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岸田政権 問われる決断と説明責任/権藤敏範 ・nhk
http://www.asyura2.com/15/gaikokujin2/msg/561.html
投稿者 仁王像 日時 2022 年 12 月 28 日 14:10:23: jdZgmZ21Prm8E kG2JpJGc
 

岸田政権 問われる決断と説明責任/権藤敏範 ・nhk
2022年12月27日 (火)
権藤 敏範 解説委員
https://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/100/478010.html

岸田総理大臣は、政治資金をめぐる問題などが明かになっている秋葉復興大臣を交代させました。しかし、野党からは「決断が遅い」という批判が出ています。一方、岸田総理大臣が12月に将来の防衛費の一部を増税で賄うことや原発の建て替えを打ち出したことには「唐突」だとの指摘も出ています。こうした決断の背景と説明責任を考えます。

【相次ぐ辞任】
岸田総理大臣は、12月27日に政治資金をめぐる問題などが明かになっている秋葉復興大臣を交代させ、みずからの任命責任を「重く受け止めている」と述べました。事実上の更迭とみられ、10月以降、4人目の閣僚の辞任となります。それに12月22日には、自民党の衆議院議員だった薗浦健太郎氏が政治資金規正法違反の罪で略式起訴されており、政権にとっては大きな痛手です。
岸田総理大臣は、来年1月に召集される通常国会への影響を抑えるため先手を打った形ですが、野党側は「遅すぎる」とか「内閣総辞職に値する」と批判しています。
この「遅い」という指摘は、先に3人の閣僚が相次いで辞任した際にも聞かれました。3人は旧統一教会との関係や政治とカネをめぐる問題などで追及を受けていましたが、岸田総理大臣は、いずれも本人に説明を委ねたことで結果的に「決断が遅れた」として批判されました。

ここで見過ごせないのが、辞任した4人の閣僚が支持基盤である茂木派、麻生派、岸田派に所属していることです。第5派閥で党内基盤の弱い岸田総理大臣にとって3派の結束と党内の安定こそが重要ですが、身内から足を引っ張られているような状態で、加えて官邸と党との連携の悪さも拍車をかけています。こうした状況が岸田総理大臣の決断を遅らせる要因になっているのかもしれません。

【旧統一教会問題】
旧統一教会の問題でも岸田総理大臣は世論に押される形で決断を重ねました。
安倍元総理大臣の銃撃事件をきっかけに、自民党では半数以上の国会議員に教団や関連団体と接点があったことが明かになります。野党側は批判を強め、被害者救済では、立憲民主党と日本維新の会が主導する形で、自民・公明両党との協議を進めました。
こうした中、被害者救済を図るための新たな法案について、当時は慎重だった岸田総理大臣が姿勢を一転させ臨時国会での成立に踏み切ったのは、内閣支持率の下落に歯止めがかからない状況で「対応を誤れば政権がもたなくなる」との危機感もあったと受け止められています。政府は野党側の意見を取り入れて異例の修正を重ね、法案は提出からわずか5日で成立しました。この問題に区切りをつけたい自民党と成果をアピールしたい野党側の思惑が一致したともとれます。救済法には被害者から一定の評価がありますが、救済されるのは限定的という指摘やさらなる法整備を求める声も出ており、不断の見直しが必要です。

【安全保障政策】
一方、岸田総理大臣は、12月になって大きな決断を重ねており、それには「唐突」や「拙速」との批判もつきまといます。具体的に見ていきます。

安全保障政策では防衛費の大幅な増額を決めました。5兆円台で推移してきた当初予算を5年後には8兆9000億円とする方針で、不足する4兆円のうち歳出改革などで捻出しても足りない1兆円あまりは法人税、所得税、たばこ税の増税で賄います。
しかし、これには自民党内、特に安倍派を中心に「唐突だ」として批判が相次ぎました。防衛費を増税で賄う上、その指示から決定まで1週間程度しかなかったからです。安倍氏が国債で賄うことを提唱していたこともあり、「安倍路線の否定」と映ったのかもしれません。安倍派の萩生田政務調査会長は、増税の実施前には衆議院を解散して国民の信を問う必要があるとけん制しました。増税の実施時期を「2024年以降」とし議論を来年に先送りすることで一応の決着をみましたが、2年後には参議院選挙などが控えることから、より政治や経済の状況に左右されやすく、さらなる先送りも考えられます。

また、もう1つの大きな決断が敵のミサイル発射基地などをたたく反撃能力の保有です。これまではアメリカが担うとして一貫して保有してこなかったもので政策の大転換となります。日本周辺の安全保障環境が厳しさを増していることから抑止力を高める狙いがあります。ただ何をもって反撃の前提となる武力攻撃が発生したと判断するのか、先制攻撃にあたらず専守防衛の考え方に変わりがないことに理解を得られるのか、多くの疑問や懸念が残ります。
野党側は、反撃能力の保有には賛否が分かれますが、増税には一斉に反発しています。
政策の転換にはより丁寧な説明が必要ですが、岸田総理大臣の説明には「整合性を欠く」との指摘も出ています。所得税の負担は増やさないとしていましたが、東日本大震災からの復興予算にあてる「復興特別所得税」の税率を引き下げ、その分を防衛費の増額にあてることにしました。所得税に上乗せされる税率は変わりませんが、課税期間が延長されるので事実上の増税になります。
さらに岸田総理大臣は国債をあてることに否定的でしたが、公共事業で使われる「建設国債」の対象を拡大し、自衛隊施設の整備や艦船の建造費にあてます。歴代政権は、借金による軍事費の拡大が悲惨な戦禍を招いた反省から防衛費を賄うための国債を認めてこなかったため、これも歴史的な転換です。方針転換とこれまでの説明の違いを指摘され、整合性を取り繕うような事態に陥っていないでしょうか。

【原発政策】
岸田総理大臣が大きく転換した原発政策にも「唐突」との受け止めが出ています。検討を指示して4か月足らずで、原発の再稼働の推進にとどまらず、運転期間の延長や、福島第一原発事故のあと歴代政権が想定していないとしてきた建て替えに踏み込んだからです。被災地などからは「国民に不誠実だ」といった批判が出ています。
原発を活用する理由として、脱炭素社会の実現に加え、エネルギーを安定的に供給し電力不足や電気料金の上昇を緩和するためとしています。
ただ多くの課題もあります。建て替えが実現しても2030年代半ば以降になるとみられ、いま直面する電力不足などの解消にはなりません。「核のゴミ」を処分する場所もありませんし、何より重大な事故が起きれば取り返しのつかない被害をもたらします。
原発に頼り続けるのであれば国民的な議論が必要です。暮らしや企業活動に関わるエネルギー政策はどうあるべきか、再生可能エネルギーをもっと増やす選択肢を検討したのか。ウクライナ情勢など国民の不安を背景に政策を変えようとする構図は安全保障政策にも通じるものを感じます。

【まとめ】
ここまで見てきたように岸田総理大臣の決断に「遅い」の一方で「拙速」といった相対するような批判がつきまとうのは、決断を国民がどう見ているのか、国民の意識と政権との間に乖離があるからではないでしょうか。必要なのはその間を埋める丁寧な説明です。一方、野党側も政策転換の問題点や課題を浮き彫りにする努力が求められます。1月の通常国会では与野党ともに国民の目線にたった議論と丁寧な説明が欠かせないと考えます。  

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コメント
1. 2022年12月29日 10:48:25 : LY52bYZiZQ : aXZHNXJYTVV4YVE=[15794] 報告
〖鈴木哲夫氏と「2022年岸田政権のデタラメ」を振り返る〗郷原信郎の「日本の権力を斬る!」#206
郷原信郎の「日本の権力を斬る!」
2022/12/27
https://www.youtube.com/watch?v=ZHqPNGkZfb0
2. 2023年1月03日 09:37:04 : LY52bYZiZQ : aXZHNXJYTVV4YVE=[15818] 報告
岸田内閣支持率〖ネットでは10.8%の事実〗電話調査と統合しても19.5%。これが本当の内閣支持率。
けーちチャレンジ
2023/01/02
https://www.youtube.com/watch?v=nOVPdLuB2AY

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