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安倍、「決める時は決める」と今国会中の閣議決定を示唆+自公が最後の攻防(日本がアブナイ!)
http://www.asyura2.com/14/senkyo166/msg/484.html
投稿者 笑坊 日時 2014 年 6 月 07 日 10:35:18: EaaOcpw/cGfrA
 

http://mewrun7.exblog.jp/22088251/
2014-06-07 09:28

 昨日の記事で、安倍首相がかなり開き直った感じで、集団的自衛権の行使の解釈改憲を強行突破せんとするような姿勢を見せている・・・という話を書いたのだけど。
<前記事『開き直った安倍官邸の乱暴過ぎる与党協議への対応に、自公幹部が困惑http://mewrun7.exblog.jp/22085022/』>

 安倍首相は7日、イタリアで行なった記者との懇談会で、集団的自衛権の行使の解釈改憲に関して、「決める時は決めて行かなければならない」と強い意欲を示し、公明党との与党協議で結論を得ることに自信を示したという。(@@)
 
『イタリアを訪れている安倍総理大臣は同行記者団と懇談し、集団的自衛権の問題で「連立与党で結論を得ることができるというのが私の確信だ」と述べて、公明党との調整に自信を示しました。

 この問題について、安倍総理は「国民の命と暮らしに責任を持つ政権与党として、決めるべき時は決めていかなければならない」と述べて、22日までの通常国会の会期中の閣議決定に改めて強い意欲を示しました。その上で、行使容認に慎重な公明党について「責任感を分かち合う連立与党で結論を得ることができるというのが私の確信だ」と調整に自信を示したうえで、この問題での国会の会期延長は「考えていない」と述べました。(TBS14年6月6日)』

 安倍首相は「公明党にも議論を加速化させることについて理解をいただいている」と。また、公明党との連立政権で「困難な議論」を乗り越えてきたとし、「歴史の評価に耐え得る決断をできると信じている」と強調していたという。^^;

* * * * *

 mewは前記事で、安倍首相&周辺には、「もう公明党にはあまり遠慮や譲歩をせずに、言いたいことを言って行こう」「自分たちのペースでコトを進めよう」という気持ちが強くなっているようで・・・と書いたのだけど。

 安倍官邸は、ついに今国会中の解釈改憲の閣議決定に向けて、具体的な文案策定の準備に入ったとのこと。
<まあ、実際には、もうとっくに解釈変更の文案はいくつか作ってあって。あとは部分的に調整、修正するだけになってるんじゃないかと思うんだけどね。^^;>

 高村副総裁は6日、まだ自公与党協議の中では全く「集団的自衛権の行使」について議論していないにもかかわらず、磯崎首相補佐官に文案作りの準備を行なうように指示。(お約束済みの儀式だったと思うです。>
 これを受けて、菅官房長官が策定準備に入ったことを明らかにしたという。(@@)

『「そろそろ政府が考える政府方針(閣議決定)について、こちらが要求したらいつでも出せるよう準備しておくように」
 高村氏は6日の協議の最後に、政府側に対し閣議決定の文案作りに取りかかるよう指示した。(産経新聞14年6月7日)』

『政府は6日、集団的自衛権の行使容認に向け、従来の憲法解釈を変更する閣議決定の具体的な文案策定の準備に入った。菅義偉官房長官が記者会見で明らかにした。早期の閣議決定を目指す安倍晋三首相の意向に沿った動きとみられる。

 6日開催された「安全保障法制整備に関する与党協議会」で、座長の高村正彦自民党副総裁が政府に対し、集団的自衛権行使を可能とする憲法解釈変更の閣議決定の文案を準備するよう求めた。
 これを受け、菅氏は会見で「与党協議の中で(要請が)出てくれば当然政府の考え方を示すことになる」と述べた。(共同通信14年6月6日)』

 ただし、公明党の北側幹事長は与党協議後、記者団に「閣議決定のイメージがわかない」と。『「合意したところしか閣議決定はできない」とけん制。集団的自衛権の行使容認をめぐっても、政府が示した8事例について、集団的自衛権を行使しなくてもいいケースはないか詳細な説明を政府に求めた。
「今国会の閣議決定はない。期待感を持たせて、先送りする」。公明党幹部は自民党ペースには乗らないと言い切った』という。(~_~;) (時事通信14年6月6日)』

* * * * * 

 解釈変更の文案に関して言えば、安倍首相の強気度は、こんなところにもあらわれている。(@@)

 官邸の一部&自民党幹部は、「集団的自衛権の行使」に反対している公明党に配慮して、一時、政府解釈には「集団的」という言葉を外し、「自衛権」と表記することも検討していたのだが。
 でも、安倍首相は、「集団的自衛権」と明記する意思を示し、与党内で調整するように指示をしたというのだ。(~_~;) 

『安倍晋三首相は、安全保障法制の整備のための閣議決定に「集団的自衛権の行使容認」を明記する方向で与党との調整を指示した。政府は行使容認に慎重な公明党に配慮し、必要最小限度の「自衛権」との表記にとどめる案を検討していたが、方針転換した。政府関係者が5日、明らかにした。

 政府は、日本の安全保障に重大な支障が生じる場合に限って集団的自衛権の行使を容認し、関連法制を整備するため、閣議決定の具体的な文案を練っている。政府と自民党は当初、自衛権を「集団的」か「個別的」かで区別せずに閣議決定することで、公明党の理解を得ようとしたが、首相は最近、周辺に「集団的自衛権」を明記する意向を示した。政府関係者は「集団的自衛権は国連憲章にも明記されている。首相は日本の安保政策を国際標準に合わせたい考えだ」と語る。

 首相の意向を受け、政府は6日の「安全保障法制の整備に関する与党協議会」で行使容認を念頭に置いた8事例について、「どの事例も過去の国会答弁などで、政府が『現行の憲法解釈では対応できない』との見解をすでに示している」と説明する構えだ。(毎日新聞14年6月6日)』
 
☆  ★  ☆  ★  ☆  ★  ☆

 mewは昨日の記事で、安倍首相はいざとなったら、公明党切りや衆院意解散する覚悟も、半分ぐらいは抱いているのではないかと書いたのだけど・・・。
 7日の産経新聞の記事にも、こんな記述があった。^^;

『安倍首相は「憲法解釈変更は、年末の日米防衛協力指針(ガイドライン)に間に合わせなければならない」として、周囲に今国会中の閣議決定を必ず行うよう指示している。
 自民党幹部は「安倍内閣は高支持率を保っており、万一公明党が抵抗したら夏に衆院を解散する選択肢もゼロでない」と強気の姿勢をみせる。(産経新聞14年6月7日)』

<解散の話は、また改めて書きたいが。昨日、安倍首相がイタリアで、来年度からの法人税の引き下げを明言したのも、田村厚労大臣がGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の運用見直しの前倒し(株式の運用比率を上げる予定)について言及したのも、何とかマーケットに材料をバラまいて、株価&支持率の維持、浮揚をさせたいがためのことではないかと察する。(-_-)>

 安倍首相とて、解散をしないに越したことはないのだろうけど。解散カードをちらつかせることにより、公明党に圧力をかけて行きたいという思惑もあるし。
 また、ここまで来て、解釈改憲を先送りせざるを得なくなるぐらいなら、大勝負をかけるしかないという思いもあるのだろう。(~_~;)
  
* * * * *

 安倍官邸&自民党幹部は、与党協議を加速させるため、公明党に(耐え難きを耐え?)大譲歩する戦略に出た。(・・)
 
 6日の与党協議では、政府&自民党がグレーゾーン対応で公明党に譲歩。また、前回の協議に提示した「多国籍軍の後方支援拡大」の4要件も撤回し、新たな要件を提示したという。^^;

『自民党側は6日の協議で「今後必要があれば法改正を検討する」と法改正を断念。協議会の自民党メンバーの一人は「耐え難きを耐える」と苦虫をかみ潰した。
 多国籍軍などに対する自衛隊の後方支援活動を拡大するための基準緩和も、公明党の主張を認め、前回協議で政府が提案した新基準の撤回を受け入れた。(産経新聞14年6月17日)』

 これは第一、第二段階の協議を早く終わらせ、本命である「集団的自衛権の行使」に関する議論に移るため&公明党側からの譲歩を引き出すための策であるのだが。
 ただし、公明党は、いまだに慎重な姿勢を崩していない。(~_~;) 

* * * * *

 まず、グレーゾーン対応については、政府&自民党は法改正を先送りし、公明党の主張に応じて現行法の運用改善で対応(自衛隊の海上警備行動として出動)することにしたため、公明党は大筋で了承した。<ただし、政府が付け加えた米艦船の事例に関しては、回答を保留。>

『政府は協議会で、グレーゾーン事態の「離島での不法行為への対処」「公海で襲撃された民間船の救援」の2事例で、新法や法改正も検討するとした前回の回答を修正。警察、海上保安庁、海上自衛隊の連携強化や、自衛隊の海上警備行動の発令手続き迅速化など、現行法の運用改善で当面対応する考えを示し、公明党も大筋で了承した。(毎日新聞14年6月6日)』

 政府は新たに『グレーゾーン事例の「平時にミサイル発射を警戒する米艦の防護」では、政府は、自衛隊の武器等防護(自衛隊法95条)を参考に、米艦も防護できる条文追加を検討する方針を示した(同上)』のだが、公明党はこの事例に関しては、回答を保留したという。^^;

* * * * *

 次に、政府は「多国籍軍の後方支援拡大」に関して、前回提示した要件を撤回して、新たな要件を提示したのだが。(前回の提示に関しては『自衛隊に「戦闘地域」で武力行使の支援をさせるな!&平和主義を守る知恵http://mewrun7.exblog.jp/22078892/』に。)
 公明党は、この提案にも難色を示し、回答を保留したという。

『国際協力の「多国籍軍への支援」の事例では、政府が前回示した「武力行使との一体化」4条件を撤回。(1)現に戦闘中の現場では支援しない(2)戦闘現場になったら支援を中止する(3)人道的な捜索・救助は例外とする−−との新基準を提案した。 ただ「(自衛隊イラク派遣などで設けた)非戦闘地域の概念は取らない」とも説明。他国部隊が銃撃戦などの最中でなければ、戦場など危険地帯での後方支援が可能になる。自衛隊が事実上の戦闘行為に限りなく近づき、突然の戦闘に巻き込まれる懸念も高まる。(同上)』

 公明党は、(1)の「現に戦闘中の現場では支援しない」という要件を評価したものの、(2)、(3)の要件には懸念を示しているとのこと。

『戦地で、いつ、どこで戦闘になるかを予測するのは困難だ。ある時点で戦闘が行われていなくても、水や食料を輸送している自衛隊車両が砲撃を受けたり、地雷などで攻撃されたりする恐れは否定できない。新基準の(2)も死傷者を出さずに撤退できる保証はない。文民や負傷した兵隊の捜索・救助を念頭に置いた(3)も、公明党からは「自衛隊が襲われ、多数の死者が出る恐れがある」との声が出た。
 活動中に戦闘に巻き込まれた自衛隊が反撃すれば、他国への「武力行使」となりかねない。公明党幹部は「日本人は長く、自衛隊が他国で人を殺すことはないし、殺されることもないと考えてきた。その考えが大きく変わるきっかけになるかもしれない」と指摘した。(毎日新聞14年6月7日)』

 実際、「戦闘地域」とされる場所で後方支援を行なっている時に、いつが戦闘中で、いつが戦闘中ではないと言えるのか、どこが戦闘現場で、どこがそうでははないのか、その判断をするのは極めて困難だし。前線での戦闘が止んでいる間に、後方が急に攻撃にさらされるおそれもあるわけで。 mewは、この新たな要件も、極めて曖昧でアブナイものだと思うです。(-"-)
 
☆  ★  ☆  ★  ☆  ★  ☆

 また、政府はこれまで、自衛隊が海外で「国または国に準じる組織」に武力行使することは、憲法9条が禁止していると解釈し、武器使用基準に厳格な制限を設けて来たのであるが。
 安倍内閣は、自衛隊が海外での活動中に「駆けつけ警護」など、武器使用(武力行使)を行いやすくするために、「国に準じる組織」の解釈を変更(狭めること)を提案したという。

『政府は現行憲法解釈で、自衛隊が海外で「国または国に準じる組織」に武力行使することを禁じている。この点について政府は与党協議で、自衛隊が派遣される国の同意のほか、国家安全保障会議(NSC)が、派遣先の政府が国内を実効支配しているか、「国に準じる」ほど大きな武装組織が他にいないか、を判断する仕組みを提案した。NSCが基準を満たしたと判断すれば、自衛隊が武器を使用しても警察権の行使にとどまり、武力行使自体があり得ないとするものだ。(毎日新聞14年6月6日)』 

『政府は従来、海外での武器使用について、相手が「国または国に準ずる組織」の場合には、憲法が禁じる「国際紛争を解決する手段」としての武力行使に当たる恐れがあると解釈。原則として武器の使用を正当防衛や緊急避難に限ってきた。
 過去には2001年の米中枢同時テロを受けた米国のアフガニスタン攻撃に際して、反政府武装勢力タリバンを「国に準ずる組織」とみなし、自衛隊の関与に歯止めをかけた例がある。

 今回、自衛隊の派遣先について@日本が相手国の政府を承認A相手国政府が領域を実効支配している―場合に領域内に「国に準ずる組織」は存在しないとみなす判断基準を提示した。これが採用されれば、政府の認定次第で、自衛隊の武器使用が違憲とならない地域を広げることができる。

 具体的には@国連平和維持活動(PKO)を展開する自衛隊員が、武装集団に襲われた民間人らを離れた場所から救助する「駆け付け警護」A任務途中に武装集団が通行妨害している場合の警告射撃など「任務遂行のための武器使用」―の法整備に対する憲法上の制約がほぼなくなる。外国での邦人救出に自衛隊を活用する余地も生まれる。
 公明党幹部は取材に「派遣先の政府による『実効支配』をどう判断するのか」と新たな基準の曖昧さに懸念を示した。(共同通信14年6月5日)』

* * * * *

 一読しただけでは「わけわかんねぇ〜」と叫びたくなるような話なのだけど・・・。^^;

 大雑把に言えば、首相官邸のNSCが、自衛隊に攻撃を加える(加えそうな?)勢力に関して「あれは、国の正当な軍隊orそれに準じるような組織ではない」と判断すれば、自衛隊が武力行使をしても憲法に9条に違反しないと。だから、駆けつけ警護などの場合においては、今までの厳しい基準や要件に縛られずに、武器使用をしてもいいことにしようということだ。(@@)

 mewは、自衛隊&民間人が武装勢力に攻撃された時には、正当防衛や緊急避難行為として、自衛隊が反撃or駆けつけ警護することは、認めるべきだと考えているのだけど。ただ、現憲法9条が存在する以上、あくまでもやむにやまれぬ場合に限り、厳格な基準の下で行なわれるべきではないかと考えている。(・・) 

 もしその時々の政府の恣意的な判断で、自衛隊がほとんど制限なく武力行使をしていい、他国の人を殺傷していいということになれば、9条が骨抜きになったり、同条の精神が破壊されるおそれがあるし。安易な反撃、攻撃を許せば、そこから自衛隊が(他国軍隊も巻き込んで)地元住民を含む相手勢力と戦闘状態に陥る(=戦争をする)危険性もあるからだ。(-"-)

 しかも、今、自衛隊がPKO派遣されている南スーダンでPKOの施設を攻撃している武装勢力は、政府権力によって虐げられている部族だし。復興支援活動を要請されていた(今も、かな?)アフガンでは、地元住民が諸事情によって、タリバン側にはいって兵士と活動しているケースも少なからずあることなどを思うと尚更に、PKO活動での武力行使は最小限に抑える必要があると思うのである。(**)

* * * * * 

 自民党は、次回の与党協議から、集団的自衛権の行使に関する事例の議論にはいり、何とか今国会中に結論を得べく、協議を加速化させるつもりなのだが。

『公明党は今国会中の閣議決定まで認めたわけではない。「個別的自衛権や警察権で対処可能」という従来の主張を繰り返し、行使容認を認めない立場を変えていない。
 北側氏は会合後、記者団に高村発言についてこう語った。「閣議決定のイメージがわかない。与党協議で合意したことしか閣議決定なんかできない」(産経新聞14年6月7日)』

 そもそも安倍首相&仲間たちは、日本が軍事的に一人前の国だと認められたくて、そして早くアジアTOPの国になりたいわけで。そのために、集団的自衛権の行使はもちろん、グレーゾーン対応や国際協力活動においても、ともかく自衛隊をアチコチに出動させて、武器を使用するチャンスを増やしたいと思っているのだし。
 そして、彼らにとってジャマっけな憲法9条を実質的になきもの(骨抜き)にせんとして、アレコレ小理屈を(へ理屈も?)こねているような感じがあるのだけど。^^;

 主権者たる国民不在のまま、そんな邪道な解釈改憲を行なうことなど絶対に許されるものではないし。公明党が、自分たちが「正論」を唱えていることに自信を持って、何とか最後まで粘り切るよう、解釈改憲に反対の国民はみんなで応援すべきだろう。<公明党が自民党+αの圧力に負けて翻意しないようにするためにも、応援圧力をかけないとだわ。(・・)>

 ただ、もし安倍首相にこのまま強引に解釈改憲をされるぐらいなら<こちらも開き尚って、一か八かの勝負を賭けて?^^;>、この際、解散総選挙で決着をつけた方がいいのかも、と思い始めたりもしているmewなのだった。(@@)

                        THANKS


 

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コメント
 
01. 2014年6月07日 11:23:39 : NNHQF4oi2I
<<国民の命と暮らしに責任を持つ政権与党として、決めるべき時は決めていかなければならない

国内の国民の命を守れない バカが 一人前の事をほざく

 安倍は 依怙地な 人間 これは バカの特徴のひとつ


02. 2014年6月07日 17:30:45 : QBrYpzDGwo
    政府の強情は今に始まったことではなく、一度方針が建てられれば誰が何と言おうと政権党が貫くのが至上命題となっている。
  これは多分、国家秩序の問題として認識されているのだろうとは思うが、大変な間違いだ。というのは、立法部門と執行部門が日本の場合、癒着しているからだ。本来は国権の最高機関は立法部門ではあるが、戦後優秀な官僚によって全てを仕切ってもらうことが経済の立て直し上、効率的ということにされ、行政機関による立法案、行政機関による執行と、立法部門である国会は行政機関の作った法案を賛成多数で可決し、形式的に国民主権主義を国際社会に表すだけのシステムとなっている。
  行政訴訟をやれば歴然として立法部門の閣僚が被告席に座る形になるのだが、訴訟にでもならない限り、行政の作成した法案が可決され、関連政策を同じく行政が通達や行政指導で実現化する段取りになっている。
  立法部門が作った政策を行政機関が忠実に実務化するという建前だけを取れば、行政部内で法律に異論反論を述べたり、履行しないということは許されないのであり、これをして国家秩序の維持と呼ぶようである。
  国家として実務執行手続きは、閣議決定や国会を通過した政策については執行が義務付けられるのは行政手続き上の正当な考え方だが、主権者と執行部門が転倒しているか、もしくは立法側と行政側が一体化している場合には、この秩序の維持の徹底が、国民にとって両刃の剣となるのである。
  つまり、今、安倍政権が行政側と身も心も一体化している故に、立法府という議会での承認が閣議決定により99%終了すれば、後はそれを執行に移すのみ、それが「公僕としての国家秩序の維持という我々の使命である」という誤った観念になるのであろう。
  一見強情な性根だということになるが、行政手続きを勘違いしているので彼らは至極真面目なのである。政権は行政部門としてやるべきことをやっている、と思いこんでいるのであろう。
   だが、政権党は行政側に立つものではなく、立法府という議会側にスタンスを置き、なおかつ行政という執行部門とは一線を画し、むしろ行政には命令を下す立場である。しかし、都合の良い時には政治の行政への介入などと官僚機構からマスコミを介して批判されるが、反対に行政が作った法案の可決の際には閣僚に対して官僚側から夜中まで法案についてのご説明が繰り返される。行政への政治介入は否定されるが行政は積極的に政治に介入するという本末転倒が慣習化され、結局のところ、安倍政権は自らを立法部門ではなく執行部門であるというような観念を植え付けられているのだ。
  これが、「何としても決めるときは決める」という、訳の分からない決意に繋がっているのだろう。確かに「誤りなく執行する」という、ある意味忠実な態度である。しかし、誰に対して忠実かと言えば、驚くべきことに、本来は従わせるべき立場である行政に対して忠誠を誓ってしまっているのである。
  従って、どのような法案の中味であろうと彼らは頓着することがない。何故なら結果がどのようであっても政権党に責任感は生じないからである。行政の作った法案を忠実に実行する立場だと認識しているから当然だろう。
  問題は、行政側も同じく責任感を持っていないことである。法的には行政官というのは立法府の命令に従って実務を執行するという「公僕」だからであり、問題が起き、訴訟になれば明白だが、被告席に座るのは立法側の人間であることを知っている。
  政権側、官僚側、どちらも当事者意識を感じずにとてつもない政策を実行してしまう。まさしく、戦時から引き継いで来た未熟な、未開の国の統治システムならでは、なのであり、大変恐ろしいことである。
  

03. 2014年6月07日 18:06:36 : ENnyBqv0fo
安倍首相と考え一致=法人税下げ「5年で20%台」―甘利経財相
時事通信 6月7日(土)16時1分配信

 甘利明経済財政担当相は7日、法人実効税率引き下げの期間と幅について「私と安倍晋三首相の思いは一致している」と明言した。甘利経財相が5月、ロンドン訪問中に言及した「5年程度で20%台への引き下げ」の目標を、首相と共有していることを強調した。大阪市内で記者団に語った。

 これに先立ち甘利経財相は大阪市内での講演で「首相は具体的にどれくらいかけて、どの辺までということも具体的な思いを描いている」と指摘。6月下旬に経済財政運営の基本指針「骨太の方針」を閣議決定することを控え、近く「首相が思いをきちんと表明する」と述べた。 

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140607-00000085-jij-pol


04. 2014年6月07日 19:30:36 : plsk27d8TE
管より無脳なんだから
お前が決めなくてもいい
大迷惑だ

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