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中国海軍が尖閣に侵攻した時のシミュレーション 何を伝えたいのか毎日新聞(世相を斬る あいば達也) 
http://www.asyura2.com/14/senkyo161/msg/707.html
投稿者 笑坊 日時 2014 年 2 月 19 日 16:17:47: EaaOcpw/cGfrA
 

http://blog.goo.ne.jp/aibatatuya/e/755a4191050d402f6d0668d319b463a9
2014年02月19日


 以下は、毎日新聞が唐突に出してきた、「尖閣諸島:侵攻ある?ない? 可能性を探る」という記事だ。庄司哲也という記者の文章能力が稚拙なのか、元統合幕僚学校副校長(海将補)の川村純彦氏の解析が間違っているのか、“あり得る”と云う前半の説には、論理的な飛躍がみられる。軍事専門家の、為にする分析のような分析には頭をひねる。しかし、記事にした以上、記者の責任なのだろう。


≪ 尖閣諸島:侵攻ある?ない? 可能性を探る


 ◇ある 南シナ海支配の足がかりに
 ◇ない 部隊駐留難しく戦略的意義薄い


 日本政府による国有化、反日デモ、中国による一方的な防空識別圏の設定……沖縄県・尖閣諸島を巡る日中の対立は、もはや引き返せないチキンレースのように刻々と緊張の度を高めてきた。行き着く果ては最悪の事態、すなわち「中国軍の尖閣侵攻」なのか。あってはならないことが起こる可能性を、あえて探った。【庄司哲也】


 201×年×月。第11管区海上保安本部(那覇市)所属の巡視船のレーダーが尖閣諸島最大の魚釣島(うおつりしま)に向かう中国漁船10隻の姿を捉えた。巡視船は日本領海に侵入しないように無線で警告しつつ、中国漁船団に並走しながら航行。だが漁船団は警告を無視し、領海内に入った。


 魚釣島が目前に迫ると突然、1隻の漁船が体当たりを仕掛けてきた。巡視船の船体に穴が開き、両船は停止。その隙(すき)を突いて他の漁船が魚釣島西側の船着き場に接岸した。乗り込んでいた約90人の漁民が上陸。野営のための用具、食料に加え小銃や機関銃など武器らしきものも陸揚げした。実は、上陸したのは漁民を装った軍の工作員や民兵だった。目的は島の占拠で、船底には対空ミサイルや機関砲も隠されていた−−。


 中国による尖閣諸島への上陸について著書「尖閣を獲(と)りに来る中国海軍の実力」(小学館101新書)でそうシミュレーションするのは、元統合幕僚学校副校長(海将補)の川村純彦さんだ。中国は「海洋強国」を掲げる習近平国家主席の下、尖閣諸島周辺で艦船の航行を常態化させ活動を拡大している。その狙いを川村さんは「米国並みの核抑止力を持つため南シナ海を完璧に支配下に置くこと」と説明する。


 川村さんの解説はこうだ。尖閣諸島自体は東シナ海にあるが、中国は潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM) を唯一の報復手段としており、水深が深く潜水艦の活動に適した南シナ海を制しようとしている。だが、その北方に位置する台湾を統一しなければ南シナ海での 潜水艦の安全は確保できない。もし、台湾の武力統一に踏み切れば中国が最も恐れる米国の介入を招くのは必至。空母を含む米太平洋艦隊を阻止するには東シナ海を勢力下に置いておかねばならず、その足掛かりが尖閣諸島の奪取なのだという。


 シミュレーションの続き。「反日過激派の独断で政府は関与していない」との中国の言葉に欺かれた日本政府が自衛隊の出動をちゅうちょする間に中国が尖閣諸島の 「実効支配」を世界に宣言。ついに日本政府も奪還を決断し武力衝突へ。航空機の性能やパイロットの能力に優れた日本側が制空権を握り、海戦にも勝利して尖閣を奪い返す。「現状では自衛隊が優勢だが、そもそも中国側にその気を起こさせないようあらゆる準備をすべきです」と川村さん。


 「グレーゾーンの事態への対応の必要性が認識されている。自衛隊が十分な権限でタイムリーに対応できるか、法整備で埋めるべき隙間がないか、十分な検討が必要だ」。4日に開かれた首相の私的懇談会「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会(安保法制懇)」で安倍晋三首相はそう発言した。武装集団に対して自衛隊が出動する場合、相手が外国の軍隊であり、その国の戦争の意思がはっきりしていれば自衛隊法の「外部からの武力攻撃」に該し、首相は武力が使える「防衛出動」を命じることができる。一方、偽装漁民のように正体不明の武装集団による破壊活動は、 同法の「一般の警察力をもっては治安を維持することができないと認められる場合」に当たり「治安出動」が適用される。このケースは警察活動の延長と解釈されるので武器の使用は制限される。


 実際、1978年には中国沿岸から約100隻の漁船が尖閣諸島周辺に押し寄せ、その多くに機関銃が装備されていた。安倍首相が「グレーゾーン」の一つと指摘したのはまさに川村さんの想定したようなケースであり、安保法制懇はこうした事態への対処を検討している。


 そもそも中国に尖閣上陸の意思があるか、疑問視する声がある。「尖閣諸島に は飛行場も港湾もない。最大の魚釣島ですら大規模な部隊を駐留させ維持するだけの大きさがない。そんなところを中国が攻める戦略的な意義を見いだすのは難しい」。軍事評論家の神浦元彰さんはそう見る。上陸部隊への食料の補給をどうするのか▽日米安全保障条約が発動し在日米軍が介入したら▽中国同様、尖閣諸島の領有権を死活問題と考える台湾の攻撃をどうかわすか−−といったハードルがあるからだ。


 日本政府は2002年に離島防衛を主な任務とする西部方面普通科連隊(長崎県佐世保市)を創設するなど離島防衛強化を進めているが、神浦さんは 「米ソ冷戦期に日本ではソ連軍が北海道に侵攻するという説がありました。だが『なぜ北海道にだけ侵攻してくるのか』を明確に説明できる人はいなかった。それと同じで政府は都合のいい想定で自衛隊の存在意義をつくり出そうとしているのでは」と冷ややかだ。


 元在中国日本大使館防衛駐在官で東京財団研究員の小原凡司さんも「中国による尖閣侵攻」には否定的だ。「中国が軍事力の拡張を続けているように見えるのは、グローバル化した自国の経済活動を保護するためです。その意味では、中東からの石油などの海上輸送路 となる南シナ海の方が、東シナ海よりもはるかに重要です」と指摘する。


 2012年9月、国営通信新華社系のニュースサイト「新華網」はロシアの軍事専門家による中国軍の尖閣上陸シミュレーションを掲載した。それによると航空兵力は日中拮抗(きっこう)しているが、ミサイル艦を大量保有する中国軍は自衛隊の艦船に打撃を与え、日本側が中国の尖閣諸島上陸を阻止するのは難しい。しかし、米国が日米安全保障条約に基づいて介入する可能性が高く、そうなれば中国は撃退されるので「中国は軍事行動を控える」と結論づけている。


 また、中国政府管轄下のウェブサイト「中国網」は昨年3月、故・劉少奇元国家主席の息子で中国人民解放 軍総後勤部政治委員の劉源・上将(大将)の発言を伝えた。習近平主席と同じ太子党(党高級幹部子弟)出身で習氏が信頼する軍人の一人とされる。そのインタ ビューで、緊張が高まる日中関係について問われた劉氏は「戦争とは何なのか。それはとても残酷なもので代価も大きい。別の方法で解決できるならば極端な暴力的手段で解決する必要はない」と非戦の考えを明らかにした。


 劉氏の発言こそが「中国の本音ではないか」とみるのは小原さんだ。「中国の尖閣諸島に対する戦略的な関心はむしろ薄く、日本側に中国を意識しすぎる面がある。自衛隊と中国軍対話のチャンネルはほぼ閉ざされており、信頼醸成こそが急務ではないでしょうか」。尖閣を「戦場」にしてはならない。
 ≫(毎日新聞)


 軍事力で、“日中”どちらが優勢かと云う論争は、2チャンネル的だが、折角毎日新聞が“敢えて探る”と断ってでも書きたかったのだろう。どこに動機があったのかも知りたいところだが、ここでは、その疑問への寸借はやめておこう。あくまで、“日中戦わば”という視点で考えよう。否、その前に、日中が戦う理由が本当にあるのかどうか、その視点から見れば、筆者は「日中戦争なんて、起きるわけない」と云う考えだから、無意味な論争に嵌っていくことも承知で、毎日の記者につき合うことにする。


 尖閣にまつわる日中戦争を議論する場合、日本側の関係者の前提には、幾つか都合のいい解釈が、まず前提にあることを知っておこう。第一の都合の好い前提は、中国は絶対に核ミサイルを使用しない、と云う極めてご都合主義な前提が土台にある。第二の都合の好い前提は、戦火を交えるのは尖閣諸島に限定され、沖縄、九州及び本土への拡大はあり得ない、という事だ。第三の都合の好い前提は、米軍が日米安保の発動で、共同歩調を取ってくれるに違いない、と云うものである。


 以上の三つのご都合主義な前提で、戦闘のシミュレーションをすることは、殆ど意味をなさないのだが、もう少しだけ、戦争したい連中につき合っておこう。仮に、尖閣諸島だけで局地戦が行われたとして、中国軍が公然と尖閣に上陸しない限り、自衛隊が尖閣奪還に動けるかどうかは法的に疑問だ。海上保安庁と沖縄警察管轄の仕事になる。安倍君と石破君なら、中国海軍の侵略と勝手に見做し、自衛隊の出動を命じるかもしれない。以上のように、戦争大好きさんらの思い通りの状況で、ドンパチが始まったらどうなるのか?これは、実はやってみないと判らない。


 たらればが幾つも前提にある、戦闘シミュレーションに意味があるかないか判らないが、漁民に成りすました尖閣上陸の人々が武器を携帯していた場合、単純に警察による強制拘束、退去処分と云う前例通りには行かないだろう。この場合、中国政府も、上陸者が軍関係者であったとしても、軍の動きではない立場を維持するだろうから、表立った支援は出来ない。つまり、兵站の都合がつかず、1か月を待たずに問題は解決する。


 問題は、偶発的に起きる海上保安庁と漁船の小競り合いがエスカレートした場合だろう。その漁船の乗組員が武器を携帯、海上保安庁に発砲してきた時、その攻撃に海保が応戦してしまった場合、漁船側の銃弾は尽きるだろうから、そこで海保の拿捕となるのだが、双方に死傷者などが出た場合は、話は複雑になる。こうなると、両国政府は粛々と手続きに従う慣例よりも、吹き上がる世論に配慮する行動をとることもあり得る。ここまで書いてきて思ったのだが、この事例だけでも、漁船に機関銃が搭載されていた場合とか、多数の前提条件が出て来るし、このシミュレーションだけでも10ケースくらい想像できる。


 日中という枠組みで見たら、無数のケースが考えられるだろうから、考えの限界がなくなる。オタクな人々なら、永遠にこの論議で話す満足は得られるだろうが、筆者の場合、無限に近い想定問答に時間を割くわけにはいかないと気づいた。今日のコラムの落ちではないが、折角実効支配していた尖閣諸島を、都有化すると石原が言い出し、慌てた野田が国有化してしまった、馬鹿の標本みたいな処理が、すべての始まり。石原と野田が中国に安倍政権の特使として、中国に行って話し合ってくるのが良いだろう。やはり、筆者は軍事オタクではなさそうだ(笑)。


 

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コメント
 
01. 日高見連邦共和国 2014年2月19日 16:36:44 : ZtjAE5Qu8buIw : mFuG9qQlTk

言うときますが、もしマン万が一、尖閣を巡る“局地戦”が発生したとしても、
それは旧時代(70年前の世界大戦)のような“島嶼戦”・・・いわゆる島の取り合いになどなりませんっ!!

じゃ、どーいう戦闘になるんじゃ、ってツッコみたいアナタ、ご自分の貴方で考えたらヨロシ。

ちなにみ・・・フォークランド紛争んときのような経緯を辿るんだったら、
それこそ“為にする戦争”・・・ 日米中共犯の“ポニー・ウォー”って呼ぼうじゃないか!!


02. 2014年2月19日 20:00:08 : g9jLm1zljE
素人的な推測ですが、尖閣問題は台湾問題だと思います。尖閣戦争が起きるかどうかは米国の出方次第です。
中国も米国も正面衝突は避けたいはずです。日中間の「尖閣・釣魚」の主権争いは、ただの時間稼ぎです。

軍事力ランキングの1位は米国ですが、3位の中国が2位のロシアを追い越したとの報道がありましたね。
軍事費でも中国が第2位となっているが、実質的な(国民の総生産)単純計算では米国の10分の1となる。

1964年10月中国が初の原子爆弾実験に成功。1969年3月中ソ国境紛争が勃発。ソ連が中国の核施設を攻撃した。
「毛沢東」は中国全土に整備を命じ、核シェルターの建設を命じた。50年前から「核攻撃」の対策に着手した。

中国にとって尖閣諸島の海域は玄関先だと考えてる。至近距離の戦争は、空母艦船等々の必要性も無い。
沿岸部のミサイルだけで十分対応できます。最新鋭の兵器を持つアメリカはベトナム人に勝てなかったね!


03. 2014年2月19日 20:40:04 : plsk27d8TE
日本中国も
軍事予算を増やす
方便が
尖閣だと思う
売国亡国狆太郎のせいで
いらない税金投入させられた

04. 2014年2月20日 17:38:22 : QsfIogSx5w
毎日が戦略的意義を問うたばかりなのに

>第一の都合の好い前提は、中国は絶対に核ミサイルを使用しない、と云う極めてご都合主義な前提が土台にある。

核ミサイルを使用した場合の戦略的意義がどこにあるの?と言いたくなるんだが
もし核使用なんてことになれば中国は国際社会から総スカンくらうのは間違いなしなんけどな
日本が行った満州建国の比じゃないほど猛反発になる


05. 東シベリア共和国 2014年2月21日 09:47:26 : QqaweTpPsH2MQ : QFgN3Byx8s

日本全土に50余基の核地雷を装備する日本にを攻撃するのに核弾頭は必要ありません・・・

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