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オバマの嘘・「尖閣を守る」を信じてはいけない/日高義樹(ハドソン研究所首席研究員)
http://www.asyura2.com/14/senkyo169/msg/683.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 8 月 11 日 10:30:05: igsppGRN/E9PQ
 

                日高義樹著『「オバマの嘘」を知らない日本人』より


オバマの嘘・「尖閣を守る」を信じてはいけない/日高義樹(ハドソン研究所首席研究員)
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140811-00010000-php_s-pol
PHP Biz Online 衆知 8月11日(月)9時5分配信


■本当のことを安倍首相に言わなかった
    
 オバマ大統領は日本の安倍首相に対し、中国が尖閣諸島を攻撃した場合、アメリカは日本を助けると述べたが、議会の承認を得なければオバマ大統領は戦争をすることはできない。厳密にいえば、オバマ大統領は安倍首相に嘘をついたことになる。

 この4月23日、日本を訪問したオバマ大統領は、「日本が施政権を持つ尖閣諸島に軍事攻撃がしかけられた場合には、日米安保条約の第5条に基づき日本を助ける」と明言した。

 この考え方はクリントン前国務長官も表明し、国防総省をはじめ、アメリカ政府関係者もすでに非公式ながら認めているもので、目新しいものではないが、アメリカの大統領が明確に日本の肩を持ち、尖閣諸島を守る意向を明らかにしたことから、日本国民に強い安心感を与えた。このこと自身は大歓迎すべきで、いまさら異論を挟む必要はないと思われる。だが現実問題として考えると、オバマ大統領の言っていることが実際に実行されるかどうかはまったく別で、安心ばかりしてもいられない。

 まず最も基本的な問題は、アメリカ軍が尖閣諸島をめぐって中国軍を攻撃すれば中国に対する敵対行為となり、さらに一歩進めれば宣戦布告が必要になることである。

 戦争に関してアメリカの大統領が持つ権限を規定した法律はいくつか存在するが、いま最も強い影響力を持っているのは1973年の戦争法案、英語では“ザーウォー・パワーズ・アクト1973”と呼ばれている法律である。戦争だけでなく、アメリカの安全やアメリカの領土、所有物への攻撃に対する大統領の権限を規定している。

 この法律は、ベトナム戦争にあたって、ニクソン大統領が議会と話し合いをしないで次々にベトナム周辺の国々に対して攻撃を行なったことに反発して、議会側が対抗措置として成立させた法律である。

 オバマ大統領は尖閣諸島をめぐって戦争が起きた場合、どのような軍事行動をとるのか明確にはしていないが、アメリカ軍の航空機や艦艇、さらにはアメリカ兵に対する攻撃が行なわれた場合、大統領には戦争を始める権限が認められている。またアメリカ軍の艦艇、航空機、兵員が直接、攻撃されなくとも、同盟条約のもとにある地域に対する攻撃は、アメリカに対する攻撃と見なして戦うことが、この法律の第2条C項に盛り込まれている。

 しかしながらこの法律には大統領権限で戦闘を始めた場合、48時間以内に下院議長ないし上院の代表に対して、文書によって戦争を始めなければならない理由や戦闘の規模、期限の見通しなどについて報告しなければならないとも規定されている。

 最も重要なのは戦闘が始まって60日以内に議会が同意をしなければ、戦争を中止しなければならないという規定があることだ。オバマ大統領は、尖閣諸島が攻撃を受けた場合、日本のために戦うという意味合いの発言をしたが、実際には議会の同意がなければ戦うことができない。

 アメリカ議会にはいま、この法律を改正して、さらに戦争についての大統領権限を規制しようという動きがある。中心になっているのはマケイン上院議員とケイン上院議員で、1973年の法律を修正するかたちで議会の関与をさらに強化する法案を、2014年1月16日、上院に提出した。

 この法案では、アメリカ議会が議会の指導者や上下両院の情報、軍事、外交、歳出の4つの委員長を含めた特別委員会をつくり、戦争を始めるにあたって、大統領はこの委員会と協議をしなければならないことが決められている。この委員会は常任委員会で、アメリカ大統領はこれまでのように戦争を始める権限を1人では行使できなくなる。

 ワシントンでは大勢の人が、オバマ大統領が東京で日本を守るために戦争を辞さないと言ったのは無責任だと考えている。オバマ大統領は記者団との一問一答で「本当に戦争するつもりか」と聞かれ、にやりと笑って言葉を濁しただけでなく、「日米安保条約は私が大統領になるずっと前からある条約なのでね」とつけ加えた。

 オバマ大統領は安倍首相との首脳会談の中で、尖閣諸島について日本の施政権が及んでいると言ったが、日本の領土であるとは言わなかった。領土問題には関わらないというのは、アメリカがずっと維持している姿勢である。

 オバマ大統領の本音は「その状況が暴力行為によって変えられることに反対する」という発言のほうである。つまりそうした事態が起きないように中国との関係を平和的なものにするよう、日本側に要求したのである。

 ようするにオバマ大統領は尖閣諸島問題について、アメリカは日本の立場を支持するが戦争が起きないように中国と平和で友好的な関係を続けなさい、と強調しただけなのである。日米安保条約をからめたオバマ大統領の発言が言い過ぎだったことは明らかである。

(『「オバマの嘘」を知らない日本人』より/〔2〕につづく)


■日高義樹(ひだか・よしき)ハドソン研究所首席研究員
1935年、名古屋市生まれ。東京大学英文学科卒業。1959年、NHKに入局。ワシントン特派員をかわきりに、ニューヨーク支局長、ワシントン支局長を歴任。その後NHKエンタープライズ・アメリカ代表を経て、理事待遇アメリカ総局長。審議委員を最後に、1992年退職。その後、ハーバード大学客員教授、ケネディスクール・タウブマン・センター諮問委員、ハドソン研究所首席研究員として、日米関係の将来に関する調査・研究の責任者を務める。1995年よりテレビ東京で「日高義樹のワシントンレポート」「ワシントンの日高義樹です」を合わせて199本制作。
主な著書に、『世界の変化を知らない日本人』『アメリカの歴史的危機で円・ドルはどうなる』『アメリカはいつまで日本を守るか』(以上、徳間書店)、『私の第七艦隊』(集英社インターナショナル)、『資源世界大戦が始まった』『2020年 石油超大国になるアメリカ』(以上 ダイヤモンド社)、『いまアメリカで起きている本当のこと』『帝国の終焉』『なぜアメリカは日本に二発の原爆を落としたのか』『アメリカの新・中国戦略を知らない日本人』『アメリカが日本に「昭和憲法」を与えた真相』(以上、PHP研究所)など。

 

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コメント
 
01. 2014年8月11日 12:38:46 : XjAMsKkwF6
オバマの嘘・「尖閣を守る」を信じてはいけない〔2〕/日高義樹(ハドソン研究所首席研究員)
PHP Biz Online 衆知 8月11日(月)12時20分配信

 戦争を始める権限は、アメリカ大統領の持つ最も強い特別権限とされているが、すでに述べたように1973年にできた法律で規制が加えられている。2014年1月にマケイン上院議員らが提出した法案が通れば、この大統領権限はさらに規制されることになる。オバマ大統領はまず議会の常任委員会の了承を得なければアメリカ軍を動かすことはできない。オバマ大統領1人の判断で尖閣諸島を守る戦争を始めることなど不可能なのである。

 オバマ大統領は、正確には「議会の同意が必要であるが」と言うべきであった。すでに述べたようにアメリカ国民の半分以上、ほぼ3分の2がオバマ大統領は嘘をつくと思っている。オバマ大統領は国賓として歓迎を受けたお返しのつもりか、嘘ではないにしろ弁護士的な詭弁を弄して日本人に期待を抱かせたのである。

 オバマ大統領が置かれている政治的立場を見ると、戦争を始めるにあたって議会の同意を得ることは非常に難しい。まず不可能といってよい。アメリカ国民はいまや外国のために戦争するのは嫌だと心の底から思っている。議会を構成する議員たちが、選挙民の意向に逆らってオバマ大統領に賛同するはずがない。2013年に十分な準備をしながらオバマ大統領がシリア攻撃を諦めたのは、議会の賛成を得られないことが判明したからである。

 現在、オバマ大統領と議会の関係は最悪である。戦争どころか国内政策を進めることすら難しくなっている。それでなくともアメリカ議会の審議が複雑で時間がかかることはよく知られている。

 フィリバスターと呼ばれる議事妨害の手段がある。演説を長々と続けて法案の成立を妨げる議会作戦の1つである。このフィリバスターを阻止するためには、法律を提案した側には5分の3という絶対多数が必要である。基本的には60票の票が集まった場合には、フィリバスターを続ける代わりに議会に提出された法案を破棄してしまうことも可能である。

 尖閣諸島についていえば、オバマ大統領が中国の軍事攻撃に対して反撃しようとした場合、上院議員の60人の賛成が必要になる。アメリカ議会では戦争については下院よりも上院が力を持っている。上院が絶対多数を持っていれば戦争の法案も通りやすい。逆にいえば、尖閣諸島を中国が攻撃し、日米安保条約に基づいてアメリカがこれに対応しようとすれば、少なくとも上院議員60人の賛成が必要になる。

 現在アメリカ上院では、与党民主党が53の議席を持っているが、60に達していないので、野党議員の協力を必要とすることになる。そのうえ与党側にも戦争には絶対反対という議員がいる。上院で60票の票を集めるのは容易なことではない。というよりも戦争の理由次第によっては60という票はきわめて集めにくい。

 すでに述べたようにアメリカ国民は戦争に飽き飽きしている。まして外国のために戦争するなどまっぴらだと思っている。中国が尖閣諸島を攻撃してオバマ大統領がアメリカ軍を動かしたとしても、戦争を続けるために議会の60票を集めることは恐ろしく難しい。

 アメリカ政治の現実を見ると、日米安保条約というのは架空の軍事同盟になりつつある。アメリカが日本を守るために軍事行動を起こすことが非常に難しくなっているからだ。

 ヨーロッパ諸国は、アメリカと安全保障上の取り決めを結ぶことを嫌っている。NATOのような集団安全保障条約に基づく行動を除けば、アメリカはもはや軍事同盟国として信用しがたいと考えているからである。

 日米安保条約は、日本があてにできる取り決めではなくなっている。食べ物でいえば、賞味期間が終わったというべきだろう。日米安保条約に国の安全のすべてを頼ってきた日本に、恐るべき事態が迫ってきているのである。

(『「オバマの嘘」を知らない日本人』より)

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140811-00010001-php_s-pol


02. 2014年8月11日 17:45:41 : Ez9I1GqYC6
そうかねえ。

日米安保がなくなると困るのはアメリカですよ。

日本の再軍備。

これは中韓のみならずアメリカにとっての悪夢だろう。

対日軍備を整えるより日米安保のほうが安上がり。

よってアメリカが日米安保条約を蔑ろにすることなどあり得ない。

別に実際に戦争出来ようが出来まいがそんなことはどうでもいい。

尖閣に攻めてきたら戦争になるぞ!

この脅しだけで十分なのである。

戦争に訴えてまで尖閣を中国が必要としているとは到底思えない。


03. 2014年8月11日 18:59:48 : 0UNsiAARJA
アメリカ共和党のネオコンの代弁者、日高義樹が何か書いているのか。
オバマがいつアメリカが日本のために尖閣を守るなどと言ったのか。アメリカは尖閣の主権がどこにあるかは決して明言していない。

アメリカが日米安保から受ける権益は膨大。フィリピンからも韓国からもドイツからも駐留米軍を大きく削減しているのになぜ日本だけが同盟関係をさらに強化し在日米軍を増大させようとしているのか少しは考えてみたら。

02 君はめだたい頭だのう。


04. 2014年8月11日 20:48:42 : 7wQTDb6JDo
 ご自身の著作の宣伝です。どぎつくやらないと売れません。

05. 2014年8月11日 21:55:54 : 1MgCnVMWh2
ちゃっちゃーちゃちゃちゃー

次回は、”エイブラハム・リンカーン”から○○提督に太平洋海域の”バランス”と日米同盟についてインタビューを”リポート”します(笑)

テレ東でやってたな?
”自慰史観”に一時傾いていたときよく見たな(笑)
昔、マルクス、今、自慰史観、若い方はともかく、”はしか”は、”致命傷”になるよ?
いい歳して”ネトウヨ”・・・恥ずかしいだけ(笑)


06. 2014年8月11日 22:34:56 : 9bWW79vWMQ
「アメリカが尖閣を守らない」?

プッ、何を言ってるんですか。アメリカは中国と合同軍事訓練までやって備えてるんですよ。尖閣に敵が押し寄せてきたら、米中日が力を合わせて撃退するんです。

ところで、敵ってどこ?


07. おじゃま一郎 2014年8月12日 08:27:22 : Oo1MUxFRAsqXk : ijbd0T7GPk
>オバマの嘘・「尖閣を守る」を信じてはいけない

そんな状況を分析しなくとも条約上は明快である。

1997年の日米ガイドラインで「日本の防衛は第一義的責任は
日本である」ということが記述されており、

また2005年の日米同盟には「離島の防衛は日本が実行する」と
なっている。

この二点を踏まえると、尖閣は無人の離島であるので、有事は
日本が防衛するのであり、米国が防衛を支援するかは、いかに
安保条約があろうとも、日本が尖閣を実効支配していようとも、
明確でない。

いままで、外務省はヒラリー国務長官とオバマ大統領に
「尖閣は安保条約の適用範囲である」といわせた。

通常、外交は条約上の変更、確認事項はサイドレターで明確にするのだが
外務省はヒラリー国務長官とオバマ大統領の声明は公式な外交文書で残
していないので、元のそのままの条約が優先される。
すなはち条約上米国に尖閣を守る義務があるとはいえないのである。

こういう海外との折衝がわからない政治家と国民は米国が
尖閣を守ってくれると勘違いして喜んでいるだけ。
ぬか喜びさせる外務省は狡猾なのである。


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