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不毛だった総選挙と安倍政権打倒の二つの道筋(植草一秀の『知られざる真実』)
http://www.asyura2.com/14/senkyo176/msg/419.html
投稿者 笑坊 日時 2014 年 12 月 15 日 07:14:23: EaaOcpw/cGfrA
 

http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2014/12/post-fee3.html
2014年12月15日

総選挙が実施され、議席配分が決まった。

与野党の議席配分はほとんど変わらなかった。

変化が生じたのは、「次世代」が議席を激減させて、「共産」と「民主」の議席が増えたことくらいだ。

最大の特徴は、投票率が52%と、戦後最低を記録したことだ。

つまり、この時期に、700億円もの費用を投下して、実施する必要のあった選挙だったのかとの疑問が、改めて鮮明になる選挙であった。

自公は325の議席を確保したが、最大のポイントは、小選挙区で圧勝したことだ。

比例代表の定数180に対して、自公が確保した議席は自民68、公明26だった。

つまり、自公合わせて94議席である。

比例代表ではぎりぎり過半数越えというのが選挙結果だった。

これが本当の民意である。

小選挙区では1位の候補者だけが当選する。

与党が盤石の選挙協力を実施した一方、野党勢力は候補者が乱立したため、小選挙区で自公勢力が圧勝したのである。

要約すると、二つの特殊要因が自公多数議席をもたらす原因になったことを指摘できる。

第一は、主権者の半数が選挙を棄権したこと。

安倍政権は寒波が到来する時期をわざわざ選んで選挙を実施した。

悪天候で投票率が低下することを期待したのである。

この戦術がぴたりと的中して、日本海側では投票率が5割を切った都道府県が続出した。

主権者の半分しか参加しない選挙という現実に日本政治の深刻な現実がある。

第二は、与党の自公が盤石の選挙協力を実行したのに対して、野党勢力の力の結集が実現しなかった。

このことが、自公を圧勝させる原因になった。

自公の日本政治支配、自公による独裁政治、自公政治の暴走を防ぐには、小選挙区制の特性を踏まえた、主権者の戦略的対応が必要不可欠である。


野党勢力の選挙結果には、二つの特徴がある。

ひとつは、共産党が躍進したことである。

原発・憲法・消費税・TPP・沖縄・格差

の主要六大問題について、自民党に明確に対峙する主張を、もっとも鮮明に示したのが共産党である。

安倍政権の政策に反対する主権者の投票をかなりの程度吸引したと考えられる。

もうひとつの特徴は、比例戦を中心に、維新の党が事前のメディア報道に比べれば、多数の投票を獲得したことである。

関西圏では橋下徹氏の影響を受けてのことか、維新が得票を伸ばしたが、首都圏を中心とする他の地域でも一定の支持を得たことが観察される。

その背景に、官僚機構と政治家集団が「我が身を切る改革」を実行していないことに対する主権者の厳しい判断がある。

この二つの特徴を反映して、とりわけ比例代表選挙において、共産党と維新の党が多数の議席を獲得した。

維新が30議席、共産が20議席を獲得したのである。


日本政治を刷新するには、自公勢力に対抗できる大きな勢力を確立することが必要不可欠である。

この対立図式の描き方が、今後の最大の焦点になる。

選挙結果で示された議席配分だけを見ると、民主と維新が軸になり、自公に対抗する野党第一勢力を構築する方向に進んでしまいがちになる。

しかし、この図式では、政権交代を引き起こすことは非常に難しくなるのではないか。


55年体制は、政党を担当する自民党と万年野党第一党の社会党という対立図式であったが、この図式に陥る可能性が極めて高いからである。

反自公勢力が共産党とそれ以外の二本立てのなる限り、自公を圧倒する力は、生じにくいのである。

突風が吹けば別だが、突風が吹かない限り、野党は万年野党に陥る可能性が高い。

したがって、自公とは明確に路線を異にする、主権者政党を確立し、この主権者の党が、共産党と連携して、自公と真正面から対立する図式を描くべきであると考える。

個別の小選挙区の得票状況を詳細に分析するなら、共産党との連携なしに、自公勢力を打倒することは困難であることが鮮明になるのだ。

維新が唱える、「我が身を切る改革」の主張は、主権者の声を代弁するものである。

この声は尊重するべきだが、それを踏まえて、

原発・憲法・消費税・TPP・基地・格差

の各問題に対して、安倍政権に正面から対峙する主権者政党を創設し、この主権者の党が共産党と連携して、政権を樹立する構図を描くことが必要であると思われる。

現有議席数だけに目を奪われると、民主、維新を軸とする野党再編に目が向きがちになるが、現有議席は主権者の半分しか参加しなかった選挙結果を反映するものであり、全員参加型の選挙を前提とすると、構図がまったく変化するはずなのだ。

「主権者の党」を創設し、「主」と「共」が共闘する体制の構築を目指すべきであると考える。


 

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コメント
 
01. ダイビング 2014年12月15日 07:43:40 : Tl/LyMrLVqL6U : GLUiH1o95U
共産が出なければ、民主や維新に議席がいった
選挙区がいくつもあるね。
ため息がでます。

志位書記長と党中枢の方々

今回の実績を踏まえて、今後4年以内の次回
はナントカ小選挙区野党間選挙区調整をホントにお願いします。


02. 2014年12月15日 08:39:30 : EAkIk2fULU
>比例代表の定数180に対して、自公が確保した議席は自民68、公明26だった。

これ、自民単独で90届いていないのを単純に考えると、自民の実際の支持率は
25%を切って、だいたい19%あたり。今回の投票率が50%強だから。
実際は360分の68だな。

かつこの比率をそのまま適用すると、それぞれの選挙区で獲得票のうちの27%
ほど公明支持者により底上げされている。ざっくりした計算だけど、実態もほぼ
そんな感じじゃないだろうか。

公明との選挙協力がなくて27%減らすと自民各候補はどうなるか。

そして、有権者の19%、自民支持でも安倍支持ではないと思う。実際は
5%程度か。500万人、ネトウヨと幸福の科学の信者数でほぼ足りるな。

もちろんこれは不正選挙がない場合前提。あれば?たぶん安倍支持は1%w


03. 戦争とはこういう物 2014年12月15日 09:02:44 : N0qgFY7SzZrIQ : WJiCmAappI
>投票率が52%と、戦後最低
 結果も予想されたことだが。自党の有利の為に無駄な解散を打って出た「アベノミガッテ選挙」は、最低の選挙だったと示された訳だ。
 今後、市場の海外売渡体制のもと、株価操作のバブルが潰れる前に、自分の祖父を戦犯にした平和憲法体制を過去に『取り戻す』政策を持ち出したい「安部っちゃま君」の身勝手が、どこまで明らかにできるか。


04. 2014年12月15日 09:39:07 : YxpFguEt7k
「主権者の党が、共産党と連携して、自公と真正面から対立する図式を描くべきであると考える。」

賛成です。沖縄がモデルになるでしょう。

細かい点ですが…
千葉5区 村越祐民氏 落選
千葉6区 生方幸夫氏 落選
千葉8区 太田和美氏 比例復活
千葉3区 民主・青山氏より、生活・岡島氏の票が多かったこと。
千葉県民はGJでした。

静岡1区 牧野聖修氏 落選
静岡4区 田村謙治氏(財務省スパイ) 落選
静岡県民もGJでした。

これで17年の消費税増税まで時間ができました。
来年4月の統一地方選
再来年夏の参議院選で巻き返して、消費税増税をストップさせましょう。

植草氏、がんばってください。応援しております。


05. 2014年12月15日 11:38:04 : TWmGepm4qZ
まるほど、主と共の連携か。現状分析をふまえた卓見。納得。

06. 2014年12月15日 14:47:03 : u41ShKyHb2
自民の比例68、公明26でも多すぎる、不正がなければこの半分以下でしょう、無関心な人や若者が半分選挙に行っていないのだから不正もしやすいでしょう。

07. 2014年12月15日 16:41:35 : ibCcyK74vA
戦後の日本の政治の基盤構造はどのようになっているか、われわれ主権者国民はしっかりと認識すべきである。

端的にいえば、「米が属国としての日本を牛耳っている。」に尽きる。

@ 米は米の代理政権を存在させ維持し続けている。
A 米は米隷従の悪徳財界を飼いならしている。
B 米は米隷従のシロアリ官僚を飼いならしている。

@ は、米に都合のよい体制を維持。
A は、何はともあれ稼がし、富を蓄積させる。
B は、Aが稼いだ富を貢がす。

@ については、米は堅固な手立てを導入している。それは補完勢力としての政党の配置。更には代理政権と対抗する野党の政党の中にも補完勢力としての政治屋をしっかりと配置している。また、代理政権を保護するための都合良い世論を形成させるためにマスゴミを飼いならしている。

戦後の日本の政治の基盤構造の骨子はこのようなものであるから、このことを主権者国民がしっかり認識しない限り選挙を繰り返してもあまり意味はないと思う。それよりも政治制度としての選挙を廃止して、輪番制で政権を持たせる方向に持っていくことのほうが日本の民主主義のためには良策である。所詮選挙なんて言うものは、権力者・支配者がさも国民から信任されたと錯覚させるためのトリックの1ツールである。米らしいまったくの茶番である。日本国民はそのことに早く目覚めてほしい。私はまだ選挙に行って投票はしているが、願いは選挙ではなく輪番制である。地方自治の中に民主主義のエッセンスはたくさん内包されている。地方自治の極みは、町内会の輪番制の班長登板である。小学生の掃除当番や給食当番も然りである。真の民主主義を希求するなら、われわれ主権者はそこに学ぶべきである。


08. 2014年12月15日 16:45:42 : YxpFguEt7k
平智之氏
「集団的自衛権や特定秘密保護法や、私の場合何よりも再稼働の問題ですけれども、おそらく国民の過半数と言って間違いないと思うのですが『問題ある、なんとか止めねばならぬ』という方のほうがマジョリティでしょ。そのマジョリティの声が政治に届くための、政治側の準備ができていないんです。これをこれから始めなければならない」
http://www.ustream.tv/recorded/56446630

一日でも、一刻でも早くお願いいたします。新しい政治の軸をつくりましょう。


09. 2014年12月15日 16:46:08 : l2y5Bs4Z6o
こう投票率が低くては民主主義の危機だね。北欧のように学校教育で選挙の意義を学び、有権者意識を身に付けると同時に、民主国家の一員として選挙を棄権したら罰金を取るなど強制すべきである。民主主義の対価として。

10. 新鮮組 2014年12月16日 17:54:04 : hYT1ZzdBhtgo2 : WA3OCMkvGU
マルクスエンゲルスを基にした社会主義国が崩壊してもはや25年経ったのであるから共産党の党名を変えたら如何でしょうか。

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