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迫るアジア歴訪  オバマ外交は失地回復できるか
http://www.asyura2.com/14/senkyo164/msg/347.html
投稿者 あっしら 日時 2014 年 4 月 18 日 02:58:34: Mo7ApAlflbQ6s
 

(回答先: ためらうオバマ、揺らぐ日米同盟 投稿者 あっしら 日時 2014 年 4 月 17 日 06:19:12)


WEDGE REPORT
迫るアジア歴訪
オバマ外交は失地回復できるか
2014年04月17日(Thu)  パトリック・クローニン (新アメリカ安全保障センター(CNAS)上級ディレクター)
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パトリック・クローニン (Patrick Cronin)  新アメリカ安全保障センター(CNAS)上級ディレクター

オックスフォード大学で修士・博士号取得。ジョージタウン大学やジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院(SAIS)などで教鞭をとる。その後、戦略国際問題研究所(CSIS)などの研究機関で活躍。前職は、米国防大学国家戦略研究所所長。


昨秋、東アジアサミット出席を含むアジア歴訪予定をキャンセルしたオバマ大統領。中東外交に巻き込まれるケリー長官の姿と合わせ、アジアの同盟国は米国に不安を抱いた。これに対し、米国国防大学などで長い研究歴を持ち、ワシントンでも著名な戦略家は、オバマ政権のアジア太平洋への長期的シフトが一度も揺らいだことはないと見る。今回のオバマ大統領のアジア訪問は、リバランス戦略の本気度を再び示す好機だ。

 バラク・オバマ米大統領の外交政策において後世に残る業績は、米国の戦略的な優先順位をアジアにシフトさせる試みによって定義されるだろう。2013年は勢いを失ったものの、オバマ大統領が公言している狙いは、大統領が09年にホワイトハウス入りする前よりも、平和で、ダイナミックなアジア太平洋地域への関与をさらに強めた米国にすることだ。

 1期目にアジアへの「ピボット(アジア回帰)」を発表し、長期化する2つの地上戦に参加する米軍の規模を縮小した後、オバマ大統領の戦略は就任5年目に方向性を失ったように見えた。ヒラリー・クリントン氏は16年の大統領選出馬について考えるために国務長官を退任した。クリントン氏が11年にフォーリン・ポリシー誌に寄せた「米国の太平洋の世紀」と題した論文がいまなおピボットに関する最も包括的な説明であることを考えると、同氏の退任は、米国がリバランシング戦略の最たる擁護者を失ったことを意味した。

 後任のジョン・ケリー国務長官は就任するや否や、中東外交に巻き込まれた。シリアのアサド大統領が自国民に対して化学兵器などの残虐な武力を行使する一方、イランは核交渉に向け新たな突破口をもたらした。さらに、ケリー長官は中東和平交渉の復活に夢中になった。

 米国のこうした動きを、世界的リーダーシップが縮小する兆しと見る人もいた。米国政府が13年に政治と予算をめぐる膠着状態に陥ったからだ。予算の強制削減が発動したことにより、戦略の財源を賄い、国際公約を履行する米国の能力に対して疑念を生んだ。国内の機能不全とアフガニスタンからの米軍撤退は、世界からの後退を示唆していた。


昨秋アジア歴訪をキャンセルしたオバマ

 だが、ピボットに対する最後のとどめは、オバマ大統領が東アジアサミットへの出席を含む昨秋のアジア歴訪予定をキャンセルしたことだった。地域首脳会議への参加と推進に多大な努力を注いできた後だけに、大統領が東アジアサミットに姿を現さなかったことは、米国の外交政策の不安定さを示唆した。

 外交政策というものは美と同じく、見る人によって評価が違う。だが、筆者の見るところ、オバマ政権はアジア太平洋への長期的シフトについて一度も揺らいだことはない。アジアへのピボットは世界の勢力バランスの変化に根差しているからだ。

 例えば、13年春にシンガポールで開かれたシャングリラ・ダイアログ(英国国際戦略研究所〈IISS〉が主催するアジア安全保障会議)では、チャック・ヘーゲル米国防長官が次第に高まる中国のサイバー攻撃の脅威を取り上げ、サイバースペースにおける「国際規範と責任ある行動」を呼びかけた。
 13年初秋には、日米両国が初の外務・防衛担当閣僚協議「2プラス2」を東京で開き、日米同盟について再確認するとともに、平和に対する日本の積極貢献への支持を謳った。11月には、超大型台風30号「ハイヤン」によるフィリピンの壊滅的被害に対応し、米国は日本をはじめとした主要国の支援を受けながら、人道的危機に直面する同国民を支援する世界的な取り組みを先導した。対照的に、中国は当初表明したわずかな支援金について広く非難され、遅まきながら人道的援助を拡大した。

 その間にも、 米通商代表部(USTR)のマイケル・フロマン代表は、12カ国による環太平洋経済連携協定(TPP)交渉をまとめようと努力を加速させた。したがって、深刻な財政危機の最中でさえ、米国はアジア太平洋地域への重大な関与をやめたことはない。
 だが、アジアの安全保障環境は悪化し続けた。東シナ海・南シナ海における中国の相手国にあわせた威圧(tailored coercion)は、海上での行動と政治的表明を増やすことによって一方的に現状を変えようとする試みだった。尖閣諸島をめぐる日本との対立であれ、スカボロー礁やセカンド・トーマス礁をめぐるフィリピンとの衝突であれ、軍事力と経済力は決して紛争と無縁でなかった。

 北朝鮮は13年、3回目の核実験の実施で新年を飾り、金正恩第一書記の叔父で最大の後見人とされた張成沢の死刑執行を発表して年を終えた。要するに、リバランスを進める米国でさえ、アジアでの緊張の高まりを防げなかったわけだ。


アジアの緊張煽る中国の行動

 中国は国内における正統性のために、この緊張関係を煽り、利用しようとした。中国は米国を、米中「大国関係」の合意に引き込もうとした。また、米国の同盟国、特に日本とフィリピンに中国への譲歩を迫るよう、米国政府に圧力をかけた。同盟国は米国政府に対する不安を多少抱いていたが、同盟関係を米国の外交政策の中心に据えるオバマ政権の姿勢に変化はなかった。13年10月の日米「2プラス2」が格好の例だ。

 さらに、14年にリバランシング政策を一層強化することになる。きっかけは、中国が東シナ海上空に防空識別圏(ADIZ)の設定を発表したことだった。すでに韓国と日本が領有権を主張している空域にADIZ設定を宣言するという唐突かつ一方的な行動は、誰かが立ち上がって事態を食い止めない限り、中国が段階的に同地域を侵略しかねないということをアジア地域に思い出させた。
 ADIZ設定の発表を受け、ジョー・バイデン米副大統領が中国に飛んだ。副大統領は中国の習近平国家主席との会談に5時間ほど費やしたが、国家主席は中国の一方的なADIZ設定宣言に近隣諸国が反対する理由を理解できないふりをした。副大統領がワシントンへ戻ると、大統領2期目の外交政策・国防チームは、中国のテイラーメード型威嚇に対して厳しい対応を取ると決めた。

 しかし、こうした緊張を一段と複雑にしたのが、日本の安全保障の役割を安倍晋三首相が事実上正常化させたことをめぐる物議だった。中国の強硬な主張を避けるためには日本は従来の遠慮や自制を多少取り除く必要があり、それを理解する日本人は増えている。しかし、依然集団的自衛権と防衛輸出の可能性については国内で意見が割れている。

 だが、経済的、政治的に日本を復活させようとする安倍首相の計画に対して、中国は大きく反発した。一部の日本人による歴史修正主義的で残念な発言は、安倍首相自身の政策課題を損ねた。控えめに言っても、日本政府は地域に対して、より積極的な日本のスタンスがなぜ地域の平和に大きく貢献するのかを十分に伝えることができなかった。13年末の靖国神社参拝は、日本の意図に関する議論に拍車をかけただけだった。
 今年はこうして、米国がまだ見かけ上は撤退を続け、アジアがさらなる混乱と不確実性に陥り、日本の急激な経済・安全保障プロジェクトがいくぶん危うくなった状態で幕を開けた。

1月下旬になると、リバランシング政策の新たな改訂版がメディアをにぎわせた。米国家安全保障会議(NSC)のアジア上級部長で中国専門家のエバン・メデイロス氏は日本の共同通信とのインタビューで、日米同盟に対する明確な支持を表明。中国のADIZは「挑発的で不安定化を招く」とし、南シナ海でADIZを設定しないよう中国に警告した。
 同じ頃、東アジア・太平洋担当国務次官補のダニエル・ラッセル氏は米議会で証言し、なぜ中国が南シナ海のほぼ全域に対して領有権を主張することをやめ、その代わりに、海域全体でなく陸上施設の領有権を訴えることで慣習的な国際法に従う必要があるかを説明した。同氏はまた、海上における中国の悪しき行動を槍玉に挙げて批判した。
 一方、岸田文雄外相とケリー長官はワシントンで会談。両者は日米同盟を再確認し、中国の危険な強硬姿勢に対して警鐘を鳴らした。ケリー長官はこの会談に続いてアジアを歴訪し、訪問先で抑止と同盟、そして事態のエスカレーションと衝突を避けるための対策の必要性を強調した。


アジア訪問で示す
ピボット戦略の継続性

 これが、4月に日本、韓国、マレーシア、フィリピンを歴訪するオバマ大統領のアジア訪問のお膳立てとなった。オバマ大統領は新しい防衛指針(14年の「4年毎の国防計画見直し」)と新しい国家安全保障戦略を携え、アジアへのリバランスがオバマ政権の政策であり続けることを再確認する構えだ。国防戦略指針は今後も防衛の海上・航空戦力のアジアシフトを継続することになっており、この戦略は世界に、リバランシング政策が包括的で主に拡大する貿易・外交関係に基づいていることを思い出させてくれるだろう。

 実際、前述のテーマは偶然ではなく、13年12月、日本の新たな防衛大綱と国家安全保障戦略(NSS)でも取り上げられている。
 では、オバマ大統領はアジアへのリバランシング戦略に対する本気度を示すために何をすべきなのか。

 経済的には、大統領は高い基準を満たす開かれた貿易を推進する覚悟を固めて、アジア入りする必要がある。これは、TPPの創設メンバーとして、日本とマレーシアを取り込んで進展を遂げつつ、韓国、さらにはフィリピンにも、いずれ加盟するよう促すことを意味する。TPPが日米の国内政治に巻き込まれてしまうようなことがあれば、少なくとも当面は、米国のアジアへのピボットの重要な柱を弱めることになる。
 政治的には、大統領は国際法と包括的なルールに基づく制度に対して確固たるコミットメントを示す必要がある。地域のすべてのプレーヤーに対し、海洋法のみならず、中国の拡張的な領有権主張の一部に対してフィリピンが明確な判断を求めている国際海洋法裁判所の活用を支持するよう呼びかけることができるし、そうすべきでもある。
 また、アジア地域には、リスク軽減措置を講じるよう強く求めるべきだろう。中国は、軍同士の直接的な危機回避メカニズムを求める日本の度重なる要請を、故意に無視してきた。地域のすべての国は、南シナ海における法的拘束力のある行動規範に関する協議の早期終結を後押ししなければならない。今年の環太平洋合同演習(リムパック)への中国の参加は、米国が包括的な協力を歓迎することを思い出させる材料だ。
 そして最後に、リバランシング政策の安全保障の側面として、オバマ大統領は5000億ドル規模に迫る新たな国防概算要求について語り、現在から将来にかけて、それがいかに関与と抑止を維持する助けになるのかを説明する必要がある。
 東京では、オバマ大統領と安倍首相は、包括的でルールに基づく制度に対する共通のコミットメントを明確に伝える一方、年内に予定されている日米防衛協力指針の改定を進める必要がある。韓国では、オバマ大統領と朴槿恵大統領は抑止について再確認する一方で、より大きな地域連携を受け入れる姿勢を保つ必要がある。理想的には、日米韓が互いに重なり合う国益を追求し、北朝鮮が次の挑発行為に出る前に、新たな危機にしっかり備えておくといい。
 もしオバマ大統領が経済、政治、安全保障という政策の3つの側面すべてで進展を遂げることができれば、米国は間違いなくアジアでバランスを再発見したことになる。

http://wedge.ismedia.jp/articles/-/3736


 

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コメント
 
01. 2014年4月18日 21:01:16 : GRnaIfRXIk
日米安保利権マフィアの切実な願望を表したに過ぎない論文。
英米覇権の下で利権を掴んだ者達が、英米覇権の終焉を何が何でも拒否し抵抗しようとする。
今後も世界中でそのような摩擦が続くことだろう。
日本では霞ヶ関の官僚システムそのものが英米覇権の終焉を受け入れないだろう。
中央集権とは近代資本主義推進のためにあるようなものだから。

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