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自分たちが生み育てたISを口実にしてシリアの体制転覆を米国政府は予想通りに主張しはじめた(櫻井ジャーナル)
http://www.asyura2.com/14/warb14/msg/598.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 11 月 15 日 13:31:05: igsppGRN/E9PQ
 

自分たちが生み育てたISを口実にしてシリアの体制転覆を米国政府は予想通りに主張しはじめた
http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201411140001/
2014.11.15 00:14:34 櫻井ジャーナル


 アメリカ政府はシリアの体制転覆を再び主張しはじめた。
http://edition.cnn.com/2014/11/12/politics/obama-syria-strategy-review/index.html
その口実として使われているのがIS(イスラム国。ISIS、ISIL、IEILなどとも表記)の勢力拡大。その過程でアメリカはISに関する情報をイラク政府へ伝えず、トルコ、イスラエル、そしてアメリカ系の石油会社ARAMCOがISの石油輸送や販売に協力、アメリカはそうした行為を妨害していないとされている。ISの勢力拡大はアメリカや、その同盟国が演出している可能性が高いということであり、昨年夏に失敗したシリア攻撃を実行したいという願望が見える。

 ISへの攻撃をアメリカが主張し始めるは、フォトジャーナリストのジェームズ・フォーリーをISが殺したと8月19日に伝えられてから。この斬首はシリアへの空爆を誘うことが本当の目的ではないかと言われ、予想された展開ではあるが、シナリオがあまりにも単純だ。
http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201408200000/

 ISなどアル・カイダ系の武装集団はこれ見よがしに残虐な行為を誇示、フォーリーより前にISは多くの人の首を切り落としてきたとされているが、それまでアメリカ政府は「冷静」だった。アメリカ人が殺されたということで激怒して見せたわけだ。

 しかし、この斬首場面には疑問がある。
http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/middleeast/iraq/11054488/Foley-murder-video-may-have-been-staged.html
彼が殺されたのはカメラの前ではなく、問題の場面は演技だと指摘する人が少なくないのだ。首の前で6回ほどナイフは動いているものの、実際に切っていないうえ、血が噴き出していない。少なくともこの時には首を切っていない可能性が高いということだ。

 そうした事情はともかく、西側のメディアは「首切り」を宣伝し、アメリカ政府は「反イスラム国(IS)連合」を結成した。攻撃に参加するのはアメリカのほか、エジプト、イラク、ヨルダン、レバノン、そしてサウジアラビアやカタールを含むペルシャ湾岸の6カ国だとされたが、この中にはISを背後で操ってきた国々が含まれている。

 ISはアル・カイダ系の組織であり、その歴史は1970年代の終わりまでさかのぼることができる。ズビグネフ・ブレジンスキーが計画した秘密工作に基づき、ソ連軍と戦わせる戦闘集団の中から生まれたのだ。

 その戦闘員はサウジアラビアの資金で雇われ、CIAが武器を提供して訓練しているのだが、その「ムジャヒディン」のコンピュータ・ファイル(データベース)がアル・カイダ(アラビア語で「ベース」の意味)。
http://www.theguardian.com/uk/2005/jul/08/july7.development
これはロビン・クック元英外相も指摘している。なお、この事実を新聞に書いた翌月、クックは保養先のスコットランドで心臓発作に襲われて死亡してしまった。享年59歳。

 ソ連軍がアフガニスタンから撤退、さらにソ連が消滅した後にアブ・ムサブ・アル・ザルカウィなる人物がアル・タウヒドという戦闘集団を結成、2004年からアル・カイダへ所属して名称をAQI(イラクのアル・カイダ)へ変更、06年にアル・ザルカウィが死亡すると、AQIを中心にいくつかのグループが集合しISI(イラクのイスラム国)が編成される。

 この翌年、アメリカ、イスラエル、サウジアラビアの三国同盟がシリア、イラン、そしてレバノンのヒズボラに対する秘密工作を始めたと調査ジャーナリストのシーモア・ハーシュはニューヨーカー誌の2007年3月5日号で書いた。
http://www.newyorker.com/magazine/2007/03/05/the-redirection
当時のアメリカ大統領はネオコンに操られていたジョージ・W・ブッシュだ。

 ISIのリーダーはアブ・アブドゥラ・アル・ラシド・アル・バグダディとアブ・アユブ・アルーマスリだが、このふたりは2010年に殺され、新しくアブ・バクル・アル・バグダディが次のリーダーになる。これがISで、その黒幕はサウジアラビアのアブドゥル・ラーマン・アル・ファイサル王子だと言われている。

 当初、アル・カイダを指揮していたのは、やはりサウジアラビア王室の一員であるバンダル・ビン・スルタン。この人物は駐米大使から総合情報庁長官になり、現在は今は国家安全保障問題担当顧問を務め、「バンダル・ブッシュ」と呼ばれるほどブッシュ家と深い関係にある。

 アメリカ/NATOはリビアのムアンマル・アル・カダフィ体制を倒す際にもアル・カイダ系の武装集団、LIFG(リビア・イスラム戦闘団)を地上軍の主力として使った。
http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/africaandindianocean/libya/8407047/Libyan-rebel-commander-admits-his-fighters-have-al-Qaeda-links.html
西側やペルシャ湾岸の産油国は特殊部隊や情報機関を潜入させていたが、体制打倒で大きな役割を果たしたのはNATOによる空爆だろう。リビアでのプロジェクトを成功させたアメリカ/NATOはアル・カイダ系の戦闘員をシリアへ移動させる。

 2012年にはヨルダンの北部に設置された秘密基地でアメリカの情報機関や特殊部隊がISの主要メンバー数十人を含む戦闘員を軍事訓練したと伝えられ、戦闘員をシリアへ潜入させる際にはトルコの情報機関MITが支援しているという。
http://www.washingtontimes.com/news/2014/sep/13/us-train-5000-syrian-rebels-fight-militants/

 この年、アメリカではデイビッド・ペトレイアスCIA長官が辞任、翌年の2月にはヒラリー・クリントン国務長官もホワイトハウスを去った。中東/北アフリカ/ウクライナでの侵略活動はCIAと国務省が主導しているが、その中心人物が排除されたわけで、アメリカ支配層の内部でもネオコン/シオニストは危険だと考える勢力が巻き返しを図った可能性が高い。

 それに対し、三国同盟のひとつ、イスラエルの駐米大使だったマイケル・オーレンは退任前の2013年9月、イスラエルはシリアの体制転覆が希望だと明言している。
http://www.jpost.com/Features/Front-Lines/Diplomacy-Obama-passes-the-kishka-test-326570
バシャール・アル・アサド体制よりアル・カイダの方がましだとエルサレム・ポスト紙のインタビューで語っている。つまりイスラエルもシリアの体制転覆を支援していたわけだ。

 昨年夏にはシリア政府軍が化学兵器を使ったという偽情報(この辺の事情は何度か書いているので、今回は割愛する)を使ってアメリカはNATO軍に空爆させようとしたが、ロシアが嘘を指摘、同じ趣旨の報道もあり、実行されなかった。地中海から発射したミサイルが海中に落下するという出来事も影響した可能性がある。ここでオバマ政権がシリア攻撃を中止、イランと話し合いを始めたのは非ネオコン/シオニスト派の意向だろう。

 それをアメリカのネオコン/シオニストは怒っていたが、ここにきてISが暴れ始め、シリアでの空爆も実現、アサド体制の打倒をバラク・オバマ政権はまた言い始めた。ネオコン/シオニスト派が巻き返してきたのだろうが、ロシアの出方次第では大きな戦争が勃発する可能性がある。


 

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