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仏テロに揺れる欧州、”分断”の危機は避けられるか〜渡邉啓貴「西洋的な価値観を絶対視する見方が今揺れてきている」クロ現 
http://www.asyura2.com/14/kokusai9/msg/892.html
投稿者 仁王像 日時 2015 年 2 月 04 日 21:35:13: jdZgmZ21Prm8E
 

(今晩のNクロ現)

〔仏テロ 広がる波紋”分断”に揺れる欧州〜”分断”の危機は避けられるか〕

 フランスでは新聞社への襲撃事件後、一般のイスラム教徒への嫌がらせが急増している。反イスラムの動きは、ヨーロッパ各地に波及している。イスラム系住民は難しい対応を迫られている。テロ事件をきっかけに反イスラム感情が広がり、差別や嫌がらせが急増している。
 フランスでは襲撃事件から4日後、370万人が参加する大規模なデモが行われた。が、一方「私はシャルリではない、イスラム教徒は尊重されていない」というイスラム系移民の300人規模の集会が行われた。「私の預言者に触れるな」との横断幕もあった。事件をきっかけにイスラム教徒の不満が噴出した。
 建設中の新しいモスクが何者かに放火されたこともある。

 ドイツ(ライプチヒ)でも1万5千人が参加した移民排斥を訴えるデモもあった。回を追うごとに参加者は増えてきている。プラカードには「イスラムの代わりに自由を」というものも。
 デモを取り仕切る幹部は、ヨーロッパの価値観に同調しないイスラム教徒は、今こそ締め出されるべきだ、と訴えている。
 移民排斥運動の幹部「世界で唯一問題のある終段がイスラム教徒なのです。彼らはどの国に行っても自分たちの宗教を強要しています。すべてのヨーロッパの国に排斥デモを広げたいと考えています」
 ドイツ国内に拡がり始めた強硬な移民排斥の動きに対し、政府や市民は危機感を強めている。メルケル首相は、排斥運動への参加を自粛するよう国民に異例の呼びかけも行った。若者たちの中にも、このデモクラシーを封じ込めようとする活動も始まっている。イスラム系移民排斥。反対派と賛成派との双方の対立は激しさを増している。

 渡邉啓貴・外語大教授「もともと移民の問題や植民地の問題は、西洋的価値観が絶対視されていた近代以降、今日に至るまでの歴史の流れだと思う。そういった西洋的な価値観を絶対視する見方が、今揺れてきている。言いかえれば西洋国家の在り方が、自信を失いかけている、ということができるのではないか。フランスなどでは異文化を受け入れて多様化してきているが、その対応が未だ十分にできていない。制度的にも未だ問題があるというのが現状ではないかと思う」  

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コメント
 
01. 仁王像 2015年2月04日 22:44:03 : jdZgmZ21Prm8E : f6WDPEjAN2
「終段」→「集団」
「デモクラシー」→「デモ」ですね。

02. 2015年2月05日 17:23:09 : jXbiWWJBCA

欧州の真ん中を走る危険な亀裂
経済恐慌と不安定な政治、1930年代の再来はあるか?
2015年02月04日(Wed) Financial Times
(2015年2月3日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

EUが新移民制度「ブルーカード」を導入へ
欧州連合(EU)が大きな試練を迎えている〔AFPBB News〕

 欧州を苦しめている危機は3つある。そのうちの2つは欧州連合(EU)の境界の近く、すなわち好戦的なロシアと、内側から崩れつつある中東で生じている。残りの1つは政治、経済、外交の緊張が高まっているEU内部で生じている。

 この1カ月、3つの危機はいずれも激しさを増している。パリで起こったテロリストによる襲撃事件は、中東での暴力や宗教的緊張の影響が欧州にも及ぶかもしれないとの不安を高めた。

 ロシアの支援を受けている分離主義者は、ウクライナで攻撃を再開している。そして、ギリシャの総選挙での急進左派連合(SYRIZA)の勝利は、ユーロ危機勃発後では初めて、EU域内で急進的な左派政党が国政選挙に勝利したことを意味する。

互いに増幅し合う3つの危機

 ロシアの問題と中東の問題、そしてユーロ圏の問題は、それぞれ大きく異なる要因から発生しているものの、悪化するにつれてお互いを助長し始めている。

 EU加盟国の大半は景気が悪く、左派と右派の両方でポピュリスト政党が台頭しやすくなっている。そして、ポピュリストがエネルギー源とする人々の不安感は、中東の紛争の影響――テロの発生や不法移民の大量流入など――によってさらに強められている。

 ギリシャやイタリアといった国々では、中東からの(あるいは中東経由の)移民の流入によって社会の危機だという雰囲気が強まっており、移民問題が緊縮財政に負けないほどの論争を引き起こすようになっている。

 一方、ロシアによるウクライナへの軍事介入は、EUの外交政策にとって冷戦以来最大の試練となっている。対応を誤れば、この一件は軍事紛争に発展しかねない。EUはドイツの主導によってなんとか団結し、まずまず厳しい内容のロシア制裁パッケージを打ち出した。

強気貫くプーチン露大統領、「経済は2年で回復」
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領はEU域内の極右・極左勢力に接近している〔AFPBB News〕

 しかし、欧州内部での急進的な政治勢力の台頭は、対ロシア政策でのEUの団結を脅かしている。そのため、ロシア政府が自信を深めて危機がエスカレートする可能性も高まっている。

 ギリシャやドイツ、フランスといった国々の極左と極右は、ウラジーミル・プーチン氏率いるロシアへの好感によって結びついているように見える。

 極右勢力はプーチン氏の社会保守主義、国民国家というものを強調する姿勢、専制政治、米国とEUに対する敵意などを好ましいと思っている。また、極左勢力は、モスクワに対する昔からの親近感をまだ持ち続けているようだ。

 ロシアがEU域内の極右・極左勢力に接近することは、完全に理にかなっている。EUの団結が崩れれば、ロシアの孤立に貢献してきた制裁の体制も崩れ始めるからだ。

 プーチン氏はすでに、フランスの極右政党である国民戦線(FN)や、ギリシャのSYRIZAと交流している。ギリシャのアレクシス・チプラス新首相が最初に面会に応じた外国政府高官は、ギリシャ駐在のロシア大使だった。ギリシャ政府は時をおかずに、EUの対ロシア追加制裁に反対を表明している。

厳しい選択を突き付けられるメルケル首相

「メルケル首相、ギリシャのユーロ圏離脱に対応の用意」独雑誌が報道
ドイツのアンゲラ・メルケル首相は難しい選択を迫られている〔AFPBB News〕

 ドイツ首相にして欧州で最も強い力を持つ政治家であるアンゲラ・メルケル氏はギリシャの問題に頭を痛めている。

 ギリシャには厳しく対応せよとドイツ国内で突き上げられる一方で、外国からは、ギリシャと話をまとめよという圧力を受けているのだ。

 ギリシャとロシアの接近によってユーロ危機に地政学的な側面が加わったことから、米国はドイツに対し、ギリシャをEU内にとどまらせるよう迫る公算が大きい(歴史家はこの状況を見て、ソビエト連邦を封じ込めるトルーマン・ドクトリンが1947年に打ち出されたことを思い出すかもしれない。この時も、米国政府はギリシャがソ連の手中に陥らないように行動を起こしたからだ)。

ウクライナ東部で戦闘激化、和平交渉決裂
ウクライナ東部では再び戦闘が激化している〔AFPBB News〕

 ウクライナでの戦闘の激化も、メルケル首相に厳しい選択を突きつけている。

 米国と一部のEU加盟国では、ウクライナに武器を供給すべきだという主張が強まっている。

 だが、ロシアは、そんなことをしたらどうなるか分かっているのかと言わんばかりの警告を発しており、平和主義的なドイツ国民は動揺する公算が大きい。

 また、ギリシャには厳しくロシアにはソフトに対応するよう求めているドイツの右派政党は、ドイツ各地で発生している「反イスラム化」デモともつながりがある。

 メルケル政権には、少なくとも、国内の経済状況がまずまず良好だという強みがある。失業率は低く、ドイツ政府は非常に低い金利で資金を借り入れることができる。

 しかし、これとは対照的に、ほかのEU主要国では社会・経済危機に陥っているという感覚が強い。スペイン、イタリア、フランスでは失業率が2ケタに乗っており、緊縮経済政策とEUに対するギリシャ型の反乱が起きる可能性があることは明らかだ。

見えない改善の兆し、1930年代と比較する声も

急進左派ツィプラス党首が首相に、欧州初の反緊縮政権 ギリシャ
急進左派連合(SYRIZA)が率いるギリシャ新政権の発足で、債務問題を巡る緊張が高まっている〔AFPBB News〕

 厄介なことに、欧州の3つの危機は改善に向かっているようには見えない。

 中東では、シリアもリビアも崩壊寸前の状況にある。イエメンとイラクの状況も厳しい。ロシアの脅威は減じるどころか増している。

 ギリシャとEUは債務問題で手を打たざるを得ないだろうとの楽観論もまだあるが、今のところその見込みは薄く、むしろ対立しそうな雲行きだ。

 こうした状況はすべて、欧州の政治の中心にさらに亀裂が入ることを示唆しているように見える。

 現在、1930年代の政治との緩い比較がなされている。つまり、不況に襲われているところに不安定な国際政治環境が重なって過激な政治勢力の台頭を招き、ついには戦争へと突入したあの時代のそれに少し似ているというのだ。

 ただ幸いなことに、この戦間期と比較することには、まだ無理があるように思われる。当時の欧州大陸にはまだ、第1次世界大戦の大量殺戮によるトラウマが残っていた。福祉制度も整っておらず、不況が長引けば多くの人々があっという間に生活に困窮してしまう時代だった。

 現代の欧州には、経済の面でも政治の面でも苦境から立ち直る力がある。1930年代には存在しなかった、富の基盤もある。とはいえ、筆者が成人してからの記憶をたどる限り、欧州大陸の現在の雰囲気はかつてなく不安定で、先が見通せなくなっている。

By Gideon Rachman

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/42837


03. 2015年2月05日 17:25:30 : jXbiWWJBCA

ユーロが欧州にもたらしたのは統一よりも分裂か
ギリシャの怨嗟、ドイツの憂鬱・・・統一通貨を待ち受ける茨の道
2015年02月04日(Wed) 川口マーン 惠美
 ギリシャがすごい。1月25日、運命の総選挙が終わった途端、EUはかなり混乱している。なぜ、日本のニュースであまり取り

上げないのか? この、バルカン半島の最南部で発生した地震が、これからEU全体に大きな地滑りや津波を引き起こす可能性は

かなり高い。そうなると、その影響は経済を通じて、もちろん日本にも及ぶ。

ナチス勃興前夜のドイツに似ているギリシャの国状


アテネの大統領官邸で首相の就任宣誓をする急進左派連合のアレクシス・ツィプラス党首 ©AFP/ARIS MESSINIS [AFPBB News]
 ギリシャの財政破たんが明るみに出たのは、2009年のことだった。その救済のため、2010年春以来、IMFとEUが、二度にわた

って2260億ユーロもの援助をしている。

 そのうえ2012年には、ギリシャが外国の銀行などから受けていた融資の半分以上を返済免除にもした。これが総額1000億ユー

ロだ。この措置で、ドイツでは、ギリシャの国債を持ちすぎていた銀行が倒産し、その救済にドイツ国民の税金が使われた。

 多額の経済援助の代わりにEUがギリシャに求めたものは、厳しい節税と緊縮政策だった。EUとIMFと欧州中央銀行の三者がギ

リシャに入り、財政を管理した。それによってギリシャ人は、自国が外国勢に占領されたと感じた。

 緊縮財政でお金が回らなくなったギリシャは、瞬く間に疲弊してしまった。倒産が相次ぎ、人々は職を失い、消費は行き詰ま

り、挙句の果て、年金は下がり、医療保険も社会福祉も壊れた。それでもEUは、節税、緊縮を緩めることを許さなかった。

 そのうえ、財政再建の進まないギリシャを見て、EUの人々はギリシャ人に怠惰の烙印を押した。ギリシャ人は絶望し、不満が

これ以上にないほど高まった。そして、緊縮政策の先導役であるドイツを、とりわけ憎んだ。

 そんな状況の下、国会解散、総選挙と進み、反緊縮を唱えたツィプラス氏が、あれよ、あれよと言う間に突出した人気を得て

、ギリシャの首相に収まってしまった。

 SYRIZA党のツィプラス党首の圧勝を見ていくと、選挙前のギリシャの国状とヒトラーが台頭した時のワイマール共和国の国状

とが、あまりにも似通っていたように感じる。

 誤解の無いようにいっておくが、私は、ツィプラス氏とヒトラーが似ていると言っているのではない。そうではなくて、国の

状況、とくに国民の心境に、多くの類似性があったと思うのである。

 1933年、ヒトラーが政権を取った時、ドイツ国民は疲弊のただなかにいた。第一次世界大戦の敗北で大きな痛手を受けていた

ドイツ国民を襲ったのが、ベルサイユ条約で決められた過酷な賠償金だった。第一次世界大戦の責任は、なぜかドイツ一国に押

し付けられた格好になっていた。

 当時、ドイツ国民は経済的に追い詰められただけでなく、ひどい屈辱を感じていた。貧困が人々の心の中までしみ込み、欲求

不満と絶望が国全体を覆った。最終的に国民を動かすものは、この屈辱の感情であると思う。ヒトラーは、ドイツ国民の屈辱を

怒りに変え、怒った国民を自分の機動力にした。

 それとまったく同じ状況が、図らずもギリシャで作られていた。EUとIMFと欧州中央銀行の管理下に置かれ、緊縮財政を押し

付けられ、息も絶え絶えになったギリシャの没落は早かった。

 ギリシャ人たちは、自分たちがこれほど素早く墜落できるとはおそらく思っていなかったに違いない。今までは、豊かではな

くても、皆が陽気に生きていた国だったのだ。最初、人々はストやデモをして、抵抗した。しかし、財政を握った外国勢は強力

だった。そのうち、ギリシャ人は力を失い、絶望し、自殺者も増えた。

 ただ、彼らにはプライドがある。そもそもヨーロッパ文明はギリシャで生まれたと思っている。プラトンもソクラテスもギリ

シャ人だ。オリンピックの発祥の地でもある。外国人に支配されるのは我慢がならない。ギリシャ国民は屈辱の中でEUを憎んだ

。ドイツを憎んだ。

 そこに、SYRIZA党のツィプラス氏が現れた。ワイマール時代、どんなに働いても返せないほどの賠償金を押し付けられたドイ

ツ人の前にヒトラーが現れたように、ギリシャ国民の前に、若くダイナミックな政治家が現れた。

 そして、当時のドイツ人がヒトラーに魅せられたように、現在のギリシャ人もツィプラス氏に魔法のように惹きつけられた。

絶望した人々が、怒り、突破口を探すうちに、破滅と紙一重のところに望みを託すことは、往々にしてあるものなのだ。

 ツィプラス党首は40歳。彼の導く道は、しかし、破滅ではないかもしれない。彼は人々に希望を与える。彼は、「貧乏人がこ

れ以上苦しむことはない。国の復興は、金持ちのお金でやろう」と言っているのだ。彼は生粋の社会主義者だ。資本家に支配さ

れた世界を変えようとしている。

 ツィプラス氏は、ギリシャが援助として受け取った多額の借款も、返すかどうかはもう一度最初から交渉するつもりらしい。

民営化はまた国営に戻し、首を切った公務員も再雇用する。とにかく、お金が回るようにする。外国から押し付けられた屈辱の

緊縮財政には終止符を打つ。

 国民がこの言葉に希望を見出したことは疑う余地がない。どのみち、これ以上悪くはならないだろうと、皆が思っている。ギ

リシャ人は、今、強い。

EU市民にじわりと広がるユーロへの疑念

 EUは、ギリシャのこの動きに唖然としている。ギリシャをポンと手放してしまえるのなら世話はないが、そうはいかないとこ

ろが問題なのだ。

 特にドイツにとっては、この一連の動きは明らかな敗北だ。なぜなら、ギリシャでどんなに憎まれようが、財政規律を貫き通

してきたのは、一番大きな財源を提供していたドイツであったからだ。その方針が、今、揺らぎ始めている。

 ただ、ドイツにも言い分はある。ギリシャに金融緩和を許し、これ以上借金を増やされたりしたものなら、ドイツ国民を説得

してギリシャ救済のための支出を捻出することが難しくなってしまっただろう。もちろん、自国の銀行を危機に陥れることも避

けなければならなかった。

 ドイツ政府は自国民をなだめながら、銀行を庇い、さらに、ギリシャにはお手本を示す必要に迫られた。そこで、自国でも節

税を強化したために、公共投資は鈍り、インフラの整備が悪化したほどだ。そんな犠牲を払いながら、ドイツはギリシャに多額

の援助をしていた。しかし、ギリシャ国民はドイツを恨みこそすれ、感謝はしなかった。

 おそらく、ドイツはギリシャをここまでとことん追い詰めてはいけなかったのだ。もちろん、理はドイツにある。ギリシャが

放漫経営のため、借金まみれになったことは明らかだ。自業自得であるというなら、それは正しい。しかし、最終的に行き着い

た結果を見るなら、正しい理屈を通したことが裏目に出てしまった。

 ギリシャの新しい財務大臣は、経済学者のバルファキス氏。大学教授だ。しかし、その精悍な容貌は闘士に近い。53歳。

 目標は、ギリシャに艱難をもたらしたEU、IMF、欧州中央銀行の独裁制からの自国の解放であると言っている。制度改革、オ

リガルヒ(新興財閥)の絶滅、そして、国民が貧しくとも幸せに暮らせる国を作る。彼も生粋の社会主義者である。

 バルファキス財相は、30日、慌てて飛んできたEUの財務相グループ(ユーログループ)のデイセルブルーム議長と、初の話し

合いを持った。

 しかし、債務減免や緊縮策見直しを要求するバルファキス財相と、従来の方針の延長を求めるデイセルブルーム氏の意見は、

平行線をたどっただけでなく、別れるときに握手するのさえ嫌だというのが傍目にも顕著なほど険悪な雰囲気を醸し出していた

。道は険しい。

 いずれにしても、EUは今、新しい作戦を練り直す必要に迫られている。交渉が暗礁に乗り上げれば、金融市場に不安が広がる

。それは、あっという間にEUを超えて世界へ広がっていくだろう。EUはどうにかして、ユーロという通貨の信用を守らなければ

ならない。


新紙幣に移行しつつあるユーロ紙幣には、ギリシャ神話のエウロペがあしらわれている ©AFP/DANIEL ROLAND [AFPBB News]
 しかし、何のために?

 おそらく、今、多くのEUの市民の頭の中で、ユーロを守る大義がわからなくなっているに違いない。共通通貨を持つことの矛

盾も噴出し始めた。

 15年前、ドイツとフランスだけでも、大きな経済格差があった。ドイツとギリシャなら、言わずもがなだ。日本の中なら、北

海道で産業が回らなければ、国はちゃんとお金を回して支援する。同じ日本人なのだから、誰にも異存はない。北海道の子供も

東京の子供も山陰の子供も、同じ教育を受け、同じ年金を受ければよい。

 しかし、ドイツ人にとって、ギリシャは北海道ではない。さらに深刻な問題は、ギリシャだけでなく、フランスやイタリア、

スペインといった南欧の赤字国が同じ問題を抱えていることだ。しかも、彼らは本当は財政規律よりも、金融緩和をしたがって

いる。彼らが挙ってギリシャの味方に付くなら、ドイツはやる気をなくすだろう。

 ユーロ移行10周年の2012年、それはEUのサクセス物語として称賛された。ドイツはおそらく、その冥利を一番多く授かった幸

運な国だったかもしれない。

 しかし今、ユーロは構造的に成り立たないアイデアだったと、皆が思い始めたようだ。しかし、ユーロを壊すには、どれほど

の犠牲と痛手を甘受しなくてはいけないことになるのか、その後に何が来るのか、それを考えると俄かに空恐ろしくなってくる


http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/42799


04. 晴れ間 2015年2月05日 22:11:29 : FhUYgDFvAt2/E : xni5yVaf3k
>渡邉啓貴・外語大教授「そういった西洋的な価値観を絶対視する見方が、今揺れてきている」


私はテレビを見ないので、発言者の文脈を正確に把握できるわけではないので、誤解がないとは言い切れませんが、
この発言については「???」です。

「西洋」か「それ以外」(東洋、オリエント?)か、という二項対立の見方は正しくないと思います。
「西洋的な価値観」とはいっても、「自由」「民主主義」「人権」etc. といった普遍性のあるものだけが価値があるのであって、普遍性のないものは受け入れられず、消滅していきます。

逆に言えば、イスラムに固有の価値観で信者以外に広まるものがあれば、広まるでしょう。
でも、それは何でしょうか。
「親孝行をする」「泥棒をしない」「人殺しをしない」という教えないし道徳律なら、べつにイスラムを頼らなくても、どの社会でも持っているでしょう。西洋にそれがないわけではありません。法律でも規制されています。
もっとも「親孝行」については、西洋では社会福祉制度によって取って代られ、純粋に感情レベルのものになりつつあります。
イスラムに固有のミゾジニー(女性嫌悪)が、フェミニズムが浸透した西洋に受け入れられるはずがないではないですか。

21世紀の西洋世界に、7世紀のイスラム社会を理想とする人々が大量に入ってくれば、摩擦が起きるのは当然です。
信仰は自分たちの内部だけに留めればよい。
信者でもない人々に、イスラムの価値や「神」を押し付けるなど、言語同断です。

大半のイスラム教徒は平穏に暮らしているわけで、マスコミが特異な部分や現象のみを誇張して伝えている面はあると思います。
西欧社会での「差別」が、イスラム教徒を宗教にしがみつかせている面もあるでしょう。
でも、西洋人が、自分たちの価値に自信を失っているということはないと思います。(カルトにしがみつく人を除けば。)

過去の植民地支配だって、「自由」や「平等」といった西洋の価値で否定されたのですよ。
旧植民地国における労働組合運動だって、移民労働者が旧宗主国から持ち込んだものです。その種の社会運動は、伝統的な宗教国家社会で自然発生的に生まれるものではありません。


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