このデモに比べれば、ウクライナで死んだロシア兵の葬儀をロシア軍が行なったということのほうがはるかにニュースバリューが高いと思うが、一部の独立系メディアだけが報道し、他のすべてのロシア国営メディアが無視したことは、ロシアにおけるメディア統制を裏付けるものであることに違いはない。

「ロシアの声」はリア・ノーボスチとロシア・セヴォードニャに統合された外国向け放送の日本語版であって、英語のサイトでは報道されている。
http://en.ria.ru/photolents/20140922/193161642/Peace-March-in-Moscow.html

あと、イズヴェスチヤは当然のこと、
http://izvestia.ru/news/577006

ガチガチの体制派のイタル-タスでも
http://itar-tass.com/politika/1457808

プラウダによれば、９月はじめに計画されていたようだ。
http://www.pravda.ru/politics/parties/other/05-09-2014/1224946-marshmira-0/

まあ、ダイナモ氏は「扱いが小さい」と文句を言うのでしょうがね。
ちゃんと調べてから、発言されてはいかがですか？

ありがとうございます。なるほど、マレーシア航空機のときもいろいろ疑問をぶつけたのですが、最後のこちらの指摘に対しては彼からは返答なしでしたね。

誰かもおっしゃっていましたが、反露的でさえあれば真実だというのが彼のお約束なのでしょう。
しかし、彼のような人間がずらりと並んでいるのが西側マスコミと日本のマスコミなのですね。

ところで、マレーシア航空機の件は全くおっしゃる通りでしょうね。

だが、多数派民族（支配的民族）であるウクライナ民族の指導者はウクライナ
を、一つの「主権国家」＝「国民国家」にしたかったならば、ロシア民族への
憎悪を抑制して、両民族の和解＝融和を図らなければならなかった。

そして、同じ一つの「主権国家」の国民として、何らかの両民族が共に支持
できる＜自由＞などの政治的理念や、共通の偉人、共に受け入れられる何らか
の「ファンタジー」（日本の場合は、天皇制イデオロギー）を形成することで、
両民族が同じ一つの「主権国家」の国民という意識を育てて、ロシア民族の
ウクライナへの帰属意識を深めるようにしなければならなかった。

●ところが、ウクライナの政治家たちは、国有財産の強奪合戦ばかりして、
国民の融和を図らないどころか、第三代大統領のユシチェンコでさえ、
ウクライナ民族に対する意図的飢餓とされる「ホロドモール説」を支持する
など、ロシア民族は絶対に支持できないことを主張し、真逆のことをしてきた
ので、むしろ、今回のような分裂ー内戦を煽ってきたのである。

要するに、ウクライナ民族には、支配的民族としての能力・度量が無かった
ので、ウクライナは日本のような「国民国家」になることに失敗し、アフガン
やレバノンのような「モザイク国家」のままで、むしろ、対立を深めてきた。

（日本の場合の侍・武士のような「ウクライナ・コサック」を、共通の
祖先・シンボルとする動きもあったが、彼らはロシア正教の守護者であり、
独立後、ロシア正教はモスクワ系とキエフ系に分裂したこともあり失敗）

●だから、あのマイダンでの謀略的な銃撃戦は、内戦を開始する号砲となって
しまったのであり、その後の親ロシア派の蜂起とかの様々な事態は、ほぼ
「必然的過程」である。

マイダンでデモを開始した親ＥＵのリベラル派も、ウクライナはアフガンや
レバノンのような内戦が起きやすい「モザイク国家」であることが、十分に
理解できていなかったのかもしれないし、少数派であるロシア民族の疎外感・
絶望感の深さが、理解できていなかったのかもしれない。

●今回のウクライナ内戦のように、当事者たちが、武力を行使してでも、
自分たちの目的を達成しようと考えている場合、第三者は、武力行使の
マイナス面を説得することで止めさせようとしても、不可能である。

当事者たちが武力ではなく、デモ等の非暴力的方法で戦うことを選ぶ場合は、
当事者自身が、武力の行使では、結局は犠牲になるのは民衆自身であり、
その場合は、戦争に勝っても負けても民衆にとっては同じこと、と悟った
場合だけである。

★現地では、欧米側も、ロシア側も、様々な謀略を駆使していたのは確か。
しかし、マイダンの反政府運動は欧米の謀略とか、プーチンが親ロシア派に
蜂起させ、内戦を引き起こして介入しているというような陰謀論的主張は誤り
であり、あのような事態が起こるのは現地に、それなりの対立・矛盾がある
場合だけ。

★全ては陰謀・謀略と考える＜陰謀・謀略万能論＞は、＜善人ー悪人＞という
構図で、事態を単純化して考える思考で、英雄が歴史を創るという「英雄史観」
の逆の、悪人が歴史を創るという「悪人史観」で誤り。

一つの事象の背後にある要因には、陰謀・謀略もあるのは間違いないが、それも
一因に過ぎず、政治や経済、歴史、価値観などの様々な要因があり、その合成で
歴史は変動する。