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「アメリカ製の濃縮ウランを使う場合、日本人はアメリカの監視下にある、とアメリカは国内法で決めた」 by 遠藤哲也
http://www.asyura2.com/14/senkyo160/msg/787.html
投稿者 五月晴郎 日時 2014 年 2 月 05 日 17:35:58: ulZUCBWYQe7Lk
 

「uedam.com」
http://8706.teacup.com/uedam/bbs/12727

2014年 2月 5日(水)17時03分1秒

   (略)

 さて、昨日の話題(投稿者 記:「きょうは610円を下げました/日本の原発もまた、核兵器の保有を目指してスタートした (uedam.com)」http://www.asyura2.com/14/senkyo160/msg/729.html
の続きです。
 戦後日本の原発史の60年。

 問題を2つに分けてみます。
 1 その最深の動力は何だったか?
2 アメリカは、いかに日本に関与してきたか?

 1の点では、昨日見たように、加藤典洋氏の連投ツイッターの説明により、私は、核開発が根底にあった、と考えます。
 その法的根拠が、1955年に制定された原子力基本法。
 http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S30/S30HO186.html

 加藤氏が注目したのが、この法律の第7条です。
 こうあります、

 「第七条  原子力に関する基礎的研究及び応用の研究並びに核燃料サイクルを確立するための高速増殖炉及びこれに必要な核燃料物質の開発並びに核燃料物質の再処理等に関する技術の開発並びにこれらの成果の普及・・」


 これを見るに、1955年の時点で、「もんじゅ」が構想されていたわけです。
 まだ商業用原発がスタートする10年も前の時点です。
 茨城県東海村で原発がスタートしたのは、1966年です。

 で、この条文に出てくる「核燃料サイクル」という用語が、原発推進の核心です。
 高速増殖炉「もんじゅ」の建造が1955年に構想されたように、商業用原発も核燃料サイクルの一環として構想された、と私たちは考えていいでしょう。

 その意味は、実際に原子炉を動かして、核分裂の操作を日常的にマスターすること。
 ついでに、その核分裂のエネルギーを電力の発電に回す、と。
 しかして、本来の目的は、核分裂によって生成されるプルトニウムを手に入れること。
 プルトニウムは自然界には存在せず、ウランが分裂して生成される物質です。

 なぜプルトニウムか?
長崎原爆で実際に投下されましたが、すぐに核兵器に使用できる、と。

 核兵器の保有を最優先に設定された原子力基本法は、プルトニウムの生成のために、電力会社を利用します。
 電力を供給する一方で、猛毒のプルトニウムを生産するのですから、電力会社が喜んでこの任務を引き受けたとは、考えにくいです。(人称主語をあえて省略しました。気になる人は、「私」とか、「私たちは」を挿入してください。)
 だから、モノゴトを商業ベースでしか考えないビジネス業界人たちを動かすために、電力料金の設定に、総括原価方式を導入。これで、電力会社は、設備・経費等、使えば使うほど、儲かる、という仕組みが出来ました。
 これなら、原発推進に乗るしかない、となるでしょう。原発は、打ち出の小槌となりました。

 同様に、地方自治体。
 かって敦賀市長が述べたように、「50年後にかたわがゴロゴロ出てきても、今のカネだ」と。地方自治体には原発交付金が振舞われました。

 そして、電力会社は、元東電マンのオノデキタ氏が言うように、自由競争で経営しているのではないのに、メディアに巨大な広告費を流して、原発は安全だと宣伝した。
 * 経営的には、電力事業は、地域独占事業なのに、なぜ宣伝する必要があるのか?
* 放射能的には、原発が本当に安全なら、なぜ、それをあえて年がら年中、宣伝しなければならないのか?
 (東大・大橋教授とプルト君。いわく、『プルトニウムは飲んでも大丈夫』。)

電力会社から見れば、総括原価方式によって、広告費を使えば使うほど、電力料金を上げることが出来る=総括原価方式の旨味。

 以上、日本国内の原発推進の様子をざっと概観してみました。
 私は、多分、このようにして60年、原発が動いてきたのだろうと考えます。

 では、この60年の間、アメリカはどのように関わってきたか?
日本の原発のスタート時期の状況については、東海村のプロフィールに出ています。
 ウィキペディア「東海発電所・日本の原発の誕生」http://www.tanken.com/gensiryoku.html

 それは、1953年12月8日の、国連におけるアイゼンハワー大統領の「平和のための原子力」スピーチで始まりました。

 細かな事情は省略して、要点を。
 当時、日本は原発を建造する技術も、濃縮ウランも持っていませんでした。
 ゆえに、福島第一原発で最初に爆発した1号機が、アメリカのGE製でした。この原発を設計したGEの技術者によれば、1号機のタイプの原発は、設計的にミスがあった、ということです。圧力容器の容量が小さすぎた、とか。
 それだけではないでしょうが、そのミスがわかったので、アメリカでは、改良されたということです。
 ところが、日本では(福島第一原発では)、そのまま使われてきた、と。

 話が脱線しないように、要点に絞ります。
 当時、日本は濃縮ウランをもっていませんでした。
 アイゼンハワーは、これを日本に与えるかどうかでさんざん迷ったということです。
 濃縮ウランを日本人に与えて、原発まで提供すれば、やがて日本人は自力で核兵器を開発してしまうだろう、と。

 そこで、大統領も、アメリカ議会も、一つの戦略を立てました。
 アメリカ製の濃縮ウランを日本に渡してもよいが、そのウランがアメリカ製である限り、日本人は、その使用に当たって、核燃料を動かすときは、いかなる場合も、一gの単位まで、アメリカに報告すること。
 遠藤哲也氏によれば、以上のことが日米で合意されたことから、これを「共同合意」と呼んだ、ということです。その意味は、アメリカが、日本の報告を見て、いつでも拒否権を発動できる、と。
 つまり、日本人は、原発を自分たちの思う通りに動かすことはできない。一g単位までアメリカの監視の目が光っているから、と。

 この状況が、1988年まで続きます。
 さて、この時の日本国の総理大臣は誰だったか?
 そして、1955年の原子力基本法の草案を起草したのは誰だったか?

 どちらも、中曽根康弘氏でした。
 だとすれば、誰が、日本国内における原発推進の原動力だったのか?

 結論は、誰にも明白でしょう。
 電力会社ではなかった、と。

 日本の原発は電力会社の、カネ儲けのために推進されてきたのではなかった、ということになります。
 第一の動力は、中曽根康弘氏に体現される、日本国の国防のため、です。  

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コメント
 
01. 2014年2月05日 18:25:50 : 4C9BEg7rrU
>「50年後にかたわがゴロゴロ出てきても、今のカネだ」
地方自治体にとっての原発の意味を表す名言である。

02. 2014年2月05日 18:34:57 : 2ROoR7uCKc

 「50年後にかたわがごろごろ…」の敦賀市長って誰だ?


03. 佐助 2014年2月05日 19:31:25 : YZ1JBFFO77mpI : wpmCg8U5S6
地震津波がなくても事故発生は避けられない原発は応力テストやってないんだ
だから原発設計の安全性なんて初めからないんだ。恐ろしや

やっぱり,応力試験やってないんだ,応力ゲージテストや振動テスト実機で耐久テストやってないもの稼働させたら駄目だ。もしかするとイオン化した分子が共鳴振動させるという、分子レベルの原理の常識の壁が破れたかも知れない。もう遅い。米国から売り込まれた高い値段のユニークな発想の完成品を購入して何回かテストしたことあるが,まあ殆ど品質的に問題点が多く,いい加減ですわ。頭に来たのは設計者に不具合を指摘すると知っていることが多く,創造的だからなどと,何とかしてくれと答えた設計者が多く,驚いたことかある。とにかく米国の商品はユニークな製品には驚くが,手直しにカネがかかるものだった。

使用ズミの核燃料処理も考えずに各国が原発計画する最大の理由は,濃縮されたウラニウムやプルトニウムなら、スグに原爆を作成できるからですね。それは核拡散防止条約さえなければ、ただちに核の均衡防衛策に切替えられることになる。

そしてバカ政治家は「原爆保有国になる」と自慢しているのだ。この既得権益とは,ムラやカネでなく技術と設備ですね。失いたくないのですか。つまり大企業優遇ということになる。貧乏人は死ねということになる。

だから冷水で冷やせば、絶対破壊されることのない容器の中で、使用ズミ核燃料棒の自己溶解(メルトダウン)は絶対発生しない、と断言していた原子物理学者を信じた政府とマスコミが、再び半分信じているのだ。それでは汚染水は除去できてもバラマキしている放射能は止められませんわ。日本列島汚染化は避けられないね。致死量汚染国東京でオリンピックはできないでしよう。


ところで,プルトニウムは飲んでも大丈夫より,濃縮されたウラニウムやプルトニウムなら、スグに原爆を作成できるから米国は返せといっている。もっと低い発熱量を放射する原子を燃料棒に採用しろといっているのか,原発やめろといっているのだろうか。核武装させないための処置なのか,それともテロ攻撃から逃れるためなのか,北朝鮮統一化と関係あるのかも知れない。そして田中角栄に罪をかぶせた中曽根氏はいくら儲けたのだ。まだわけのわからないことが多い原発だ。

産業革命によるバラ色の世界が,目の前にある。原発は繋ぎのエネルギー,ドル暴落通貨危機,世界金融恐慌,放射能汚染から脱出するためには,「脱原発」からの「産業革命」しかない。この事実を旨く伝えられないが,地獄を体験するか,素晴らしい世の中むを満喫するかは国民有権者,次第といえる。


04. 2014年2月05日 21:30:27 : FVfQJ8R1lU
この投稿文と、私より前のコメント全体は、自分が今まで言いたいのだが文字にするのが面倒でして来なかったことを、殆ど私の頭の中のように文字にしてくれている。皆さんありがとうございます。
投稿文の内容は、の通りと思っています。

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