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世界は核兵器保有拡大へ(NEVADAブログ)
http://www.asyura2.com/14/warb13/msg/233.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 6 月 16 日 18:06:45: igsppGRN/E9PQ
 

世界は核兵器保有拡大へ
http://blog.livedoor.jp/nevada_report-investment/archives/4694014.html
2014年06月16日 NEVADAブログ


スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)は、今やインド・パキスタン・イスラエルが80〜120発の核兵器を保有し、北朝鮮は最大8発の核兵器を保有している可能性があると発表しています。

また、アメリカ・ロシア・中国は16,075発を保有しているとしており、今や世界は核兵器保有を拡大する時期に入ってきていると言えます。

この発表では、北朝鮮は、「まだ」核兵器を実践配備していないとしていますが、ロシアが技術を供与すれば、直ぐにでも大気圏内核実験を行い、実践配備させることが出来ると見られており、ロシアの胸三寸となっていると言われています。

今回、イラク情勢急変を受けて米空母がペルシャ湾に展開する事態になっており、極東が手薄になるこの機会を利用して、ロシアがどのような動きをするのか警戒しておくべきだと言えます。

トルコが西側にいるのか、ロシア側にいくのかで世界情勢は一変します。

今回のイラクの第2の都市である『モスル』で、トルコ領事館を襲撃し、トルコ総領事や特殊部隊要員等が誘拐されたとされており、事と次第によればトルコがイラクに軍事介入することもあり得、そうなれば世界の火薬庫と言われるバルカン半島が火の海になり兼ねません。
それはヨーロッパにとり悪夢のような状況であり、世界の火薬庫が爆発する事態になり兼ねないのです。


 

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コメント
 
01. 2014年6月16日 18:34:58 : AAsLc1lY6o
北朝鮮は6〜8発の核ミサイルを保有―韓国メディア
XINHUA.JP 6月16日(月)17時14分配信

中国のニュースサイト・中国新聞網は16日、「韓国メディア:研究報告が示す、北朝鮮は現在、6〜8発の核ミサイルを保有」と題した記事を掲載した。

16日付の韓国聯合ニュースがスウェーデンのストックホルム国際平和研究所の報告を引用して伝えたところによると、米ロなど8カ国の核保有国は核弾頭数の減少幅を縮小し、北朝鮮は現在、6〜8発の核ミサイルを保有しているという。

今年、世界の核保有国8カ国の核弾頭総数は1万6300発、昨年より930発(5.6%)減少した。減少幅は昨年よりわずかに縮小した。2011年は2万5300発、前年比2070発の減少だった。報告はこうしたデータから核保有国は核軍縮に積極的ではないとの見方を示している。

報告は北朝鮮の過去の核実験中に検出されたプルトニウム含有量から推算し、北朝鮮は現在、6〜8発の核弾頭を保有していると指摘した。核保有国8カ国のうち、米ロの核兵器の合計が全体の93%を占めている。米国は7300発、ロシアは8000発に上る。

(編集翻訳 小豆沢紀子)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140616-00000019-xinhua-cn


02. 2014年6月16日 18:48:51 : nJF6kGWndY

核兵器保有を拡大というより拡散だな

03. 2014年6月16日 22:02:30 : XAHqClFzZg
日本も1万発は欲しいな?。

04. 2014年6月17日 10:09:30 : eca2zYbEkM
>今回のイラクの第2の都市である『モスル』で、トルコ領事館を襲撃し、トルコ総領事や特殊部隊要員等が誘拐されたとされており、事と次第によればトルコがイラクに軍事介入することもあり得、そうなれば世界の火薬庫と言われるバルカン半島が火の海になり兼ねません。


この事件がISILの拡大を契機に彼らが起こしたのかどうか考えてみる必要もあるのではないか。
トルコといえばクルドである。
イラクのクルドといえばクルド民主党であり、トルコのクルド労働者党とは犬猿の仲だがシリア内戦でシリアのクルド人とトルコの推す自由シリア軍、イスラム過激派とが北部で交戦し、それにともないクルド民主党とクルド労働者党がシリアのクルドを助けるために手を結んだといわれている。
イラク北部はクルド人が多く住み、トルコは睨みを効かす一方でエルドアン首相はトルコ国内のクルド人との和解を促す政策を採ることで元々仲の良いイラクのクルド民主党ともにトルコ国内の内紛の種を摘み取ろうとしたが、自ら深く関与したアラブの春のシリアへのお節介でシリアのクルドの反発を買いそれがあいまって政治的思惑の異なったクルド諸党派の怒りと団結を生むこととなった。
シリアのクルドは反アサドだが、イスラム過激派を擁す反政府勢力と比べたらアサドのほうがずっとマシだとアサド体勢を容認している。
そういう背景があり考えるとクルド問題がモスルのトルコ大使館襲撃に反映されていることも考えられるのではないかと俺は思う。
なお、イラク北部のキルクーク大油田は国の管理からクルド人が勝手に占拠して管理してしまったことも併せて状況は重層的だといえよう。
トルコの動きに関してだが動くに動けずといったところだろう。


05. 2014年6月20日 08:30:11 : nJF6kGWndY

核兵器や原子力空母、原潜

何と言っても問題は日本の戦略として経済や政治的に割に合うかだな

http://diamond.jp/articles/print/54840 【第250回】 2014年6月20日 週刊ダイヤモンド編集部
空母、原潜、核兵器の保有は“割に合う”か―軍事評論家・岡部いさく氏に聞く
週刊ダイヤモンド6月21日号特集「自衛隊と軍事ビジネスの秘密」より特別公開
軍事といえども、経済合理性を抜きにしては成り立たない。逆に、戦略や兵器の特質を無視して、経済合理性だけから軍事を語るのも無意味だ。空母や原子力潜水艦、核兵器の保有は日本にとって“割に合う”のか。防衛装備の“選択と集中”を考える上で、重要なのは何か。武器輸出三原則の見直しは何をもたらすのか。軍事の専門家に聞いた。(聞き手/週刊ダイヤモンド編集部 河野拓郎)
──中国の軍事的脅威の増大などに対抗して、日本も空母や原子力潜水艦、あるいは核兵器を持つべきだという意見があります。これらは、日本の防衛戦略や、コストの面から見て、“割に合う”のでしょうか。
おかべ・いさく
1954年生まれ。学習院大学文学部フランス文学科卒業。航空雑誌「月刊エアワールド」編集者、艦艇雑誌「月刊シーパワー」編集者を経て、フリーの軍事評論家。有事の際はテレビの報道番組での解説などで活躍。豊富な知識に基づいた冷静な分析で定評がある。著書に『検証 日本着弾 「ミサイル防衛」とコブラボール』(扶桑社・共著)など。

 まず空母ですが、これはすごくお金が掛かります。米海軍の原子力空母で言うと、建造費だけで1500億円以上、それに載せる戦闘機が1機50億円として50機で2500億円、早期警戒機や電子戦機、ヘリコプターなどその他の搭載機を平均で25億円、30機積むとして750億円。計5000億円近くになります。米海軍によれば、1隻の運用経費も1年当たり平均200億円ぐらい掛かっている。
 米海軍の空母は、だいたい寿命50年の前提で、折り返しの25年ぐらいのときに核燃料交換およびオーバーホール工事をやるのですが、今、米国政府が財政の強制削減を行っているせいで、空母「ジョージ・ワシントン」の工事の予算が出せないという状況になりかけました。結局議会が予算をつけてくれて、「ジョージ・ワシントン」はオーバーホール工事と、今後25年の寿命が確保されましたけれども。つまり米国ですら、空母の維持というのは財政的に苦しい。
 日本の場合、米海軍の空母ほど大きなものは必要ないでしょうが、ざっくり半分としても、1隻で3000億、年間の運用費が50億円とか100億円になるわけです。
 さらに、乗組員が空母1隻で飛行部隊も含め1000人〜1500人とすると、海上自衛隊に今それだけの人数を確保できるかという問題があります。
 しかも、空母は1隻では役に立たない。整備や訓練のローテーションのため、常に動ける状態にするには、最低3隻必要になります。英海軍などは2隻で我慢していますが、これは状況によっては作戦に出せる空母がない状態になることを覚悟の上です。
──それくらいお金が掛かるものだ、と。
 そうです。では日本は、その空母で何をするのか。米国のように、世界中の海に出て、いざとなれば地域紛争に介入し、内陸国のアフガニスタンにまで飛行機で爆弾を落としに行く、というような作戦を考えるのならば、空母は必要でしょう。
 日本がそういうことをするのかと言えば、おそらくしない。日本の場合は、例えばシーレーン防衛にしても、離島防衛にしても、海上自衛隊の船や陸上自衛隊の部隊を運ぶ輸送艦を空から守る、あるいは、近づこうとする外国の艦隊を牽制する、追い払うということですよね。
 そうすると、本土から遠く離れるわけではない。航空自衛隊の戦闘機でできない仕事ではない。
母港・横須賀寄港時の米海軍原子力空母ジョージ・ワシントン。艦載機等も含め建造だけで5000億円近く、運用経費は年平均約200億円
 もちろん、航空自衛隊には日本の防空という大きな仕事がありますから、そういった海上自衛隊の船や部隊への支援にどれだけの力を割けるのか、という問題はあります。
 しかし、それを考えても、それだけのお金を掛けてまで、空母を持つメリットはあまりない。それよりは、航空自衛隊と海上自衛隊の連携の緊密化や、共同作戦の訓練の充実を図る方が、得策ではないでしょうか。
──離島防衛でも、空母があれば近くに戦力を持って行けるので有利だ、という意見もあります。
 確かにそれはそうですが、日本の離島の場合、航空自衛隊の戦闘機の作戦範囲にほとんど収まります。
 しかも、空母はそれ1隻で済む話ではなくて、空母を守る護衛艦も必要になる。今の戦力の中からさらに空母を守るための船を割かなければならないとすると、護衛艦部隊が手薄になります。対潜作戦にしても、防空能力にしても、今の護衛艦の部隊のバランスはよくとれていますから、これを削ってまで空母を持つというのは、海上自衛隊の部隊編成や運用の点からも痛手になると思います。
 つまり空母は、お金の面でも、人員的にも戦力的にも、コストがものすごく掛かるのですが、今の日本の状況から考えて、そこまでして必要かというと、疑問ですね。
──原潜はどうでしょうか。
 まず、原子力潜水艦の方が通常型の潜水艦より建造単価も高いですし、大型になりますので、それなりに乗員の数もいります。
 何より、日本には船舶用の原子炉の技術がない。じゃあ米国が売ってくれるのか、という大きな問題があります。米国が潜水艦用の原子炉技術を提供したのは、英国の最初の原潜のときに一度あるだけで、基本として門外不出です。
 原潜の強みというのは、長期間潜ったままで行動できること、水中で高速が出せることにあります。
 米海軍の場合は、何しろ本土からはるばるペルシャ湾まで原潜を派遣しなければならない。また空母部隊の海中の露払いとして潜水艦を運用していますので、高速を出す能力が求められる。空母が30ノットで走ることがありますから。
 しかし日本の潜水艦は、本土の周辺海域で行動するわけですから、それほど決定的に原子力のメリットが大きいわけでもない。
 また、一般的に通常型潜水艦の方が、静かであるとされます。通常型潜水艦は、水中では電池で動くのでモーターの音だけですが、原潜は原子炉の冷却水を循環させるポンプなどを回さなければなりませんし、発電のために原子炉の蒸気でタービンを回さなければならないので、それらの歯車や機械からどうしても音が出る。
 しかも今、AIP(Air Independent Propulsion:非大気依存推進)という、空気を使わずに補助的なエンジンを動かして、艦内の空気の浄化や電池の充電をする技術ができて、通常型潜水艦でも浮上せずに行動できる期間がかなり長くなった(※海上自衛隊でも「そうりゅう型」潜水艦に搭載)。
 日本の場合、コストも含めて、原子力潜水艦のメリットはますます小さくなっています。
──すると原潜もやはり、割に合わない。
 あればあったで使い方を考えるでしょうが、高いコストを掛けてまで導入する必要があるのか、ということですね。しかもそのコストの中には、米国との関係や、周辺国との関係も含まれる。
必要度が高いカナダやオーストラリアでも原子力潜水艦の保有には二の足を踏む。写真は米海軍のヴァージニア級攻撃型原潜
 以前、海上自衛隊の潜水艦に乗り組んでいる人に、聞いてみたことがあります。「原潜ってうらやましいと思いますか」と。「いや、別にうらやましくない」と即答されました。海上自衛隊は60年近く潜水艦を運用してきた実績があるので、通常型潜水艦の運用には自信を持っているでしょうし、そのメリットを十分に生かせば原潜は必要ないと思っているのではないでしょうか。
 氷が張った北極海で運用しなければならないカナダ海軍や、インド洋や東南アジアに海軍力を展開することもあり得るオーストラリアも、原潜の導入を検討したことがありますが、やはりコストなどの面で断念しています。日本よりも原潜のメリットがあって、米国ともかなり緊密な同盟国であるカナダやオーストラリアでも、踏み切れない部分がある。
核兵器の保有は運搬手段だけで大変なコスト
現有戦力の効率的活用が有効
──北朝鮮や中国に対する抑止力として、核兵器を持つべきだという意見も一部にあります。これはまず国際関係上、許されるのかという問題がありますが、それは置いておくとして、技術的、コスト的に見て可能なのでしょうか。
 そもそも、世界で侮りを受けないためにも日本が核武装するべきだ、という考え方では、北朝鮮やイランと同じですよね(笑)。日本のようなまともな国が取るべき政策ではないと思うのですが。
 それはともかく、核武装を言うのは簡単ですけれども、そのための技術的、現実的なハードルの数と高さを考えると、とんでもないものがあります。
ミニットマンIII型ICBM(大陸間弾道ミサイル)のテスト発射の模様。日本のH-IIなど衛星打ち上げ用の液体燃料ロケットとは違い、固体燃料を使用する
 例えば、運搬手段をどうするのか。
“日本にはH-IIロケットなどで、弾道ミサイルの技術の基礎はある”と言われたりしますが、H-IIロケットのような衛星打ち上げ用の液体燃料ロケットはすぐに核ミサイルに使えるわけではありませんし、そもそも核ミサイルには向いていません。組み立てて、燃料注入してと、発射台で長時間準備しなければなりませんので、たちまち探知されてしまいます。北朝鮮のテポドン2号がそうでしたが。
 1950〜60年代には米国やソ連も液体燃料ロケットを使っていましたが、今はとても大陸間弾道ミサイルの代わりにはなりません。
──今の日本の技術では、弾道ミサイルはなし、と。
 では爆撃機か? 日本に爆撃機なんてない。F-2戦闘機に核爆弾を積んで行くとしても、1機だけ飛ばすわけにはいきません。それを援護する戦闘機や、電子戦機、空中給油機の支援といった、結構な戦力が必要になります。そういった部隊を、防空に特化した航空自衛隊の戦力の中から割いて編成するというのは、それはそれで大変なコストです。しかも途中で撃墜される可能性があります。
 それなら巡航ミサイルに核弾頭を付ければいい、という意見もありますが、その巡航ミサイルはどこにあるのか。一から開発するのか。巡航ミサイルでは、目標を定めて、飛行コースなどを教え込ませなければなりませんが、そのための情報収集能力はどこにあるのか、そういうデータを日本は持っているのか。
──問題山積みですね。
米海軍オハイオ級原潜のミサイルハッチ。建造・運用には水中発射ならではの高度な技術を要する
 ではもう一つ、水中発射弾道ミサイル付きの、いわゆる戦略ミサイル原潜はどうか。これは先述の原潜の問題がそっくりそのまま表れる上に、水中発射弾道ミサイルという難物をどうするのかという問題もあります。
 水中発射弾道ミサイルはだいたい固体燃料で、日本は固体燃料ロケットの基礎的な技術は高いのですが、実戦的なミサイルとなるとまた別ですし、それを水中から発射するというのはさらに技術的に困難になります。
 日本がプルトニウムを持っているとしても、それを核爆弾に仕立て、さらにミサイルに入るように小さくして、発射の加速や、大気圏突入時の熱や振動などを超えて、ちゃんと目標の所で爆発する、という信頼性のある弾頭を作れるのか。そのためのテストは、いつ、どこで、どうやるのか。
 そもそも、日本が独自の核報復能力、独自の核戦略を持つなどということになったら、米国がどう出るのか。日米関係の根本を揺るがしてまで、やらなければならないことなのか。
 それより、米国を日本の防衛コミットメントにがっちり抱き込んで、核の傘を外させないように努力することの方が、有効だし、コストも安いのではないでしょうか。
 つまらない結論かもしれませんが、今ある限られた戦力を、いかに効率的に使えるようにするかを考えた方が、有益だということです。
自衛隊は戦車、戦闘機の購入より
情報能力を高めていくべき
──財政上の制約が厳然としてある以上、今後は防衛のための装備調達でも、“選択と集中”が必要だと言われます。重視すべきなのは何でしょうか。
 新しい戦車を作るとか、新しい戦闘機を買う、といったハードウェアの問題よりも、これから大事になってくるのは情報能力だと思います。
 情報能力というのは、単に情報を収集するだけではなく、その情報をどれだけうまく使うか、知りたい人が知りたい情報を知りたい時に、いかに得られるようにするかという、ネットワークの問題です。その能力を高めることが必要です。その点では、特に米国が非常に進んでいます。
──日本でもそれなりに進めてはいると思いますが、課題があるということでしょうか。
 そうです。これは特に、イージス艦に絡む話になります。
 米海軍は今、「CEC」(Cooperative Engagement Capability:共同交戦能力)という、新しい戦い方のシステムの導入を進めています。これはイージス艦同士を連携させて、各イージス艦や早期警戒機のレーダーが捉えた目標の精密なデータを、そのまま他のイージス艦、あるいは空母などの他の船に伝えることができるというものです。
 つまり、遠く離れた所のイージス艦が捉えた目標を、別のイージス艦のミサイルで攻撃できる。今までは、探知することはできても、本当にミサイルの誘導や照準に使えるような精密なデータを共有するまでには至らなかった。

 それが、“敵のミサイルが飛んできた、そのうちX発はこっちが落とせるけれども、そっちにY発飛んで行くから、戦う準備のできている船で撃ってくれ“、ということができるわけです。しかも、イージスシステムでは自動的に連携が取れる。
 それとはまた少し違う、「NIFC-CA」(Naval Integrated Fire Control-Counter Air:海軍統合火器管制防空)というシステムも今作ろうとしている。これもやはり精密なデータリンクでもって、早期警戒機が捉えた目標でも、軍艦が捉えた目標でも、情報を全部共有して、撃てるヤツが撃つ、というやり方です。
 そこで、もし米海軍との連携や共同作戦を本当に考えるとすると、いずれ海上自衛隊にもそういった能力を求められるようになる可能性があります。
 では、米国が捉えた目標で、日本がミサイルを撃っていいのか?
 集団的自衛権の問題というのは、実はここでも絡んでいるんです。政治的、外交的な問題とともに、もはやそういう技術的な課題となっている。
 それも含めて、自衛隊は情報能力を高めていく必要がある。
──単純にシステムをつくればよい、というものではないのですね。
 陸海空の連携というのも、互いが持ってる情報を、どうやって共有するか、ということで、言うほど簡単ではありません。例えば、海上自衛隊の情報を逐一、統合司令部まで上げて、航空自衛隊や陸上自衛隊の部隊に下ろすのか、それとももう現場は現場で1つの情報を共有して、全部隊が同じピクチャーを見て、現場判断で動くのか。情報能力とともに情報の扱い方、戦略の問題も絡んできます。
 米国ではすでにそちらの方向に進みつつあり、F-35戦闘機の目標捜索用のセンサーなども、地上部隊と連携が取れるシステムになっています。
F-35戦闘機の導入をめぐり
日本が破格の扱いを受けた訳
──日本でもF-35を導入することになったわけですが、これはどのような意味を持ちますか。
日本も“破格の待遇”で生産に参画するF-35ライトニングII
 F-35は、日本の情報能力を高める突破口になり得ます。
 実は、この戦闘機の最大の肝は、情報能力なんです。ステルス性能が注目されていますけれども、それは一つの技術的トレンドであって、本当に革新的なのは情報能力です。
 F-35自体の、レーダーや赤外線センサーなどの情報能力もすごいのですが、それを他の戦闘機や地上部隊、船と共有できるというところが、大変なことなのです。
 ですから、航空自衛隊がF-35を導入する以上、その能力を生かすには、やはり先ほど言ったような、海上自衛隊や陸上自衛隊との情報の連携が必要になってくる。米軍との連携、共同作戦能力ということを考えても重要ですね。
──F-35に関しては、日本にも組み立て・整備基地が置かれることになったという点でも、意味が大きいと言われています。
「FACO」(Final Assembly and Check Out)ですね。そもそもF-35というのは、米軍の計画ではあったのですが、国際共同開発でいろんな国に“一口乗りませんか、開発費を出してくれたら、場合によっては生産分担とか、いろいろ優遇しますよ”という進め方をしたんですね。それに日本は後から乗ってきて、開発費を最初に負担したわけでもないのに、他には米国とイタリアにしか置かれない組み立てラインまでもらえたという、破格の扱いを受けたわけです。
──破格の扱いの理由は何でしょうか。
 いくつかありますが、一つはやはり、米国が日本を同盟国として重視している、F-35の生産などをある程度任せてもいいというほど信頼しているということでしょう。
 もう一つには、日本のメーカーの技術力。F-35の生産では、各国で作られて送られてきたコンポーネントを組み立てるわけですが、それを1つのメーカーだけではなく複線化したい、というのもあります。その場合には、納期やクオリティの点で、非常に高い精度が求められる。それができるメーカーとして、やはり日本に期待しているという部分もあるのでしょう。
──今のところ、参画が決まっているのは三菱重工業、三菱電機、IHIの3社ということですが、さらに広がる可能性はありますか。
 それらのサブパートナーのような形で、いろんなところが参画する可能性はありますね。F-35は相変わらず非常に秘密が多くて、どこでどんなものが、どう使われているのかよく分からないのですが。
──部品そのものを、日本で作る部分もあるのですか。
 もちろん日本で作る部品もあります。主開発メーカーのロッキード・マーチン社は、日本の生産分担が40%ぐらいになるであろう、といったことを言っていましたが。ある程度の部品は日本でも作り、他の部品は外国で作ったものを運んで来て日本で最終組み立てする、という形になる。
武器輸出三原則の見直しで
注目される日本の主な装備品
──このF-35の生産への参画に際して、2013年3月にこれが武器輸出三原則の例外になるという内閣官房長官談話が示されました。その後、今年4月に三原則の全面的な見直しで事実上の輸出解禁に至ったわけですが、これは日本の防衛産業にとってどのような意味を持つと思われますか。
 武器輸出と言ったところで、ではいろんな国が、日本製の直接の兵器を期待しているかと言うと、多分それは期待していない。実際、この市場は外国の、実績のあるメーカーが強いですし、そこに、生産量が少ない、実績もない、日本のメーカーが参画するというのはすごく難しい。
 よく外国の武器メーカーは、「combat proven」ということを宣伝文句で言います。「実戦で証明された」ということです。これは、裏を返せば死の商人だから言えることなのですが(笑)、実は客にとっては非常に大事なキャッチフレーズなのです。その点、日本の武器はcombat provenではない。
 ですから、日本の防衛産業が世界のマーケットで目指すべきなのは、技術協力の分野ですね。
世界から熱い視線を浴びる日本の潜水艦技術。写真はそうりゅう型潜水艦 Photo:JMSDF
 情報システムや、インテグレーション(個々の技術や部品を一つの兵器システムとしてまとめ上げること)は、例えば米国のノースロップ・グラマンやレイセオン、フランスのタレス、イギリス系多国籍のBAEシステムズなどに比べると、日本のメーカーはまだ弱いかもしれません。
 それ以外の分野で一番注目されるのは、おそらく日本の潜水艦の技術ではないでしょうか。日本は60年くらい国産潜水艦を作ってきて、特に1970年代以降は、通常動力型の潜水艦の分野では世界でも最高クラスと言われてきていますし、実際、どうやらそうらしい。
──実際、すでにオーストラリア政府と協議が進んでいます。潜水艦丸ごと輸出、というのは難しそうですが、要素技術ごとの共同開発、技術協力という形になるのでしょうか。
 そうですね。あるいは共同設計とか。日本には潜水艦を丸ごと1隻作った経験がたくさんありますから、それこそ、武器システムの取りまとめもやらせてもらえるかもしれません。
──オーストラリア以外では可能性はありますか。
 1980年代から90年代にかけて、東南アジアで“潜水艦ブーム”がありました。マレーシアやシンガポール、インドネシアが、それぞれ潜水艦を保有するようになった。そのときは、ドイツ製やスウェーデン製の潜水艦が輸出されたのですが、いずれあと10年、20年するとその後継の話が出てきます。
 しかも、スウェーデンやドイツのものは、1500トン以下ぐらいの、割と小型の潜水艦なんですね。東南アジアの国々の作戦海域を考えるとそれほど大きな潜水艦は必要ないのかもしれませんが、もしもっと大きな、2000トン、3000トン近い潜水艦が欲しい、となった場合、優秀な潜水艦を作っている国は、日本とロシアぐらいしかない。
 ロシアの方は、1980年代にできた「キロ型」という潜水艦があり、これは優秀だったのですが、次の「サンクトペテルブルク型」というのはあまり成功したと言われていない。そうなると当然、日本の潜水艦技術に対する期待は大きくなるのではないでしょうか。アルゼンチンなども、そろそろ後継が必要ですね。
──飛行艇のUS-2も、インドとの協議が進んでいます。
世界で唯一、外洋での離着水が可能な救難飛行艇US-2。製造は新明和工業 Photo:JMSDF
 飛行艇も、作っているのは日本とロシアぐらいしかない。日本はそういう意味では、防衛産業でニッチな技術を持っているというのはありますね。
 あとは日本には、液晶ディスプレイとか、赤外線センサーとか、光学系とか、いろんな強みがある。今後、輸出が許可される条件などの問題がクリアになれば、外国の方からも、そういった分野で協力してほしいという働きかけが、結構あると思います。
──国際共同開発となれば、日本のメーカーが学ぶ面もありそうです。
 その辺りは駆け引きですね。良いところだけ向こうに取られて、こちらは何も学ばせてもらえなかった、といったこともあり得る。そこをうまくやれるかどうか。
 今まで日本の防衛産業というのは、ある意味で特殊な環境で育ってきましたから、これからいろいろな挑戦になると思います。
 しかし、やはりどうしても、外国と分かち合わなければならない部分はある。
 F-35の採用のときの議論でも、“組み立てしかやらせてもらえない、ライセンス生産ではないから、技術を学ぶ機会がなくなる”などと言われていましたが、今後、例えばF-35の次の戦闘機開発を考えた場合に、では日本はそういったライセンス生産などで学んだ技術でもって独りでできるのか、という問題があります。たとえ技術的にできたとしても、経済的に引き合うのか。
 実際、米国ですら、F-35でこれだけの国を巻き込まなければならなかったわけですから。日本が戦闘機を調達する場合、最大でもF-15の例で200機ぐらいの数しかない。それだけの数しか作らないのに、日本一国で全部開発しなければならないとなると、とんでもない話になる。
 そうすると勢い、他の国との共同開発になる。意地を張って独自技術の開発だけに突き進むよりも、そろそろそういう共同開発、技術協力の練習をしておいた方が、長期的にはいいのかもしれません。
──新しい兵器の調達が減っていることで、中小の下請け企業の撤退などが増え、技術基盤が喪失することを、防衛省や防衛産業界は危惧しています。
米ロッキード社製P-3Cの後継機として開発された純国産のP-1哨戒機。製造は川崎重工業 Photo:JMSDF
 理論的な技術はともかくとして、現場の技術が途絶えてしまうというのは、やはり痛い。そこで雇用を確保して、技術者の次の世代を育てていくということが必要なわけですが、実はそれはどこの国でも同じ悩みだと思います。米国も、大きな新軍用機開発計画というとF-35しかなく、ボーイング社のF/A-18の生産もそろそろ終わりが見えてきているという危機感がある。英国があれだけユーロファイターの輸出に必死だったのも、それがある。
 かと言って、いきなり新規開発というわけにもいきませんし、そこはジレンマですね。日本も、P-1哨戒機やC-2輸送機の開発生産はありますが、数は少ないですし、戦闘機の技術はやはり輸送機や哨戒機と違いますから。難しいところです。
「週刊ダイヤモンド」6月21日号の特集「自衛隊と軍事ビジネスの秘密」より、特集記事の拡大版を特別公開しました
 ともあれ、日本の防衛装備の調達などに関して、これまであまり国民の前でされてこなかったコストの問題が議論されるようになったというのは、良いことです。
 いわゆる55年体制のときは「(自衛隊が)良いか、悪いか」という議論だけで、コストをどうするのか、装備はこれでいいのか、といった具体論がほとんどされてこなかった。これからはそういう議論がされるようになるでしょうし、ならなければいけない。
 それは、短期的には防衛省や防衛産業にとって“昔と違って面倒だ”ということなのかもしれませんが、長期的に考えれば、その方がよほど、建設的な方向になると思います。


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