特に原発停止中の日本などにとっては大打撃だが

増産するサウジにとっては、有難い話だ

サウジが石油を輸入する日　日本勢、代替エネに商機
編集委員　松尾博文
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDZ180BR_U4A320C1000000/

さてサウジやカタールのオイタにより増産じゃなく、増長したイスラム復古派によるテロリズムはブーメランに等しい兆候を両国に見舞い始めている。
それはサウジに措いて顕著だが原油の増産云々よりサウジに措いてサウジ王家の基盤である国教のワハーヴ派はサラフィー主義の亜流であると指摘され続けてきたがサウジは頑なにワハーヴを押し立ててきた。
が、一連のアラブの春のイスラム回帰復古主義によりサラフィー主義の潮流が押し寄せて主に世俗国家の体制を飲み込むことにより、神の前に人々は平等であるという教えと異なったサラフィーと亜流のワハーヴの国で王家が存在する不可思議についてエジプトのムスリム同胞団のムルシーがサウジの体制を批判した。
痛いところを突かれたサウジの国王アブドゥッラーはこれを機にそれまで支援してきたムスリム同胞団と胴胞団寄りのカタールを攻撃するようになる。
エジプトでムバラクが倒れたあとムルシー政権と軍部によるクーデターの政変がドラスチックに引き起こされた原因にはサウジの怒りがあるといわれている。
しかしエジプトがサウジの思うようになったからといってサウジの不安は減ったわけではない。
苗床であるイラク、そしてシリアと武力で追い返されれば容易に国境を抜けて次の体勢を整えテロに勤しむ。
自分たちにさえ向かわなければ使い勝手の良い玩具の兵隊も、そうでなくなれば一瞬にして喉元カッ切りに来るテロリストになるわけだ。
油で浮いたあぶく銭で良い思いをしてきたオイルピッグどものオイタのせいで、アラブ人民の団結もイスラム共同体も歯の浮くような空念仏となり後に無残に転がった死体の山だけが築かれた。
今日もイラクで、シリアで。
オイタのツケは高くつく。支払うそのときが来たということだろう。

もうアメリカには地上軍を送る力は残っていない。アフガン・イラク戦争でアメリカは３兆ドルを超える借金が残っただけだから。