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海江田は党首討論で、反対多数の国民を代表して、解釈改憲に強く反対すべし!(日本がアブナイ!)
http://www.asyura2.com/14/senkyo166/msg/552.html
投稿者 笑坊 日時 2014 年 6 月 09 日 09:09:45: EaaOcpw/cGfrA
 

http://mewrun7.exblog.jp/22093788/
2014-06-09 03:02

  mewは、民主党&海江田代表に言いたい! (・o・) <お願いしたいぐらいの気持ち。m(__)m

 海江田代表は、11日の党首討論で、党として「集団的自衛権の行使の解釈改憲に反対」する姿勢を鮮明に打ち出して欲しい。いや、そうすべきだと思う。(**)

 どうか党内対立のことを懸念して、逃げたりすることはせず。日本の国や国民のために、また日本の議会性民主主義のために、そしてもちろん民主党やその支持者のためにも、勇気と覚悟をもって、党首討論の場ではっきりと主張して欲しい。

「憲法9条は、集団的自衛権の行使を禁じている」「安倍首相が行なおうとしている解釈改憲は、立憲主義、民主主義に反し、許されないことだ」と。
 そして、「集団的自衛権の行使容認が必要なら、きちんと国民的に説明し、議論を経た上で、憲法9条を改正する形で行なうべきだ」と主張して欲しいのである。

 臆することはない。これらは、これは間違いなく「正論」だ。(・・)

* * * * *

 今、日本の国政で最も重大な問題は、安倍首相が行なおうとしている「集団的自衛権の解釈改憲」だ。
 これは、憲法改正をするに等しいような、また日本の国、国民のあり方を大きく左右するような重大な問題だし。おそらく戦後約70年の日本の国政の中で最も重大な問題だと言ってもいいだろう。(・・)

 こんな重大な問題であるにもかかわらず、安倍首相は、国民の意思を問うこともなく、国会でまともに審議することもなく、一内閣の閣議決定だけで、憲法解釈を変更するという手法で、集団的自衛権の行使を容認しようとしているのである。(-"-)

 しかも、国民の6〜7割以上は、解釈改憲に反対、慎重な立場であるにもかかわらず、それらの国民の声を国政に反映することができないとすれば、国民にとって、あまりにも不幸なことだ。 (ノ_-。)

 もし野党第一党の民主党が、国民の多くの声を吸収し、安倍政権に正面から対峙して、それをぶつけて行かなければ、日本の議会制民主主義は機能を失うことになりかねないし。それができないのであれば、民主党の存在意義はないと言ってもいいだろう。(-"-)

* * * * *

 しかも、海江田代表自身も、民主党の議員の多くも、安倍首相が行なおうとしている解釈改憲が、いかに立憲主義、民主主義に反するものかよ〜くわかっているはずなのだ。(++)

「集団的自衛権の行使」を容認した方がいいかどうかという点に関しては、民主党も含め、各党に賛否両論があるし。世論調査を見ても、国民の間でも賛否は五分五分の状況だ。
 それゆえ、この点については、今後、国会でも、国民の間でもしっかりと議論をして行く必要があると思っている。(・・)

 ただ、もし集団的自衛権の行使を容認する場合には、憲法9条を改正すべきであることは言うまでもない。(**)
 憲法9条は、明らかに「集団的自衛権の行使」を禁じており、その文言や趣旨からは、どう見ても、それを容認し得る余地はないからだ。(-"-)

 だからこそ、自民党の歴代内閣は、何十年にもわたって、「集団的自衛権の行使は憲法9条によって禁じられている」という憲法解釈を貫いて来たのだし。近時では、小泉内閣も「集団的自衛権の行使を容認するには、憲法9条を改正する必要がある」との解釈を出しているわけで。
 それこそ安倍首相自身も、自民党の保守系議員の多くも、「本来なら、9条を改正すべきなのだが」と語っているのである。(・・)

 しかも、世論調査の結果を見ても、国民の6〜7割以上は、内閣の閣議決定による「解釈改憲」という手法を用いることには、反対or慎重な立場だし。
 集団的自衛権の行使に賛成の立場の国民の中にも、「解釈改憲」には反対している人、もっと慎重な議論が必要だと考えている人が少なくないのが実情だ。(-_-;)

 そうであるにもかかわらず、野党第一党の民主党が、党内の一部の議員の反発にびびって、国民の声を安倍首相や国会に届けれないとしたなら、国会の中に存在する意味はないに等しい。(`´)

* * * * *

 11日の党首討論会には、民主党内の全ての議員が(他党の議員や国民も?)熱〜い視線を注いでいる。(@@)

 もし海江田代表がこの党首討論で、解釈改憲に反対するような発言を行なったら、党内の保守系議員が「海江田おろし」や離党、分党の動きに走る可能性が大きいとのこと。(~_~;)
<逆に何も言わなければ、リベラル派の議員が、海江田代表批判に走るおそれもある。^^;>

 党執行部は、党内対立が激化することを懸念して、この党首討論では社会保障のことを中心に取り上げるように提言し、その準備を進めているという話も耳にしたのだが・・・。
 海江田代表や民主党は、絶対にここで逃げてはいけないと思うのだ。(**)

<もし逃げたら、mewが「海江田おろし」に走っちゃうぞ!(`´)>

☆  ★  ☆  ★  ☆  ★  ☆

 民主党内では、海江田代表を含め幹部の多くや、党安全保障総合調査会の北澤会長らは、「集団的自衛権の行使」自体に、または「解釈改憲」という手法には反対or慎重な立場。^^;

 党としても「集団的自衛権の『行使一般』は認めない」「解釈改憲に反対する」という方針をとることを決めているのだが。党内のの保守系の一部から強い反発が出ているため、海江田代表や党幹部は慎重な言い回しをせざるを得なくなっているようなところがあるのだ。^^;

* * * * *

 前原誠司氏や長島昭久氏らの保守系議員は、以前から「集団的自衛権の行使容認」に積極的な立場で。
 彼らは、09年以前の野党時代にも、自民党の国防族議員と「集団的自衛権」に関する勉強会を開いたり、米国の国防関係者(シンクタンク系含む)とも盛んに意見交換したりしていて。民主党として集団的自衛権行使を認めるように働きかけていたし。

 民主党の菅政権の時には、新防衛大綱に「集団的自衛権の行使」を明記すべきだと訴え、当時の菅首相&周辺と衝突したことも。その時には、菅首相が拒否したため、結局、明記されずに終わったのだが。野田政権に移って、何とか自分たちの手で集団的自衛権の行使を容認できないものかと、懸命に策を練っていたのである。^^;
<前原くんは、11年9月、野田氏が代表に決まった途端、米国で「集団的自衛権の行使ができるようにする」って演説してたぐらいで。(~_~;)>

 それゆえ、今回、安倍首相が解釈改憲を行なおうとしていることにも、条件付きながら賛成しているし。民主党が将来、政権政党を目指す以上、党としても日米同盟の重要性、安保軍事面での必要性を認識して、「集団的自衛権の行使」自体に反対すべきではないと主張している。(-"-)

* * * * *

 前原氏らとしては、将来、維新などの保守系政党と連携、合流することも考えて、党として集団的自衛権の行使&解釈改憲に反対する姿勢を明らかにしては欲しくないところ。
 そこで、党幹部をけん制すべき、4日に保守系議員を集めた会合を開き、集団的自衛権の行使を限定容認する「安保基本法案」をまとめ、他の党の議員にも呼びかけ、国会に法案を提出する意向であることを発表した。(@@)

『民主党議員有志による勉強会「防衛研究会」(会長・前原誠司元代表)は4日、国会内で会合を開き、憲法解釈の変更によって集団的自衛権行使を限定的に容認するための「安全保障基本法案」の骨子をまとめた。
 党政調の了承を得たうえで、他の野党にも賛同を呼び掛け、議員立法で今国会に提出したい考えだ。会合で前原氏は「事例によっては必要なものは認めるべきだ。党見解では集団的自衛権はすべて駄目だと決めていない」と強調した。(毎日新聞14年6月4日)』

<先ほど、前原氏らは「条件つき賛成」だと書いたのだけど。実のところ、前原氏らも本当は9条改正をすべきだと。また、一内閣の閣議決定による解釈改憲に委ねるのは危険だと考えていて。(自民党の石破幹事長らと同様)立法府(国会)が主体になって、政府の恣意的な運用に歯止めをかけるため、きちんと行使容認の限定範囲を明記した安保基本法を作ることが必要だと主張してるです。(~_~;)>

* * * * * 

 また、前原氏らは海江田代表が、党首討論で「集団的自衛権の行使」自体や「解釈改憲」に強く反対する姿勢を示すことを警戒。

『保守系の一人は「安保基本法草案は、党首討論で海江田氏がリベラルなことを言うと『黙っていない』というサインだ」と断言する。(産経新聞14年6月6日)』

『前原氏は、11日の党首討論や13日告示の参院議員会長選を通じて代表交代論を広げ、海江田氏を追い込む戦略を描く。20日の両院議員総会では、昨年の参院選惨敗後1年以内に「成果を出す」として続投が了承された経緯を踏まえ、海江田氏に総括を迫る構えだ。日刊スポーツ14年6月7日)』

* * * * *

 昨日の『前原が維新と100%合流する意向+焦る橋下が、民主党分裂を煽るhttp://mewrun7.exblog.jp/22091025/』という記事に書いたように、前原氏らは橋下維新の会と合流して、野党再編を進めようとしている。(・・)

 そこで他党との合流に消極的である上、自分たちと考えが合わない海江田氏を代表の座からおろし、今夏に代表選を前倒しをして、自分たちが党の実権を握ろうと。
 で、自分たちが主導権をとる形で、民主党を軸にして野党再編を行なおうともくろんでいるのである。(-"-)
<しかも、できれば、党内の左派系議員は、新党合流時に追い出しちゃおうと思っているのよね。^^;>

 そして、彼らは11日の党首討論を「海江田おろし」の口火にしたいと考えているのだ。^^;

<海江田代表が、党首討論で解釈改憲に反対する発言をした場合には、「党内の合意を得ていないのに、勝手に反対意見を述べた」として、また安倍首相を追い込めなかった場合には、「海江田代表では党の再生はできない」として、(要は何かイチャモンつけるネタを見つけて?)、海江田氏に代表辞任を迫るつもりでいるらしい。(>_<)> 

☆  ★  ☆  ★  ☆  ★  ☆

 他方、前原氏らのこのような動き(&企み?)に対抗して、菅直人氏らのリベラル派も5日に会合を開き、海江田代表に党首討論で民主党の姿勢を明らかにするように求めることを決定。(・・)

『民主党の菅直人元首相らリベラル系議員は5日午後、衆院議員会館で会合を開き、憲法解釈変更による集団的自衛権の行使容認に反対する姿勢を党として明確にするべきだとの考えで一致した。海江田万里代表に近く申し入れる。

 会合には、菅氏や江田五月元参院議長、赤松広隆衆院副議長ら15人が出席。呼び掛け人の近藤昭一衆院議員はあいさつで「党は解釈改憲を認めないと決定している。海江田代表は自民党との違いや安倍政権の問題点をしっかり打ち出してほしい」と述べ、11日の党首討論で対決姿勢を鮮明にするよう求めた。(時事通信14年6月5日)』

『会合では、海江田氏の党運営に対して「野党のリーダーとして民主党の旗をもっと掲げて欲しい」といった意見が出たという。党内では「海江田おろし」の動きもくすぶる。メンバーの近藤昭一元環境副大臣は「党首討論では反対でがんばってもらわないと、失望に変わるかもしれない」と述べた。(朝日新聞14年6月5日)』
<mewも党首討論できちんと反対しないと、失望して、ぐれちゃうぞ!(`´)>

 近藤氏らは6日に海江田代表に面会して、申し入れを行なったのだが。海江田代表は「自分の意思をぶつける」と答えるにとどまったとのこと。
 現段階では、果たして海江田氏がどのような意思をぶつけるのかは、「???」の状態だ。^^;

『「安倍晋三首相の積極的平和路線と民主党の考えは違うと11日の党首討論ではっきり主張してほしい」
 海江田氏は6日に面会した近藤昭一衆院議員らリベラル系議員から、憲法解釈変更による集団的自衛権行使を容認しないよう迫られた。党内では前原誠司前国家戦略担当相ら保守系議員が4日に限定容認の「安全保障基本法草案」をまとめたばかり。菅直人元首相らも加わったリベラル系には、前原氏らを牽制(けんせい)する狙いがあった。
 板挟みの海江田氏は「自分の意思をしっかりとぶつける」と曖昧に答えた。(産経新聞14年6月6日)』

* * * * *

 また、ここに来て、党内には海江田代表をサポートしようとする議員が増えているし。
<『執行部を支えようとしない前原氏らへの批判は根強く「自分たちが出ていくべきだ」(幹部)と突き放す声もある。(日刊スポーツ14年6月7日)』>

 さらに、保守系の議員の中からも、海江田代表と同様、解釈改憲反対や慎重な議論を求める声が増えているのである。(@@)

 たとえば枝野幸男氏は、前原Gに属している保守派であるのだが。「集団的自衛権の行使を容認するためには、憲法9条を改正を行なうのが筋だ」と主張し、安倍首相の解釈改憲に反対する見解を主張しているのだけど。海江田おろしの動きも望ましく思っていないようで・・・。

『枝野幸男元官房長官は周囲に「与党時代の反省である『バラバラ感』を再び印象付ける。自分たちで選んだ代表だから、任期中は支えることが大事だ」と代表選前倒しには批判的な姿勢を示す。(産経新聞14年5月28日)』

 元・前原Gの細野豪志氏や、岡田克也氏も、7日にこんな発言をしていたという。
 
『民主党の細野豪志前幹事長は7日、愛知県豊田市での会合で、憲法解釈変更による集団的自衛権の行使容認を目指す安倍晋三首相の姿勢に懸念を示し、「なぜ憲法(改正)の議論を正面からしないのか。脇道を通ってやるのは焦りすぎだ」と述べた。(産経新聞14年6月7日)』

『民主党の細野豪志前幹事長は7日、愛知県豊田市での党会合で「公明党が(行使容認の)閣議決定にお付き合いするのか、それとも平和主義と立憲主義を守るのか。原点に立ち返り、国民的な議論が必要だと(与党内で)かじをとることを期待している」と語った。

 岡田克也元外相も三重県四日市市で講演し、「具体的な事例を議論した結果、行使を認めなければ日本の国益に深く関わることになるなら、(民主党が)限定的に認めることはありだ。公明党の山口(那津男)代表や結いの党の江田(憲司)代表と共通する考え方だ」として「公明党にエールを送りたい」と語った。(朝日新聞14年6月8日)』 

* * * * *

 政界は今、安倍自民党の「一強多弱」と呼ばれる時代。しかも多弱の議員の半数は保守系で、野党であるにもかかわらず、安倍カラー政策に賛成しているような状況にある。(~_~;)

 そんな中、民主党は確かに12〜3年の衆参院選では惨敗し、多弱勢力の一員になってしまったかも知れないのだけど。それでも、今でも衆参合わせて100人以上の議員を有する「腐っても野党第一党」なのである。(・・) <分党前の維新でも、衆参で62人しかいなかったもんね。>
 しかも、安倍自民党に世間の注目が集まり、維新が台頭する中、しかも、民主党には失望の逆風が吹く中、それでも何とか民主党やその候補に頑張って欲しいと、自民党や維新と対峙して自分たちの声を届けて欲しいと期待して、票を投じてくれた国民がいるわけで・・・。
 
 それゆえ、海江田代表には、どうか野党第一党の代表としての矜持を持って、集団的自衛権の行使の解釈改憲に反対する6〜7割の国民と、民主党やその候補に票を投じてくれた人たちのために、11日の党首討論でも、その後もずっと解釈改憲に反対する姿勢を示し、その問題点を追及すると共に、国民にも訴えて世論喚起をして欲しいと・・・改めて強く強く訴えたいmewなのだった。(@@) 

<p.s. もしそれで前原氏らが「海江田おろし」に走ったら、解釈改憲に反対、慎重の国民が、海江田代表を応援するように、微微力ながらも呼びかけるから!(・・)
 それに、もし海江田代表が一部の議員に遠慮することなく、本気で力強く「解釈改憲に反対」「安易な原発再稼動に反対」「国民生活や社会保障をないがしろにする安倍の新自由主義的政策に反対」と訴え続ければ、民主党の支持や信頼も回復する可能性があると思うので。11日の党首討論を、民主党再生の新たな一歩にして欲しい。o(^-^)o>

                        THANKS


 

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コメント
 
01. 2014年6月09日 09:26:49 : nJF6kGWndY

民主党は、無責任野党化しつつあるな

まあ、どこの国でも、似たようなものだが

http://jbpress.ismedia.jp/articles/print/40891
JBpress>海外>アジア [アジア]
田中角栄のいないタイと中国は「中進国の罠」を乗り越えられるか?
2014年06月09日(Mon) 川島 博之
 タイで軍事クーデターが発生した。現在までのところ、大きな混乱も生じていないために、経済への影響は限定的との見方も広がっている。しかし、中長期を見たときに、経済成長に悪影響を及ぼすことは明らかだ。タイは「中進国の罠」にはまった。

 アジアは1980年頃から奇跡の成長を続けてきたが、ここに来て成長の鈍化が顕著である。その代表がタイと中国だ。両国ともに1人当たりのGDPが5000ドルを超えて、先進国の目安となる1万ドルまで、あと一歩というところに来た。開発途上国の優等生である。

 しかし、真に先進国になるためには「中進国の罠」を乗り越えなければならない。アジアにおける「中進国の罠」とは、経済発展に伴い農工間格差が広がり、政治が不安定化することである。

必然的に生まれる都市と農村間の経済格差

 経済発展とは、ごく簡単に要約すると、農業が主な産業であった社会から工業やサービスが主体となる社会に変わることに他ならない。その初期においては、サービス業よりも工業の発展が著しい。

 工業やサービス業は都市部で発展する。そのために、経済が発展すると都市と農村間の経済格差が広がる。これは必然的に生じる現象である。農村が貧しくなることは政策の失敗ではない。

 そして、この道理が分かれば、農業は成長産業にはなれないことは自明だろう。今になっても「農業を成長産業に!」など馬鹿げたことを言い出す輩がいるが、そのような輩は経済発展の意味が全く分かっていない。

 ここで、アジアがコメを作ってきたことが重要になる。コメは小麦など他の穀物に比べて人口扶養能力が高い。それゆえに人口密度が高くなり、結果として人口が多くなる。それは農民の人口が多いことを意味する。

 経済を発展させるためには、まずはクーデターがしばしば起こるような政情不安を改めて、しっかりした政権をつくることだ(軍人による開発独裁もOK)。次は外資と技術の導入。それと同時に、教育の普及も重要である。教育の目的は豊かな人間性を育てることではなく、勤勉な労働者をつくることだ。

 明治期の日本も昨今のアジア諸国と同じことを行っているが、国際間の資本移動が限られていた時代に、経済を成長させることは大変だった。明治の日本は「女工哀史」のようなことをやって資本を蓄積する必要があったが、現在は儲かる条件を整えれば外資が勝手にやって来てくれる。政治を安定させて、低賃金でも文句を言わずに働く労働者を用意することができれば、経済発展はそれほど難しくない。

 ただ、経済がある程度発展すると、そこからの発展は難しくなる。それは農工間格差が露わになるためだ。農村は都市のように豊かにならない。そして、当然のこととして、農村に住む人々に不満がたまる。現在のタイや中国はまさにそのような段階にある。

田中角栄が試みた「農村の工業化」

 どの国にも寝ぼけた政治家や官僚や農業経済学者がいるから、そんな時に、必ずと言ってよいほど「農業・農村の振興」を言い出すが、先にも述べように経済発展とは工業化のことだから「農業・農村の振興」は自己矛盾でしかない。だから、そんなスローガンを掲げたところで絶対に成功しない。

 経済発展の意味を正しく理解すれば、必要な施策が「農業・農村の振興」ではなく、「農村の工業化」だと気がつくはずだ。

 これを違う言葉で言ったものが、年輩には懐かしい田中角栄の「日本列島改造論」である。これは日本中に新幹線や高速道路を張り巡らせて、日本各地に工業団地を造ろうとしたものであった。

 ただ、農村の工業化は成功しなかった。その真の理由は工業製品の需要が、思っているほどには大きくなかったためだ。最初、家にテレビが来たときは嬉しいが、テレビは家に2台程度あれば十分である。国中を工業化するほどの需要はない。

 しかし、この田中が推し進めた政策は思わぬ効果を及ぼした。新幹線や高速道路を造るために都市で稼いだお金を地方に回すと、地方に雇用が生まれて、一時的でも地方の疲弊を和らげることができた。この路線を引き継いだのが竹下登や金丸信が率いた旧田中派であり、それは小沢一郎に続く。

 「日本列島改造論」から40年ほどの歳月が流れたが、日本が曲がりなりにもほぼ均一な発展を遂げることができたのは、地方で無駄な公共工事を行ってきたことが大きい。

取り残されている中国とタイの農村

 翻ってアジアを見ると、日本が過去に行ったような農工間格差を是正する政策には乏しい。中国は胡錦濤の時代に「西部大開発」を打ち上げているが、それは沿岸部で稼いでいる連中が西部で資源開発を行って儲けるということでしかなく、地方に住む人々にお金を落とすといった発想に乏しかった。

 それはタイも同様である。海外から工業(トヨタ自動車など)を誘致することにより、バンコクは急速に豊かになり、中心部は東京と変わりがない様相を呈するまでになった。しかし、コメを作っていたタイ農村部は発展から取り残されてしまった。そして、タイの支配者階層を支持基盤にしているタイ民主党(黄色シャツ)は、マクロな視点から見れば、一貫して農村部に取り残された人々を無視してきた。バンコク周辺だけが経済発展の果実を享受してきたのだ。

 そこを突いたのが、「赤シャツ」を率いるタクシン元首相である。彼はバラマキを約束して農民の支持を集めて首相になった。彼は田中角栄に似ているが、似ていない面も多い。田中が政権政党の中にいて、バラマキ(直接補助)よりも公共事業という間接補助を行ったのに対して、タクシンとその後継者は格安医療の普及や小学生に無料でパソコンを配るといったようなバラマキ政策を行っている。タクシンの発想は田中角栄よりも日本の民主党に似ている。

 タイでは民主的な選挙制度が定着していたために、今回のような事態に発展したが、農民の不満を力で抑え込んでいる中国では不満のマグマが膨らんでいる。

 中国共産党は、これまで田中やその後継者が行ったような、格差を是正する政策には熱心ではなかった。そして、それは再び暴力革命が起きるのではないかと言われるまでの状況を作り出してしまった。

 現在のタイや中国には、田中および自民党が行った政策が欠けている。資本主義を擁護する立場にいる自民党が農工間格差是正に熱心に取り組んだのに対して、本来農民の味方であるはずの中国共産党が農工間格差是正に熱心に取り組まなかったことは、現代史のパラドックスである。

 タイと中国は「中進国の罠」を抜け出すために、大きな変革が必要な時代に突入した。


02. 2014年6月09日 14:07:26 : hWEzsNFKJk
パソナでも名の上がっている前原が
偉そうに発言!
ととっと出て行け前原!

民主党凋落の永久戦犯だ!


03. 2014年6月09日 16:27:24 : naJYXyaHLE
海江田が党首討論で何を喋ろうがもはや党内からも支持されることは無い、安部総理にも赤子のように手玉に取られ赤っ恥を掻くのが関の山、執行猶予付きの一年間で党勢建て直しに何もしなかったのだから。民主党が生き残れる道はただ一つ、維新・結い軍団に飲み込まれることだ、もちろん尻尾の一部を切り落とすことにはなるが。

04. 2014年6月10日 00:34:12 : WyuianI086
党首討論では、海江田氏は安倍政権の憲法解釈変更には反対だと明確に発信してほしい。
それを機に、前原氏らが離党し、その一方で、民主党は立憲民主主義尊重の旗を掲げ、生活、社民、そして緑などと合同するという流れが、立憲民主主義防衛派にとってはベストな展開

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