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イスラム国の知られざる収支…誘拐ビジネスが加速する背景(DMMニュース)
http://www.asyura2.com/14/warb14/msg/820.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 1 月 27 日 17:00:05: igsppGRN/E9PQ
 

           原油安で誘拐ビジネスに拍車がかかる


イスラム国の知られざる収支…誘拐ビジネスが加速する背景
http://dmm-news.com/article/912354/
2015.01.27 07:50 DMMニュース


 1月25日、「イスラム国」は人質にしていた2人の日本人のうち、湯川遥菜さんを殺害したと発表した。残る後藤健二さんの解放に政府が奔走するなか、世界中がことの成り行きを注視している。

 イスラム国の脅威拡大に国際社会の懸念が強まっているが、イスラム国問題はいまの世界経済にとって最大のリスク要因といっても過言ではないだろう。

 イスラム国とは、アブバクル・バグダディが率いるイスラム教のスンニ派過激派組織のことだ。武力行使によるイスラム統一国家樹立を目標とする。国際テロ組織アルカイダなどがつくった「イラク・イスラム国」が母体だが、アルカイダの指示には従わず、このためイスラム国とアルカイダの関係は断絶した。

■年間で最大700億円の原油収入を得ていたが…

 イスラム国はイラクとシリアに広大な支配地を獲得したが、短期間のうちにこれほど勢力を拡大できたのは、国家運営を可能とするだけの財政面での力を獲得したからだ。そこで、財政面からイスラム国の国家運営の実態を眺めてみよう。

 これまでのイスラム国の有力な資金源は原油の密売であった。イスラム国はシリア北部の油田地帯ラッカを首都にしたうえ、イラク北部のアジールなど油田都市を戦略的に次々に占拠していった。

 国際連合の推計(2014年11月時点)によると、イスラム国は1日あたり4万7000バレルの原油産出力を持つという。産出した原油は国際価格を大きく下回る1バレル=18〜35ドル程度で闇ルートに流されており、1日の収入は84万6000ドル〜164万5000ドルにもなる。年間では約3億〜6億ドル(約350億〜700億円)に及ぶ計算だ。

 このため、原油の国際価格が下落すると、闇ルートに流す原油の価格も値下がりし、原油の密売ビジネスから得られる収入は大幅に目減りすることになる。昨年11月のOPECの減産見送りによって原油価格の下落に拍車がかかったが、最大の産油国であるサウジアラビアが、原油価格が下落する中でもあえて原油の減産に踏み切らないのは、イスラム国の資金源を断つことが狙いではないかとも言われる(サウジアラビアはイスラム国が一部を支配するイラクと国境を接しているため、台頭を強く警戒している)。

 また、米英主導の有志国連合の空爆によってイスラム国の油田や簡易製油施設などが次々に破壊されており(米国防総省は2014年8月からこれまでに原油関連施設259カ所を破壊と報告)、最近ではイスラム国の原油の産出量も大幅に減っているとみられる。

 おそらく直近では、イスラム国の原油の密売収入は年間1.6億ドル(約187億円)程度まで減少していると推定される。

■兵士の人件費コストは年間350億円以上!?

 その一方、イスラム国はこれまで兵力を大幅に増強してきたため、兵士に支給する給与の額が膨らんでいる。米CIA(中央情報局)によると、現在のイスラム国の兵力は3万1500人程度、1家族につき毎月500ドル(内訳は兵士に400ドル、妻に100ドル、子供1人につき50ドル)を支給していると報告されている。1カ月にかかる人件費コストは1575万ドル、年間では1億8900万ドルに上る計算だ。支配地では生活保護も行っており、その他に戦費もかかってくるので、年間のトータルの財政支出は3億ドル程度に上るだろう。

 原油の密売から上がってくる収入が年間1.6億ドルに縮小する傍らで、財政支出が年間3億ドルの規模に膨らんでいるため、資金源を原油の密売収入だけに頼れば、「イスラム国」の財政は完全に赤字に陥ってしまう。

 このように最近の原油安は、安定的な資金源を断つことを通じてイスラム国にかなりのダメージを与えたとみられる。イスラム国は今月になって約5カ月間にわたって拘束していたイラクの少数派ヤジーディ教徒約200人を解放したが、この背景には資金調達が厳しくなり、多数を拘束し続けることが困難になったという事情もあるだろう。

 しかし、原油密売での資金調達が難しくなったといっても、イスラム国の資金源が完全に断たれたわけではない。

 今後、イスラム国は原油の密売以外の手段で資金を調達する動きを強めてくるだろう。原油の密売以外の資金源としては

誘拐によって得る身代金
支持者からの寄付金
遺跡の盗掘で得た古美術品の売却
人身売買
銀行や一般人からの現金の強奪
などがある。

 これらの資金源の中でも金額的に大きいのが誘拐によって得る身代金だ。国際連合の推計では、イスラム国が2013年の1年間に身代金から得た収入は3500万〜最大で4500万ドルになっている。

 これから先、経済的に窮地に追い込まれたイスラム国が誘拐ビジネスに注力し、対立する各国に巨額の身代金を要求してくる可能性には十分な警戒が必要だろう。

著者プロフィール

エコノミスト
門倉貴史
1971年、神奈川県横須賀市生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、銀行系シンクタンク、生保系シンクタンク主任エコノミストを経て、BRICs経済研究所代表に。雑誌・テレビなどメディア出演多数。『ホンマでっか!?』(CX系)でレギュラー評論家として人気を博している。近著に『出世はヨイショが9割』(朝日新聞出版)

 

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コメント
 
01. 2015年1月27日 20:04:04 : DD1URdPOMV
原油の闇ルートだが、実はイラクのサダム・フセイン政権も経済制裁を受けていたとき闇で流して利益を得ていたんだよね。
当時シリアも知ってて見過ごし、原油を買ってた。トルコもそう。
クルド人地域にあたるのでクルド人も恩恵に浴してて、ひっきりなしに通過する原油を積んだトラックの通行料徴収で潤っていた。

これは俺の勝手な勘だが、イスラム国の原油の密売を指揮している人物は元バース党にいた人かもしれんね。
高遠菜穂子によればイラクのスン二派は政権を牛耳るシーア派傘下の宗派民兵の残虐非道な拷問や殺人で追いやられ、完全に政治のメインストリームからスポイルされているらしい。
だからイスラム国がバグダッドまで進撃をかけて南進したとき、あの大波の勢いにはシーア派政権への恨みとイスラム国武装勢力の脅しという二重の意味があって、やむなく協力したという側面があったらしい。
その際、元バース党員だったスン二派も含まれたはずだからイスラム国には野合的ながら政治運営に長けたバース党が関わっているって話はあながち嘘とも思えない。
イラクのスン二派住民にしてみればシーア派民兵とイスラム国の原理主義者と上と下から挟撃され、選択肢として同じスンニ派という理由でイスラム国を放置していると高遠はこうも述べていたが俺もありえないことではないなと思った。

知らぬ仏より知っている鬼のほうがまだマシという意味でだが。


02. 2015年1月27日 21:16:51 : ddD5dMA6qg
イスラム国を、国としてイメージさせたい理由は何だろうか?

テロ組織では、集団的自衛権を発動することができないからか?

>集団的自衛権でもテロリスト相手には行使できない?

http://wpb.shueisha.co.jp/2014/06/03/31023/

イスラム国を考える場合、先ず日本の戦時体制を考えておくと、良く理解できると思う。

戦地で戦う兵士を、背後で沢山の国民が支えなければ、戦争を継続できない。

戦闘に限っても、武器、弾薬、水、食料、野営、寝袋、ガソリン、通信機、修理品、野戦病院、看護師、医師、交代要員などの補給確保は重要だ。

戦闘員だけ揃っても、戦争を始められるわけではない。

イスラム国には、この戦時体制下の国民生活が少しも見えてこない。

イスラム国は、村を占拠した夜盗の群れのように振る舞う。

夜盗の群れは、首領もいるが、いるからと言って、それは、国ではあり得ない。

@ >国際テロ組織アルカイダなどがつくった「イラク・イスラム国」が母体だが、アルカイダの指示には従わず、このためイスラム国とアルカイダの関係は断絶した。

嘘か本当か分からないが、昨年の11月13日付けの、イギリスのテレグラフ紙にによれば、イスラム国とアルカイダは和解した。

>Islamic State and al-Qaeda 'agree deal' in Syria
Islamic State and al-Qaeda affiliate reportedly agree to stop fighting and work together in Syria

http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/islamic-state/11230026/Islamic-State-and-al-Qaeda-agree-deal-in-Syria.html

A 原油収入に関しては、様々な見立てができる。

>ISIL Oil Production is Worth Estimated $800 Million Per Year, IHS says

Selling oil at a sharp discount on the black market still generates significant funds for the terror group

http://press.ihs.com/press-release/energy-power/isil-oil-production-worth-estimated-800-million-year-ihs-says

B >サウジアラビアが、原油価格が下落する中でもあえて原油の減産に踏み切らないのは、イスラム国の資金源を断つことが狙いではないかとも言われる

サウジアラビアやカタールが、イスラム国を物心両面で支えてきたと西側メディアは報道している。

>The U.S.-Saudi Arabia and Islamic State Group Connection

In June 2012, ★the Wall Street Journal★ quoted U.S. and Arab officials saying that Washington “in many ways is acting in Syria through proxies, primarily ★Saudi Arabia, Qatar and United Arab Emirates. ★

★The Financial Times★ published a story estimating that★ Qatar★ had chanelled US$3 billion to the Syrian rebels, including terrorist groups.

★Irish journalist Patrick Cockburn★・・・・The foster parents of ISIS (as the Islamic State group was previously known) and the other Sunni jihadi movements in Iraq and Syria are ★Saudi Arabia, the Gulf monarchies and Turkey,★

★U.S. magazine The Atlantic★ agreed by saying the Islamic State group’s success in Iraq is due, in part, “to the support they have received from two Persian Gulf countries: ★Qatar and Saudi Arabia.★

http://www.telesurtv.net/english/news/King-Abdullah-of-US-Ally-Saudi-Arabia-Dies-20150122-0025.html



03. 2015年1月28日 09:53:50 : nJF6kGWndY

最近は敗色も漂っているようだが

金の切れ目が・・で、カリフ国家を掲げるイスラム国も潰れるようなら、

ヒトの本質を示すようで、なかなか面白いが

そう簡単に行くかな



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