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システムの欠陥を証明する 欧米デモクラシーのグローバル化(世相を斬る あいば達也)
http://www.asyura2.com/14/senkyo171/msg/690.html
投稿者 笑坊 日時 2014 年 9 月 22 日 07:12:07: EaaOcpw/cGfrA
 

http://blog.goo.ne.jp/aibatatuya/e/97c3d01dc5feb6e77a1e309f5f86c0ac
2014年09月22日

 オーストラリア・ケアンズで開催している主要20か国(G20)財務相・中央銀行総裁会議が終了した。特に目新しい動きはなく、参加各国の、金融危機後の回復状況がバラバラで、グローバル経済下で恩恵を受けていた国々でも、そのダメージから充分に回復、経済成長の足取りがまちまちだと云うことを確認するような会議になっている。ルー米財務長官は、己の国家が巻き起こし、巻き散らかした「世界金融危機」が火星ででも起きたことのように、評論家気取りで、色々とコメントしているようだ。アメリカと云う国は”説教強盗”にかなり近い存在である。

 手に触れるモノの存在ではなく、貨幣という観念的なものが主体となる「金融資本主義」は、理論であるとか、金融システムとか、理屈という人工的な人間の行為で起きる資本主義である。このような「金融資本主義」は人工的なDNAを有する国家では有効で、有利な戦場になるのだが、自然国家においては、歴史や文化伝統などが自然発生しているために、容易にコントロール出来ないのは当然なのである。盗人猛々しいとでも言おうか、自分が得意な土俵上で、「お前らは下手糞だ。もっとチャンとやれ!」と主張しているのが、ルー米財務長官だ。自分たちが惹き起こした火事を、火消しの方法も考えていた消防士が上手に火を消しただけのことであり、火の粉をかぶった燐家や隣町は消化に戸惑い、動きが緩慢なのは当然である。

 この人工国家は、その金融パニックを、何と云うことはない、再び金融バブルを再燃させることで乗り切ろうとしている。その煽りを受けたEUや日本は、同じように財政出動やら、公的資金投入やらで、その場の凌ぎの為政に四苦八苦している。中国はグローバル化によって急成長もしたが、更なるグローバル化によって、その勢いを削がれつつある。ロシアは、ネオコン及びNATOの傀儡どもに喧嘩を吹っかけられ、幾分切れたら、今度は「お前はヤクザだ!」と罵られ、西側プロパガンダ相手に外交経済で四苦八苦させられている。G8などと云う意味なき会議から放逐までされている。まあ、中国もインドも参加していない、唯我独尊のような思い上がり会議など無視しても良いのだろう。

 戦後の戦勝国中心に組み立てられた国際連合という機関の役割もほぼ出尽くしたような印象がある。G8もG20も、その機能を発揮できなくなっている。小国にも、一票を与える見せかけの平等と、敗戦国封じに連合をつくろうとした。しかし、途中から東西冷戦を迎え、戦勝国の結束は脆くも崩れ去り、国連の結成時の思惑はぐちゃぐちゃになってしまった。ソ連の崩壊で、もう一度巧くいくかと思ったが、安保常任理事国の枠組みを変えることも出来ず、国連の本来の目的は、殆ど機能しなくなってきている。

 こうした現象は、自由と平等を理念とする、キリスト教的デモクラシーそのものが、自らの理念を貫こうと努力したがため生まれた問題ではあるが、同情には値しない。何故なら、彼らの理念は、欧米にとってという心根があったわけで、到底ユニバーサルな理念の追求ではなかったのだから、綻びるのは自業自得である。これだけ理念と欲望がミスマッチしてしまえば、システムは各々の部分で勝手な動きをすることになり、制御不能というのが妥当な見方だろう。小国は、覇権国の怖さへの恭順の意に対する報酬を求めるし、その報酬を覇権を取り巻く衛星国に求めるわけだが、言うことを素直に聞く衛星国は減ってきている。

 このような動きだけでも充分に厄介だが、その上にBRICsなど新興経済発展諸国の権利主張が抬頭し、その上、イスラム世界の民族宗派による勢力争いが加わるのだから、余程の力の違いがない限り、これらの争いごとを丸く治める能力は、どの国家、勢力にも存在しない。核兵器がミサイルの高度化により、抑止力として効果を表すことより、持っていることのリスク、乃至はそれを利用したときの人類への影響などは、殆ど未知の領域であり、天に唾する行為である可能性も高いだけに、核が武力として有効なものなのか、正解すら出ていない。それならば、圧倒的武力だと言いたいところだが、これも象徴的テロ行為によって対抗されるわけで、圧倒的武力さえも、時には諸刃の剣という色彩を持つ。

 さらに、歴史的民族のアイデンティティなどが参加する地球上の秩序は混迷を深めるばかりだ。善良ぶりたいアメリカは、自ら火付け盗賊をしながら、火消し役も買って出るわけだが、ITネットワークの発展が、経済的優位の地位をゲットしたバーターで、西側プロパガンダで世界の人々を言い包めることの出来ない反意的報酬も背負わされた。何やら四面楚歌に陥っているのは、実はアメリカ様である可能性すらある。安倍晋三が、まさかアメリカに同情して、追随しているとは思わないが、自分の立ち位置が見えないままに、目先の諸問題に立ち向かうと、現在のような相反な行動の連続を奏でるのだろう。財政再建と経済成長の両立など、どんな理屈をつけても無理筋で、この件に関して、経済学者は、何もわからずに「空気」で屁理屈をこねている。

 欧米型デモクラシーと経済のグローバル化は、本来の産業資本主義的成長の限界が見えた時点での切り替えが、金融資本主義であった点に、大きな過ちがあったのだろう。この大失敗に、流れのように追随する限り、閉塞は時間の問題であり、この誤った奔流(そのようにやってきたから)から抜け出す手立てを考えるべき時代に突入している。この時代感覚のキャッチアップを逃してしまうと、もう自力での脱出とか、真の独立国になる理想は永遠に訪れないだろう。独立に必要な資金が、今の日本には残されているが、50年後には、官僚と、そのパシリである政治家らによって食い尽くされ、独立を模索する資金不足に陥るだろう。


 

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コメント
 
01. 2014年9月23日 16:51:40 : Oaz7BPiWRU
『いいねぇ<あいば達也さん>!久しぶりに貴兄の切れ味シャープな論評を聞かせて頂きました。』

『欧米型デモクラシーと経済のグローバル化は、本来の産業資本主義的成長の限界が見えた時点での切り替えが、金融資本主義であった点に、大きな過ちがあったのだろう。』は、<阿修羅>では「佐助氏」が口を酸っぱくして繰り返し主張なさっていますが、本質的な経済原論として、正鵠を射ていますよ。
全ての国際紛争や国内紛争の“火種”はここにあるのです。


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