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2014年08月10日　「ジャーナリスト同盟」通信

＜北方領土４島返還の幻想＞

　クリミアを力でねじ伏せて併合したロシア、プーチンの国際社会での評判は最悪であるが、国内人気は高い。続くウクライナ問題は、欧米を混乱に陥れている。そうした中で、安倍は「ムサシ」の２刀流よろしく、欧米の経済制裁に加担する一方で、プーチンの来日を待ち焦がれている。はっきり言おう。北方領土４島返還はありえない、不可能である。幻想をふりまくな、といいたい。たとえプーチン独裁をもってしても、現実的に４島は返らない。日本国民は、政治屋の幻想に振り回されてはならない。あきらめるしかない。平和条約を締結して、ハボマイ・シコタン２島返還で決着するしかない。クナシリとエトロフはロシアに差し上げてはどうか。こんな意見も浮上してきている。

＜安倍のプーチン接近の狙い＞

　安倍のロシア接近には、後見人の森喜朗が絡んでいる。森も４島返還の幻想をふりまいてきた責任者である。「胡散臭い人物の４島返還運動への資金・エネルギーを、別の方向に向けるべきだ」という見解も正論ではないか。
　森の狙いは返還幻想をふりまきながら、その実、シベリア開発利権に食らいついている、ただそれだけのことである。こうした分析は永田町の大方の声である。安倍にもまた、その同じレールの上を走っているだけの政治屋にすぎないのではないか。
　プーチンの狙いは何か。これは明白だ。彼は４島返還にやや前向きな姿勢を示すことで、シベリア開発資金を日本から引き出す、ただそれだけのことである。プーチンと安倍・森の利権コンビが、外交を利用して政治的演技をしているだけであろう。日本国民を欺いていることである。
　現に、４島返還を本気で信じている政治屋など永田町に一人もいない。断言していい。むろん、プーチンとの仲良しはいいことである。ならば、クリミア併合やウクライナ問題の解決に汗を流せ、といいたい。日露関係については、幻想外交を捨てて、急ぎ２島返還で決着をつけて、前へ進むことこそが生産的だろう。

＜資源利権がお目当て＞

　既にシベリア開発は始動している。石油・天然ガスの採掘は進行中である。欲深い森の実績か知らないが、森事務所の経費は想像するに、シベリア開発に手を出している財閥からではないのか。
　総理を辞めたら、故郷に戻って静かに隠居するのが筋道ではないのか。多くの国民の声であろう。資源利権に食らいついて、未だに永田町に潜んでいる、新たに五輪利権にも食らいついていて、実にみっともない。心ある国民はそう見ている。

＜森喜朗と同様、財閥の手先＞

　この安倍と森は、財閥の意向を受けて外交権を悪用している。違うだろうか。
　東電福島原発事件は決着をつけられない。もうもうと煙が立ち込めている。それなのに原子炉輸出に汗を流す安倍外交である。
　東芝・三菱・日立のビジネスに深く関与している証拠だ。とりわけ前２社との癒着は尋常ではない。ずばり原発３社の代理人をしている。恥ずかしくないのか。日本国民の代表が、民間３社の営業を請け負っているのである。その請負費用はいくらなのか。知りたいものである。なぜかならば、政治資金規正法に掲載されることはないからである。
　巨額脱税疑惑へと発展するかもしれない。シベリア開発も同様である。４島返還はその目くらましのための手段でしかない。いい加減にやめよ、といいたい。

＜戦争に勝つしか４島は返らない＞

　恩師の宇都宮徳馬も北方領土についてモスクワを訪問している。彼の結論は「戦争でとられた島は戦争でしか取り戻せない」というものだった。モスクワの言い分に無理はない。要は、あきらめるしかないのである。
　ロシア市民が寛大な人間に変身すれば話は別だが、そんなことなどありえないだろう。ロシアの為政者の資質からしても、それは想定できない。
　日ソ不可侵条約を日本敗戦数日前に一方的に破棄した。のみならず６０万人の日本兵捕虜を極寒の地の開発に投入している。中国共産党は、日本兵捕虜を人民より上等な食事を与えながら、天皇制国家主義の誤れる政治制度を教え諭して、無事に帰還させている。この落差は天地の開きがあろう。
　韓国の旅客機を撃墜したモスクワは、新たにマレイシアの旅客機撃墜事件の黒幕との容疑もかかっている。

　ワシントンもCIA利用のしたたかな国際戦略を駆使しているが、モスクワもそれに対抗している国家である。友好国アメリカでも軍事基地を日本から手離そうとしていない。

　真の友好国を持たない日本は、安倍内閣の下で、新たに隣国と対決外交を持ち込んでいる。お話にならない。永田町に心友はいない。同じように、日本もまた真の友人を持たない孤立国家、それが安倍・自公内閣の偽らざる姿である。
　４島返還など架空のことで、放棄するほかない。

２０１４年８月１０日記

コメント
01. 2014年8月11日 06:29:20 : FNyJVgFKVE 真の友好国を持たない日本は、安倍内閣の下で、新たに隣国と対決外交を持ち込んでいる。お話にならない。永田町に心友はいない。同じように、日本もまた真の友人を持たない孤立国家、それが安倍・自公内閣の偽らざる姿である。 　４島返還など架空のことで、放棄するほかない。 ということだけでも、「北方領土問題もまた、尖閣諸島や竹島と同様、これをキャリアカウンセリングに置き換えれば、行き着くところは、これもまた私たち日本人ならびに日本国の構造的欠陥が、根本原因であると同時に、解決すべき課題である」というのが、キャリアカウンセラーから見た、本質的な見立てと言っても間違いありませんね。 となると、この北方領土問題について言えば、尖閣諸島や竹島とは別に、それこそ今度は日本が中国を見倣って、まんまと騙されたふりをすれば、この千島列島を尖閣諸島に置き換えて、歯舞諸島と色丹島の２島返還と同時に、一旦は棚上げ合意をすることで、国後島および択捉島を含む千島列島については、第２の沖縄県として経済的には、日露両属状態ということに行き着けば、この問題を解決するための究極の目標として、北太平洋における安全保障上の担保を同時に取れることで、日本国民のみならずロシア国民の皆様、カナダ、アラスカ州をハワイ州に置き換えれば、この北太平洋の沿岸諸国の皆様が、共に幸せに暮らすことが出来る様になることを究極の目標として設定することで、このための方策として、私たち日本人ならびに日本国が出来ることの第１歩として、この千島列島を棚上げ合意することで、オホーツク海ならびに、この周辺海域を、そっと静かに安定した海域として維持管理することが出来る様に、ロシア側と協議すれば良いだけのことですよね。 これが出来れば、北太平洋上での安全保障に関しては、アラスカ州を含むアメリカならびにカナダなどに、ロシアと共に、日本も自ら傾聴し、相談しながら協力出来る様になりさえすれば、国後島と択捉島を取り戻すまでのことならば、中長期プランとしては、簡単に実現することは可能となることは間違いありませんね。 だが目先の利益に目がくらんでしまうのでは、全てを失うどころか、それこそこの付近の海域が３８度線と同様の物騒な海域になってしまうのではたまったものではないことは、北海道のみならず、サハリン州の皆様をはじめ、カナダやアメリカにしても、全く変わりありませんよね。
02. 2014年8月11日 14:33:11 : 8wdlEngazI 到底無理と解っている事にいつまでもこだわるより、本澤氏の言う成し得る事をまず解決すべきでしょう。しかし森義朗と言う何の知恵も実力も無い様な人間が何故いつまでも何かと言えば顔を出すのか、五輪の委員長になるのか疑問です。

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