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社説:「袴田再審」入れず 納得できぬ検察の判断(毎日新聞)
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投稿者 gataro 日時 2014 年 4 月 01 日 19:13:27: KbIx4LOvH6Ccw
 







社説:「袴田再審」入れず 納得できぬ検察の判断

毎日新聞 2014年04月01日 02時35分
http://mainichi.jp/opinion/news/20140401k0000m070160000c.html

 再審開始決定が出て釈放された袴田巌元被告について、検察が即時抗告した。裁判のやり直しをするか入り口の審理がさらに高裁で続く。

 静岡地裁の決定は物証が捏造(ねつぞう)された疑いを指摘し、「国家機関が無実の個人を陥れた」と糾弾した。また、死刑囚の異例の釈放に当たり「拘置を続けるのは耐え難いほど正義に反する」と述べていた。釈放の判断は、東京高裁も支持した。78歳という袴田さんの年齢を考えれば、早急に裁判のやり直しに入るべきだった。検察の判断は納得できない。

 袴田さんが着ていたとされる衣類についていた血痕のDNA型鑑定が、再審請求審の焦点だった。

 弁護側の鑑定は「血痕は袴田さんや被害者と不一致だった」とし、地裁決定はこれを新証拠と認めた。

 実は、検察側の鑑定人も、血痕と袴田さんのDNA型が一致しないとしていたが、検察は「DNAが劣化していた可能性がある」として、鑑定の信用性を否定した。ご都合主義的な証拠解釈との印象が拭えない。

 検察は、即時抗告に当たり「決定はDNA型鑑定に関する証拠の評価に問題がある。到底承服できない」とする短いコメントを出した。謙虚に決定の内容を分析し、証拠捏造の疑いの指摘に向き合ったのかは、コメントからはうかがえない。

 検察官は、公益の代表者と法律で規定される。罪に問うべき事案があれば刑事訴追し、適切な罰を求めるのは当然だ。一方で、証拠に基づく立証が不十分な人を罪に問わないことも、守るべき大切な公益だ。

 大阪地検の証拠改ざん事件をきっかけに、倫理規定である「検察の理念」が定められた。「無実の者を罰することのないよう真相解明に取り組む」「被告人等の主張に耳を傾け、積極・消極を問わず証拠を収集し、冷静に評価する」との記述もある。組織としてその実践ができているのか厳しく問われる局面だ。

 次の舞台は東京高裁だ。過去の例では、結論まで1年以上かかることも想定される。一刻も早く結論を出すよう高裁や関係者に求めたい。

 今回、再審請求裁判のあり方に改めて課題を投げかけた。「疑わしきは被告人の利益に」の原則が、再審請求にも当てはまるとした最高裁の白鳥決定に照らせば、一度再審開始決定が出れば検察の抗告を認めず、直ちにやり直し裁判に移行させる仕組みも検討すべきだ。

 新証拠があれば再審の道は開かれる。検察所有の証拠から新証拠が見いだされることが多いものの、証拠開示の規定がないのも問題だ。裁判所の勧告だけでは足りない。重大事件の再審無罪が近年相次ぐだけに、再審手続きのルール整備が必要だ。


 
 

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