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タイのスラム住民は、なぜ遠い国の被災者になけなしのお金を寄付するのか(HARBOR BUSINESS)
http://www.asyura2.com/15/asia18/msg/197.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 7 月 04 日 16:29:05: igsppGRN/E9PQ
 

タイのスラム住民は、なぜ遠い国の被災者になけなしのお金を寄付するのか
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150704-00048669-hbolz-int
HARBOR BUSINESS Online 7月4日(土)16時21分配信


◆東日本大震災でも寄付をしてくれたクロントーイ・スラムの人々

 今年5月1日、タイ最大と言われるバンコクのスラム街クロントーイで、ネパールの地震被災者たちのために募金活動が行われた。

 タイはこの時期は年間を通して最も暑く、日中は37度を超える。そんな中、世帯収入が1日100バーツ(約370円)にも満たないような貧困層の人々が快く寄付を行い、この日、総額で10万バーツ前後(約37万円)もの募金が集まった。

 募金活動を行ったのはクロントーイ・スラムで長年子どもたちの教育支援や、無国籍者の国籍取得支援を続けている『ドゥアン・プラティープ(希望のともしび)財団』だ。

 この財団は2011年3月の東日本大震災でも募金活動などを行っている。初動でおよそ30万バーツ(約111万円)、その後の活動も合わせれば合計50万バーツ(約182万円)もの寄付金が寄せられた。

 クロントーイ・スラムの住民たちが貧困層と呼ばれながらも、遠い国の地震被害に快く寄付をするのにはふたつの理由がある。

 まず大きな理由としては、そもそもタイは敬虔な仏教国であり、徳を積むことで来生がよりよい人生になると信じている。その徳の積み方のひとつが善行であり、困窮者を助ける寄付に繋がる。わずかでも自分ができる範囲で善い行いをして社会貢献することがタイ人の根底にあり、ひとりたった1バーツだったとしても、スラム全体では大きな力になった。

 もうひとつの理由には恩返しの意味もあるようだ。クロントーイ・スラムにはプラティープ財団のほかにもいくつか、主に外国から来ている支援団体が拠点を構えている。住民たちはそういった支援によって生活を維持できてきたことを知っている。そのため、日本の震災を始め海外の出来事にも関心を持っていて、恩返しをここでしたいという思いがあるという。日本の震災でより高額の寄付金が集まったのは、特に日本人による支援が多いことを彼らは知っているからにほかならない。

◆小さな子どももお菓子を買う小遣いを我慢して寄付をする

 寄付金を集めた『ドゥアン・プラティープ財団』は、スラムの天使と呼ばれたクロントーイ・スラム出身のプラティープ・ウンソンタム・泰(はた)先生が率いる。プラティープ先生は1952年生まれで今年で63歳になるが、歳を感じさせず、若き日と変わらずに精力的に活動を行っている。彼女は小学校4年までしか学校に通えず、独力で貯めた金で中等教育を受け、短期大学で教育学の学位を取得した努力家だ。

 プラティープ先生の初期の活動はスラムの子どもたちを預かる「1日1バーツ学校」を運営したことだ。貧困層の住民や子どもたちの負担にならない額で学校運営の費用を毎日1バーツほど受け取った教室で、これによりアジアのノーベル賞といわれる「ラモン・マグサイサイ賞」の社会福祉部門を1978年に受賞した。

 プラティープ先生はこのときの賞金を元にして『ドゥアン・プラティープ財団』を設立。現在では家族と暮らせなくなった子どもが集団生活を送る「生き直しの学校」や「教育里親制度」、「クロントーイ信用組合」、「高齢者プロジェクト」、それから、教育レベルの低さから親が出生届を出すことを知らずに無国籍者になった住民への国籍取得支援など、多数のプロジェクトでスラム住民を支援している。マグサイサイ賞のほかにも様々な賞を受賞しており、2004年にはスウェーデン王室のシルヴィア妃より「子どもの権利に関する世界子ども賞」を受賞した。

 プラティープ先生とお話しをするとよくタイ人の心について語る言葉を聞く。

「外国の災害にも惜しみなく募金をするのはタイ人の国民性です。困った人を助けるのがタイ人の心です。小さな子どもたちでさえお菓子を買うお小遣いを1日だけ我慢して寄付をします。自分でできることをした結果が募金の額になったのです」

 クロントーイ・スラムは麻薬の売買や殺し屋が逃げ込んでいるなどの暗黒的ハードボイルドな話が尽きないが、現実的には極端に狭いコミュニティーであることと、元来がお人好しの地方出身者なので、小さな揉めごとはあっても殺人などの重大な事件はこの10年間でもほどんど起きていないという。バンコクの外の世界の方がよほど世知辛いのである。タイは急激な経済成長を遂げ、誰もが利益を求め、金儲けに一喜一憂する。そのときに人は心をなくしやすいが、景気の恩恵を受けられない貧困層が心の温もりを保ち続けている。

<取材・文/高田胤臣 Twitter ID: @NatureNENAM>

ハーバー・ビジネス・オンライン

 

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