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「消費税10%決断できるか心配」野田前首相に聞く:8%の決断がすべて、10%にしなければ8%も誤りということで安倍政権は
http://www.asyura2.com/14/senkyo163/msg/285.html
投稿者 あっしら 日時 2014 年 3 月 24 日 18:29:54: Mo7ApAlflbQ6s
 


※ 金利に関する参考投稿

「藤巻氏は説明に失敗:低金利の根源的要因は最大の借り手であった企業部門が最大の貸し手になってしまったこと」
http://www.asyura2.com/14/hasan86/msg/517.html

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「消費税10%決断できるか心配」野田前首相に聞く[日経新聞]
2014/3/24 15:24

 消費税率が1週間後の4月1日に8%に引き上げられる。消費増税は悪化の一途をたどってきた日本の財政を改善するための切り札とされる。一方で、国民は負担増を実感しやすいため、政界では最も困難な政策課題と位置付けられてきた。税率引き上げに道筋をつけた野田佳彦前首相に、今後の経済政策の課題や安倍晋三政権の評価などを聞いた。〔日経QUICKニュース(NQN) 聞き手は編集部長・宮崎義夫 次長・川田裕生〕


■10%に引き上げないと金融市場でリスク増大

 ――政権担当時に税率引き上げの方向性を決断しなかったら今の日本の経済・財政状況はどうなっていたでしょうか。

 「財政が経済の足を引っ張る状況が生まれたと思う。財政健全化の道筋を定めている『財政運営戦略』では国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス=PB)の赤字を2015年度に半減、20年度に黒字化することになっている。消費税率を上げなかったら15年度に赤字を半減するメドは立たない。財政運営戦略が破綻した国だと、国際社会が判断すれば当然金利は跳ね上がるし、経済にも甚大な悪影響が出る。見送りという選択肢はあり得なかったと思います」

 ――安倍首相は8%に引き上げるべきか、悩んだようです。10%への引き上げも慎重に検討する姿勢です。

 「昨年10月1日に8%を決める時までのいろいろなプロセスをみると、なにか『嫌々感』があり、大丈夫かなと思っていた。何とか乗り越えたから良かったとは思う。15年度の10%への引き上げについても日本経済が大風邪を引いたり肺炎になっていない限り実施すべきだ。粛々と法律に基づいて判断してほしい。そうでないと20年度のPB黒字化をどう実現するのかという話になる。(対外的に)説明がつかなくなってはいけない」

 ――大風邪や肺炎とはどのような状況ですか。

 「やはりリーマン・ショックのような状況ですよね。そういう時に消費増税は確かにできない思う。だが、財政規律を守る国であるというメッセージを日本は常に発信続けていないと危ない。常にリスクがある」

 ――8%でためらった経緯をみると15年10月に予定通り10%に引き上げられない可能性が高まりませんか。

 「そこが問題です。マーケットの世界は一定の学説でみてはいけない。個人金融資産があるから(大丈夫)とか言う人はいるけど、ちょっとしたきっかけで不信感が広がると大変なことになる。日本が財政運営戦略を崩したとか、法律を破ったとかいうことになると、それは甚大な影響があるということを予測しておかないといけません」

 「15年は政局の年です。春に統一地方選があり、秋に自民党総裁選がある。16年夏には参院選がある。衆院選は(16年末が衆院議員の任期満了のため)15〜16年のどこかでは来る。そうすると政治家の常としてネクスト・ジェネレーション(次の世代)よりネクスト・エレクション(次の選挙)を考えがちだ。10%の決断ができるか、とても心配です」


 ――甚大な影響とは、金利急騰の危険ですね。

 「長期金利が跳ね上がるリスクはとても大きくなると思います」

■自公政権時代の法律が役立った

 ――自公政権だった2009年に成立した改正所得税法に消費税を含む税制抜本改革を11年度までに法制化すると明記した付則104条があった。役に立ちましたか。

 「消費税率引き上げを決断できたのはやはり、付則104条があったことが大きい。おしりが決まっていたことが一番大事。11年度末までに法案を提出することと、おしりが決まっていたから11年の年末まで党内で『素案』を必死で議論し、税率と時期を決めた。それを踏まえて法律を作って閣議決定した。通常国会で成立させるということは12年6月がおしりになるため。(11年3月の東日本大震災などで)結局は国会を延長しましたけど。おしりを決めないと、苦しいことは決まらないんです。いまは15年度の10%は法律で書いてある。そこに向けて粛々とやっていくことが、財政健全化の第一歩。大きな第一歩だとは思います」

 ――20年度のPB黒字化を日本はどうやって実現するのでしょう。付則104条のようなものが、今は見当たりません。

 「20年度の黒字化に向けては、中期財政フレームという3年ごとの計画があり、毎年ローリングしていく。中期財政フレームでどう具体的に、皆が納得するものを作れるか。当然ながら15年度に10%に上げざるをえない。その後どうするかはまず政府が考えること。それを我々がチェックするということです」

――PB黒字化へ、消費税率は最低何%必要でしょうか。

 「うかつに言えません。数字だけ一人歩きしてもいけない。ただPB黒字化は大変意味のあること。それ以降は債務の山が減るからこれは大きいんですよ。消費税率を上げても今回の補正予算のような大盤振る舞い、財政規律の緩んだ動きをされても困っちゃう。消費税を(どんなに)引き上げたって間に合わない」

■決裂寸前だった「消費税政局」

 ――12年8月の経緯を教えて下さい。消費増税の裏付けとなる法案が参院で成立しないまま、首相問責決議案が可決しそうになりました。どんな心境でしたか。

 「苦労して3党合意をまとめて法案が衆院を通過して参院で採決寸前まできて、解散風が吹いて政局に吹き飛ばされそうになって、まさか、まさかと思っていた。広島に行っていた8月6日から本当に危ないという話が出てきて、7日から断続的に谷垣禎一自民党総裁(当時)と電話会談をしていたが、厳しい状況が続いていた。ここで崩れたらまた5年、10年この議論ができなくなると思っていた。政治生命をかけると言っていたテーマなので(「近いうち」の解散を谷垣氏に明言した8日夜の)党首会談も必死にまとめ上げた」

 ――8月8日夕の民主党議員総会で「ボールは自民党にある」と発言した時の状況は。

 「午後4時ぐらいまで谷垣さんと電話会談をしていたが、ほとんど決裂状態だった。でもこんな大事なテーマを直接話さないで決めるのは良くないから『1回会ってください』と投げかけた。(谷垣氏は)『ちょっと考える』と言っていた。私は回答がないまま民主党の総会に出て行った。4時までは首相の解散権を巡るやりとりだった。解散権の話はそんなに具体的に明示的にできるわけがない。まして途中まで(解散時期を)文書にしようという話があった。そんなことを書けない。4時までに回答はなかったので『ボールは自民党にある』と言いました」

――日本は消費増税を巡り、たびたび政局になってきました。

 「国民に負担をお願いするのはつらい。だれだって負担したくない。負担を決めるのも嫌なんです。次の選挙がちらつくとなおさら出来ない。そういう繰り返しで、先送りしてきたと思いますね」

■金融・財政政策には限界がある

 ――アベノミクスの評価を。

 「すべては3本目の矢にかかっていると思う。金融という1本目の矢ばかりに頼り過ぎるのはどうかなと。異次元の金融緩和は出口がとても難しい。政権は出口を探そうともしていない感じがして危ういと思っているが、株などを含めて(楽観的な)ムードを作ったという意味では貢献したと思います。2本目の矢は財政出動の話。これに寄りかかりすぎると成功しないことは歴史が証明している。『失われた20年』は財政に頼って厳しい状況が変わらなかった。焦点は3本目の矢で岩盤規制をこじ開けることができるかどうかだ。残念ながら、なかなか強い矢が放たれない。的に届いていない。『気』では一定の成果があったが、実体経済への影響は未知数でいまは評価のしようがない」

 ――円高是正を評価する声があります。

 「為替に万人が納得する水準はない。円高で困る業種や中小企業からの悲鳴はずっと続いていました。だけどいま、円安で輸入物価が上がり、違う悲鳴もある」

 「私の政権時も円高の是正は大事なテーマだった。ただ具体的な政策に踏み切るには、大震災の後の76円25銭を記録したときのように、過度な変動や無秩序な動きには公然と対応できますが、それ以外は簡単ではなかったですね。今のような金融政策を実行すれば良かったと結果論で言う人はいるかもしれないが、金融政策に頼ったやり方には副作用もある。その副作用は金融政策の出口にも関わる。私は妥当ではないと思っていたので、劇的な策は打ちませんでした。(国際協力銀行を使った)円高対応緊急ファシリティーなどの手は打ちましたが、じわじわ路線です」

 「従来、中央銀行の独立性は当たり前だと思われてきたが、今は世界中で規律が緩くなってきた感じがしますね。世界のどの国も哲学がないなかで、従来の定説を崩しつつあるように映る。心配です」

 ――野田政権が長く続いたとしても黒田東彦氏の日銀総裁起用はありませんでしたか。

 「私は白川方明前日銀総裁と(物価上昇率)1%で政府・日銀間のアコード(政策協定、白川氏は当時『共有認識の明示』と説明)を結びました。あれもじわじわ路線なのですが、日銀と政府が緊密に連携を取りながらデフレからの脱却を穏やかではあるが、狙っていく感じだった。(その後)それ以上の過激な動きになった。中央銀行の独立性という、昔からある議論は世界中のどこからもなんとなく消えてる感じがする。本当にそれでいいのかなと」

■首相在任時は金利の動向が気になった

 ――首相就任時の日経平均株価は8950円、円・ドル相場が1ドル=約77円、退陣時は1万230円、85円台半ば付近でした。市場の動きは気にしていましたか。

 「ええ。官邸の執務室にはボードがある。石油、金、為替、株もろもろです。私が一番気にしていたのは金利です。政府内でうかつな発言があるとピンと上がるんです」

 ――消費増税だけでなく、環太平洋経済連携協定(TPP)の交渉参加も決めた。どちらも歴史的な大仕事です。安倍首相に手柄を横取りされたという気持ちはありませんか。

 「アベノミクスの評価はいろいろあるとしても、消費税の決断があったから経済政策に専念できる。デフレ克服に専念できる環境は作れたと思う。私を踏み台にしてもらっていい。TPPも大変でした。少なくとも我々は交渉参加に向け、協議する方向へかじを切った。ずっと続けた議論が、自民党の決断にもつながっていると思う。米国も中間選挙に入って交渉の合意は当面難しいと思いますが、まとめてほしい。TPPも踏み台にしてもらっていい。僕は政権が代わるたびに、政治は良くなるという政権交代が望ましいと思っている。過去の政権を踏み台にして政治をやってもらうのは全然構わない。ただあいつら駄目だった、俺たちは良かったと、その意識だけでやられてしまったらちょっと悲しいのですけどね」

 ――安倍政権が前向きな法人税減税をどうみていますか。

 「黒字企業が3割しかない中で、どれだけ効果があるのだろうと思いますね」

■松下政経塾で学んだ経営の志

 ――パナソニックの創業者、故・松下幸之助氏が私財を投じて設けた松下政経塾出身ですね。身近でみた幸之助氏はどんな人でした。

 「すごい人でしたね。志を持った経営者だと思います。世のため人のために役に立つというのが志ではないですか。自分の夢というのは、社長になりたいとか、政治家になりたいで終わってしまう。松下さんは志を持っていました。松下さんと今の経済人の決定的な違いは責任を他へ転嫁するかどうかです」

 ――国頼み、政治頼みですね。

 「政策のせいにする。世界のどっかのせいにする。法人税のせいにする、為替のせいにする。だけど松下さんは違います。政経塾で朝、唱和した『素志貫徹の事』にこうある。『常に志を抱きつつ懸命に為すべきを為すならば、いかなる困難に出会うとも道は必ず開けてくる。成功の要諦は成功するまで続けるところにある』。すなわち自分があきらめたときが失敗なんです。他人のせい、時代のせいにするんじゃないんだと。自分の気持ちの問題ということなんですね。松下さんって『250年計画』を作る人です。しつこく、たゆまず、あきらめずに進むという志、持っていました。今の経済人は短期利益を追いすぎてしまっている。松下さんの感覚を持っている人、今いますかね」

http://www.nikkei.com/markets/features/26.aspx?g=DGXNASFL240OS_24032014000000


 

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コメント
 
01. 2014年3月24日 20:13:29 : Huc46W1eZ6
まだ居たか野田

02. 2014年3月25日 00:14:54 : 2yN8pOQySg
官僚天下り、官民格差超拡大を放置したまま、「財政規律が大事」かよ〜(笑)

で、企業減税、所得税も2億円限定かよ〜(笑)


03. puraiari-barannsu 2014年3月25日 00:17:41 : wlD.GyFzmlj3k : ZkbND7FJxo
プライマリーバランスを均衡させるには、シロアリ退治が必要となるけれど、それすら分かってないところをみると、振り付けは財務省なんだね。

04. 2014年3月25日 00:33:52 : zkHyDlH4wM
売国奴のシロアリ野田が、何を言っても無駄な野田!!!

05. 2014年3月25日 01:36:08 : hL5lXeCM7c
安倍だけでも気分が悪いのに

野田など引っ張り出すな!


断っておくが、

こんな投稿文など、読んでいないよ。

タイトルだけに反応した。


06. 2014年3月25日 09:17:38 : nMmLZmqCc2
05さんと全く同じことを考えて、全く同じことを書こうとしてた。。

この民主主義の破壊者どもが、何を偉そうに!


07. 2014年3月25日 17:59:48 : rrhrFN6JLd
TPRで金でももらっているのか野ブタよ。

08. 2014年3月25日 23:25:08 : iPfMlV1aKc
小沢がガソリン暫定税率で公約違反をして財源ZEROと結論だしたことが
消費税増税へと道を作った、増税は小沢せい

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