder if France could be even worse than the US after 9/11

by PressTV News Videos / Published on Jan 11, 2015


25,000 March Against Islam: Hate in Europe

by VICE news / Published on Jan 22, 2015
 

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コメント
 
01. 2015年1月27日 13:01:44 : LBtbDXFoS6
結局こういうことになるだけ。
イスラム国だのアルカイダだのの「イスラム過激派」のやってることは実際には大半のイスラム教徒の役には立っていない。

むしろ彼等にとっては不利益になるようなことばかりしているように見える。

結局、日本も「イスラム国退治」という名目のシリア空爆とかを応援することになりそうだしな。


02. 2015年1月27日 17:19:36 : DD1URdPOMV
イスラム国のやろうとしていることはイスラム拡張主義じゃなくて、むしろイスラムはイスラムとして共同体をつくる必要があり、そのためにはあえて欧州や非イスラム圏のムスリムを阻害要因にさせることでイスラムはイスラムに戻るべきという囲い込みを目指しているように思う。
だからフランスのこうした反動的な動きというのは、イスラム国にとってむしろ待ち望んだものだともいえる。


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