中選挙区制の頃はハトもサムライもザラにいた自民党だったが…　=永田町　写真：筆者=

再稼働反対集会に参加する自民党議員の勇気
http://tanakaryusaku.jp/2014/04/0009140
2014年4月17日 18:46　田中龍作ジャーナル

　むやみな原発再稼働に警告を発する集会に自民党の国会議員が参加していた。主催者が参加国会議員の名前と政党をアナウンスすると、場内に緊張が走った。「なぜ自民党が来るんだあ」・・・ヤジまで飛んだ。

　安倍自民党政権は原発の再稼働と輸出にまっしぐらだ。原発推進は党是とも言える。再稼働反対一色の集会に自民党議員が参加するのは異例だ。

　党の方針に逆らうことになるこの種の勉強会に参加するには勇気が要っただろう。筆者は議員の写真をあえて撮らなかった。

　名前を出さないという約束で議員に話を聞いた。「（政府と自民党は）地元が納得いくようにもっと説明しなければならない。説明が足りていない」。控えめだが、議員は党と政府の原発政策を批判した。

　原発に反対しても河野太郎議員のように祖父の代から受け継いだ盤石の地盤があれば怖くない。だが当選回数が少なく強固な地盤を持っていない議員にとって執行部の方針に逆らうことは、自殺行為にも等しい。

　1人だけしか当選しない小選挙区にあって、党の公認を外されることは命脈を断たれるようなものだ。

　《安倍政権の行き着く先は・・・》

　１選挙区で3人も4人も当選する中選挙区制度の頃は、執行部の方針にタテついても、それほど心配することはなかった。派閥の力（数）によって公認が配分されていたため、執行部にニラまれても公認を外されることはなかった。

　万が一公認を外されても、後援会がしっかりしていれば当選できた。気概のある政治家は、たいがい後援会が強固だった。

　中選挙区制の頃の自民党ハト派は、文化人が多く党の良心でもあった。特定秘密保護法で異論を唱えた村上誠一郎議員のようなサムライもザラにいた。

　派閥の力が衰えた今、党を牛耳るのは総裁と幹事長だ。2人がタカ派でコテコテの原発推進派となれば、ハト派と原発慎重派は生きづらくなる。安倍政権の行き着く先は、戦争と原発だらけの世界なのだろうか。

コメント
01. 2014年4月18日 01:23:14 : Huc46W1eZ6 この勇気在る自民の議員達に、国政マフィアから足抜けしたとて安心して議員として更正出来るだけの自信を持って貰える基盤を用意するのも、我々有権者の努力目標だろう。 取り敢えず太郎君が其の手合いの手段に成り得る一つを揃えた様だ。 難しいかも知れないが、やり様はまだ他にもナンボかあるかも知れない。 皆で知恵を捻り続けよう。
02. 2014年4月18日 01:29:26 : Huc46W1eZ6 …とか書きながら、ソドムとゴモラの話をぼんやり思い出した。 彼等の様な者が一頻り脱出した処であの伏魔殿を天の雷で跡形も無く焼き払って欲しいもんだ。 ぃゃぁ。空を眺めて待っててもあかんな。焼き払うのは一億票の雷じゃなきゃ駄目だもんね。 高田馬場のネ申サマと、どっちが早いか競争ですな。 ゥンゥン(笑)
03. 2014年4月18日 10:29:17 : vgPgbrsFTs 　田中龍作サン 　勇気ある自民党議員。　政党も氏名もアナウンスされてるんならここで伏せることもあるまい？　　はっきりさせれば次の選挙で生かせるだろうに。
04. 2014年4月19日 01:52:19 : QBrYpzDGwo 　 まさに、国民代表議会制度が良い方向に機能し始めたということだ。だがこれを本当に生かすなら党議拘束の問題に行きつくだろう。 　　　政党政治は大統領制のような、最終的に強大な権限を持つシステムであれば別かも知れないが、日本のような議院内閣制ではどうなのか。各省庁の長としての閣僚は行政と一体化しているから、行政官に法案を作らせることが殆どであり、議員立法という本来の役割を果たすことが困難になっている。 　　　行政官による法案の立案は政権党の全員一致で法案を練るところから始まっているのではなく、閣僚に官僚が法案について「ご説明」し、多数党としてその法案を可決するよう、説得するのである。つまり、法案が議院立法でないということは、党の法案でもないということである。 　　政党政治は数の力で可決が見られる多数決を取る際に法案を作る官僚にとっては便利であろう。多数党が政権党であるところから、政権党の党首を説得さえしてしまえば黙っていても可決される。極論すれば議会など開催せずとも、法案の内容、党員の数、法案への賛否さえ判明すれば良く、喧々諤々の議会での議論など飾りだと言っても良い。そのために政党政治を保ち、歳費に加え政党交付金まで付けているのではないかと思えるくらいである。 　　これではいくら名演説があっても、詳細なデータに基づく質問、意見があっても、最終的な結論は政党としての結論が出ているのだから無駄である。 　　党議拘束を外して最終的な賛否を個々の議員に委ねることにより、喧々諤々の討論や名演説が生きてくるのである。勿論、官僚主導の法案の行方は官僚の思惑通りにはならないだろうが。 　　原発の稼働には多くの高級公務員が原子力ムラを構成しているから当然閣僚を説得して閣議決定に持って行き、党議拘束のかかった議会での決議を経れば実現は容易であるが、国の将来にとって大変危険な方向である。 　　反対集会に議員が出るくらいなら合わせて政党が党議拘束を外すというくらいの気概が伴わなければ、この国は正道を外れて行く可能性が高い。
05. 2014年4月19日 17:19:04 : KUBs2n5K9U 再稼働反対集会に参加する自民党議員は勇気が有るって？ 馬鹿か！！ 政治家は自分の信念に命を掛けるのではないか！！ 田中龍作、相変わらず愚かなままだ！！！！

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