交鈔できる国はロシアと北朝鮮だけになった。

外務省の伊原純一アジア大洋州局長が１月、ベトナムの首都ハノイで、北朝鮮の国家安全保衛部の当局者と極秘に会談した際、北側が対話に前向きな意向を示していたことが１日、分かった。北は中国との関係悪化で経済が困窮しており、局面打開を目指し、日本に対話を求める姿勢に転じたとみられる。３日には日朝赤十字会談が中国の瀋陽で開かれる予定で、日本人拉致事件を議題とする日朝の政府間協議が動き出す可能性もある。

　北との正式な政府間協議は、平成２４年１１月以来途絶えている。しかし金（キム）正（ジョン）恩（ウン）政権が昨年１２月、中国と深いパイプのあった張（チャン）成（ソン）沢（テク）氏を処刑して以降、協議再開への機運が広がっていた。

　日朝外交筋によると、伊原氏は今年１月２５、２６両日、ハノイを極秘に訪れた。国家安全保衛部は朝鮮労働党の直属機関。同外交筋は「北は今年に入り、対話の糸口を探っていた」としている。

　中国は張氏の処刑で北への不信を強めている。北は原油輸入の多くを中国に頼っているが、今年に入り、この輸入事業に影響が出始めたとの見方もある。

　北が日本や韓国に融和姿勢をみせるのは、国内経済の窮状を打破する狙いからだ。特に日本は、北からの輸出入全面禁止など厳しい制裁を科しているだけに、対話を呼びかけ制裁緩和を求める可能性もある。

３日の赤十字会談には、日本側から外務省の小野啓一北東アジア課長、北朝鮮も外務省の劉（リュ）成（ソン）日（イル）課長（日本担当）が同席する予定。日本政府関係者は「北がどんな提案をするのか、現時点では見当がつかない」と真意を探りあぐねている。

　ただ、岸田文雄外相は２月２８日の記者会見で、「北が（会談を）呼びかけてきたことは前向きに捉えたい」と強調。北が融和姿勢に転じたことを好機と捉え、日本人拉致事件の解決を視野に、約１年４カ月ぶりとなる正式な政府間協議の再開も目指す考えだ。

　一方で政府は北の核・ミサイル開発に厳しい目を注ぐ米国や韓国との足並みは乱さない考え。今月にも北の核問題を協議する６カ国協議の米韓政府代表と３カ国協議を開き、会談の内容を説明する。

◓http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140302/plc14030210220004-n1.htm
◓http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140302/plc14030210220004-n2.htm

ホセイニー解説員
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北朝鮮の関係者4名から成る代表団が、第二次世界大戦の前後に北朝鮮で亡くなった日本人の遺骨返還などを巡り、日本の関係者と会談を行うため、中国入りしました。北朝鮮・朝鮮赤十字会のリ・ホリム事務総長は、「今回の協議は、3日間に渡って中国で行われ、日本人の遺骨返還などについて話し合う」と語りました。北朝鮮外務省の日本担当のリュ・ソンイル課長は、共同通信のインタビューで、この赤十字会談の傍らで、日本と北朝鮮の政府高官による対話が行われる可能性を否定しませんでした。

日本と北朝鮮は、一部の歴史的な対立を理由に、国交がありません。この他にも、1910年から45年の日本の朝鮮統治による問題、その他、日本人拉致問題やアメリカの対北朝鮮政策への日本の同調が、日朝の国交正常化の妨げとなっています。

日本と北朝鮮の政府高官によるこれまでの協議は、両国が、政治的に困難な状況にありながらも、対話を続けてきたことを示しています。日本と北朝鮮は、2002年のキムジョンイル政権時代、アメリカのブッシュ大統領が北朝鮮を悪の枢軸と呼び、中国も、9.11以来、北朝鮮への支持を理由にアメリカから強い圧力を受けていた中で、対話を行いました。この際、対話の主な議題は日本人拉致問題で、北朝鮮は最終的に、5人の拉致被害者を日本に帰国させました。しかしその後は、日朝の国交正常化に進展は見られませんでした。キムジョンウン時代の2012年にも、朝鮮半島の緊張が高まり、北朝鮮に対して、同国の核問題を巡る6カ国協議復帰に向け、圧力がかけられる中で、北朝鮮は再び、日本政府高官との対話を求めました。近隣諸国に対する一部の政策を理由に、国内で批判にさらされていた安倍総理大臣は、問題解決の重要な手段と判断すれば、日朝首脳会談の実施も検討すると語りました。

今回の日朝赤十字会談は、北朝鮮政府が国連によって人権侵害を非難されている中で行われ、北朝鮮に対する圧力緩和のための措置と見なすことができます。この中で、中国政府の仲介による赤十字会談が、対立の解消に向けた日朝のさらなる対話へとつながることが期待されています。

明らかなのは、中国が、これまで同様、北朝鮮の国内外の政策を変更させるための同国への圧力に強く反対していることです。そして中国は、北朝鮮が日本や韓国、他国との経済関係において、経済問題の一部でも解消できれば、次のステップを踏むことができると考えてます。

中国の外交は、日本と北朝鮮から肯定的な回答を得ることができるでしょうか？　政治専門家は、それは、日朝の関係者が現在の協議をどの程度真剣に捉えているかにかかっているとし、もし日本と北朝鮮が、国内の世論を納得させるためだけに対話を考えなければ、今回の協議を、国交正常化に向けた最初の歩みとして期待することができるとしています。

・http://japanese.irib.ir/news/commentaries/item/43652-%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%A8%E5%8C%97%E6%9C%9D%E9%AE%AE%E3%81%AE%E4%BC%9A%E8%AB%87

　〈仲良く、楽しく、活力に満ちた運動を〉日朝友好京都ネット第６回総会　及び　新春の集い開催

故水谷幸正・京都ネット会長・元仏教大学学長に黙祷

２月28日夕、京都市市内のホテルで「文化・学術・市民交流を促進する日朝友好京都ネット第６回総会　及び　新春の集い」、が開催され、角替豊・同ネット副会長(元京都府議会副議長)はじめ、京都府議や京都市議・京田辺市議などの地方議員、京都府内の大学教職員、労働組合など各界から80余人が参加した。

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京都ネット第６回総会で講演する水野教授

一部の第６回総会の冒頭、生涯を日朝学術交流と国交正常化をめざし尽力、２月７日、惜別された同ネットの会長である故水谷幸正・元仏教大学学長、元浄土宗総務総長を追悼して、黙祷が捧げられた。

続いて、角替副会長があいさつに立ち、日本は右傾化、排外主義、国家主義が台頭しており、日朝の友好を阻害していると指摘。６年目の節目を迎えた同ネットが宗教指導者であった水谷会長の精神に学び、「現当二世」、つまり、どんな困難が横たわっていようとも、未来を切り開いていかなければならない、そして、「衆生所遊楽」、すなわち、互いが仲良く、楽しく、活力の満ちた運動を展開しなければならないと訴えた。

総会では、水野直樹・京都大学教授が「日朝友好親善の課題と展望〜日本人遺骨埋葬地調査から見えてくるもの」と題して記念講演(要旨は別掲)を行った。

水野教授は日本人の遺骨問題をめぐって日朝赤十字会談が、３日から中国の瀋陽で開催されるとの驚くべきニュースが飛び込んできたと述べ、「うまくいくことを願っている」と指摘した。「両国間で誠意を持って話し合えば、この問題については大きな隔たりはない、何らかの合意の可能性もある、それが日朝政府間交渉の糸口になりうる」と期待感を滲ませた。

水野教授の訪朝は２００２年、１２年、１３年と３回だが、遺骨問題の調査は昨夏、行われた。この１０余年における朝鮮の変化について、「携帯電話を使う人が平壌だけでなく、地方都市に行っても、珍しい光景ではなくなった。女性のファッションも昨年訪れた咸興辺りでも明るく変化していた。平壌ではタクシーの台数が増え、元山でもタクシーが走っていた。地方都市でも建築ラッシュが続いている。電力事情は平壌ではほとんど停電もなくなった。平壌の大同江ビール、朝鮮の音楽界を席巻する牡丹峰楽団などめざましい変化が遂げられていた」と印象を語った。

続いて、全国清津会会長で、北遺族連絡会代表幹事の正木貞夫氏があいさつに立ち、朝鮮に眠っている日本人遺骨問題は、「３６年にわたる植民地支配の結果によるもので、戦後処理として取り組むべき重要な課題だったが、ずっと放置されてきた」と指摘。同氏は、遺骨問題の解決のため、京都ネットはじめ日朝国交正常化促進をめざす各地の運動と手を携えながら取り組んでいきたいと述べた。

引き続いて総会では、佐々木道博理事らが今後の活動計画案をについて報告した。それによると京都ネット第７回訪朝団を今春に、又訪朝報告会を7月に予定するなど意欲的なもの。今後も文化、学術交流の輪をより広げたいと述べ、大きな拍手を浴びた。

二部の新春の集いでは、総聨京都本部の金学福委員長が乾杯の辞を行ったあと、各界の代表が訪朝の感想を述べ、参加者の喝采をあびた。

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新春の集いで乾杯をする参加者たち

「目からうろこの大変貴重な体験をした。とにかくご飯がおいしかった」(昨年4月訪朝／青木さん)

「日本で報道されているような印象はいっさいなかった。ビール、焼酎もおいしく、食べ物がとにかくおいしかった。女性がきれいだった。これからは日朝がより親しく、共に発展できるよう尽力したい」(昨年9月訪朝／伊藤さん)

「１９９２年に初訪朝した。その時に日本で言われている国とは全然違うと思った。徹底的に社会主義を堅持するだろうと思った。しかし、世界を席巻していた新自由主義に潰されるかもしれないという一抹の不安も感じた。昨年、２１ぶりに訪朝したが、これはスゴイと思った。久しぶりに社会主義の優位性を思いださせられた。いま、南の経済は外資に振り回され、人々はさまざまな困難に直面している。それに対して、北は民族の自主性を堅持する国造りを貫いてきた。こんな事実を知らない日本人が多いが、百聞は一見に如かず、是非、多くの人に訪朝を勧めたい」(昨年9月訪朝／大野さん)

また、裏千家渉外・広報部長の高嶋学さんも、あいさつした。同氏はユネスコ親善大使に就任した裏千家・千玄室大宗匠が、高句麗壁画古墳の世界遺産登録に尽力された日本画家の故平山郁夫氏の遺志を継いで、「高句麗はじめ大切な歴史遺産をお守りしなければならない、私どもはお茶を一服さしあげることしかできないが、文化的なことで互いに心と心が通じあえるように願って、お役に立ちたい」と常日頃語っていると伝えた。

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京都歌舞団の歌と踊りが
新春り集いに華を添えた

なお、集いでは朝鮮対外文化連絡協会から寄せられた祝電が紹介された。また、京都朝鮮歌舞団による歌や舞踊が披露され、会場は和やかな雰囲気に包まれた。(朴日粉)

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１９９０年　９月　金丸信元副総理らが訪朝
　　９７年　５月　政府が横田めぐみさんら７件１０人を北朝鮮による拉致と認定
２００２年　９月　小泉純一郎首相が訪朝。金正日総書記と会談し、日朝平壌宣言に署名
　　０３年　８月　日米中韓ロと北朝鮮による第１回６カ国協議開催
　　０４年　５月　小泉首相が再訪朝
　　　　　１１月　平壌で日朝実務者協議。北朝鮮がめぐみさんとされる遺骨を提出
　　　　　１２月　政府は遺骨をめぐみさんとは別人のものと発表
　　０６年　７月　北朝鮮が弾道ミサイル発射。政府は貨客船「万景峰号」の入港禁止な
　　　　　　　　　ど制裁を実施
　　　　　１０月　北朝鮮が核実験。輸入全面禁止など追加制裁実施
　　０８年　８月　北京で日朝実務者協議を開催し、北朝鮮が拉致被害者の再調査を約束
　　　　　　９月　北朝鮮が拉致再調査の先送りを通告
　　０９年　５月　北朝鮮が２度目の核実験
　　　　　　６月　政府は輸出全面禁止の追加制裁を実施
　　　　　１２月　金総書記死去
　　１２年　４月　金正恩氏が労働党第１書記に就任
　　　　　　８月　日朝赤十字会談で日本人遺骨の返還で合意
　　　　　　　　　北京で日朝課長級協議
　　　　　１１月　モンゴル・ウランバートルで日朝局長級協議
　　　　　１２月　北朝鮮が長距離弾道ミサイル発射を予告。政府は日朝局長級協議の開
　　　　　　　　　催延期を通告
　　　　　　　　　北朝鮮がミサイル発射
　　１３年　５月　飯島勲内閣官房参与が訪朝。金永南最高人民会議常任委員長らと会談
　　　　　１２月　北朝鮮が張成沢国防副委員長を処刑
　　１４年　１月　ベトナム・ハノイで日朝高官が接触？　政府は否定
肩書は当時
（2014/03/03-15:09）

☮http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2014030300494

【瀋陽聯合ニュース】日本と北朝鮮は３日、中国・瀋陽で開催された赤十字会談で、北朝鮮に残された日本人の遺骨返還問題を解決するために協議を続けることで合意した。

朝鮮赤十字会の李虎林（リ・ホリム）書記長は同日、日本赤十字社との協議後に記者団に対し、日朝双方が日本人の遺骨問題を解決するために今後協議を続けることが必要との共通認識に達したと明らかにした。

李書記長は「１年半ぶりに開かれた朝日赤十字会談に両国の政府関係者も参加し、意味のあるとても重要な会談になった」と強調。「会談は双方がすでに合意した議題のとおり、北朝鮮にある日本人の遺骨の問題を協議したが、意見が十分に提起され、多くの問題に対して双方の立場と状況についてさらに理解することができた」と説明した。

李書記長は協議の雰囲気について「会談は真剣な雰囲気の中で進行され、生産的だった」とし、協議に進展があったことを示唆した。

日本と北朝鮮による公式の赤十字会談は北京で２０１２年８月に開かれて以来、１年７カ月ぶりとなった。

両者は同日午前９時３０分（現地時間）から午後５時まで、途中昼食時間を挟み、約６時間協議を行った。

日本政府は太平洋戦争当時、北朝鮮地域に駐留していた旧日本軍や、終戦後に帰国しなかった人など、合計３万４０００人余りの日本人が北朝鮮内で死亡したと推計している。このうち約１万３０００人の遺骨は終戦直後に日本に送られ、残りの２万１０００人余りの遺骨はまだ北朝鮮内にあると推定している。

・http://img.yonhapnews.co.kr/basic/article/jp/20140303/20140303203854_bodyfile.jpg
記者団に会談の結果を説明する朝鮮赤十字会の李虎林書記長＝３日、瀋陽（聯合ニュース）
yugiri@yna.co.kr

・http://japanese.yonhapnews.co.kr/northkorea/2014/03/03/0300000000AJP20140303003700882.HTML
・http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/03/03/2014030303826.html

　米国務省のサキ報道官は３日の電話記者会見で、日本と北朝鮮の両政府当局者が赤十字会談に合わせて協議したことに関連し、「拉致問題にせよ他の懸案にせよ透明性ある形で解決しようとする日本政府の取り組みを支持する」と述べた。日朝交渉に関連してあえて「透明性」に言及することで、米国との情報共有を求めた発言だ。米国は北朝鮮核問題での日米韓の足並みが乱れることを警戒しており、ハノイでの日朝極秘接触の動きなどを念頭にくぎを刺したともいえる。

　中国・瀋陽で３日に開かれた日朝赤十字会談は終戦前後の混乱で現在の北朝鮮地域に残留し死亡した日本人の遺骨収集問題が議題。サキ氏は「人道活動としての遺骨収集活動には反対しない」と述べたが、「前向きな進展か」との問いには直接答えるのを避けた。

　米政府当局者らによると、日本側は今回の赤十字会談については直前に米側に知らせたが、１月に表面化したハノイでの接触については当時、説明しておらず不満が出ていた。（共同）

◐http://sankei.jp.msn.com/world/news/140304/amr14030411160002-n1.htm