★阿修羅♪ > 経世済民100 > 564.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
30〜40代での住宅ローン返済計画が「老後破産」を招く! 激増する「老後破産」(1)〈週刊新潮〉
http://www.asyura2.com/15/hasan100/msg/564.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 9 月 14 日 11:27:35: igsppGRN/E9PQ
 

              『老後破産 長寿という悪夢』NHKスペシャル取材班(新潮社刊)


30〜40代での住宅ローン返済計画が「老後破産」を招く! 激増する「老後破産」(1)〈週刊新潮〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150914-00010002-shincho-soci
「週刊新潮」2015年9月10号


 少子高齢化が叫ばれはじめてからというもの、われわれの人生設計に、前例がまったく適用できなくなってしまった。

 たとえば、20年ほど前までは、会社員が定年まで勤め上げれば、退職金と年金で、まずまずの老後をすごすことができ、そのことが働き手にとってのインセンティブになっていた。

 ところが、年功序列で増え続けるはずだった給与も賞与も伸び悩んだ挙句、退職金も雀の涙。年金も支給開始年齢を引き上げられたうえ、思ったほどの金額を受け取れない――と、そんな“残酷物語”こそが“一般的”になっているのだ。

 いや、それでも、つましい暮らしを維持できればいいが……。『老後破産 長寿という悪夢』(新潮社刊)という本が今、話題を呼んでいるが、事実、昨日まで豊かに暮らしていた人が“破産”同様に追い込まれ、“悪夢”としか言いようがない老後を送るケースが、もはや珍しくないのである。

■住宅ローンの返済計画が破綻

 その要因について、

「年金の受給額が年々減っていることが大きい」

 と解説するのは、ファイナンシャル・プランナーの紀平正幸氏である。

「夫婦2人の場合、20年前の受給額は平均して年間300万円だったのが、現在は220万円になったと言われる。つまり、3割近く減ったのです。ところが生活費は、ここ20年ほど年間300万円で変わっていません。つまり、普通に生活するだけで、1年で80万円の赤字になってしまいます。60歳の夫婦が90歳まで生きれば、2400万円の赤字が確定するんです」

 むろん、赤字を補える資産があればいい。だが、それが十分でない場合は、

「退職金で補填することになりますが、サラリーマンの退職金は平均して2200万円ほど。すでに200万円不足しているわけですから、潜在的な老後破産予備軍は、かなりの数に上ると考えられます」

 そして、そのすべてを注ぎ込んでも、今や老後の最低限の生活を補うには至らないとはいえ、退職金は、

「手をつけてはいけない老後の命綱」

 なのだから、

「住宅ローンの返済に充ててしまったら、その分だけ命綱がやせ細り、老後破産が近づいてしまいます」

 と紀平氏。あえてそう指摘するからには、退職金をローンの返済に充てなければ首が回らない人が、それだけ多いのだ。住宅ローン問題支援ネットの高橋愛子代表も、こう語る。

「今、相談が多いのは、バブル崩壊後にローンを組んだ方が、老後まで返済を引きずってしまい、どうしようかというケースです。若いときに何とかなると思って、70歳や75歳まで支払いが続く、30年や35年のローンを安易に組んでしまった方が少なくありません。特にバブル崩壊後は低金利になり、不動産価格も下がったので、まさかこんなに景気が悪くなるとは思わずに、今しか買えないと飛びついた人が多い」

 そこで退職金を充てればローンはなくなっても、今度は生活ができないという。

「1992〜98年に、30代から40代でローンを組んだ人が、今ちょうど60歳前後で、多くの場合、残債が1000万円以上あり、300万か400万、多い人は1000万円を超える債務超過になっています。すると借り換えも、家を売ることもできず、競売しかない、自己破産しかない、と考えてしまうのです」

 とまれ、実際に追い詰められた人の例を参照するに如くはないだろう。

■夫婦のどちらかが病気に

「大学卒業後、大阪のインテリアの会社に入り、東京に転勤になりまして」

 と語り出した下山芳樹さん(65)=仮名=は、上司が立ち上げた新会社に転籍した際、世田谷区の借り上げ社宅を出て、埼玉県東部に移ったという。

「埼玉でも家賃補助を受けましたが、社長が辞める際に転職した。もう家賃補助は期待できず、ちょうど消費税が3%から5%に上がる直前でもあり、家を買うなら今しかないと、同じ市内に、敷地30坪ほどの建売住宅を3800万円で買いました。実家の土地を処分して頭金500万円を作り、残り3300万円を、月額16万円の35年ローンで支払うことにしました」

 このとき下山さんは46歳。転職先の月給は手取り30万円強だが、看護師の妻の収入も加えれば、支払いに支障はなかったという。だが、

「貯蓄に回す余裕はないまま、10年ほど前、妻が重い喘息を患いました。毎年春と秋に10〜20日、長いときは1カ月以上入院するようになり、1回の入院代も30万〜80万円に。医療保険にも入っておらず、妻が働けない分、収入も減りました。そのうえ、6年前に私が会社の営業車で事故を起こし、給料から5万円が天引きされるようになってから、ローンの遅延が生じるようになりました。翌月や翌々月にまとめて払うことを繰り返し、ついに一昨年、住宅金融支援機構からローンの支払い停止を告げられ、自宅の任意売却を勧められて、今年4月、ついに1200万円で売りました」

 家賃10万円の賃貸住宅に移ったが、売却した家の残債がなお1800万円あり、現在、自己破産の手続き申請を検討中だという。

「私は現在、医療関係の配達業に携わり、月収が手取り25万円ほどあり、パートで看護師を続けている女房の収入と合わせると、45万円ほどになります。しかし、ローンを支払うと貯蓄する余裕はまったくなく、私が病気になったり、また事故を起こしたりしたら、生活は破綻する。生活保護も視野に入れています」

 事故、病気――。誰もが襲われかねないのに、多くの人が想定しない不慮の事態に見舞われたときには、すでに引き返せないのだ。

■これから住宅ローンを組む人は注意

 恐ろしいのは、これから住宅ローンを組む人こそが、こうした陥穽にハマる危険性が高いということだ。ファイナンシャル・プランナーの深野康彦氏が言う。

「昨今、給料のピークが若年化し、昔は定年間際が一番高かったのが、最近は50代前半から40代に移っている。2年前の法改正で、社員が働きたいと希望すれば、会社は65歳まで雇わなければならなくなりましたが、会社は生涯賃金の総額は変えずに、65歳までにならす賃金体系に変えています。その結果、毎年の年収は減るので、20年で完済するローンは組みにくい。そこで月々の返済額を減らそうと、70歳や75歳までのローンを組んでしまいがちですが、退職金も右肩下がりで下がっているので、返すに返せません」

 老後破産予備軍は、さらに増え続けかねないことを示唆するのである。

 次回「激増する『老後破産』(2)」では資産運用の危険性についてとりあげる。


 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
1. 2015年9月14日 11:44:26 : m94mIXlQNY
退職金が2200万あるなら恵まれたほうだろう。
本当の下流老人はそんなものではない。

2. 2015年9月15日 02:04:09 : VLeSe71maI

いずれも自分さえ良ければあとは知らんという頭をしている馬鹿ばかりですね

こういうので悩んでる奴らって



[32削除理由]:削除人:意味不明コメント多数のアラシ

3. 2015年9月15日 22:57:08 : IvznzYCwU6
>>1
退職金を2200万もらえる程度の人間でさえ下流になってしまうということが
論旨だろう。
なおさら現役時代それ以下の人は推して知るべしということ。


  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法

▲上へ      ★阿修羅♪ > 経世済民100掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
経世済民100掲示板  
次へ