ＡＳＥＡＮ各国の首脳らと記念撮影する安倍首相（中央）

http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20140112/plt1401120729001-n1.htm
2014.01.12

　新華社の情報サイトは昨年暮れ、「排斥から敬意へ。ある出来事が日本に対する印象を根底から覆した」と題する記事を掲載した。

　日本に対し常に不愉快な感情を抱いていた記者が、日本留学経験のある女医の話を聞いて、考え方が根本から覆ったことを紹介したものだ。

　この女医は、日本に留学中に子供を産み、そのときに日本では出生地、国籍に関わらず、奨学金をはじめ、住居、出産、育児など厚い支援を受けられることを経験した。

　そこで、「日本という国は、こんなにいい国なのよ」と語り、「反日」だった記者も「突然、日本に対する敬意の念があふれてきた」という。

　日本の実態を細かく知れば、中国人の誰もが「中国と比べて、日本はいい国だ」と思うはずだ。中国政府は死んでもそんな実態の紹介はしないだろうが…。

　中国の人民がこのくらいのことで感激してくれるのだったら、日本にはいくらでもテーマがある。たとえば、まったく競争力のない農民も補助金などで大いに守られているという日本の実態を知ったら、中国政府の農民に対する扱い方について考え込むはずだ。日本の外務省も、こういう点をもっとアピールするべきだろう。新幹線の平均遅延率が１分をはるかに割り込んでいること、古い車両もきれいで清潔であることなど、中国の高速鉄道車両「和階号」と比べたデータを見るだけで尊敬されるに違いない。

　しかし安倍晋三首相は、こういうＰＲよりも中国包囲網を強くすることばかり考えているようだ。

　昨年１２月１４日、日本と東南アジア諸国連合（ＡＳＥＡＮ）加盟１０カ国の首脳は、東京で開催された特別首脳会議で、中国が東シナ海上空に設けた防空識別圏を念頭に、「飛行の自由および民間航空の安全の確保へ向け協力を強化する」とする共同声明を発表した。

　ただ、この声明では中国に対する具体的な対策は盛り込まれなかった。中国の行動を直接批判する表現も入っていない。東南アジアには中国と関係が深い国もあり、日本のペースで刺激的な文言を盛り込むことには賛同しかねたのだろう。ＡＳＥＡＮの各国は特に中国との対立は望んではおらず、中国を繰り返し非難する日本の現政権との温度差もある。

　要するに、安倍首相は「みんなで中国包囲網を作ろう」とお山の大将になりたくてＡＳＥＡＮ１０カ国を日本に招いたのだが、肩透かしを食らってしまったわけだ。

　就任以来、安倍首相は東南アジア諸国との関係強化に力を入れてきた。それが功を奏して、今回、ＡＳＥＡＮ１０カ国の首脳を日本に呼ぶことができた。そこまでは良かったのだが、「中国を囲い込もう」という自分のアジェンダに対しては、「ちょっと待ってよ」ということになった。

　けんかの弱いガキ大将がドスのきいた番長に対抗するために仲間に弁当（ユネスコ無形文化遺産の「和食」！）を振る舞ったりして数を集めようとしたが、ご飯だけ食べて帰っていっちゃった、という高校生レベルの外交を見せられた気がする。安倍首相の中国包囲網よりも、靖国参拝以降の現実世界は（中韓だけではなく）アメリカ、ロシア、ヨーロッパまで含めて「安倍包囲網」の方がいっそう進んだ、というのが大人の外交筋の実感である。

　■ビジネス・ブレークスルー（スカパー！５５７チャンネル）の番組「大前研一ライブ」から抜粋。

コメント
01. 2014年1月12日 12:20:54 : 0tFnFMviBk 権力側の宣伝要員、大前研一がこう書くということは、 安倍はアメリカに見放されたということか。 そういえばこの大前研一なるおっさん、過去に東京都知事選に出て惨敗したわな。
02. 2014年1月12日 12:28:13 : 5FsLBTI07A 産経にすら・・・ にしても ＞けんかの弱いガキ大将がドスのきいた番長に対抗するために仲間に ＞弁当（ユネスコ＞無形文化遺産の「和食」！）を振る舞ったりして ＞数を集めようとしたが、ご飯だけ食べて帰っていっちゃった、 ＞という高校生レベルの外交 は笑った ちょっとだけ大前を見直した
03. 2014年1月12日 13:33:00 : 8g0blNTMyA 結局のところは、安倍首相からすれば、アメリカの言いなりだと勝手に思い込んで、中国包囲網で肩透かしを食らったのではなく、安倍首相が靖国神社参拝を仕出かしたことで、自ら墓穴を掘って、対日包囲網に繋がったに過ぎないという真実を見破れば、中国からすれば、まんまと騙されたふりをして、幾らでも安倍首相なんか馬鹿にするに決まっているし、アメリカのオバマ大統領からしても、まんまと騙されたふりをして、幾らでも安倍首相なんか馬鹿にして、コケにするに決まっているし、こうなったのも、結局のところは、安倍首相が自ら目と耳を塞ぎ、勝手に孤立化して、自滅するしかない道を自ら選択しただけに過ぎないと見破れば、もう怒りなんていうものを通り越して、聞いて呆れるばかりとしか言いようがございませんね。 これを逆転の罠として利用するならば、日本国民からすれば、まんまと騙されたふりをして、中国に対しては、「安倍首相を馬鹿にして、靖国神社を冒涜して頂きまして、誠に有難うございます。全く以て、日本人としても、此れ程恥ずかしいことはございませんが、今後は、もっともっと幾らでも安倍首相なんか馬鹿にして、幾らでもコケにしていただいて結構ですし、靖国神社については、もう幾らでも冒涜して下さいます様、どうぞよろしくお願い申し上げます」と誇りを持って応えてあげれば良いのだし、アメリカに対しても、「オバマ大統領におかれましては、今後はもう幾らでも容赦なく、安倍首相なんか馬鹿にしていただいて結構ですし、靖国神社については、もう幾らでも無視をして下さいます様どうぞよろしくお願い申し上げますと共に、中国が、日本国に対して、核武装の濡れ衣を着せて、国連の安全保障理事会にて、旧敵国条項に基づいて制裁決議を発動することになった場合には、この見返りとして、核武装方針に貢献して頂くと共に、憲法９条を保持する日本国民にノーベル平和賞を授与して頂けるように、ご協力くださるのであれば、どうぞ遠慮なく、拒否権を行使することなく、制裁決議を発動して、日本国を国連信託統治国に貶めて下さいます様、どうぞよろしくお願い申し上げます」と誇りを持って応えてあげれば良いだけのことでは無いでしょうか。 この代償として、安倍首相なんかどうなろうと関係ないし、大企業をはじめとする１％の金と権力の亡者については、幾らでもものすごい過酷な負担を背負い、大損したところで、幾らでも誇りを持って泣き寝入りをしていただくくらいのことならば、出来て当然のことだし、日本から逃げたければ、幾らでも追い出して、全人類から叩き潰されようが関係ないし、跳ね返りに過ぎない日本の右翼については、安倍首相が自ら掘った墓穴の中に、自民党をはじめとする１％の金と権力の亡者の道連れになって、幾らでも突き落としてしまう様にすれば良いのだし、いずれにせよ自らが選択した運命に他ならないし、自明のことでしかないと割り切ってしまえば、幾らでも民族分断の悲劇を思う存分に味あわせてあげることで、自らが勝手に民族自決でもやって、勝手にくたばって逝かれるのを、そっと静かに見届けてあげるようにすれば良いのだし、これを乗り越えて行くことで、日本経済なんかどうなろうと関係ないし、経済成長なんか喪失させ、国際社会の中での地位も名誉も喪失させ、誇りを持って、幾らでも一人負けをして、誇りを持って弱体化させ、誇りを持って、そっと静かにいないふりをしながら、日本の存在感こそ、誇りを持って幾らでも小さくしてしまうことで、名誉ある孤立化をして、ただひっそりと静まり返った日本社会に変えてしまうことで、憲法９条を保持していくことで、これに対してのノーベル平和賞というものを全人類からのご褒美として、誇りを持って深く感謝をしながら、この喜びを全人類と共に分かち合いながら、今度は日本が、アメリカやイギリス、中国に対して、誇りを持って反面教師になってあげることで、憲法９条と共に、共に支え合い、助け合い、分かち合いながら、共に幸せに暮らして行くという尊い志こそ、個人主義のベースとして、これこそを日本社会の中に、「和を以て尊しと成す」という和の精神としてインテグレートさせ、これを国境を幾らでも乗り越えて、全人類に対して、良いお手本として、誇りを持って示してあげることで、この日本社会の象徴として君臨するのが天皇陛下であり、この個人主義をベースとした社会福祉国家として生まれ変わって行くことで、対米従属からは、そっと静かに離れつつも、対中従属にもならず、誇りを持って反面教師となげることで、今度はまんまと騙されたふりをして、ビスマルク型の外交を、アメリカと中国を相手にした「三方一両得外交」というものに活かして行くことで、これを、アメリカとロシアもしくはロシアと中国に対しても、幾らでもこれを応用して行くことで、誇りを持って、そっと静かに自立して行く道を選択して、戦後の民主主義社会を取り戻し、「さらば暴政」、「さらば原発」というものに繋げ、「さらば大日本帝国」、「さらば靖国神社」、「さらば右翼」ということで、戦前の日本の価値観こそ、そっと静かに葬り捨ててしまうことで、この代償として行けば、これ以上に失うものは何もないのだし、誇りを持って、日本の運命を大きく変えて行く様にして行けば良いだけのことでは無いでしょうか。
04. 2014年1月12日 14:41:50 : Q1WxgPy3kM 安倍さんて本当に子供っぽいよね。 何をしても笑っちゃう。
05. 2014年1月12日 14:55:41 : p4TlRONmCI 　う〜〜ん　愛です 　靖国参拝は　ダメだが 　外遊は　別に悪い事ではない 　 　国内にいるよりは　外にでて　国際的見地を養うのは　悪くない 　 　＝＝＝ 　日本は　通貨スワップなど　相手国に　喜ばれるお土産を　持って行ってる
06. 2014年1月12日 15:52:55 : LG0FUtT49g 現在の日米同盟は従属関係であるので、安倍は対等な同盟関係に移行したいのではないだろうか。それは「戦後レジームからの脱却」だということでもある。 「戦後レジームからの脱却」とは、日教組が教育現場を支配して来た教育内容の変革、アメリカからの憲法改正＝普通の国にするとともに、戦後のアメリカからの従属関係の脱却を意味しているのではないだろうか。 つまり、安倍の目標はアメリカと同盟関係強化でありつつも、主権国家としてアメリカと対等な関係にするということではないだろうか。実はそのための、一歩としての靖国参拝ではないだろうか。 1.経済：グローバル化、TPPでアメリカとの対等関係を追求。 2.外交：アメリカに従属から、地球儀外交で主体的な対等関係を追求。 3.軍事：米軍に従属から、集団的自衛権で対等関係を追求。 4.歴史：独自路線、アメリカに反発。 あれだけアメリカから靖国参拝に否定的メッセージを送られたら、安倍も分かっていないはずがない。 それでも安倍が敢えて参拝したのは、英霊遺族を思う心もあるだろうが、アメリカに対して英霊に付いては国家主権であり、アメリカとて口出しはすべきでなということを踏まえての、もしかしたらアメリカを意識した参拝かだったかも知れない。 だが、そんな安倍をアメリカは許さない。
07. 2014年1月12日 15:55:37 : HDwovAiKsc >>05さん 　そのお土産は庶民から搾り取った税金ですよね。消費税だって福祉改革と財政再建のためということで国民も泣く泣く賛成したんです。
08. 2014年1月12日 20:01:11 : p4TlRONmCI 　消費税は　１０％位は　何処の国でもあるもので　当たり前の事です 　消費税が　間違っていると　思っているのなら　それは　世界の非常識
09. 2014年1月12日 20:03:27 : p4TlRONmCI 　単なる信用の貸与であり　実際には金は使っていませんよ〜〜 　＞そのお土産は庶民から搾り取った税金ですよね 　あんたの頭から　悪い脳みそを　搾り取ってあげましょうか〜〜〜
10. 2014年1月13日 01:39:30 : jvn0q4GtRw それなら自分も手伝いますよ＾＾ 腐りかけた脳ミソの御仁が多いが、来ないでほしいなー

11. 2014年1月13日 06:16:49 : D9Ty2wbQ4A 安倍なんてなーんも権力を持たない日本の総理の話、意味が無い 公情報の独占で、全政治家を配下に置き、実態権力を押さえる行政 第四の権力媒体はと言うと 国民への過半のアクセスを押さえるＮＨＫ読売等11社記者クラブメディア この２権による変形民主主義国家、日本、又既得権益の総代表でも有る ３権の一つ司法はとっくに、裁判官の独立を、人事で簡単に反故にして自ら行政化
12. 2014年1月13日 08:44:36 : Fx0MAc3H3s 05よ 「日本は　通貨スワップなど　相手国に 　喜ばれるお土産を　持って行ってる」 土産＝血税、ないと行けないんだねぇ（笑） 枯渇してるらしいですよ外交費（爆笑）＝血税 なんとも無能な安倍らしい単なる金食い虫だねぇ もっと頭使って外交しろよ
13. 2014年1月13日 10:59:35 : DjRSHqZcvQ >>5 独自路線というよりますますアメリカにすり寄っているようにしか見えないが。そもそも自衛隊はアメリカを離れて独自に作戦行動を起こすことなんてできないでしょ。そこまで従属を深めている。
14. 2014年1月13日 11:02:36 : DjRSHqZcvQ >>13 間違えました。>>5でなくて>>6でした。>>5さん失礼。
15. 2014年1月13日 12:24:54 : Ps2QyVszno 米国にびびっている安倍自民党が対等な関係に出来るわけないだろう、米国から恫喝されさらに沖縄のヘタレ自民党議員を恫喝しヘノコ基地移設を賛成させた、 対等な関係は妄想。
16. 2014年1月13日 12:25:08 : Ps2QyVszno 米国にびびっている安倍自民党が対等な関係に出来るわけないだろう、米国から恫喝されさらに沖縄のヘタレ自民党議員を恫喝しヘノコ移設を賛成させた、 対等な関係は妄想。
17. 2014年1月13日 17:35:44 : Kzs9URpKG6 井沢元彦の逆接の日本史の最新刊 「西郷隆盛と薩英戦争の謎」を読むと、 安倍の変な部分がなんとなく分かった。 幕末維新の際に長州藩は破滅的行動を繰り返すが、 結果はそんな長州が天下を取ってしまった。 井沢氏は長州的観念論と呼ぶが、そんな考えが長州が主導的立場についた 日本陸軍に引き継がれ第二次世界大戦で破滅的状況を日本にもたらす。 表面的に吉田松陰と久坂も維新の志士なんて言われてこの長州的観念論を 是としている。

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