★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK170 > 666.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
個人消費「低迷」で景気は「後退局面」…政治判断で消費税10%をスキップできるか?(現代ビジネス)
http://www.asyura2.com/14/senkyo170/msg/666.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 9 月 01 日 08:38:05: igsppGRN/E9PQ
 

個人消費「低迷」で景気は「後退局面」…政治判断で消費税10%をスキップできるか?
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/40306
2014年09月01日(月) 高橋洋一「ニュースの深層」 現代ビジネス


先週は石破の乱≠ゥ、と色めき立ったが、結局、大山鳴動して鼠一匹……どころか、鼠一匹も出なかった。


政治家の側近がいろいろと語るのは政治闘争の常であるが、驚いたのは、石破幹事長本人が8月25日のラジオ番組で「首相と100%(考えが)一緒の人が答弁するのが一番いい。『違う』と答えたら国会が止まる」公言し、しかも幹事長続投を示唆してしまったことだ。


ここまで本人が言うからには、かなりの覚悟があったと思うのだが、どうもその後の安倍陣営による反撃で、石破氏本人はあっさり撃退されてしまったようだ。29日昼の安倍首相との会談は手打ちだ。朝日新聞には、「石破氏入閣受諾、『次はあなた』が最後の決め手」とまで書かれてしまった。


禅譲をほのめかされて潰れていった人はこれまでも多い。優柔不断の印象にもなってしまった。はたして、石破氏はどう次の戦略を練るのか。


政局は起こらなかったが、経済面での消費増税の影響はじわじわと効いている。石破の乱≠フ間の26日、政府は月例経済報告を発表している。


■「駆け込み需要の反動」ではなく「消費増税による需要減」


基調判断は変わっていない。つまり、消費増税の影響は軽微で、すぐに盛り返すということだ。ただ、先行きについて、先月までの「海外景気の下振れが、引き続き我が国の景気を下押しするリスクとなっている」という表現が、「駆け込み需要の反動の長期化や海外景気の下振れなど、我が国の景気を下押しするリスクに留意する必要がある」と書き換えられている。


「駆け込み需要の反動の長期化」というのは、あまり正しい表現とは言えない。消費増税は、増税前に駆け込み需要をもたらし、増税後はその反動減とともに、増税による可処分所得の減少を通じて需要の減退がある。駆け込み需要とその反動減は、ならしてみれば影響はない(消費時期が異なるだけ)が、3%増税分の消費減少効果がある。それを「駆け込み需要の反動の長期化」と言ってはまずい。「消費増税による需要減」である。


特に、1989年の消費税創設では同時に物品税の廃止があり、97年の消費増税では先行して所得税減税が行われている。こうした点を踏まえれば、89年も97年も消費増税の影響を相殺するような仕組みがあったが、今回の増税ではネット増税であり、「消費増税による需要減」が出るはずであるので、それを月例経済報告で記述しないのはおかしい。


26日の月例経済報告の後、29日に重要な統計が続いで発表されている。総務省による7月の家計調査、国交省による7月の新設住宅着工、経産省による7月の鉱工業生産だ。それぞれ、7月の消費、住宅投資、生産・在庫の状況を知るためには必須の統計だ。


7月が重要なのは、7-9月期のGDPで消費税率10%への再増税を今年の12月に決めるからだ。消費税増税をスキップしようとすれば、政治的には、新たな凍結法案を国会で成立させる必要があり、増税の根拠になっている自民、民主、公明の3党合意をひっくり返すことだから、かなり厳しい。


政治のプロから見れば、これは不可能に近い話だ。しかし、7-9月期のGDPがとんでもなく悪い数字なら、その不可能もひっくり返るかもしれないというのも、また政治だ。


そこで7月の経済指標に注目すべきだが、新聞はまともな分析ができないのか、ちょっとおかしな記事も少なくない。例えば、29日の日経新聞は「鉱工業生産0.2%上昇 消費支出は5.9%減」と報じている。


役所の公表文の数字をそのまま持ってくるから、変な見出しになっている。鉱工業生産0.2%上昇というのは前月比の数字で、消費支出が5.9%減というのは前年同月比の数字で、両者は違うベースのものなので、一緒に掲載するのはまずい。


筆者もかつて役所勤務で統計発表の仕事をしたことがあるが、発表された統計の記事を書くのは、若い記者ばかりだった。統計を勉強したことがなく、データをエクセルで加工できず、役所の発表文をそのまま記事にしていた。


今でも、その傾向は変わらないのだろう。経産省の鉱工業生産の発表文では前月比+0.2%の数字があり、総務省の家計調査の発表文では、前年同月比▲5.9%と前月比▲0.2%の数字がある。役所の発表文をそのまま写すにしても、鉱工業生産で前月比+0.2%、家計調査で前年同月比▲5.9%を並べる神経が筆者には理解できない。せめて、鉱工業生産で前月比+0.2%、家計調査でも前月比▲0.2%だろう。


この記事を書いた記者は数字の大きさしかわからず、その意味はまったくわかっていないのだろう。そうした記者はいつまでたっても、まともな分析はできない。


今では、各省のサイトからデータのエクセルファイルをダウンロードでき、役所の発表文になくとも、はっきり言えば役所の発表文など見なくても、統計に関する記事は書ける。そのほうが役所の誘導に乗らずに、まともな記事が書けるはずだ。しかし現実は、新聞記者の勉強不足から役所の言いなりの記事が多い。


■「見たくないものを見ない」のは自殺行為


いずれにしても、29日に発表された総務省による7月の家計調査の数字を、これまでの本コラムで書いてきた図に加えてみよう。



これからわかることは、7月も相変わらず不調である。消費について言えば、97年増税の時にはリバウンドしていた。97年は、7-9月の消費のリバウンドはあったが最後はダメだった。しかし今回は、そのリバウンドさえもない。


総務省は天候のせいと言うが、昨年も夏が暑く異常気象だった。今年の異常気象がどれほど昨年と異なっているのか疑問であり、何か言い訳のために取って付けたような印象だ。


8月の月例経済報告では、個人消費について「一部に弱さが残るものの、持ち直しの動きがみられる」とされているが、どこが持ち直しなのだろうか。「反動の長期化」を認めているのであるから、「低迷している」がちょうどいい表現だ。


投資については、住宅投資を見るために、国交省による7月の新設住宅着工を見よう。これも、これまでの本コラムに新たな数字を加えたものだ。



また、それだけではなく、企業設備投資も見なければいけないので、内閣府から14日に公表された6月の機械受注統計を加えなければいけない。その図も下の通りだ。



これも冴えない。結局、生産自体が弱くなっているのだ。経産省による7月の鉱工業生産を見ればわかる。



そこで、今が景気のどのような局面なのかを見るために、在庫循環図を見よう。これも、7月21日付の本コラム(→こちら)で紹介したものだ。かつて内閣府では、こうした分析を経済白書などでも多用していたが、なぜ今の段階で行っていないのだろうか。ひょっとして分析を行うこと自体を自粛していれば、見たくないものを見ないという、現状を把握する上では自殺行為になる。



これを見ると、7月21日付の本コラムよりも左回りの状況になっている。これは、景気後退局面になっているかもしれないことを示唆している。政府にとって、最も不都合な情報だろう。


 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 2014年9月01日 12:02:18 : RCbun4ZBTg

 21世紀に対応するには 変革が必要である
 消費税UPは いやがおうでも 変革を迫ることになる

 愛は 改革が必要であると考えるから 消費税UPに対しても 肯定する
 


02. 2014年9月01日 13:35:49 : KrBllI7OkU
消費税10%への決断は安倍首相本人の政治生命に係わる事項なのでそれを避けるために先に北朝鮮と接触して相手の言い分をある程度聞きつつ総選挙に打って出る可能性は高いだろう。菅元首相が述べた消費税増税=社民主義とは増税判断の可否を巡って極右政権を間接的に骨抜きにすることだったのかとも思えてくるが。

  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。) ★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
  削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告する?」をクリックお願いします。24時間程度で確認し違反が確認できたものは全て削除します。 最新投稿・コメント全文リスト

▲上へ      ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK170掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
政治・選挙・NHK170掲示板  
次へ