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イスラーム国の天下布武
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投稿者 ブッダゴーサ 日時 2014 年 8 月 21 日 15:34:32: Om0nlx45/LbfI
 

黄金の日日
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イスラーム国の天下布武
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サラフィー主義のジハード武装集団のダーイシュ(ISIS/ISIL)は、2014年6月29日、カリフの称号を復活させて、イスラーム国家の樹立を宣言しました。
彼らが支配する地域は、人類の文明の発祥地である肥沃な三日月地帯です。
ここで農耕、宗教、言語、貨幣経済が生まれました。そのため多くの民族のるつぼになっています。
それが争いのもとでした。頻発する小さな戦を無くすには巨大な権力が必要です。その巨大な権力は必然的に暴力を伴います。
日本の戦国乱世を終わらしたのは織田信長でした。彼は、戦のない太平の世をつくるという大義のもとに残虐非道の限りを尽くしました。日本の歴史上、直接的にもっとも多くの日本人を殺した日本人は織田信長です。
戦のない世の中をつくるという大義は立派ですが、それで犠牲になった人々は悲惨です。ただ功利主義的な結果だけをみれば、最大多数の最大幸福という結果を出したことも否定できないでしょう。
秀吉や家康が信長の仕事を受け継ぎましたが、一番難しいのはスタートダッシュです。そこではスピードが大切です、この仕事は信長以外では不可能だったでしょう。秀吉や家康には信長ほどの残虐性や恐ろしさ(カリスマ性)がなかったからです。
ダーイシュには、民族、宗派の対立があって紛争が絶えない中東をまとめるだけの残虐性とカリスマ性があります。
彼らの残虐性はイラク日本人青年殺害事件で日本人の青年の首を切ったのをインターネット配信したことからも伺えます。
最近では、日本人のミリタリーオタの傭兵もどきが捕虜になったことでにわかに注目を集めています。
彼らの兵士の多くは世界中から集まった傭兵です。戦争がしたくてしたくたまらない血気盛んな連中です。信長軍が、中世時代を代表する武田軍のような土着の農民ではなく、傭兵の職業軍人をベースにしているのと同じです。
そしてダーイシュはジハードの聖戦士です。彼らは自分の死を恐れません。そのため他人を殺すのに躊躇がありません。
太平洋戦争のとき、日本軍は、士官は無能だが兵は優秀だったとよくいわれていますが、実際はアメリカ軍の兵士に白兵戦でボロボロにやられました。体格差が大人や子供ぐらいの差があるから仕方ありません。個々人では勇気のある兵隊ももちろんいたのでしょうが、総じて臆病で腰が引けているのが日本兵だったようです。そのアメリカ軍も陸軍は伝統的に弱いとされています。アメリカ地上軍よりもイラク兵のほうが強いでしょう。
しかし、そのイラク兵も死を恐れないダーイシュの兵隊には勝てません。
戦争は人口の多い国が勝ちます。一方の国の人口が増えて、隣接する一方の国の人口格差が開いていくと、その脅威に恐怖心に煽られて側が保守化して相手を刺激して戦争になるといったことが多いようです。ドイツとフランスの長い戦いの歴史がそうでした。
武器の技術の進化で兵数の少なさはカバーできるようになってきていますが、核や化学兵器などの大量破壊兵器を除けば、海上封鎖や空爆だけで相手を倒すことはできません。最終的には地上軍を投入して占領しないといけません。アメリカはベトナムやイラクで結局、空爆で満足な効果を上げることができませんでした。空爆が効果を発したのは大戦のときの低空からの都市の無差別爆撃だけです。
装甲車などの軍用車は目立つので艦載機で攻撃できますが、彼らがふつうのトラックで移動するようになったら、キリがありません。何万もの人を艦載機の高価なミサイルでひとつずつしらみ潰しにしていくのは不可能でしょう。
オバマはイラクからの地上軍撤退を公約に当選しているのでオバマが大統領の間、アメリカは地上軍を投入できないでしょう。それだけの予算もありませんし、もし投入すれば株価とドルが暴落してアメリカ経済が終わります。湾岸戦争のときのようにすぐ株価が持ち直すようなことはないと思います。
アメリカとしては、地上軍を投入できないので、イラクのシーア派政権、クルドのペシュメルガ、自由シリア軍に武器を渡して代わりに戦ってもらうしかありません。しかし、彼らは最新のアメリカの兵器を装備しても死を恐れないダーイシュに比べると戦闘力が落ちます。そして、ダーイシュはまだまだ動員が可能です。
ダーイシュは過去一ヶ月に新たに6000人の戦闘員が加わったそうです。アメリカ空爆はいい宣伝になりました。
ダーイシュ戦闘員の数は現在5万人に達し、うち2万人以上が外国人だそうです。
戦争好きな血気さかんな傭兵とジハードの聖戦士だけではありません。アメリカとイスラエルは世界中で多くの市民を殺しています。その身内の怒りは簡単には消えず受け継がれていきます。怒りのカスケードがダーイシュの戦闘員を補充しづけることになります。アメリカの経済制裁で経済が疲弊して仕事のない国の若者もダーイシュに多く参加すると思います。
アメリカやイスラエルのユダヤ資本家は、ユダヤ対イスラムの対立に目をむけさせたくないので、イスラム同士の、宗派(スンニ派とシーア派)、民族(アラブ、ペルシア、クルド、トルコ)の対立を煽ります。
しかし、実際、宗派や民族を超えたイスラームというつながりは民族や国境や文化を超えた強さあります。神アラーの使徒である預言者ムハンマド(マホメット)の代理人であるカリフの称号はまさに日本における征夷大将軍の称号といえます。イスラーム国はこの称号を復活させて、イスラーム帝国、オスマン・トルコに続く第三帝国を築こうとしています。それは民族や宗派を超えたイスラームという文明(ハンチントンの定義の文明)によってつながった国家です。彼らはオスマン・トルコ崩壊後に西洋社会が一方的に決めたサイクス・ピコ協定による今の国境線を否定しています。
西側諸国への怒りとイスラムの団結をエネルギーとして、非人道的な残虐性と暴力を手段とするダーイシュはアメリカ、イスラエル、欧州だけでなく、ロシア、インド、中国にとっても脅威です。同じイスラムでもイラン、トルコの政権も同じでしょう。そして、マリキが退陣してイラクで一定の結果をだしたあとの、つぎのターゲットは間違いなくヨルダン、サウジでしょう。そうなるとアメリカは否が応でも地上軍を送らないといけなくなるでしょう。湾岸諸国の独裁王朝は人口が少ないがゆえに油田を独占して巨額な富を得ていますが、人口の少ない国なので他国からの地上侵攻に無力です。そのためにアメリカにアラブを売って守ってもらっているのです。この王朝が倒されれば、アメリカは中東から閉めだされます。そうなればイスラエルも終わりです。
イスラエルもアラブとの戦いに最終的には持久戦で勝てないでしょう。
人類は長い歴史、その能力に応じた分業による専業化、そしてその労働の対価を貨幣を用いて市場で交換することで文明を発達させてきました。最初の分業は男性と女性の分業でした。その分業を否定したのは人類の何万年の歴史でつい最近のことでまだ100年もたっていません。
家電の発明で主婦の家事労働負担が減ったことに目を付けたユダヤ資本家が女性の余剰労働力を使おうとしたことがはじまりでした。
男女の分業を悪と断定した社会で自己実現の自由で幸せになった女性も多かったと思いますが、出生率が下がりました。一方、分業を守り続けるイスラム圏では子供の出生率は高いままです。功利主義的に子供を生むことの幸せの総量と自由を得た女性の幸福の総量を簡単に比べることはできませんから、どっちが正しいとはいいきれません。その意味で女性の権利は当たり前の前提で、それを他国に一方的に押し付けようとする西側諸国の今のあり方は問題だと思います。
イスラエルの人口は800万しかいません。
イスラエルも長期的に出生率は低下傾向にあります。世界中で反ユダヤ主義が拡大しているので移民は一時的に増加するでしょう。しかし、ロケット弾がいつ着弾してもおかしくなくない今の不安な状況下では今後は移民も減少していくでしょう。
北朝鮮の地上軍侵攻に怯える韓国や人口の少ないスイスなどと同じようにイスラエルも徴兵制がひかれていますが、いずれ、人口が増え続ける周囲のアラブ諸国との人口格差の拡大でミリタリーバランスが崩れていきます。
イスラエルの800万の人口に対して、パレスチナの総人口は1160万人です。そのうち、西岸地区は280万、ガザは180万人です。この人口はどんどん増加しています。
そのうち武器の性能だけではこの人口の差が埋められなくなります。
アイアン・ドームのミサイルは1発5000万ドルであり、ハマース側のロケット弾は8万ドルだそうです。命中率は5%という話から90%という話もありますが、実際はよくてせいぜい20%〜30%ぐらいでしょうか。安価なロケットを一発おとすために相当なお金を使うことになります。ハマースは更に安価な偽物のデコイのロケットを飛ばして相手に迎撃させてミサイルを無駄打ちさせることもできます。ハマースはイスラエルがアイアンドームのミサイルを打ち尽くすまで持久戦に持ち込むつもりでしょう。ここまで殺されれば、簡単に停戦に応じることはなく、最後まで戦うはずです。飽和作戦になれば最終的にテルアビブに被害が出始めます。イスラエルは都市集中型国家なので、ひとたび防空網を突破されれば、上からの攻撃に弱いといえます。最終的にテルアビブが火の海になるまで戦いが続く可能性があります。
戦費と空港閉鎖などで、イスラエル経済は疲弊して第二四半期のGDP成長率は大幅にダウンしています。
このため、アメリカ政府はイスラエルに対し、追加援助していますが、アメリカのほうもお金がありません。国内1%のユダヤ人のためになんでそこまでやる必要があるとメディア・コントロールを受けていたアメリカ国民もそれにそろそろ反感を持ち始めています。
国内ではユダヤ人よりは圧倒的多数派の黒人が過去なんども暴動を起こしてきましたが、今もファーガソンで暴動がおきて州兵が投入されるなど内乱状態です。
この規模は今後さらに拡大していくことが懸念されます。  

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コメント
 
01. 2014年8月21日 18:07:03 : Fz9HdhePO6
ISISは現代版 織田信長という考え方は面白い。

アメリカやイスラエルを荒療治で追い出し 消滅させた後に
どんな豊臣秀吉や徳川家康が登場するのかも興味深いです。


02. 2014年8月22日 12:27:03 : GYHWDpOZ6Y
イスラム国の逆襲、当面相手はイスラエル、米国グロ−バリストの戦争屋。


03. 2014年8月23日 09:45:16 : TBfwIicBME
サラフィージハードのイスラム国を織田信長に見立てるのは面白いが、それがイスラムという枠内にある限り、天下布武は空念仏に終わるだろう。
それからイスラム国の転化は所詮付け焼刃でしかなく、権力の空白を一時期占める程度の不満吸収装置の役割しかない。
その役割が終われば他の中東諸国の内乱を誘発させるべく仕掛けた欧米イスラエルのあつらえた戦乱に食いつくおっちょこちょいで逝かれた頭のイスラムテロリストを演じるだけである。
アラブの革命をイスラムに求める限り、永遠にまとまらない。
その隙を欧米大国の利権の駒使いに使われることで消費させられ、最後はテロリスト扱いで頭から爆弾を落とされ命尽きるだけだ。
イスラム国や他集団が自業自得で死んでいくのは仕方ないにせよ、無辜のアラブの人々が巻き添えを食って死んでいくのは耐え難い。
アラブに必要なのは織田信長などではない。
原理的傾向に傾く人物(集団)はこの地域では死と破壊を呼びこむだけだ。


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