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4,900万人が棄権、大義が見えなかった総選挙、支持されてはいない勝利 エコノミスト(星の金貨プロジェクト)
http://www.asyura2.com/14/senkyo176/msg/770.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 12 月 23 日 01:00:05: igsppGRN/E9PQ
 

【 4,900万人が棄権、大義が見えなかった総選挙、支持されてはいない勝利 】《前篇》
http://kobajun.chips.jp/?p=21391
2014年12月22日 星の金貨プロジェクト


国民のためではなく自分のため、安倍首相は諸人が考えるよりはるかに狡猾で、冷酷な政治手腕を発揮した


4,900万人の有権者が参加しなかったという事実、『信任を新たにした』とはとても言えない


エコノミスト 12月15日



2006-07年、安倍晋三氏の初の首相の任期は、屈辱にまみれたものでした。
以来安倍首相に対しては、その政権担当能力に対し常に疑念がつきまとうことになりました。
しかし2012年に政権の奪還に成功してからは、政治的に有能かつ強力な連立与党に支えられ、かつ稀に見る幸運にも支えられてここまで来ました。


しかし11月に衆議院を解散し、解散総選挙を行うという『賭け』は首相自身が書いた筋書きです。


それは必要十分な成果をあげることになりました。


今や安倍首相には、戦後有数の長期政権の首相になる可能性すら生まれています。
今回安倍首相率いる自民党が獲得した議席数は291で、地滑り的勝利を手にした2年前の選挙の294議席とほぼ同数です。
そして連立与党の公明党は4議席増えて35議席。
2党合わせて326という議席数は衆議院475議席の317議席を上回る圧倒的多数です。
最早連立与党は参議院の賛否に関係なく、衆議院単独で法律を成立させることが可能になりました。



日本においてはここしばらく短命政権が続き、目まぐるしく首相が変わる状態が続き、その結果有権者の政治への期待も関心は下がり続けました。
政治への関心の低さはそのまま投票率の低さとなって現れ、現状維持という結果につながりました。


選挙前安倍政権の支持率が下がり続けていたにもかかわらず、日本最大の野党である民主党は前進らしい前進をすることはできませんでした。
10月、安倍内閣の閣僚の金銭問題に絡むスキャンダルが相次ぎ、民主党に巻き返しのチャンスが訪れたかのように見えました。
これに対する安倍首相の反撃は、民主党を準備不足のまま解散総選挙に直面させるというものでした。
民主党は2012年末の選挙の記録的大敗により議席数を57にまで減らし、その後他党の離反者を加え選挙前の議席数は62でしたが、今回73議席を獲得しました。
しかし次回2018年の総選挙で与野党逆転を果たすための目安である100議席には遠く及ばないものでした。
ちなみに今回の選挙では、いわゆる『1票の格差』是正のため、前回選挙の480議席から5議席だけが削減されました。
そして地方の110の小選挙区では自民党の鉄壁の選挙組織を前に、候補者の擁立すら果たせなかったのです。



自民党も海江田万里民主党党首を、ようやくにして落選させることに成功しました。
この落選はある意味象徴的な出来事です。
1949年以降、野党第一党の党首が議席を失ったためしはないのです。


しかし海江田党首の落選は、逆に民主党にとって幸いするかもしれません。
東日本大震災 – 福島第一原子力発電所の事故発生当時首相を務めていた菅直人氏は、比例代表得票により何とか議席を確保しました。
菅氏は首相退任後、原発停止、再生可能エネルギー普及の分野で活躍を続けてきましたが、今回の選挙ではこの問題は有権者の関心を集めることがありませんでした。


野党の無秩序な分裂状態に乗じる際、安倍首相は諸人が考えるよりはるかに狡猾で、冷酷な政治手腕を発揮しました。
そして今、戦後の日本政治の自民党による一党支配は、一層強まろうとしているかに見えます。


日本のメディアの中には、今回の選挙で自民党が単独で3分の2を獲得すると予想しましたが、そのことは現実にはなりませんでした。
自民党は今後の議会運営においても、連立与党の公明党に配慮していくことが必要です。
これまで安倍政権の強権的政治に対し、一定の歯止めをかけてきたのが公明党でした。



安倍首相は政権の基盤を強化し、首相の任期を延長するために今回の選挙を行いました。
しかし実は選挙結果は、今後の政権運営の在り方に影響を与えるとはほとんど考えられません。


安倍首相自身は今回の選挙によってその経済政策アベノミクスに対する信認が再確認されたと主張していますが、4,900万人もの有権者が棄権したという事実はそうした主張を根底から疑わせます。


2012年の総選挙では59.3%という投票率の低さが問題視されましたが、今回の投票率はそれをさらに下回る約52.7%というは、戦後の歴史で最低のものだったのです。


〈 後篇に続く 〉


http://www.economist.com/news/21636467-shinzo-abe-wins-easily-weak-mandate-voters-romping-home?zid=306&ah=1b164dbd43b0cb27ba0d4c3b12a5e227
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安倍首相が常用するフレーズで、非常に気になるものがあります。
「その問題は、与党とよく協議した上で…」
と言うものです。
「国会で充分に議論を重ねた上で…」
とは決して言いません。


野党の議員も国民の負託を受けて国会に来ている以上、議論することが必要なはずです。
しかし安倍首相の場合
「彼らの意見など聞く必要がない」
間接的にそう言っているように聞こえます。
アメリカのバラク・オバマ大統領も、イギリス保守党のデヴィッド・キャメロン首相も、こうした態度は決してとらないはずです。


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【 4,900万人が棄権、大義が見えなかった総選挙、支持されてはいない勝利 】《後篇》
http://kobajun.chips.jp/?p=21430
2014年12月23日 星の金貨プロジェクト


有権者は82歳の石原慎太郎氏率いる次世代の党の議員のほとんどを、議会から一掃


日本共産党は議席数を前回の倍以上に増やし、議案提案権を手にした


公約を守るつもりがあるなら、安倍政権は農協改革を避けて通ることはできない


エコノミスト 12月15日


今回の選挙期間中繰り返し問題になったのは、アベノミクスの恩恵が大都市の富裕層以外には及んではいないという偏った効果についてでした。


日本経済に緊急に対応しなければならない、そのために突然の解散総選挙が必要だという理屈に、国民の3分の2以上が賛成していませんでした。


投票日の前日、大阪市内の商店主である速水しげくにさんは抜き打ちの解散総選挙に関する市民の感想を次のように表現しました。
「仕方がない…」
20代女性の足立まゆさんは、今回の選挙には絶対行かない決心だと語りました。
そして、パートタイムのシェフである近森公明さんは、アベノミクスには貧富の格差をかえって拡大する危険があると語りました。



投票が締め切られた後、安倍首相は次のように表明しました。
「多くの人々がアベノミクスの恩恵を実感していないようですが、それを実感してもらう事が私たちの使命だと考えています。」


自民党、民主党の対決という部分以外の部分で、今回の選挙で目だった点は右派の後退と左派の前進でした。
党内の数名の議員が極右である次世代の党へ移籍した時点ですでに議席数を減らしていた右派の維新の党は42から41議席と微減でした。
そして有権者は82歳の石原慎太郎氏率いる次世代の党の議員のほとんどを議会から一掃しました。
一方、日本共産党は21と議席数を前回の倍以上に増やし、議案提案権を手にしました。
現在初めて法律を提出することができます。


議会での立法活動は間もなく再開されます。
少なくとも選挙では信任を得た形の安倍首相は、原則として閣僚をすべて留任させると発表しました。
内閣のメンバーは正式には12月24日に開催される国会において、正式に承認されることになります。
しかしこのうち防衛大臣と農林水産大臣を含む数名の閣僚は、政治資金に関する疑惑を持たれており、民主党はこの点につき再び追及に移る可能性があります。



そして今なお低迷が続く日本経済を立て直すため、今年度の補正予算に加え、2015-16会計年度の予算を完成させなければなりません。


自民党は安倍首相が表明した、2度目の消費税の引き上げの延期について可決成立させる見通しです。


しかしその他、国民に評判の悪い仕事も残っています。
同盟国であるアメリカが攻撃を受けた場合、日本の自衛隊を援軍として派遣することを可能にする憲法第9条の解釈の変更を法律として成文化し、可決成立させなければなりません。


安倍首相にとっては、これからが正念場です。
アベノミクスの第3の矢である構造改革を進めるためには、終身雇用制度に守られた労働市場を流動化させること、そして日本の農業市場を独占している農協の改革に着手しなければなりません。
そのためには安倍首相の本来の政治的支持基盤が揺らぐ可能性がありますが、それでも公約通りの改革に進むのかどうか、その点が疑問視されています。



しかし安倍首相は選挙期間中、改革についてはほとんど言及せず、自民党内の改革推進派を落胆させました。


しかしこの2年間で3度選挙戦に勝利した以上、いまさら改革に着手しない、その言い訳はもう通用しません。


http://www.economist.com/news/21636467-shinzo-abe-wins-easily-weak-mandate-voters-romping-home?zid=306&ah=1b164dbd43b0cb27ba0d4c3b12a5e227


 

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コメント
 
01. 2014年12月23日 03:34:14 : KzvqvqZdMU
大衆動員、これこそファシズムや全体主義のやり方だ。
一人一人は、政治にそれなりの見識があるのか?
単純に主催者を信じているだけなのだ。
紅衛兵の小中学生らが毛主席を信じたのと同じ。

ファッシズム、全体主義の危険は、大衆動員が得意な左翼にこそ、その芽がある。


[32削除理由]:削除人:アラシ

02. 2014年12月23日 14:35:57 : Fx0MAc3H3s
01さん
何言ってんの(笑)

だから安倍が好き!ってか?



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