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「電力出身者を環境省大量採用「原発知識必要」」 （河北新報 2015/4/16）
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201504/20150416_71016.html
東京電力福島第１原発事故に伴う対応や原子力規制を担う環境省管轄の機関で、民間企業出身者採用枠として、同省が電力会社や関連企業から相次いで職員を 受け入れている。原発関係の専門知識を持つ職員が必要になっていることが背景にある。事故対応に当たる規制官庁に、原子力推進企業の出身者が大量採用され ることに疑問の声も上がっている。（菅谷仁）
＜民間枠の３割＞
国は２０１４年度、全国の地方環境事務所の職員として民間企業出 身者１２２人を採用。約３割の３４人が東電やその関連企業、関西電力などに勤めていた職員だった。このうち除染などを担う福島環境再生事務所（福島市） は、１２人を将来的に元の会社に戻る「任期付き職員」として受け入れた。
各地方環境事務所の電力事業者の受け入れは１３年度から続いている。同年度は民間企業出身者を８０人採用し、少なくとも１０人が電力関係だった。
環境省はことし２月、福島県双葉、大熊両町に除染廃棄物を保管する中間貯蔵施設を着工した。地権者との用地交渉は難航。指定廃棄物の最終処分場関連の業務もあり、地方環境事務所に専門職員を確保する必要性が高まっていた。
福島環境再生事務所は「われわれの知見だけでは対応できないので、電力事業者に来てもらっている」と説明する。
＜即戦力に期待＞
全国の原子力施設を監督する原子力規制庁でも、１２年に発足してから原発の検査業務が増している。
１３～１４年度で合計３０人の民間企業出身者を受け入れた。うち約２０人は使用済み核燃料再処理工場（青森県六ケ所村）などに携わる日本原燃など原子力関連企業出身者を中途採用した。
同庁人事課の担当者は「一から育てるより即戦力になる。中途採用で元の会社には戻れず、出身企業に関わる仕事は担当させないため、利害は生じない」と強調する。
こうした状況に原子力資料情報室（東京）の伴英幸共同代表は「任期付き採用はもちろん、中途採用であっても出身企業の影響を完全には排除できない」と指摘。原子力行政に絡む国主催のシンポジウムでの「やらせ」発言など、電力事業者の利害が規制側に反映された過去を引き合いに「再び繰り返されることを危惧する」と訴える。
------(引用ここまで)------
これは官僚の電力会社への天下りと同じで、癒着以外の何ものでもありません。
原子力施設を厳しく審査、規制しなければならない監督省庁が、原子力関連企業出身者を雇うなど言語道断です。
公正な審査・検査ができるわけがありません。
専門的な知識がある人がいないのなら、なぜ教育して育てないのか？なぜ自分たちで学ぼうとしないのか？
わざわざ原子力関連企業出身者を採用する理由にはなりません。
東電に32年間勤めた蓮池透氏（北朝鮮に拉致された蓮池薫さんのお兄さん）が、
岩上安身氏との対談でこんな話をしています。
「7月2日 「震災後の奇妙な連帯の日本」
出演：岩上安身/蓮池透/伊勢崎賢治/マエキタミヤコ/ジャズヒケシバンド【その①】」
（ぼちぼちいこか 2011/7/5）
http://bochibochi-ikoka.doorblog.jp/archives/2870926.html
----(引用ここから)-----
（蓮池氏）そうですね。だって経産省が安全審査するわけですよね。
安全審査官って昔、何やるかというと「原子力とは何か」って東電がレクチャーするんですよ？
安全審査官に。
（マエキタ氏・岩上氏）（苦笑）保安院の人にってこと？
（蓮池氏）今の保安院の人に。だって何とかガス課とか何とかアルコール課とかから来た人が、
「安全審査官」って言ってるわけ。
（マエキタ氏）じゃ、チェックのしようがないじゃない。
（蓮池氏）こっちは教えてやってるんですよ。原子力ってこういうもんで･･･
（マエキタ氏）それは初耳だ。
（蓮池氏）これはこうだから安全なんですよって教えてる。昔の通産省は「わかった」といって、
じゃぁ安全審査書なんてみんな東電が作っている。東電が作ってるんです。
で、通産省って 前書いて、東電が印刷して、通産省に納入してるんです。
（岩上氏・マエキタ氏）（失笑）
（マエキタ氏）それけっこうビックニュース！え？ほんとに？
（岩上氏）印刷まで？
（蓮池氏）印刷までですよ。印刷費なんてださねぇし。
（マエキタ氏）えぇぇぇー！そんなとこケチってるの？
（岩上氏）保安院は何もしなくていいんですよ。不倫してれば大丈夫。
（マエキタ氏）ちょっとびっくり。
（蓮池氏）これやっとけっていう指示だけ。
----(引用ここまで)-----
驚くべきことに、原発の安全審査書類は、官僚はど素人で何もわからないので、
東電が作成して通産省（当時）に納入するということです。
学校の試験で言えば、試験官が受験生に試験問題を作らせているようなもので、
不正はやり放題、審査に合格しないわけはありません。
福島原発が4基も大爆発したのは、こういうずさんな審査体制が原因だったことは明らかですが、
それに対する反省は全くない。
懲りずにまたまた電力会社とべったり癒着し、再稼動を目論む。
面倒な仕事はすべて電力会社に押しつけて、自分たちは学ぼうという姿勢はない。
また大事故が起きるのは間違いありません。
同じ過ちを何度でも繰り返す。学習能力ゼロ。本当にどうしようもない連中です。
東電ばかりが非難されますが、本当に悪いのは電力会社と癒着して悪事を働く監督省庁です。
こんな愚劣で悪質な役人どもを血税で養っていると思うと、はらわたが煮えくりかえる思いです。
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