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男女の賃金格差、開示を義務化へ 主要国でも格差大きい日本、女性の働きにくさ要因/東京新聞
2022年5月21日 06時00分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/178603?rct=politics
政府は301人以上を常時雇用する企業などを対象に、男女の賃金差の公表を義務付ける方針を固めた。女性活躍推進法を省令改正し、今年7月に施行する。岸田文雄首相は20日に開いた新しい資本主義実現会議で「労働者の男女間賃金格差を解消していくため、早急に女性活躍推進法の制度改正を実施する」と話し、産業界への協力を求めた。
新しい資本主義実現会議の会合であいさつする岸田首相=20日、首相官邸で
新しい資本主義実現会議の会合であいさつする岸田首相=20日、首相官邸で
公表が義務付けられる事業者数は2021年度末時点で、約1万7650社(非上場企業も含む)。101〜300人の事業者についても、施行後の状況で検討する。
公表方法は企業単体ごとで、持ち株会社(ホールディングス)自身の情報も対象になる。賃金額そのものではなく、男性の賃金水準に対する女性の割合を開示させ、その差を明確にする方針。正規・非正規雇用別でも示す。自社のホームページに掲載することを想定している。今後、労使の代表が参加する労働政策審議会(厚生労働相の諮問機関)で具体内容を議論する。
上場企業が事業年度ごとに作成する有価証券報告書でも、同様の情報開示を求める方針。各企業のいわゆる「女性活躍状況」は、投資家からも企業価値を見極める指標の1つとして注目されている。金融庁は、女性管理職の比率や男性の育休取得率などの開示を義務づける方針を示している。
賃金格差の要因として、女性登用が進まないことや、出産・子育てなど制約を抱えた女性が正社員として働きにくい雇用環境などが想定されている。政府は、多様な正社員制度の導入拡大も産業界に働きかけていく方針だ。男女賃金差の開示は経済界の強い反発を背景に実現してこなかった。今回の義務付けは女性の処遇改善だけでなく、企業の人材の多様化を進める大きな一歩と言える。(坂田奈央、原田晋也)
◆「多様化」へ企業の意識改革、カギに
日本の男女間賃金差は世界各国に比べ大きい。経済協力開発機構(OECD)の2020年時点調査によると、日本は男性賃金の中央値を100とした場合、女性は77.5にとどまる。男女差は22.5ポイント開いており、韓国(31.5ポイント)、イスラエル(22.7ポイント)に次いで大きい。
管理職に占める女性割合の水準も低い。内閣官房の各国比較(21年時点)によると、米国の41.4%に対し日本は13.2%。一方で、日本の女性のパートタイム労働者の比率は39.5%に上る。
政府関係者はこうした問題の背景について「いわゆる『ガラスの天井』と言われる現象で、女性が組織内で高い地位に就きにくいとか、子育てなどで退職すると正規(雇用)の職に戻りにくいといったことがある」と説明。正規のみならず非正規も含めた男女間の賃金差を明らかにすることで、課題解決を狙う。
雇用均等基本調査(20年)では、労働時間や勤務地に制約のある人でも正社員として働ける多様な制度を設ける事業所の割合は3割に満たなかった。男女間賃金差の是正には、今回の開示義務化を契機に、企業が人材や働き方の多様化に向けて意識改革を進められるかがカギとなる。(坂田奈央)
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