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<石平のChina Watch>中国での目先の利益に乗ってはいけない 「戦国時代」さながらのアジア太平洋地域
http://www.asyura2.com/15/china7/msg/495.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 11 月 30 日 19:59:05: igsppGRN/E9PQ
 

【石平のChina Watch】中国での目先の利益に乗ってはいけない 「戦国時代」さながらのアジア太平洋地域
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20151130/frn1511301140004-n1.htm
2015.11.30 夕刊フジ


 今月に入って中国は、アジア太平洋地域において一連の慌ただしい近隣外交を展開してきた。

 1日、韓国のソウルで李克強首相は3年半ぶりの日中韓首脳会談に参加し、日本の安倍晋三首相との初の公式首脳会談を行った。5日には、今度は習近平国家主席が就任後初めてベトナムを訪問し「関係の改善」を図った。10日、王毅外相はマニラを訪れてフィリピンの大統領、外相と相次いで会談した。

 この一連の外交活動の対象となった3カ国が抱えている共通問題といえば、やはり南シナ海だ。

 同海での中国の拡張戦略に対し、当事者として激しく反発しているのはベトナムとフィリピンの両国である。一方の日本もまた、自国のシーレーンとなる南シナ海の「航海の自由」を守るべく、中国の戦略に強く反対する立場を取っている。

 こうした中で中国がこの3カ国に急接近してきた意図がはっきりと見えてくる。

 10月末の米海軍による南シナ海哨戒活動の展開によって米中対立が一気に高まった中、中国政府は南シナ海問題の当事者諸国との緊張を緩和させることによって、中国批判を強める米国を牽制(けんせい)するつもりであろう。当事者同士が話し合いで問題解決に向かうのなら「部外者」のアメリカは口出しが難しくなる計算である。

 さらにAPECの前に、関係諸国を取り込んだ上でアメリカの攻勢を封じ込めておくのが一連の中国外交の狙いだったろう。

 要するに、アメリカを中心とした「有志連合」が中国の拡張戦略に立ち向かおうとするとき、「有志連合」の参加国と個別に関係改善を図ることによって「連合」の無力化を図る策略なのだ。それは中国で古来使われてきた伝統的得意技である。

 中国では紀元前8世紀から同3世紀まで戦国という時代があった。秦国をはじめとする「戦国七雄」の7カ国が国の存亡をかけて戦った時代だったが、7カ国の中で一番問題となったのが軍事強国で侵略国家の秦であった。

 いかにして秦国の拡張戦略を食い止めるかは当然他の6カ国の共通した関心事であったが、その際、対策として採用されたのが、6カ国が連合して「秦国包囲網」を作るという「合従策」である。

 6カ国が一致団結して「合従」を固めておけば、秦国の勢いが大きくそがれることになるが、一方の秦国が6カ国の「合従」を破るために進めたのが「連衡策」である。6カ国の一部の国々と個別的に良い関係をつくることによって「合従連衡」を離反させ、各個撃破する戦略だ。

 この策で秦国は敵対する国々を次から次へと滅ぼしていったが、最終的には当然、秦国との「連衡」に応じたはずの「友好国」をも容赦なく滅ぼしてしまった。秦国の連衡策は完全な勝利を収めたわけである。

 それから二千数百年がたった今、アジア太平洋地域もまさに「戦国時代」さながらの様相を呈している。中国の拡張戦略を封じ込めるために米国や日本を中心にした現代版の「合従連衡」が出来上がりつつある一方、それに対し、中国の方はかつての秦国の「連衡策」に学ぶべく、「対中国合従連衡」の諸参加国を個別的に取り込もうとする戦略に打って出たのである。

 その際、日本もベトナムもフィリピンも、目先の「経済利益」に惑わされて中国の策に簡単に乗ってしまってはダメだ。あるいは、中国と良い関係さえ作っておけば自分たちの国だけが安泰であるとの幻想を抱いてもいけない。

 秦国によって滅ぼされた戦国6カ国の悲惨な運命は、まさにアジア諸国にとっての「前車の轍(てつ)」となるのではないか。

                   ◇

【プロフィル】石平

 せき・へい 1962年中国四川省生まれ。北京大学哲学部卒。88年来日し、神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了。民間研究機関を経て、評論活動に入る。『謀略家たちの中国』など著書多数。平成19年、日本国籍を取得。

 

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コメント
 
1. 2015年11月30日 21:30:49 : YyJC4OzNdE : Mgs9OZr8vkg
>いかにして秦国の拡張戦略を食い止めるかは当然他の6カ国の共通した関心事であった

そのころは、どんな国でも拡張戦略の国であった。国力が増せば隣国を侵略していって併呑した。たまたま、秦が強くて統一しただけのこと。これによって、20世紀にまで至る中国の中央集権・皇帝システムが作られたのだから、始皇帝の功績は大きなものがある。

とはいえ、こんなものが現代に通用することはありえない。これをもって、中国が日本を併呑しようとしているなどと類推するのはあまりにも歴史の発展を知らなさすぎ。

というか、石氏は中国をけなす論評しか、もはや自己を主張できないあわれな境遇。



2. 2015年12月01日 00:25:08 : Rz27CiYBKg : uJm77F8S6S4
経済で良好な関係ができたとしても
いずれ飲み込まれるのは確実
軍事を用いるまでも無く併呑される
最終目的が経済支配なら結果は同じこと

3. 2015年12月01日 02:35:07 : VB7QOPQJ3s : RoWql7pcNuE
この論旨は正しい。
中国は短期的な利益を供与して、長期的なより大きい利益を狙う習性がある。
長期的な狙い(領土拡張、支配の拡大)を把握せず、当面の利益を考えると
乗っ取られるということ。

中国は長期的な狙い(領土拡張、支配の拡大)のためには、相手を欺くことに
躊躇しない。

それを分かって付き合いなさい ということかな


4. 2015年12月01日 05:54:09 : wPAs8CRB32 : &3ZSfBIJBL4
>>1は中国人(石平氏も含む)がいかに古代の文献に依拠するのが好きかを理解していない人なのだろう

5. 2015年12月01日 13:26:35 : xqEk6mxhpE : lQRfCI6C698
>こんなものが現代に通用することはありえない

第三者はそう思うが、石平氏を含めて中国人の思考はさほど変わっていないのではないか?
ならばそういう行動に出ると予想しておく方が対処を誤らない。
「敵を知らば・・・」って孫子も言ってる。


6. 2015年12月02日 00:14:08 : pyKd9RZIaM : 7WLP6pmr3KE
愚者は経験に学び賢者は歴史に学ぶ


7. 2015年12月03日 00:44:50 : 2cNyKyqEJc : WquHmERJM8w
>5
>中国人の思考はさほど変わっていないのではないか

かつては、ローマ帝国だって大英帝国だって、米国だって世界や隣国を侵略してきた。
第二次世界大戦前には、ドイツや我が国も隣国を侵略してきた。
中国だけ、未だ侵略欲望を持っているように言うのは、あまりにも偏見が過ぎるのでは?
どの国でも、国益のもとに侵略したい欲望もあれば、現代の国際システムや科学・軍事の発展がそれを許さないようにもなっている。
世界どの国にも同じ物差しを当てて物事を観ましょう。


8. 2015年12月03日 08:33:50 : xqEk6mxhpE : lQRfCI6C698
>7

南沙諸島を見てる?
シリアを見てる?
ウクライナを見てる?
スーダンはどうかな?


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