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小渕、松島・女性閣僚ダブル辞任で 本当に救われた閣僚は誰か(ダイヤモンド・オンライン)
http://www.asyura2.com/14/senkyo173/msg/358.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 10 月 23 日 18:45:05: igsppGRN/E9PQ
 

小渕、松島・女性閣僚ダブル辞任で本当に救われた閣僚は誰か
http://diamond.jp/articles/-/60999
2014年10月23日 山田厚史 [デモクラTV代表・元朝日新聞編集委員] ダイヤモンド・オンライン


 お祭りのウチワと歌謡ショーツアー。法務大臣と経済産業大臣の首が飛んだ。労働者派遣法やカジノ推進法など、気がかりな法案が掛かっている臨時国会は荒れ模様という。「配ったウチワは有価物か?」「ずさんな会計処理は誰が?」。どうでもいい政治家のお粗末。多くの有権者に関心外のことで、国政が右往左往するのは、いい加減にしてほしい。「国民の前で議論することは他にあるだろ!」。

 そう思いながらも、今起きていることは日本の政治風土を映し出す鏡なのだ。こうやって選ばれてきた政治家が返す当てのない「国家の借金」を生んだ。家計を破壊する増税か、見送って財政破綻に突き進むか――。選びようのない選択も、こんな政治風土になじんだ有権者の自業自得なのだろうか。

■「お姫様」のために腹を切る

 私が驚いたのは、群馬県中之条町の折田謙一郎町長が突然、辞任したことだ。新聞報道によると「私が会計をチェックし、報告書を作成し、提出した。すべての責任は私にある」と言って辞表を出し、所在が分からなくなった、という。折田氏は故・小渕恵三首相の秘書で優子議員にも仕えて30年以上、小渕家に出入りし、08年に辞めて中之条町長に無当選で就任した。

 政治を家業とする小渕家にとって、地元で汗をかく折田氏のような人物は必要だ。長年の働きに報い一国一城を任された。家来が「お姫様」に傷を負わす結果となり、腹を切る。戦国の時代劇みたいなシーンを平成の世で見るとは思ってもいなかった。新憲法や地方自治の精神など、ここではどうなっているのだろう。

 町長は町民の代表だ。責任を取る相手は町民だろう。ところが眼は主君たる小渕家に向き、小渕家に対し責任を取り、町民を放り出した。こんなことでは町政も小渕家ために行われていたのではないか。

 町政を放りだした町長を中之条町の人たちはどう思っているのだろうか。優子さんは折田町長を諌めたのだろうか。

 町長が政治団体の実質的な会計責任者というのも信じがたいことだ。秘書を辞めても帳簿を抱え込んでいた。よほどの理由があったのだろう。長期にわたり会計を握っていれば何が起こるか。そうした常識を優子さんは持っていなかった。気がかりだったが言えなかったのか。どっちにしても失格だ。

■選挙区は「家臣」任せ

 生活と活動は東京、選挙区との接点は利益誘導と票田の掘り起し。バスを仕立てて有権者を明治座に連れて行ったり、下仁田のネギを買って配る。段取りは地元が行い、ご本人は舞台からあいさつするだけ。数千万円が動くイベントはバス、弁当、休憩所などバックマージンが動く世界である。会計を握るうまみがある。民間企業ならチェックの眼が向けられるところだが、議員は忙しく、関心もなければ、眼も届かない。

「未来の首相候補」とさえ言われた。26歳で初当選し、働き盛りまでに当選回数を重ねることができる。親の地盤と財産を継ぎ、選挙は盤石だ。清新なイメージもある。それだけのことで「首相候補」とされるのがこの国の政治だ。包み紙が綺麗で、箱がしっかりしていれば、中味はどうでもいい。長老にかわいがられる美徳はあるというが、小渕優子としての見識や指導力が立派という話は耳にしたことはない。

 個人としては素直で芯の強そうな人に見えるが、政治に付きまとう生臭い下半身を家臣に丸投げして、さわやかな個性が成り立っていた。それがほころび出ただけである。

 家臣の暴走は、主君を見くびるときに起こる。先代の元首相に仕えていた秘書が「若くて女」ということで見くびったとしたら、「輝く女性の象徴」という看板は重すぎた。

■不在地主が膨らませた財政赤字

 東京で育ち、相続した選挙区は家臣に任せたまま。こうした状況はなにも小渕議員だけのことではないだろう。選挙で強いのが「不在地主」である世襲議員だ。庶民の相続税は強化されるが、政治家は財産を政治団体に移しておけば相続税は免れる。零細企業は相続で株式の継承もままならないのに、政治業は事業継承が保障される稀有な業界だ。不在地主が「地方創生」を叫ぶのが日本の政治である。アベノミクスで都市と地方の格差はさらに鮮明になっているのに。

 この構造は財政破綻とも関係している。地方対策は不在地主の安易な贖罪ではないか、と思う。公共事業、それも分かりやすい箱モノを誘致する。交付税や補助金をせっせと配る。無駄が多ければ多いほど地元が潤うと信じているのか。こうした構造が中央から流れるカネを当てにする経済構造を生んだ。政治家の後援会に入ったり、補助金事業にぶら下がったり、カネの通り道に人が群がるのである。口を開けて降ってくるカネを待つところに創意工夫は生まれない。人材は中央に流れ、地方に育たない。

「景気対策10兆円」などと威勢のいい政治家は、額を膨らますことが業績と考えている。使い方に興味も関心もないから税金がシロアリの食い物になる。予算を欲しがるのは官僚機構の性だ。前年度末に決まる当初予算は財務省の厳しい査定で削り込まれるが、景気対策を口実に追加される補正予算は大盤振る舞いになりがちだ。政治家が業績を競い合う。省庁は当初予算で削られた事業を、表紙を替えて予算化する。無駄はシロアリの養分で、役所や自治体にぶら下がる外郭団体や天下りポストを増殖させる。中央からの差配する政治家の地元組織は、シロアリにエサを配分することで支配力を高める。

 地方の再生にはカネの額より、カネを使う知恵であり、地元に愛着を持つ人たちの創意工夫が欠かせない。中央から選挙区を見る不在地主には「結局はカネでしょ」という視点しかない。

 カネをつぎ込み、思考停止を誘発し、カネ依存症が政治家の後援会組織を盤石にする。選挙区の培養に熱心な不在地主たちの「もっとカネを」が財政赤字を膨らました。

■松島大臣の辞任は国会対策優先

 ウチワを配った松島みどり議員は、小渕氏の対極にいる政治家だ。TBSを辞め、後援会に担がれて政界に出た小渕と違い、松島氏は自民党の候補者公募に受かり、朝日新聞を辞めて東京14区から立候補した。出身は大阪で、なじみも地盤もない東京の下町(両国周辺)で落選・当選を繰り返し閣僚まで這い上がった。

 高校生の頃、今は亡き土井たか子氏の演説を聞き、女性でも立派な政治家になれる、と漠然と思ったのが後に政界に入るきっかけだった、という。東大では初代チアリーダー、朝日新聞では女性の経済記者の草分けとして鉄鋼業界や大蔵省などを担当した。政治記者に転じ、渡辺美智雄氏、石原慎太郎氏、森喜朗氏などの番記者になった。自民党が野党になって初めての候補者の公募に第一号として採用された。好き嫌いはあろうが、松島氏は女性として道なきところに道を開いてきた個性派である。親に頼ることなく、落下傘で異郷に降り、何の保証もない政治活動に取り組んだ。

 突破力や信念はあるが、選挙基盤は盤石ではない。自民党の基礎票では当選できず、浮動票をいかに取り込むかが政治生命になっていた。地元の祭りなどに顔を出し、知名度を高めようと配ったウチワが命取りになった。

 丸い厚紙に指を入れる穴が開いたウチワは「ウチワにも使えるビラ」と認定されてきたが、軸や骨がつくと「政治情報が掛かれたウチワ」とされ公選法違反(有価物の寄付)になる、という見方がある。

 社会通念に照らせば軽微な問題だ。小渕氏の会計問題と一括りに処理されたことについて本人は不満だろうが、攻撃材料を少しでも減らしたい安倍政権にとって「ダブル辞任」が国会を乗り切る最善の策と考えたのだろう。

■本当に救われたのは右派女性閣僚

 安倍内閣は5人の女性閣僚でスタートした。真っ先に問題になったのが高市早苗総務相だった。ネオナチ思想に共鳴する極右団体の活動家と2ショットの写真が問題になった。「国家社会主義日本労働者党」(NSJAP)と名乗る団体で、国家社会主義思想や反ユダヤ主義を掲げ、ホロコーストの否定や外国人労働者の排斥などを訴えている。

 自民党政調会長になった稲田朋美氏、副幹事長の西田昌司氏を含め3人とのツーショットがNSJAPのサイトに掲載された。高市は「雑誌のインタビューに来た出版社の方についてきた人で、頼まれて写真を撮っただけ」と釈明したが、この雑誌は極右論壇誌「撃論」。在日特権を許さない市民の会の主張などを紹介する雑誌である。

 次に問題になったのが山谷えり子国家公安委員長・拉致問題担当相だった。在特会の幹部との長年の交際が明らかになった。在特会のヘイトスピーチは目に余るものがある。大阪鶴橋のコリアンタウンでは「南京虐殺でなく鶴橋大虐殺を実行しますよー」と絶叫する女性が喝采を浴びたりしている。

 国連の人種差別撤廃委員会は8月「適切な捜査と起訴ができる法制度」を日本に勧告した。政府も在特会を「威力業務妨害、名誉棄損の疑いがある」として、取り締まりの対象にしている。その警察を監督する国家公安委員会の頂点に、安倍首相は山谷氏を就任させた。

 外国特派員協会での記者会見では山谷氏に対し「記念撮影した相手は長年の交際があると言っている」「国連・米国国務省・警察庁が問題にしている団体だ」などと在特会との関係に質問が集中した。山谷氏は「在特会の関係者とは知らなかった」「組織についてはコメントできない」などとあいまいな答えに終始した。

 山谷氏、高市氏、稲田氏らは安倍首相の同志である。抜擢した右派女性閣僚に国際的なスポットライトが当たりそうになった時、このグループと距離を置く小渕・松島両氏のスキャンダルに火が付いた。救われたのは山谷氏らである。火種はなお残る。

 海外が関心を寄せるのは、ウチワや明治座ではなく、政権の思想であり目指す針路なのだ。


 

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コメント
 
01. 2014年10月23日 19:58:35 : h9lRZTmEnY
結局のところ、高市、山谷の極右のオバサン閣僚を救った
おめでたい吾人の一人がアホーレンホーということかね?

自分の「穴あきウチワ」は選管のお墨付きらしいが、
公選法逃れのあざといやり方だ。

こういう馬鹿女を利用したやつは、
なかなか頭の切れるやつだね。


02. 2014年10月23日 20:59:03 : ovM9EQypPc
山谷えり子も高市早苗も逃げ切ったわけではないよ。稲田も同じ。
いつでも問題にできる爆弾を抱えているということだ。
信管は誰かが握っている。

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