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米国のF−35にならぶステルス性能、「殲31」を5年以内に量産化へ―中国
http://www.asyura2.com/14/warb14/msg/553.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 11 月 01 日 23:55:05: igsppGRN/E9PQ
 

30日、中国の2機種目となるステルス戦闘機「殲31」が、珠海エアショーで初公開される。これは中国の持つ航空技術の自信を内外に示すもので、世界の戦闘機市場の既存秩序に揺さぶりをかけることになるだろう。


米国のF−35にならぶステルス性能、「殲31」を5年以内に量産化へ―中国
http://www.recordchina.co.jp/a96653.html
2014年11月1日 23時16分 


2014年10月30日、中国の2機種目となるステルス戦闘機「殲31」が、珠海エアショーで初公開される。これは中国の持つ航空技術の自信を内外に示すもので、世界の戦闘機市場の既存秩序に揺さぶりをかけることになるだろう。新京報が伝えた。


報道によると、殲31は11月11〜16日に広東省珠海市で開かれる第10回中国国際航空宇宙博覧会に参加する。同機は中国が初公開する第4世代戦闘機であり、国際社会の注目を集めている。


殲31は瀋陽飛機工業集団が開発した最新の双発中型ステルス戦闘機で、コードネームは「鶻鷹」。同機は革新的技術を集約しており、双発構造、世界最先端のダイバータレス超音速インレット(DSI)を採用している。


殲31は成熟したステルス機の設計方針を採用し、これに精密な加工を加えることで、米国のF-35と肩を並べるだけのステルス効果を有するようになり、多くの作戦に従事可能となった。全方向推力偏向ノズルによる高い機動性と空母への離着陸に適した短距離離着陸能力が備わった。フレキシブルな設計、利便性の高いインターフェイス、強力な情報ネットワーク能力により、高い汎用性を持つ。同機は大型ステルス戦闘機「殲20」と組み合わせることも、「殲15」に代わる次世代ステルス艦載戦闘機になることも可能だ。また、高い機動性、超長航続距離、優れたステルス性能を活かし、大型爆撃機の作戦に協力し、敵地深くに潜入しターゲットを撃破することもあるだろう。同機はさらにステルス機以外の戦闘機と編隊を組み、特殊任務も遂行できる。


殲31の登場は、中国本土の戦闘機技術の画期的な進歩を象徴する。中国航空科学技術の発展を長期的に制約してきたボトルネックは、エンジン技術だ。殲31は国産エンジンを搭載し、海外依存という受動的局面から脱却し、リスクを解消した。これはまた中国の小・中・大推力エンジンの産業チェーン全体の飛躍という面からも重要な意義を持っている。中国の軍事技術を推進する牽引役となるのだ。


殲31は5年以内の量産化が見込まれており、中国製戦闘機とロシア製装備との組み合わせも可能だ。このことは、中国が航空機製造の完全な自主化を果たし、自国の戦略的安全保障を実現する上でも重要だ。殲31が空母に艦載され海上で実戦投入されれば、中国の技術が世界水準と肩を並べることになる。これは中国の空母作戦能力の形成、拡大や艦載機関連技術の促進に対し大きな意義を持つ。(提供/人民網日本語版・翻訳/YF・編集/kojima)


殲-31ステルス戦闘機(F-35コピー)・飛行試験【中国空軍】


殲-31飛抵珠海航展系國產四代戰機首公開


 

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コメント
 
01. 2014年11月07日 05:54:14 : jXbiWWJBCA

「日米安全保障=米国が日本を守ること」ではない
高まる中国の脅威に日米共同で対応を〜ケビン・メア元米国務省日本部長
2014年11月07日(Fri) JBpress
 元米国務省日本部長のケビン・メア氏をゲストに迎えた今回の『中山泰秀のやすトラダムス』(11月2日放送/Kiss FM KOBEで毎週日曜24:00-25:00放送)。中国漁船によるサンゴ密漁問題を取り上げたほか、日米安全保障や、政治とカネをめぐる問題などについて語った(今回は東京からの出張放送)。

政府はサンゴ密漁の中国漁船に対し強い態度で臨むべき

中山 今回は、元米国務省日本部長のケビン・メアさんにお話を伺います。

 まずは、東京・小笠原諸島の周辺海域で中国漁船によるサンゴ密漁が急増している問題について。菅(義偉)官房長官が10月31日に発表した記者会見の内容を元に、事実関係を整理したいと思います。

第2次安倍改造内閣、女性閣僚は過去最多5人
菅義偉官房長官は5日の記者会見で、中国のサンゴ密漁船の対処に関して平成26年度補正予算などで海保の態勢を強化する考えを示した〔AFPBB News〕

 10月30日に海上保安庁の航空機による哨戒を行った結果、小笠原諸島周辺海域ならびに須美寿島(すみすじま)および鳥島(とりしま)の周辺海域において、中国サンゴ漁船と見られる外国漁船が212隻確認されました。

 海上保安庁は大型巡視船や航空機を集中的に投入した特別な体制を取っており、違法操業等を行う外国漁船の取り締まりを強化。その結果、10月5日、16日、23日、27日および30日に配備中の巡視船が中国サンゴ漁船の船長を逮捕しました。

 また外務省では、外交ルートを通じた注意喚起を行うとともに、累次にわたり中国側に遺憾の意を表明し、再発防止を求め、今後とも自国の領土・領海・領空を守るという断固たる決意を持ってこれに対処していくとしています。

 海上保安庁によると、9月15日に小笠原諸島周辺で確認された中国漁船は17隻でしたが、10月1日に42隻に増え、13日に46隻、21日に51隻、23日には113隻を数え、その数は日を追うごとに増加しています。

 今後は、警察権を有する現場の海上保安庁の対応をより効果的かつ効率的に強化していくことが求められますが、メアさんはこの問題をどうご覧になっていますか。

メア 本来ならば密漁を行った中国漁船を排除するべきですが、数が多いですし、排除だけではこれからも違法操業が繰り返されるでしょうから、逮捕する必要があります。この問題が他の島々に広がらないように、日本政府は一刻も早く対応するべきです。

 ただその際、中国政府の反発を覚悟しておいたほうが良いでしょう。というのは、これは単なる民間漁船による行為ではなく、中国政府が裏で指示している可能性が高いからです。

 東シナ海や南シナ海の海洋覇権を狙っている中国の行動は、今後さらにエスカレートすることも予想されます。中国漁船が日本の排他的経済水域に侵入しているのは明らかですから、日本は海上保安庁や警察、場合によっては海上自衛隊の投入も視野に入れながら、強い態度で対処するべきではないでしょうか。

中山 日本の場合、警察権は海上保安庁が有しており、こうした事例に海上自衛隊が直接介入することは基本的にできません。

 米国の場合は米国沿岸警備隊(USCG)が任務に当たりますが、航空機のパイロットに軍のOBを斡旋したり、軍で使用した機材をリユースしていると聞きます。これは非常に上手い仕組みですよね。

メア そうですね。中には有期契約でパイロットをやる人もいます。日本の海上保安庁は人手不足だという話も聞きますし、こうした取り組みも生かせる可能性はありますね。

 実際の逮捕や捜査は政府の公的機関である海上保安庁が行うべきですが、数では中国漁船が圧倒的に上回っていますから、それに対処できる方法を早急に検討しなければなりません。

「日米共同調整所」は日本の防衛に意味がある

中山 南シナ海では、日米が軍事増強を図る中国を想定した共同訓練を行うなど、連携を強化しています。

 また、日米両政府は日米防衛協力の指針、いわゆるガイドラインの見直しに伴って、日頃から緊密に情報共有や調整を行う常設機関「日米共同調整所」を設置する方向で検討を進めているとも報じられていますが、現在の日米関係をどうご覧になっていますか。

メア 日米関係はこの約2年間で進歩し、非常に現実的なものになっていると思います。

 これまでは、日米安全保障というのは米国が日本を防衛することだと誤解していた方も少なからずいました。しかし、それは誤解であって、米国と自衛隊が一緒に日本を防衛し、この地域の安全維持に寄与することが本当の意味での日米安全保障なんです。

 「日米共同調整所」が設置され、集団的自衛権が行使できるようになれば、日本の防衛にとって大きな意味があるのではないでしょうか。

中山 日米のこうした共同対応は、先述した中国漁船によるサンゴ密漁問題にも応用ができそうですね。

メア その通りです。中国の脅威がますます高まる中で、今後は日米が一緒に対処できる体制を構築するべきです。

与党内にも政党助成金の廃止を唱える声

中山 続いて国内の話題です。共産党の志位(和夫)委員長は東京都内で講演し、安倍内閣の閣僚などに政治資金をめぐる問題が指摘されていることに関連して次のように述べました。

 「政党助成金が政治腐敗を加速させている。憲法違反のこの制度を撤廃する国民的運動を起こすことを心から呼びかけていく」として、政党助成金の廃止を目指していく考えを強調したそうです。


中山 泰秀(なかやま・やすひで)氏
衆議院議員(自由民主党所属)。1970年大阪市北区生まれ。電通勤務を経て政治の道へ入る。2003年衆議院総選挙で初当選、2007〜2008年8月まで外務大臣政務官を務める。現在、外務副大臣(2014年9月4日より)(撮影:前田せいめい)
中山 残念なことに、政治とカネの問題はなかなかなくならないのが現実です。例えば過去にも、民主党の前原(誠司)氏が外国人からの違法な献金があったことの責任を取って外務大臣を辞任しました。

 ただ、実際には献金を受ける時にその都度相手の国籍を確認するのは難しい部分もあります。ならば第三者機関を創設して、予め政治献金ができる人を明確化できるような仕組みを作ってはどうでしょうか。

 例えば政治献金ができる人は納税時に減税するなどのインセンティブを与えたり、あるいはライセンスがなければ政治献金ができないようにしたりと、与野党共通の問題として取り組んでいく必要があります。

 政党助成金に関しては自民党の場合、1年に4回に分けて200万円ずつ計800万円が政党助成金として議員個人に支払われ、これらが街宣活動や広報活動に使われています。

 よく同僚議員と話していると「政治も商売の世界と同じで弱肉強食なのだから、個々人がファンドレイジングで資金を調達するべきだ」という意見が聞かれます。すなわち、共産党だけが政党助成金の廃止を唱えているわけではなく、与党内にも同様の意見を持つ人がいるということです。

 私も将来的には公費助成をなくすべきだと思いますが、メアさんはいかがですか。

メア 政治とカネの問題はどこの国でもある問題ですが、私は先週の国会答弁を見て笑ってしまいましたよ。

 松島(みどり)法相が「うちわ」を選挙区内で配布したことが取り上げられましたが、国会でうちわの定義ばかりを議論しているんですから。他にも真剣に検討すべき問題が山積しているのに、そんなことに何時間も費やすのはおかしいでしょう。

 これは米国でもそうですが、今、超党派で政策を実行することが非常に難しくなっています。

 大切なのは、国のために何が必要なのかを議論することです。単に野党が与党を攻撃するのではなく、いかに協力し合いながら国家の安全保障や経済などの問題を解決していくか。そこに議論を絞るべきだと思います。

『中山泰秀のやすトラダムス』11月2日 24:00-25:00放送
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/42149


02. 2014年11月07日 23:40:06 : x6xj9EbfIg
もちろん現時点ではアメリカのステルス機の方が性能は上だろう。

しかしそれがいつまでも続くわけではない。経済が疲弊すればアメリカの軍事的な優位もやがて崩れる。それが数十年先だとしても歴史としてはアッという間だ。


03. 2014年11月09日 18:35:46 : EUd9G6unFM
「日米安全保障=米国が日本を守ること」ではないなら沖縄に基地はいりません。横田もいりません。三沢もいりません。厚木もいりません。そう日本から出ていってください。思いやり予算も必要ありませんね。やっと解放されます。

04. 2014年11月10日 07:34:24 : jXbiWWJBCA

世界の軍事バランスを劇的に変える新技術
核兵器を無力化できる可能性、中国の侵略を低コストで防衛
2014年11月10日(Mon) 矢野 義昭
 SFの世界では以前から、レーザー光線が、刀になったり敵の宇宙船を撃破したりと大活躍をしている。しかしこれまでは、大気中の減衰のためレーザー光線によるエネルギーの遠距離伝達は極めて困難であり、まだまだ兵器としての実用化には程遠いものと考えられてきた。

 しかし最新の技術情報によれば、ポーランドで遠距離到達も可能な極めて高出力のレーザー衝撃波を生成することを可能にする技術突破がなされた。それは将来、兵器として実戦配備されれば、空中を飛翔するミサイル、砲弾などを照射し破壊することが可能になることを意味している。

 その結果戦争様相は一変し、また第2次大戦中から実用化され核兵器の運搬手段として阻止困難とみられてきた、弾道ミサイルの撃墜すら可能になるであろう。そうなれば、これまでの核大国の抑止力は意味を失い、国際秩序もまた大きく変化することになる。

1 これまでの高出力レーザー技術の水準

米陸軍、車載式レーザー兵器「HEL MD」の試験に成功
米海軍海洋システム・コマンドが開発し、米海軍のミサイル駆逐艦デューイに暫定的に搭載されたレーザー兵器システム〔AFPBB News〕

 高出力レーザーのうち1キロワット水準のものはすでに、通信、溶接など様々の産業用の用途に幅広く使用されている。現在高出力レーザーとして、軍用で開発されているものは、1キロワット以上から100キロワット程度を目標としている。

 高出力を得るための技術としては、通信用に使用されているファイバーを利用した「ファイバーレーザー」の技術がある。

 さらにファイバーを束ねて、プリズムと逆の原理で様々の波長を組み合わせることにより大出力を得ようとする「スペクトラル収束」という技術も開発されている。ファイバーを多数束ねて高出力を得る場合、目標や用途に応じて出力を調整することも可能になる。

 また、酸化亜鉛などの材料を使い半導体のp型とn型の間に、LEDとレーザー光により「p-n結合(junction)」を生じさせ、高エネルギーを得る「半導体レーザー」がある。この半導体レーザーにより、100キロワットの出力も達成されている。

 一方、レーザー照射した目標からの反射光を分析し、目標物の化学組成を解明する技術も開発されている。

 軍事用の高出力レーザーの開発は、米軍と米軍需産業を中心に行なわれており、半導体レーザーは高熱を発し大型のため、主に艦艇用に使用されている。

 米海軍では、艦艇用のレーザーにより、小型舟艇の能力を喪失させあるいは無人偵察機を撃墜することに成功している。この型のレーザー兵器を搭載した艦艇の試験的な配備を2014年夏頃から開始することになっている。

 米海軍では、高速艇や小型航空機を撃墜する能力を持つ15〜50キロワット程度の出力の艦載型レーザー兵器の実戦配備が2017年から2022年の間に予定されている。近い将来、100キロワット級を駆逐艦に搭載し、さらに対艦巡航ミサイル、有人戦闘機も撃墜できる300キロワット級に増強することも計画されている。

 小型低出力のものは車両などに搭載することもできる。米海兵隊では、無人機を発見追尾することを狙いとして、2014年に10キロワット級、2016年までに30キロワット級の車載型レーザーの試験を行なう予定になっている。米陸軍はさらに強力なレーザーをトラックに搭載する計画を進めている。

 経済的な意味合いも大きい。欧米各国は国防費の削減圧力に直面しているが、高出力レーザーを目標破壊に使用した場合のコストを見積もると、発射のたびに1ドル程度のコストとなるが、再装填する必要がなく、これまでの砲弾その他のあらゆる手段よりもはるかに安価になる。

 その結果、今後軍需目的の高出力レーザー市場は急成長し、米国では2020年頃には90億ドルの規模に達すると予想されている。また技術的にも数年以内にブレークスルーがなされ、研究レベルから実戦配備段階に進むものと予想されていた。

 しかしながら、これまで数十年にわたり研究開発が続けられながら、高出力レーザーの実用化が進まなかった最大の原因は、大気中でレーザー光が散乱し伝達されるエネルギーが減衰することにあった。

 米軍では2007年から、ボーイング747型の大型輸送機にレーザーを載せて空中発射型のレーザー(Airborne Laser: ABL)の開発を進め、2010年にはミサイルの撃墜試験にも成功した。

 しかし技術的には、大気中でのレーザー光の拡散によるエネルギーの減衰と、そのときの大気や気象の状態によりレーザーが曲げられるという問題があった。

 この対策として、ABLでは、まず照準補正用のレーザーを発射してから、高エネルギーのレーザーを照射するという2段階方式がとられた。しかしそれでも航空機に搭載できる規模のレーザーの威力は最大数十キロしか届かなかった。

 運用面でも、発射直後の弾道ミサイルを撃墜しようとした場合、目標の近くにABLの大型機を、敵ミサイルが発射されるまで長時間滞空させておく必要があり、危険すぎるという問題が指摘された。

 結局、予算不足が直接の原因となり2011年12月にABL開発計画は中止された。その後の空中発射レーザーの開発は、航空機後方から接近するミサイルに対する防御システムやビジネスクラスの小型機に搭載できる小型タレット(回転発射台)の開発を重点として進められている。

 また米国では、高出力レーザーにより核融合を起こす実験も行なわれているが、レーザーの出力と温度を3倍から10倍に高める必要があり、いまだに成功の目処は立っていない。

2 今回なされたブレークスルーの概要

米海軍、レーザー兵器を2014年に海上配備へ
太平洋上で米軍のレーザー兵器システムの攻撃を受けた無人標〔AFPBB News〕

 しかし、このようなレーザーの出力不足と大気中の拡散によるエネルギーの減衰、それに伴う到達距離の限界という問題点克服の可能性を拓く画期的な技術が、最近ポーランドの研究機関で開発された。その概要は、以下の通りである。

 今年10月、ポーランド科学アカデミー・ワルシャワ大学物理学部の物理化学研究所(ICPPAS&FUW)のレーザー・センターが、約12×10-15秒という極めて短いレーザー・パルスの撮影に成功したことが報じられた。

 撮影には、レーザーの照射周期と撮影周期を10分の1秒程度に同期させ、最小限の時間だけ遅れたレーザーの画像を逐次撮影するという手法が用いられた。

 この手法により、逐次異なるレーザー・パルスが撮影されることになるが、物理的な運動原理は同じため、レーザー・パルスの運動に伴うすべての現象が撮影できるようになる。研究チームは、その手法を適用し、上記の超短波のレーザー・パルスがゆっくりと大気中を移動する様子を撮影することに成功した。

 この超短波レーザー・パルスは1010(100億)キロワットという極めて高エネルギーである。そのため、衝突する大気中の原子が瞬時にイオン化され、このレーザー・パルスに沿って、プラズマのファイバーが形成される。

 パルスの電磁場とプラズマ・ファイバーの間の複雑な相互関係をバランスさせることにより、レーザー光は大気中に分散しなくなり、逆に自ら収斂するようになる。その結果、レーザー光はこれまでの低出力のレーザーよりもはるかに遠くまで届くことになる。

 さらに好都合なことに、異なる波長のレーザーが含まれるため、全体としてはこの種のレーザー光は白色になる。白色になることで、様々の波長のレーザー光を送れるため、伝達できる情報量も飛躍的に増大する。

 この極めて高エネルギーのレーザーのエネルギーは、ポンプ・レーザーから増幅ビームに直接伝えられたが、数億回増幅されて、数センチ離れたところで伝達効率が30%に達した。この値は、同種の装置の中では抜きん出て高い。

 このような技術の出現は、これまで最大の問題点とされてきたレーザー光の大気中での拡散という問題点が大幅に改善される技術への道が開かれたことを意味している。その与える衝撃は極めて大きい。

3 高出力レーザー兵器による各種ミサイルの無効化

 まずこの種の高出力レーザーが実用化されれば、「ミサイル防衛システム(MD)」により飛来する弾道ミサイルの完全な空中撃破が可能になると予想される。

 現在のMDは、迎撃ミサイルにより、超高速で飛来する弾道ミサイルを直撃して撃破するため、目標の未来位置を算定し、その方向にミサイルを誘導しなければならない。しかも核弾頭を確実に破壊するためには、弾頭部に直接命中させる必要がある。

 しかし、目標となる弾道ミサイルの速度が速くなり、高度が高くなるほど、迎撃ミサイルには、短時間の加速性能と迎撃に必要な到達高度を保証する強力なエンジン、目標誘導のための急旋回を可能にする運動性能、最終的な命中部位確認のためのセンサー、未来位置を計算するためのミサイル搭載用高速コンピューターなどを備えなければならない。

 そのためには、ミサイルをより大型化せざるを得なくなる。例えば、日米で共同開発が進められている「SM-3ブロックU」シリーズでは、ミサイル全体の直径がこれまでの13インチから21インチに増大する。

 しかしその結果、単価も上がり予算の制約から保有数は少なくなり、大型化するため艦艇などへの搭載数も限定されることになる。そのため、囮(おとり)を含めた多数のICBM(大陸間弾道弾)の撃墜能力には、限界が生じてくる。

 このことは、2010年に米国防総省から出された『弾道ミサイル防衛見直し報告』でも、MDには米国のミサイル防衛はロシアや中国の大規模なミサイル攻撃に対処する能力はなく、イランや北朝鮮などの「局地的な脅威」に対処するためのものであり、戦略的安定性には影響を与えないことを強調していることからも伺われる。

 高出力レーザー兵器により、大気圏内に突入した弾道ミサイルの核弾頭を数百キロの距離から照射し、そのエネルギーで破壊できるようになれば、最も速い秒速7キロ程度の大陸間弾道ミサイルの弾頭でもほぼ確実に着弾、起爆以前に破壊することが可能になる。

 また、地表面から30メートル以下を亜音速で飛翔する巡航ミサイルについても、上空からの監視により発見されレーザー照射を受ければ、確実に破壊されることになる。

 このことは、弾道ミサイルも巡航ミサイルも、核をはじめ各種の弾頭の運搬手段として無力化されることを意味している。航空機の撃墜も同様に極めて容易になり、防空戦闘は防御側が圧倒的に有利になる。

4 核抑止力の無効化と国際政治構造の根本的な変革

 高出力レーザーにより、100%に近いミサイル撃墜能力が可能になれば、その及ぼす影響は、革命的なものとなり、国際的な力関係も戦争様相も一変し、戦略レベルから戦術レベルまで極めて深刻な影響を及ぼすと見られる。

 第1に核抑止機能に重大な影響を与える。各種の核ミサイルがほぼ100%撃墜可能になれば、現在の核大国が享受している、「防ぎようのない核攻撃の破壊力への恐怖により相手国の我が方にとり好ましくない行動を思いとどまらせる」という、核兵器による抑止機能はほとんど機能しなくなる。

 ただし、ミサイルによらず直接相手国国土に何らかの形で核兵器を搬入するという方法は、レーザー兵器では阻止も抑止もできない。そのため、核テロ、あるいは特殊部隊などによる核兵器持ち込みなどの脅威はなくならない。

 これを阻止するには、核関連物質に対するより厳格な国際管理と各国の国境管理が必要不可欠になる。

 また核兵器以上に安価で破壊力があり持ち込みも容易な生物・化学兵器の価値は相対的に増大し、テロなどでより多用されることになるであろう。その結果、核、生物、化学などの大量破壊兵器を用いたテロの可能性が増大し、最大の脅威になると見られる。

 一方で核ミサイルの抑止機能がなくなり、他方で核テロの脅威が残れば、大量の核兵器や関連物質を各国が保有している利点はなくなる。

 そのため、核保有国も含めどの国にとっても、国際的に必要最小限の核兵器と核関連物質を共同で管理し、テロリストやある国の独裁者等が密かに核保有を進め、ある日突然保有を宣言し核恫喝を行なうという脅威を防止するという核政策、核戦略が、国益に適うことになる。

 その結果、核兵器は最小限抑止の水準を維持しながら、国際的な共同管理に委任するのが最も賢明な核戦略、核政策となり、国際的にも合意に至る可能性が高まるであろう。

 作戦戦略にも革命的影響を与える。

 中国が追求しているとみられている沿岸から3000キロ以内に各種ミサイル戦力を重畳に配置し、米空母などの接近を遅延、あるいは阻止させる「A2/AD」戦略もその威力を失うことになる。日本など東アジアの米同盟国は、自立的に中国の核脅威に対し対処できる能力を持てる可能性が出てくる。

 国際政治構造も大きく変化する。

 核大国が核兵器を背景とする卓絶した軍事的威嚇力を失うことにより、核を保有する5大国が常任理事国を務める国連の安全保障理事会の体制も、核保有国をこれら5カ国に固定した現在の核不拡散条約の体制も、抜本的な変革を迫られることになるであろう。

 核大国の世界の安定と秩序に対する影響力は大きく削がれる半面、世界は多極化あるいは無極化し、責任を持った秩序形成者が不在になる恐れもある。

 大国の圧倒的な抑止力が機能しなくなり、かつ防御側がより強力になることから、全般的に戦争が発生しやくなり、かつ長期化するようになると予想される。

 また、核時代には抑止されてきた大国間の直接の紛争や戦争も起こるようになるであろう。逆に、核を持たない国でも、レーザー兵器や無人兵器を開発し運用できる高度の技術的水準とそれを駆使できる兵員を持つ国は、軍事的にも優位に立てるようになる。

5 一変する戦争様相

 戦争様相も一変する。ミサイルのみならば砲弾なども空中でレーザーにより破壊されるようになる。少なくとも大口径の長射程砲弾は、空中で破壊される可能性が高い。

 小銃も威力調整が可能で確実に目標に命中できる携帯式小型レーザーに切り替わるかもしれない。そうなれば特別な訓練なしでも、目標が確認さえされれば、百発百中の射撃が可能になる。

 さらに、各種の無人兵器にレーザー兵器が搭載され、空中や地表面から突然殺傷力のあるレーザーにより、生身の人間が攻撃されるという危険性も高まる。無人兵器同士のレーザーによる戦闘が戦闘の帰趨を決めることになるかもしれない。

 警戒監視、捜索にも、情報伝達にも、殺傷破壊にも、レーザー兵器は自由に転換して使用できるため、戦場と兵器のシステム化が極端に進展することになるであろう。

 そのため、陸海空軍という軍種区分は意味がなくなり、多くの指揮・司令センターの要員は地上または地下、一部は海中や宇宙空間からの遠隔操作により、陸海空、宇宙、サイバーなどあらゆる空間の主として無人兵器による戦闘を指揮統制することになるであろう。

 レーザー兵器の発達は、全体的にはこれまでの攻撃的な破壊力の主体であった砲爆撃あるいは核兵器の威力を無力化する効果があるため、防御側に有利に作用する。またレーザー兵器の特色として、極めて精度の高い選択的な攻撃が可能になることがあるため、攻撃に伴う副次的な破壊は極端に減り、目標のみを効率的に破壊できるようになる。

 そのため、戦争は制限的になり、すべてを破壊し尽くすような全面戦争は起こりにくくなるであろう。しかし半面、敵を特定しにくい、ゲリラ戦やテロは抵抗側の戦いの主要形態になる。

 ゲリラ戦やテロでも、核・生物・化学兵器、サイバー攻撃、電磁パルス攻撃など、少数でも極めて大きな破壊力を行使できる手段が、防御力の欠けた一般人や都市部、主要インフラなどの弱点に対し、ますます奇襲的に多用されるようになるであろう。

 そのため、平時と有事、前線と後方、交戦国と非交戦国の区分がなくなり、判然としない敵との烈しい戦闘が局所的に奇襲的かつ不連続に、世界のあちらこちらで生起するようになると見られる。

 このような脅威に対処するには、レーザー兵器や無人兵器など、敵が特定できることを前提とする兵器体系だけでは十分に対応できない。最終的には人間が自ら行動し、敵を直接識別確認したうえで、交戦するかまたはレーザー兵器等を目標に誘導して制圧するという戦闘形態を踏まざるを得ない。

 そのため、単独で瞬時に判断し行動でき、使命感に富み士気と規律心が高く、高度の判断力、体力、精神力、装備駆使能力を備えた精鋭の兵員がますます要求されるようになる。無人兵器が発達すればするほど、兵員の能力、資質への要求は高まることになる。

 また、これまで軍事作戦の補給の重点であったミサイル・砲弾などの補給上の負担はなくなり、燃料の所要も大幅に減ることになる。

 エンジンのハイブリッド化、小型無人車、電気自動車の普及、太陽光発電の利用などの要因が重なれば、さらに燃料所要は削減される。輸送手段もほとんどが無人化、自動化されるであろう。その結果、軍のロジスティックの概念と運用も革命的な変化を遂げるであろう。

6 有利な立場にある日本

 高出力レーザー・システムにより、核ミサイル保有国の核脅威、核恫喝に対し、独力で効果的に対処し排除できる可能性が高まる。その結果日本は、核恫喝や他国への核抑止依存から脱却し、自主独立の国家として再生することも可能になるであろう。

 レーザー兵器の発達は、日本のような周囲環海の島嶼国に二重の意味で有利に作用する。まず、防御ゾーンとして広大な海域を利用でき、直接国土に達するかなり前方からミサイル等を迎撃できる。そのため、奇襲を受ける恐れが減少し、国土戦の不利が緩和される。

 また、海の障壁により、特殊部隊やテロリストによる核などの持込に対し、水際で防ぐことが、地続きの国境を持つ国よりも容易である。ただし、そのためには国境管理、離島も含めた周辺海域、領域に対する警備能力を高めなければならない。

 これらの利点を生かすには、広大なEEZを資源開発拠点、防災拠点、観光、環境保護など多目的に活用しつつ、防衛警備にも使用するため、洋上メガフロート・ネットワーク・システムを国家プロジェクトとして推進する必要がある。

 レーザーによる防衛システムとともに、国土を覆う警戒監視システムとして、成層圏から宇宙空間に至る、無人機と静止衛星システムを、レーザー通信網でネットワーク化し、危機時には目標物を発見阻止できる、日本列島全体を立体的に覆う、早期警戒監視システムを展開することも必要である。

 このような情報・警戒監視・偵察(ISR)システムとレーザー防衛システムが連動することによって、初めて効果的な国土防衛が可能になる。また、ISRシステムとして、海上の脅威、海中からの浸透に備えるため無人と有人の潜水艦システムの展開、及び宇宙空間での警戒監視システムの展開も必要である。

 これらのシステムへのエネルギー供給システムも必要になる。そのため、宇宙空間で太陽光発電を効率的に行い、その電力エネルギーを高出力レーザー、マイクロウェーブなどで送り、無人機、洋上警戒監視システムなどを駆動させるなどのシステムの開発も必要である。

 これらのシステムの中枢となる有人の指揮・司令センターを、地下、海中など秘匿性と残存性に優れた場所に設けなければならない。その際には、ISRあるいはレーザー兵器システムとの指揮統制・通信・コンピューターネットワークとの連接をどう確保するかも、重大な課題になる。特に、指揮・司令センターの移動間の安全と通信を確保することが不可欠である。

 以上のようなシステムを支える科学技術水準全般について、日本の水準を高度に保つことができれば、安全保障における科学技術面での優位性が確保でき、周辺国の脅威をより効果的に抑止することができる。

 そのための人的資源と関連する教育、情報のインフラに、日本は比較的恵まれている。その利点を生かして、科学技術力の優位により抑止力を維持できる道を探らねばならない。

 そのためには、以上のようなブレークスルーを可能にする、高出力レーザーの研究開発に国家プロジェクトとして取り組まねばならない。また、海外の技術情報を組織的に収集分析し、技術的な奇襲を受けないよう、国家レベルの技術情報の収集分析機関を設置すべきであろう。

 今後技術革新はますます加速すると見られる。高出力レーザー以外にも、ナノテクノロジー、遺伝子工学、コンピューターサイエンス、ロボット技術など、将来の軍事技術と安全保障戦略に革命的変革を与える可能性のある革新的技術分野は多い。

 これらの分野について、国家安全保障の観点から科学技術戦略を立て、組織的な情報分析、研究開発、運用研究に国として組織的計画的に取り組まなければ、時代の変革に対応した実効性のある安全保障の戦略も政策も編み出すことはできない。

 ただし、このような革新的技術が開発されたとしても、通常それが実戦配備され戦力になるには、最低でも10年程度を要する。そのため、日本の核抑止戦力を、高出力レーザーなどのまだ実用化されていない最先端技術のみに依存するのは危険である。

 特に、日本をめぐる地域的な核戦力バランスが中国優位に傾きつつある今日、当面の核抑止力維持のための実効性ある方法については、現在の弾道ミサイル防衛システムには限界があることを踏まえ、自らも最小限核抑止力を保有するなど、具体的な方策を検討すべきであろう。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/42138


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