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VW不正で、自動車業界「禁断のタブー」にメス?(Business Journal)
http://www.asyura2.com/15/hasan101/msg/549.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 10 月 16 日 06:55:15: igsppGRN/E9PQ
 

                     フォルクスワーゲン・ジェッタ(「Wikipedia」より/Hatsukari715)


VW不正で、自動車業界「禁断のタブー」にメス?
http://biz-journal.jp/2015/10/post_11964.html
2015.10.16 文=清水和夫/モータージャーナリスト Business Journal


 独フォルクスワーゲン(以下VW)の排ガス不正問題で世界中が騒がしい。そもそもは、アメリカで販売されるVWと同グループ傘下のアウディのディーゼル車の一部に、排ガス規制をクリアするための違法なソフトウェアが使われているのではないかと、米国時間9月18日に米国連邦政府の環境保護局(EPA)が指摘したことが始まりだ。EPAが指摘したということは、なんらかの裏付けがあってのことなのだろう。

 VW本社は事態を重く受け止め、9月20日には最高経営責任者(CEO)のマーティン・ウィンターコーン氏が声明を発表した。違法なソフトウェアの使用については言及していないが、外部調査委員会を立ち上げて全面的に調査するとコメントしている。さらに23日には責任をとってCEOの職を辞任した。

 VWはディーゼル技術で世界をリードしているメーカーだけに、なぜこのような問題が起きたのか疑問が残る。ユーザーのブランドに対する信頼感、企業の透明性など、今後の対応を誤れば取り返しがつかない事態に発展する可能性が高い。今年最大のスキャンダルになるかもしれないこの事件の原因を深掘りしてみよう。

 EPAが指摘したのは違法なソフトウェアを組み込んだ「Defeat Device(ディフィート・デバイス=無効化機能)」の存在だ。このデバイスは、排ガス規制に適合させるためのシステムを試験のときだけ作動させ、普段は停止ないし作動を制限することを目的とする。Defeatとは「打ち負かす」という意味。欧米では反社会的行為として使用禁止が明文化されている。

 そんな違法なソフトウェアを、なぜVWは使ったのだろうか。問題の背景には“世界で最も厳しいアメリカの排ガス規制”にありそうだ。現在の米・日・欧の排ガス規制の厳しさは同程度などといわれるが、実は窒素酸化物(NOx)の規制値では、アメリカは日本より2倍も厳しい。さらに、アメリカでは使用開始後も長期にわたって排ガス性能が規制値をクリアしていることをモニターする義務まである。

 ディーゼル技術者にとっては軽油の品質も悩みの種だ。というのも、NOx吸蔵触媒に使われる白金(プラチナ)は軽油に含まれる硫黄(サルファ)によって被毒するからだ。さらにセタン価も低い。セタン価とはガソリンのオクタン価と同等の意味を持つ。セタン価が低いと、ディーゼル特有のノッキングが発生しやすく、排ガス性能に影響する。ちなみに日本では2007年頃から世界で最もクリーンな軽油が提供されるようになった。

■ディーゼル車市場全体に大きな影響

 つまり、アメリカでディーゼルを市販するのはかなり高度なエンジン制御システムが必要となる。実は過去にも、アメリカの厳しい排ガス規制がクリアできないことから、多くのメーカーがディフィート・デバイスを使っていたという歴史があるのだが、現在は(少なくとも今回のVWの疑惑を除き)使われていないはずだ。しかし、アメリカでは独ダイムラーのメルセデス・ベンツやBMWもクリーンディーゼルを販売しているので、VWは排ガス規制が厳しいから違反したとは言い難い。

 排ガス規制に適合させるにはNOxの発生をいかに低減できるかがカギとなる。その要の技術が触媒で、現在VWとアウディは2種類の触媒を使っている。

 今回、違反の対象とされているのは、全米で08年から15年までに市販されたVWとアウディのディーゼル車約48万台で、ゴルフ、ジェッタ、ビートルと最新のパサート、さらにアウディA3である。

 詳しく調べてみると、09年モデルのジェッタなどはNOx吸蔵触媒を使っているが、パサートは当初から「Ad Blue(尿素SCR)」を使用。また、VW 独自の設計共通化手法MQBによって開発生産される新型ゴルフやアウディA3も尿素SCRを使っている。つまり、触媒方式にかかわらず不正プログラムが使われていたことになる。一方、08年前後にアウディが開発した3リッターV型6気筒のディーゼルは、今回は問題視されていない。

 もし、VWが法令に違反していた場合は、1台当たり最大で3万7500ドルの制裁金が求められるので、全部で約180億ドル(2兆円強)となる計算だ。これからの調査で、故意か過失か、あるいは疑惑はなかったのかが明らかになるはずだが、制裁金の額以上にVWとアウディブランドに傷がつくことが心配だ。

 この問題はディーゼルの主要マーケットである欧州でも深刻に受け止められている。ドイツ環境省は監督官庁である連邦自動車局(KBA)がドイツや欧州で似たような不正があったかどうか、自動車メーカー各社に信頼できる情報の提供を求めている。欧州委員会は詳細な情報を収集するため米国EPAや加州大気資源局(CARB)とも連携して調査している。さらに再発防止のために、欧州委員会は排出ガス試験と現実の使用環境での乖離を無くすべく、実際の走行時の排ガス量も測る新試験法を16年1月から開始する予定だ。

 もはやアメリカだけの問題ではなく、ディーゼル車を販売する世界各国で調査が始まるだろう。近いうちに日本で導入予定のVW、アウディのディーゼル車の排ガス性能に対する信頼性が気になるところだ。

(文=清水和夫/モータージャーナリスト)


 

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コメント
 
1. 2015年10月16日 08:03:30 : TepyRL1TS2
トヨタの新型プリウス発売をまえに欧州車狙い撃ちの感があるが、排ガス規制と
同時に電磁波規制も導入してもらいたいものだ。
プリウスのバッテリー付近の席の電磁波はガソリン車やディーゼル車の7倍にも
及ぶとかブログ記事が見うけられる。プリウスタクシーのドライバーはガン発症
率が高いのだとか。イスラム国軍用にトヨタ車が使われていることも排ガス規制
問題を流すことで煙に巻きたいのではないだろうか。

2. 2015年10月16日 10:58:30 : OO6Zlan35k
VW問題、専門家が見る不正の背景とからくり

2015年10月16日(金)富岡 恒憲=日経Automotive

 2015年9月18日、自動車業界に衝撃が走った。独フォルクスワーゲン(VW)による米環境保護局(EPA)の排ガス規制に対する不正回避問題が、EPAによって明らかにされたからだ(図1)。その後、同問題は欧州にも飛び火。深刻さは度合いを増している。同社はどんな不正を行ったのか、その背景には何があったのか──。専門家の推定・見解を基にまとめた。
図1 独フォルクスワーゲンの2015年型「Jetta」

制御システムに米環境保護局(EPA)の排ガス規制を不正に回避する違法ソフトが含まれていたディーゼルエンジンを搭載する車種の一つ。
 VWが行った不正は、排ガス規制を骨抜きにするソフトウエアを排気量2.0Lの4気筒ディーゼルエンジン「EA189」の制御モジュールに組み込んだことだ。同ソフトによって、排ガス試験中かそれ以外かを自動で判定。排ガス規制の規制対象の一つとなっている窒素酸化物(NOx)の排出量を、排ガス試験のときだけ実走行時よりも減るように操作していた。排ガス試験のときだけNOxの排出量を減らす浄化システムを機能させ、それ以外は浄化システムを無効化するという操作を行っていたのだ。

 こうしたソフトは、自動車業界では「ディフィート・デバイス(無効化装置)」と呼ばれる。欧米では、その使用は違法とされ、日本でも日本自動車工業会が自主規制をかけている。

 当然、こうしたソフトを使えば、実走行時のNOx排出量は規制値よりも増える。EPAの発表によれば、その排出量は走行パターンにもよるが、規制適合レベルの10〜40倍にも上る。

EGRと後処理装置を無効化か

 具体的にVWはどのような違法ソフトを組み込んでいたのか。EPAが明らかにしているのは、操舵角、車速、エンジン運転の持続時間、気圧などから排ガス試験中か否かを判定していることと、それに基づき浄化システムの有効・無効を切り替えていることだ。

 ディーゼルエンジンにおいてNOxの排出量を減らす方策として一般的なのは、気筒内での燃焼制御と、EGR(排ガス再循環)や後処理装置の活用だ。前者二つによってエンジンから出るNOxの発生量をできるだけ減らす。発生したNOxを後処理装置によって窒素(N2)に還元してさらに減らす。NOxの後処理装置としては、LNT(NOx吸蔵還元触媒)や尿素SCR(選択的触媒還元)が使われる(図2)。今回のEA189でも、車種によって異なるが、そのいずれかが搭載されていた。

図2 ディーゼルエンジン「EA189」と尿素SCRシステム

排気管の途中で尿素水を噴射してNOxをN2に還元する。
[画像のクリックで拡大表示]
 「おそらく実走行時にEGR率(気筒に送り込む気体のうちの排ガスの割合)を下げ、後処理装置を無効化している」。こう推測するのが、早稲田大学創造理工学部教授の大聖泰弘氏だ。実走行時のNOx排出量が、排ガス試験時の最大で40倍になったことから、EGR率を下げるだけでも、後処理装置を無効化するだけでも足らないというのがその根拠だ。同氏によれば、低減できるNOxの排出量はEGRを最大限に使って半分くらい、後処理装置でさらに8〜9割くらいという。

 一方、排ガス試験中かどうかの判定は、前述のように、操舵角、車速、エンジン運転の持続時間、気圧などを利用していた。これらを判定基準にできるのは、乗用車では排ガス試験が、シャシーダイナモメーターと呼ばれる装置を使って室内で実施されるからだ(図3)。

図3 排ガス試験のためにシャシーダイナモメーターに載せられたディーゼルエンジン搭載の「ゴルフV」

自動車試験を手掛けるドイツDekraで2015年9月23日に撮影されたもの。(写真:picture alliance/アフロ)
 試験では試験車の駆動輪のみをシャシーダイナモメーターのローラー上に載せる。駆動輪以外の車輪は固定状態となり、同車輪の車速はゼロになる。ステアリングも直進状態のまま。気圧や気温、水温、エンジンオイルの温度も決められており、エンジンの運転時間も決まってくる。「それほど高度な技術がなくても、排ガス試験中かどうかの判定は簡単」というのが専門家の見方だ。

狙いは耐久性と実燃費の向上

 ところで、浄化システムをしっかりと機能させれば、実走行でもNOxの排出量を規制適合レベルに抑えられるのに、VWはなぜ同システムを無効化したのか。大聖氏は、その狙いは浄化システムの耐久性確保と実燃費の改善にあったのではとにらむ。

 NOxに対する規制が世界で一番厳しいとされるのが米国である。単にNOxの規制値が低水準に抑えられているというだけではなく、寿命の面でも厳しいのが特徴だ。例えば、耐久性の保証距離は、日本では8万km、欧州では16万kmであるのに対して、米国では15万マイル(24万km)と長い。当然、浄化システムもその保証の対象で、その分だけ高い耐久性が求められる。エンジンついても「EGRを有効にすると排ガス中に含まれる二酸化炭素や水などでエンジンが汚れやすくなる」(大聖氏)ため耐久性が低下し、何らかの対策が必要になるという。

 一方、実燃費を改善したかったのは、消費者へのアピールにつながるからと見られる。そして、EGR率の引き下げやLNTの無効化がそれを可能とすることから不正に拍車がかかったと推定される。例えば、EGR率を上げるほど、気筒内の酸素量が減って燃焼速度が遅くなる。スロットルのないディーゼルエンジンの場合はポンピングロス低減効果が期待できないので燃費が悪化する。LNTの場合は、触媒にたまったNOxを還元するために燃料を余分に噴射するため、燃費が2〜4%悪化する。

 「今回の不正には、モジュール化が影響している可能性がある」と指摘するのが、ローランド・ベルガー日本共同代表の長島聡氏だ。同氏によれば、VWではモジュール化の推進という観点から、B、C、Dセグメントのクルマでエンジンを共通化している。その結果、大きなクルマでは小さ目のエンジンを積むようになり、負荷が大きくなって排ガスが悪化。小さなクルマでは、大き目のエンジンを搭載することでコストが増大、後処理装置などにコストを掛けにくくなったのではと同氏はみる。

 なお、今回の問題を受け、独BMW、独ダイムラー、スウェーデンボルボ、英ジャガー・ランドローバーグループ、トヨタ自動車、マツダ、三菱自動車は、「法令を順守している」「ディフィート・デバイスは使っていない」といった旨のコメントを発表している。

 気がかりなのは、今後のVWの対応だ。同社は、新CEO(最高経営責任者)にマティアス・ミュラー氏を選出した。今回の対象車種の保有者にどんな対応を取るのか、信頼回復に向けてどう舵を切るのか、VWの将来は同氏の双肩に掛かっている。

このコラムについて
from 日経テクノロジーオンライン

製造業/ハイテク産業に携わる技術者・研究者・製品企画者などの方々に向けた総合技術情報サイト「日経テクノロジーオンライン」から、厳選した記事をお届けします。日経テクノロジーオンラインのサイトはこちら。


http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/277609/101400001


3. 2015年10月16日 17:50:16 : qo1i0ZmEII
VWの場合排気よりも変速機DSGの方が問題が大きいだろう。フォード車も同じような欠陥を抱えている。顧客にしてみれば問題のある車を売りつけられるくらいなら昔ながらのマニュアル車を安値で売ってくればいいのにと思うのだが、企業の論理は違うようだ。

4. 2015年10月16日 23:41:23 : gjSWR86AiA
RAPTさんのブログに書かれているけど、トヨタ・プリウスの電磁波問題。欧州向けプリウスには、電磁波遮蔽用板が車体に組み込まれているが、日本国内向けには全くないとのこと。

30 8月 RAPT×読者対談〈第26弾〉ハイブリッドカーによる被曝の危険性について。
http://rapt-neo.com/?p=31012

この記事、阿修羅にも投稿しました。

アクアが5カ月連続首位 新型シエンタが8・2倍の販売でランクイン 8月の新車販売(SankeiBiz)
http://www.asyura2.com/15/hasan100/msg/346.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 9 月 04 日 14:54:50:

●当方の投稿です。
http://www.asyura2.com/15/hasan100/msg/346.html#c1

三菱アイ・ミーブや日産リーフのような電気自動車ですが、急速充電すると強力な電磁波が発生しますので、なるべく一般充電を選択すべきです。それ以外は、これらのメーカーの製品は、ちゃんと電磁波を遮蔽するようにつくっていますので、心配はいらないそうです。


5. 2015年10月17日 19:04:23 : 8bDZQMveOk
04様然り。

RAPT様の仰るとおりですね。工作員はコメントを潰すどころか拡散を
恐れ抵抗できないようです。マニュアル化された接客業のような自給稼ぎ
体質が見て取れます。トヨタは間違いなく次期プリウス発売に合わせて仕
組んでいますね。昔のトヨタは金太郎飴方式で地味で堅実でスペックも2
番手3番手のメーカーで大衆車の販売台数のみが先行していた気がします。
明らかに小泉・竹中の売国政策から変わり果ててしまった感があります。


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