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ユニクロの変調 値上げ響き売上減止まらず 「離職率50%企業」払拭に本腰(Business Journal)
http://www.asyura2.com/15/hasan100/msg/212.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 8 月 30 日 00:27:10: igsppGRN/E9PQ
 

                     ユニクロの店舗(「Wikipedia」より/Tokumeigakarinoaoshima)


ユニクロの変調 値上げ響き売上減止まらず 「離職率50%企業」払拭に本腰
http://biz-journal.jp/2015/08/post_11315.html
2015.08.30 文=編集部 Business Journal


 ユニクロの成長神話は踊り場を迎えたのか――。

 ファーストリテイリングが発表したカジュアル衣料品店ユニクロの7月の国内既存店売上高は、前年同月比1.5%減だった。6月が同11.7%減と大きく落ち込んだため、7月が注目されていた。2012年10月以来、33カ月ぶりとなる2カ月連続のマイナスに沈んだことになる。7月前半は梅雨の影響で夏物全般に販売が苦戦した。

 岡崎健・最高財務責任者(CFO)は14年9月〜15年5月期の決算発表の席上、ユニクロの既存店売上高が伸び悩んでいることについて、「ユニクロは生活に浸透している実需品のため、天候不順が減収の一番大きな理由だ」と述べた。

 しかし、天候不順という外部要因だけでユニクロの変調は説明できない。カジュアル衣料品店ファッションセンターしまむらを展開しているしまむらの7月の既存店売上高は、前年同月比3.0%増。「GLOBAL WORK」「LOWRYS FARM」などレディスカジュアルのアダストリアは同9.4%増。「UNITED ARROWS」などセレクトショップのユナイテッドアローズは同1.4%増だった。

 圧倒的な勝ち組だったユニクロが独り負けの状況に陥った主たる原因は、価格政策にある。円安による原価高をカバーするため、昨年の秋冬商品を平均5%値上げした。今年は平均で10%の値上げに拡大する。2年連続の値上げになる。

 昨年の値上げ後、客数は前年割れになる月が増えた。値上げによる客単価増で客数減を補い、既存店の売り上げを維持するというソロバンを弾いた。だが、2カ月連続の既存店売り上げの前年実績割れは、客単価が落ちてきたため、ユニクロが描いた勝利の方程式が効かなくなったことを意味する。ユニクロの最大の武器は低価格だったが、値上げで魅力が薄れた。

 今年も秋冬商品を2年連続で値上げする。さらに客数が減少し、既存店の前年割れが続くのは避けられない状況だ。

 創業以来、初めてとなる連続値上げで正面突破を図ろうとしたわけだが、勝ち組アパレルの象徴だったユニクロは戦略の転換を余儀なくされた。

 8月から値上げした秋冬商品が本格的に店頭に並び始めた。8月の既存店売り上げがどうなるかに流通業界は注目している。

【ユニクロの既存店売上高、客数、客単価の前年同月比推移】(単位:%)
※以下、15年3月、4月、5月、6月、7月
                
売上高:▲3.0、19.3、12.3、▲11.7、▲1.5
客数:▲10.5 、6.7、2.8、▲14.6、▲6.1
客単価:8.4、11.8、9.3、3.4、4.9
(資料:ファストリ月次営業情報。▲は前年同月比マイナス)

■セブン&アイHDとの業務提携

 ファストリはコンビニエンスストア最大手セブンイレブンを展開するセブン&アイ・ホールディングス(HD)と業務提携に向けて交渉している。通信販売で扱う衣料品の新ブランドを年内に立ち上げるほか、ファストリの店舗で販売されている商品をセブンの店舗で受け取れるようにする。

 セブン&アイHDは実店舗とインターネットを融合するオムニチャネルを今年10月から本格的に始める。1000億円を投じてシステムを整備した。傘下のセブンやスーパーのイトーヨーカドー、百貨店のそごう・西武などの商品をネットで注文し、セブンの店頭や自宅で受け取れるようになる。セブン&アイHDはオムニチャネルを次の10年の成長戦略の中核に位置づけており、オムニチャネルで売上高1兆円の目標を掲げる。

 一方のユニクロは、東レと組んだヒートテックを商品化するなど、他社とのコラボレーションなどでヒット商品を生み出してきた。だが、既存店は2カ月連続でマイナス成長となり、リアル店舗に依存したビジネスモデルに限界が見えてきた。

 日の出の勢いで成長を遂げているネット販売でユニクロは出遅れた。ネット販売への進出は喫緊の経営課題となっていた。セブン&アイHDとの業務提携をテコに、ユニクロのビジネスモデルは店舗とネットの2本立てになる。

■週休3日制導入

 ファストリは10月から社員の希望に応じて週休3日制を選べるようにする。原則として、客の多い土日を含む週4日働き、休みは平日に3日とする。出勤日の労働時間を1日8時間から10時間に延長するため、週あたりの労働時間は変わらず、給与水準も同じだ。

 まず特定の地域で働く地域正社員の約1万人を対象に、2000人ほどが週3日制を選択するとみている。地域正社員は現在の1万人から1万6000人に増やす計画だ。「週刊東洋経済」(東洋経済新報社/13年3月9日号)は、ファストリの3年内離職率の数字を次のように報じた。

「07年新卒入社社員の37.9%が入社3年以内に離職。08年入社46.3%、09年入社53.0%、10年入社47.4%、11年入社が2年間で41.6%」

「12年8月期にはユニクロの店舗の正社員の休業者のうち42.9%がうつ病などの精神疾患」

 こうした報道や告発を受け、ファストリの職場環境は劣悪と見なされ、いわゆる「ブラック企業」との批判を受けて人手不足が顕著になった。国内のファストリの従業員はパートやアルバイトも含めて約5万人。景気回復により人出不足が叫ばれる中、「週休3日制」という大胆な人事政策によって、人材の獲得と流出阻止を狙う。

(文=編集部)

 

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コメント
 
1. 2015年8月30日 00:36:01 : scvUmmii3M
「金」にしか価値を認めない経営者なのだから当然。少しばかり出世してもさらに高いノルマが課せられ疲れ果てる。その繰り返し。何のために人生か、となる。

2. 2015年8月31日 12:09:59 : OO6Zlan35k
「安くないユニクロ」はユニクロなのか?

値上げの是非が問われる秋物商戦

2015年8月31日(月)武田 安恵


 筆者は8月25日、ファーストリテイリング傘下のカジュアル衣料品店「ユニクロ」がこの秋冬の目玉に据える、フランスのファッションブランド「ルメール」とのコラボレーション商品のプレス発表会に行ってきた。

 「ルメール」は、ラコステやエルメスのアーティスティック・ディレクターを務めたことのあるクリストフ・ルメール氏が手がけるブランド。彼がエルメスの2015春夏コレクションを機に退任したタイミングで声をかけ、コラボが実現したという。

 コレクションはベーシックなデザインのニットやアウターが中心の計56型。カシミヤを使用したアイテムを除き、価格帯はユニクロの通常品と同程度におさえた。シャツが2990〜3990円で、アウターが1万2900〜1万7900円(いずれも税別)だという。 

 筆者は発売予定のアイテムを数点、実際に手に取ってみた。どれもベーシックでシンプルであるものの、細部にこだわりのあるつくりであると感じた。筆者はとりわけニットがいいと思った。例えばシンプルな白いセーター。袖に少し手を差し入れてみたが、身体の動きに合わせてゆったり形作られるドレープがいい感じである。ゆったりとしたラインは一歩間違えればやぼったくなるが、そのさじ加減はきちんと心得ている。

理想は「この価格でこの品質」

 コレクションは世界16の国・地域で販売される予定だ。ユニクロR&D責任者で、ファーストリテイリング執行役員の勝田幸宏氏は、ルメールの母国フランスでも日本と同様、今回のような展覧会を開いたと話す。「この価格でルメールのデザイン、クオリティーが手に入るのか、と現地でも好評だった」(勝田氏)。

 勝田氏の説明を聞きながら思ったことがあった。それは、「『この価格でこの品質』は、今までもそしてこれからも、多くの消費者がユニクロに対して期待するものであると同時に、ユニクロが目指してきたものなのだ」ということだ。

 「この色いいね!」「え?ユニクロだよー」。これは、ユニクロがヒットしだした2000年の頃、よく交わされた会話だ。自分の格好をほめられて嬉しくない人はいないだろう。ユニクロという低価格の服を、上手に着こなせることが一種の「ファッション」になっていたのだ。低価格なのにおしゃれなスタイリングが実現できることに喜びを感じる――。その感覚は、今でも少なからずあると思う。

 ユニクロに関して言えばもう1つ、忘れられない思い出がある。筆者は学生時代にずっと、空手をやっていたのだが、ある時期から、試合で遠征する時などに選手やコーチが着る服が、急速にユニクロに置き換わっていったのである。それまで皆、アディダスやナイキだったのに…。「私は青、あなたは赤」のような感じで、色違いのパーカーを着ている人が試合会場にたくさん集まっていて、コートから離れた観客席から見ると少し気持ちが悪いな、と思ったほどだ。

ユニクロにとって価格はデザインの一部

 ヒートテックなどの素材の機能性の高さ、腕や脚の太い空手家たちが動き回ってもストレスのない実用性を兼ね備えた着心地が支持された理由なのだろうが、やはり価格の力は大きいと感じた。私がまだ学生だった2000年ごろから既に、ユニクロのパーカーは、アディダスやナイキの1万円近いウィンドブレーカーに比べても寒さをしのぐのに困らないし、価格は3000〜4000円と安い。マスゲームの色が変わるように、試合会場の「ユニクロ率」が高まったのは、その要因が一番大きかっただろう。

 つまり、昔からユニクロにとって「価格」は大きな魅力だったということだ。それはもはや魅力という言葉では言い表せないくらいの存在感になっていたと思う。「この値段でこの品質のものが提供できる」という驚き自体がファッショナブルで、消費者はこの驚きを求めてユニクロを訪れていた。ユニクロにとって、価格は色や着心地と同様に、デザインの一部になっていたともいえる。

 それなのに今、ユニクロは安くなくなってきている。原材料費や人件費の高騰、為替の影響で製造コストはどんどん高くなっている。それを受けて、ユニクロは2年連続で定番商品を値上げしている。今や、ユニクロのジーンズは消費税を入れると1枚5000円を超える。下手をすればショッピングセンターに入っているアパレルと同じくらいの価格である。

客単価の下がりやすいビジネスモデル

 コストが利益をこれ以上圧迫しないようにするには、客単価を上げるしかない。ユニクロのビジネスモデルはもともと客単価が上がりにくい構造だ。商品は大量生産が前提なので、消費者の嗜好や好みを外してしまうとロスが出る。そのロスを最小限に食い止めるために週末「期間限定セール」と称して人を集め、とにかく在庫をさばく。だがそうすると、売り上げは増えるだろうが結果的に客単価は下がってしまう。これはユニクロが昔から抱えている問題だった。

 機能性や品質が高いから、値上げしても消費者は納得してくれるだろう。ユニクロ側はそう踏んだのかもしれない。しかし、この6〜7月、2カ月連続でユニクロの既存店売上高は前年割れしている。2カ月連続で前年割れしたのは33カ月ぶりのことだ。やはり、消費者は価格を求めていたのだろうか。「安くて高品質」であることがユニクロにとってのファッションであり、デザインであることが、ここにきて改めて浮き彫りになった気がする。

 だが、そう決め付けるのは早急かもしれない。勝負は秋だ。一般的に衣料品は、春夏物よりも秋冬物の利益率が高いといわれている。それだけに、秋物商戦が始まるお盆明けの8月中旬〜10月の売り上げは非常に大切だ。ここでユニクロが盛り返せば、消費者はユニクロの値上げを受け入れたと考えていいだろう。

 8月の国内既存店売上高は9月2日に発表される。結果が吉と出るか凶と出るか、注目だ。

このコラムについて
記者の眼

日経ビジネスに在籍する30人以上の記者が、日々の取材で得た情報を基に、独自の視点で執筆するコラムです。原則平日毎日の公開になります。
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/221102/082800054

[12削除理由]:管理人:無関係の長文多数


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