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食料品に「軽減税率」が適用されたら農家はどうなる?:150万戸農家のうち約92%は消費税非課税事業者という現実
http://www.asyura2.com/14/senkyo174/msg/649.html
投稿者 あっしら 日時 2014 年 11 月 18 日 05:04:02: Mo7ApAlflbQ6s
 

 消費税税率の10%への引き上げと同時に導入されようとしている「軽減税率」の内実がどのようなものであるかを知る一助として、いつもの新聞についてではなく、食料品とそれを生産する農家の関係から考えてみたい。

 まず、農家は、兼業が多いことからわかるように売上規模が小さく、およそ92%は消費税の非課税事業になっている。農家のおよそ85%が農産物の年間販売金額50万円以下とされる。(国内農産物出荷額に占める非課税事業者の割合は不勉強なので不明)

 制度の内実に照らせば間違った言い方になるが、“雰囲気”として説明すると、非課税事業者の農家から出荷される農産物には「軽減税率」どころか消費税そのものがまったくかかっていないのである。
(そのような消費税がかかっていない農産物であっても、卸売りや小売の段階の事業者が課税事業者であれば、その段階から消費税がかかるようになる)

 消費税制度では、基準とする期間における課税売上高が1千万円以下の事業者について、課税事業者になるか非課税事業者になるかを選択できる。

 単一税率である現状の消費税の場合、設備投資などで仕入を積極的に行っていない限り、非課税事業者を選択したほうが税負担が少なくて済む。

※携帯電話通信事業者のように、設備投資を盛んに行い派遣労働者も大量に活用しているような企業は、消費税をほとんど負担(納付)していない可能性が高い。
(事業者が直接採用する労働者の賃金は「仕入に係わる消費税額」の控除の範囲外だが、ハケンで支払う分についてはそれを仕入として「仕入に係わる消費税額」を控除できる。このような課税ロジックが派遣労働者を増加させてきた要因の一つである)

 課税事業者と非課税事業者で消費税がどのように違ってくるのか説明したい。

【総額売上:800万円・総額仕入:600万円の農家を想定】

[非課税事業者を選択]
納付すべき消費税=ゼロ円

[課税事業者を選択]
納付すべき消費税=14万8千円(800万円×8/108−600万円×8/108)

※これは、付加価値(マージン)200万円に対して8/108(およそ7.4%)の乗率で課税したことを意味する


 消費税として納税すべき額がゼロと14万8千円という違いなので、このケースでは、税の負担額を少なくしたいなら非課税事業者を選択する。


※ よく見られる勘違いだが、「仕入に係わる消費税額」なるものは、あくまで消費税額を計算する過程で使われる概念であり、仕入で消費税を実際に負担(納付)しているというわけではない。
「輸出免税」に伴う消費税還付に正当な根拠があるというのなら、消費税納付額がゼロのこの非課税事業者も、“実のところ”、44.4万円の消費税を負担していることになってしまう。
 逆に、この非課税事業者は消費税を負担しているわけではないと考えるのなら、いわゆる「輸出戻し税」で還付金を支払う仕組みは、政府による詐欺行為ということになる。

 次に、標準税率は8%のままで非課税事業者の販売している食料品すべてに「軽減税率」5%が適用されることになったときを考える。

[非課税事業者を選択]
納付すべき消費税=ゼロ円

[課税事業者を選択]
納付すべき消費税=▲6万3千円(800万円×5/105−600万円×8/108)


 「軽減税率」が適用されても、非課税事業者の消費税がゼロであることは変わらないが、課税事業者を選択していれば、消費税は納める必要がないどころか還付を受けられるものに変わる。
 稼いだ付加価値(マージン)が同じでも、消費税を考慮したあとに残る付加価値が6万3千円も多くなるのだから、このケースでは、課税事業者を選択したほうがいいことになる。

 ところで、このような仕組みの「軽減税率」が米・小麦・野菜・肉など食料品に適用されたからといって、最終小売価格が下がると言えるのだろうか?

 この間説明してきたように、「軽減税率」は事業者の消費税負担を減少させるものであり、モノの価格そのものを下げるような効能が表立ってあるわけではない。

 詳細は別の機会に説明するつもりだが、工業製品とは違い、天候変動の影響を強く受け商品の日持ちも短い生鮮食品は卸売市場で大きな価格は発生するので、善良な(利益を貪らない)事業者を想定しても、消費税の税率が消費者価格に与える影響の度合いは極めて低い。
 天候などで全体の出荷量が大きく変動してしまう生鮮食品は、「軽減税率」を適用することで消費者段階の価格が下がるとは言えない。

 ちなみに、「軽減税率」が導入されたとき、どういうケースであれば、消費税の負担が軽減されるだけでなく消費税の還付まで受け取れるのだろうか。

 売上に占める仕入の割合が、「軽減税率/標準税率×100」の値より大きければ還付を受けるようになる。
 むろん、還付を受けるほどの利益はなくとも、消費税の軽減だけでも、稼いだ付加価値(マージン)に対してきっちり消費税を納めなければならない事業者に較べれば立派に特典を得ていることになる。
 この例では、8%の標準税率に対する軽減税率5%の割合は62.5%なので、仕入額が売上額の62.5%を越えていれば消費税の還付が発生する。

 軽減税率がゼロ%なら、マージンがある限り((売上−仕入)>0)、どういう対売上仕入率であっても、その商品のマージンに加え消費税の還付というかたちの利益を得る。

 消費税の「軽減税率」に関するこのような話は、実のところ、現状の単一税率でも起きている。「輸出免税」制度がそれである。
「輸出免税」は、商品種別ではなく販売先区分の違いで適用される「軽減税率」制度と言える。適用を受ける販売先は、外国ないし外国人(輸出)である。

 非課税事業者が仕入で転嫁を受けていても仕入で消費税を負担(納付)しているとは言えないのなら、「輸出免税」(実際はゼロ%課税)の輸出売上分について「仕入に係わる消費税額」の控除ができたり、「軽減税率」という名目で「売上に係わる消費税額」を算定するための乗率を「仕入に係わる消費税額」を算定するための乗率より小さくするといった仕組みは、法の下の平等や課税の公平性に反するものになる。

 日本経団連が「軽減税率」の導入に反対するのは、そのようなものが広がることにより、「輸出免税」の詐欺性に気づくひとが増えることを心配しているせいではないかと疑っている。

 次は、軽減税率を適用された食料品を仕入れて調理し食事として提供する外食産業にとっての「軽減税率」を説明する予定である。

 

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コメント
 
01. 2014年11月18日 06:02:58 : jXbiWWJBCA

<安倍首相>20日衆院解散で最終調整「アベノミクス」争点
毎日新聞 11月18日(火)5時45分配信

 安倍晋三首相は20日に衆院を解散する最終調整に入った。首相は最速の日程である19日の解散が望ましいと考えているが、審議中の法案への影響を考慮し、解散を20日にする案もあり、18日に最終判断する。首相は18日夜に記者会見し、来年10月の消費税率10%への引き上げを1年半先送りすることと、衆院解散・総選挙に踏み切る考えを表明する。衆院選は「12月2日公示−14日投開票」の日程で行われ、首相の経済政策「アベノミクス」の是非が最大の焦点となる。

 首相はオーストラリアからの帰国途上、政府専用機内で麻生太郎財務相と今後の対応を協議した。17日夕に帰国後、公明党の結党50周年記念パーティーが開かれた東京都内のホテルに駆けつけ、公明党の山口那津男代表と約40分間会談。消費増税先送りと衆院解散の日程を確認した。

 その後、パーティーに出席した首相は、7〜9月期の国内総生産(GDP)速報値が民間予測を大幅に下回ったことについて「残念ながらいい数字ではない」と指摘。そのうえで「長く続いたデフレから脱却できるチャンスをつかんだ。このチャンスを手放すわけにはいかない。消費税を引き上げるべきかどうか冷静に分析し、判断したい」と述べ、消費増税先送りを示唆した。

 速報値が予測を大きく下回ったことで、野党は「アベノミクスの失敗」と批判を強めている。選挙戦はアベノミクスの成否が最大の争点になるのは必至で、首相は「就業者数は100万人以上増え、有効求人倍率も22年ぶりの高い水準だ。企業の収益改善が雇用拡大、そして賃金上昇につながり、景気を再び改善していく。経済の好循環が今まさに生まれようとしている」とアピールした。

 参院地方創生特別委員会は17日の理事懇談会で、政権が最重要課題と位置付ける「まち・ひと・しごと創生(地方創生)」関連2法案の採決日程を協議したが折り合わなかった。与党側は首相の意向を受けて、強行採決も辞さない構えだ。

 自民党は17日に役員会を開いたが、解散について表立った言及はなかった。高村正彦副総裁は「もし選挙になるとすれば、今のままでよいのか、民主党時代に戻してよいのかが問われる」と述べ、選挙をにらみ野党との対決姿勢を鮮明にした。【松尾良、古本陽荘】

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野党「アベノミクスの失敗」 与党打ち消し躍起
最終更新:11月18日(火)5時45分毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141118-00000008-mai-pol


02. 2014年11月18日 13:03:13 : xeoH4t5zDs
もっとわかりやすせつめいしてくださいな。

03. あっしら 2014年11月18日 23:50:21 : Mo7ApAlflbQ6s : v5ZNKyp00U

xeoH4t5zDsさん、コメントありがとうございます。

>もっとわかりやすせつめいしてくださいな。

どこのところがわからないか書いていただければ、的を絞って説明させていただきます。


04. 2014年11月19日 12:03:02 : gczbERW2nA
あっしら様、ご丁寧お返事ありがとうございます。

私は末端ユーザーのため、消費税の課税or非課税選択のことや輸出戻し税のことがちんぷんかんぷんです。まず、基本的なことが全然理解できていないのでお許しください。

1つ目は、基本の基本だと思いますが、たとえば農家が卸業者・仲卸業者・小売店などに消費税込みで農産物を100円で販売した場合、農家の売り上げがいくらになるのか解りません。またその際、課税or非課税選択がどのように絡んでくるのかが解りません。

2つ目は、消費税が5%〜8%に上げられるとき、輸出企業は消費税が上がると輸出戻し税の絡みで還付金が取得できて、ぼろ儲けできるという話が話題になったと思います。「トヨタなどは3%上がっただけで、2000億円〜3000億円も還付金でぼろ儲け」なんて、ことが書いてあったのをどこかで読んだこともありますが、その説は、正しいとか間違いとかいろいろな意見を見かけて訳がわかりません。なぜ、消費税が上がると、輸出企業が還付金を受けることができるようになるのか、そのあたりの税のシステムを教えていただければ幸いです。


それから
>まず、農家は、兼業が多いことからわかるように売上規模が小さく、およそ92%は消費税の非課税事業になっている。農家のおよそ85%が農産物の年間販売金額50万円以下とされる。(国内農産物出荷額に占める非課税事業者の割合は不勉強なので不明)

と書いてありましたが、このデータの出所はどこからのものでしょうか?
2010年の農林業センサスというデータを見てみると、農産物の販売額が50万円未満の農家の割合は42%でした。500万円未満の農家だったら85%になっていましたが・・・・。
http://books.google.co.jp/books?id=jNoSAgAAQBAJ&pg=PT8&lpg=PT8&dq=%E8%B2%A9%E5%A3%B2%E9%A1%8D%E3%81%8C50%E4%B8%87%E5%86%86%E6%9C%AA%E6%BA%80%E3%81%AE%E8%BE%B2%E5%AE%B6%E3%81%AE%E5%89%B2%E5%90%88&source=bl&ots=PRTf2HpG_b&sig=udOt7BPAqLkXrKQUKtW2vXWl2XI&hl=ja&sa=X&ei=_vxrVKSBLYepmgX21ILwDQ&ved=0CBoQ6AEwATgK#v=onepage&q=%E8%B2%A9%E5%A3%B2%E9%A1%8D%E3%81%8C50%E4%B8%87%E5%86%86%E6%9C%AA%E6%BA%80%E3%81%AE%E8%BE%B2%E5%AE%B6%E3%81%AE%E5%89%B2%E5%90%88&f=false


05. あっしら 2014年11月19日 15:45:50 : Mo7ApAlflbQ6s : v5ZNKyp00U

gczbERW2nAさん、回答ありがとうございます。

「2010年の農林業センサスというデータを見てみると、農産物の販売額が50万円未満の農家の割合は42%でした。500万円未満の農家だったら85%になっていましたが・・・・。」という貴重なご指摘ありがとうございます。

 消費税に関する部分は、別途スレッドを立てて説明させていただきます。

 ここでは、農家の販売額構成に関するご質問に答えるに留めさせていただきます。
 私が「農家のおよそ85%が農産物の年間販売金額50万円以下とされる」と書いた拠り所は、以下のサイト情報です。
 手抜きで申し訳ありませんが、オリジナルのデータをきちんと確認していないので、どちらが正しいのかという結論は控えさせていただきます。

「TPPと農業問題の本質:全国農家数のうち、農産物販売金額が年間50万円以下の農家数は全体の86%」
http://debatekk.com/default.files/Page8420.htm


06. 経済素人 2014年11月21日 11:16:45 : mdpno9q72hlWU : AxImlvQJQ2
遅まきながら質問させてください

軽減税率が導入された際、最終消費者は店頭では消費税額分を支払い、企業が税金の還付を受ける仕組みになるのでしょうか?

輸出戻り税と同じ仕組みだとすれば、そうなりますよね?


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