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ハイパーインフレは起こるのか? アベノミクスの本当の目的は「国債の買いオペ」?|榊原正幸(衆知)
http://www.asyura2.com/15/hasan102/msg/271.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 11 月 04 日 20:26:45: igsppGRN/E9PQ
 

『株は決算発表の直後に買いなさい!』著者・榊原正幸氏


ハイパーインフレは起こるのか? アベノミクスの本当の目的は「国債の買いオペ」?|榊原正幸
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151104-00010002-php_s-bus_all
PHP Biz Online 衆知 11月4日(水)17時30分配信


榊原正幸著『株は決算発表の直後に買いなさい!』より

 アベノミクスは2012年12月に始まりました。2015年9月の時点で2年9カ月が経過しており、これまでに数多くの賛否両論が展開されてきました。私も、アベノミクスの本質について、ずっと色々な角度から考えてきました。ここでは、アベノミクスが「良いものか悪いものか」の議論はしませんが、アベノミクスの本質、というか、本当の目的について喝破したいと思います。

 アベノミクスの本当の目的は、「国債の買いオペ(いや、実質的な『引き受け』)をすること」だと私は思うのです。実質的には、「国債の日銀引き受け」です。それによって、日本の国家財政を破綻させないようにすることがアベノミクスの第1番目の目的なのです。

 今、日銀がやっていることは、実質的な意味では、日銀法で禁止されている「国債の日銀引き受け」です。表面的には、発行された国債は一旦、民間銀行が買いますが、すぐに市場に売りに出され、それを日銀が大量に買っています。これだと実質的には「国債を日銀が引き受けている」ということですよね。

 政府はアベノミクスによって、日本の国家財政の破綻を回避するために、「国債の日銀引き受け」をしたかったのです。そうすると、日本経済においてマネーが溢れますから、結果として円安になります。円安になれば、企業業績が改善しますから、株価が上昇します。

 でも、アベノミクスの第1番目の目的(真の目的)は、円安にしたかったのでも、株高にしたかったのでもなく、日本の国家財政を破綻させないようにしたかったのです。「そのために国債を買い支えたかった」というのが唯一にして最大の目的であり、円安や株高は結果でしかないのです。安倍内閣は「日本経済の破綻を回避する」ということを政治的な最優先課題にしたのだと思います。

 それは国民を守ることですから、政治的正義でしょう。

 アベノミクスは、「3本の矢」(金融政策・財政政策・成長戦略)を主張してきましたが、矢は1本しか放たれていません。第1の矢である金融緩和だけは大規模にやってきましたが、財政出動は最初だけ、成長戦略にいたっては、骨抜きもいいところです。これでは「結局、アベノミクスは、金融を大規模に緩和して国債を買い支えたかっただけだ」というのがバレバレです。

 アベノミクスに関してはあまりにも色々な角度から分析が可能なので、これまでに色々な説が出回っていますが、この「アベノミクスは、日本の国家財政を破綻させないようにするために、『国債の日銀引き受け』をしたかったのだ」という本質論だけは、あまり大きな声で語られていません。これがアベノミクスの真の目的であることがばれてしまっては、市場が日本国債に過度な危機感を持ってしまい、国債が大暴落してしまうので、政府としてはこのことがわからないように色々と脚色しているのではないかとすら思えます。

 アベノミクスは当初から「3本の矢」を掲げてきましたが、本当は「国債の買いオペ」という1本の矢を放つことが目的だったと私は考えています。
 また、日銀(黒田総裁)は、「2年で2%のインフレ率」というのを目標として高々と掲げましたが、それも「(国債の日銀引き受けをすれば、)結果としてインフレになるだろう」というだけであって、完全に目くらましだと思います。

 だからこそ、2013年4月の日銀バズーカから2年経った2015年4月の時点で、インフレ率が2%はおろか、ほぼ0%だったにもかかわらず、「そんなこと関係ない」といったような態度です。本音では、インフレ率なんかは目標でもなんでもなく、どうでもよかったのです。政府は日銀と一緒になって、国債を買い支えたかっただけなのですから。

 ちなみに、政府が日銀と協力して、2013年4月からアベノミクス政策を実施し、国債を買い支えていなかったら、今頃、日本は財政破綻となり、国債は暴落して日本経済と世界経済はパニックに陥っていた可能性は高かったのです。

 しかし、アベノミクス政策による国債の買い支えによって日本は財政危機に陥らずにすんでいます。安倍総理は「アベノミクス、この道しかない」と言いましたが、まさに「この道しかなかった」のだと思います。アベノミクス政策による国債の買い支えをやっていなかったら、今頃、日本は経済的に焼け野原だったでしょうから。

 しかし一方では、世界の経済史をひもといてみると、中央銀行による国債の引き受けを大量に行なった国は、例外なくハイパーインフレに見舞われています。ハイパーインフレになった例としては、第2次世界大戦後のドイツや日本、そして最近ではジンバブエ・ブラジル・アルゼンチンなどがあります。アベノミクス政策によって日本政府は、日本が財政破綻をするのを延命しましたが、その代わりにハイパーインフレになるリスクを採ったのだと思います。

 それと、もうひとつ、アベノミクスの第2番目の目的は、インフレを起こさせることなのです。それによって、国家債務の実質的な価値を低減させられるからです。そして、日本で最大の債務者は、誰あろう「日本政府」なのです。

 インフレになれば、資産価格は膨張しますが、債務残高は膨張しません。だから、債務を棒引きにしたければ、インフレにするのが一番手っ取り早いのです。

 実際に、日経平均株価も不動産価格も、かなり上がってきています。

 日本は近い将来、ハイパーインフレになる確率が極めて高いと述べましたが、実は政府は、そのこともお見通しというか、むしろ、確信犯なのではないかと思います。「ハイパーな(=年率で100%とか1,000%とか、それ以上の超高率な)」インフレになると、経済も国民生活も混乱しますから望ましくはないのですが、「ハイな」インフレであれば、政府は、「それを望むところだ!」といったところでしょう。政府としては、アベノミクスを続けることで、数年で数十%〜 100%くらいのインフレが起きてくれれば理想的で、できれば、数年で100%のインフレになってくれれば、200%に達している対GDP債務比率が100%にまで圧縮されるので、万々歳といったところなのだろうと思います。

 しかし、これはかなり危険な綱渡りであると思います。一触即発、いつハイパーインフレになってもおかしくはありません。

 ちなみに、政府は、「最悪の場合は、ハイパーインフレもやむなし」と思っているでしょう。ハイパーインフレになってしまった場合には、後述するように、「国民の財産を召し上げればいい」と考えているからです。

 ここで、われわれ国民にとって重大な問題は、インフレ政策と同時並行的に、「マイナンバー制が粛々と施行されようとしていること」です。政府としては、インフレ政策が失敗したときの尻ぬぐい策として、マイナンバー制をやっておこうと目論んでいるのです。

 では、次に、マイナンバー制について書いていきます。

榊原正幸 《青山学院大学大学院国際マネジメント研究科教授》

 

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コメント
 
1. 2015年11月04日 20:42:24 : nJF6kGWndY

>「アベノミクスは、日本の国家財政を破綻させないようにするために、『国債の日銀引き受け』をしたかったのだ」
>これがアベノミクスの真の目的

今更、アホかw

何度も言っているように、日銀が年間発行総額を上回るQEを行って

財政ファイナンスになっているのは、とっくに常識だ


ただしコアコアですら2%インフレ目標が達成できていないにもかかわらず、追加緩和をしないのは、なぜか、くらい考えることだ


つまり黒田日銀と安倍政権の真の目的は別だということだw


2. 2015年11月04日 21:24:29 : b5JdkWvGxs
>政府はアベノミクスによって、日本の国家財政の破綻を回避するために、「国債の日銀引き受け」をしたかったのです。


経済の知識がある人ならそんなレベルの低い誤解をする訳ないよ:

財政に関しては、昔からドーマー条件(ドーマーの定理)・ボーン条件というものが有名である。これらは財政破綻が起らないための十分条件である。ドーマー条件は「名目GDP成長率が長期金利を上回れば財政赤字は維持可能」、またボーン条件は「前期に財政が悪化していた場合、今期はプライマリーバランス規模が改善するように財政が運用されていれば良い」といったものである。

ボーン条件ついて一言付け加えるなら、プライマリーバランスを少しでも改善すれば良いのであり、今日の日本のようにバランス回復を目指す必要はないと言うことである。また前の期より少しでも改善すれば良いのだから、例えば一年目、二年目と大規模な財政政策(財政支出、減税)によって一時的に財政が悪化しても、三年目に少しでもプライマリーバランスが改善すれば財政破綻は起らないということになる。

日本のようにデフレギャップ(GDPギャップ)が大きい国では、財政政策によって需要が増えれば、遊休状態の設備の稼働率が上がりそのうち新規の設備投資が起る。また失業が減り、労働者はより良い条件の職に就く事が可能となり所得が増える。これらによって経済成長が高まり、最終的には税収も増え財政も健全化するという流れになる。


3. 2015年11月04日 21:28:25 : b5JdkWvGxs
金融緩和でインフレになるというのはド素人の発想

インフレ率とはモノやサービスの購入価格の変化

中央銀行がいくら通貨を発行しても、モノやサービスの購入が増えなければ、インフレ率は上がらない。

現に、日本銀行がマネタリーベースを130兆円以上も増やしたけど、インフレ率(コアCPI)は直近でゼロ

いくら金をばら撒いても株式市場と海外投資に使われるだけで、需要より供給が多い商品市場には絶対に行かないからインフレに成りようが無いんだ。


そもそも日本がハイパーインフレになった事は一度もないよ。

東京の小売物価指数は 1946年のピーク時のインフレ率は500%「程度」に過ぎない。

 米軍に国土を焼け野原にされ、供給能力が極端に落ち込んだ1946年の日本であってさえ、物価が6倍「程度」のインフレにしかならなかったんだ。

 当時の日本の供給能力は、戦前と比較して実に2割の水準にまで落ち込んだ。供給能力の8割を喪失してさえ、インフレ率が500%程度で済むわけだから、潜在生産力が損なわれていない通常時なら年10%のインフレにすらならないよ。


戦後、物が不足したのは米軍が意図的に物資を市場に出さなかったから。

別に需要が国内生産量より多かったからではないよ:


戦争体験者は、敗戦後はアメリカの占領の下で、「さらにひどい食糧難」を経験したことを語っている。
コメの遅配、欠配が続き、どこの家庭でも買い出しに出て、「闇米」を手に入れなければ食べていけない状況が続いたのは、いうまでもなくアメリカの占領政策によるものであった。


戦争体験者は、敗戦後はアメリカの占領の下で、「さらにひどい食糧難」を経験したことを語っている。
コメの遅配、欠配が続き、どこの家庭でも買い出しに出て、「闇米」を手に入れなければ食べていけない状況が続いたのは、いうまでもなくアメリカの占領政策によるものであった。


 ▼マッカーサーは、GHQに到着してすぐの1945(昭和20)年9月22日、「日本は産業、通商、軍事その他いかなる部門においても、完全に壊滅の状態にある。食糧供給はほとんど止まり、破局寸前の状況にある。日本が犯した罪に対する懲罰は、始まったばかりであり、長く厳しいものになるであろう」と公言し、懲罰としてこの様な状態を強いる意図を隠さなかった。GHQが貿易を全面的に禁止したことは、日本人の食糧事情を戦前の水準以下におしとどめるためでもあった。

 ▼名古屋に駐留した米第25師団長モラン少将は「連合国軍の日本占領を成功させる手段としては、まず日本の食糧不足を利用し、当面は食糧を封鎖して、日本人の抵抗意欲の抑止を第一目標とする。つまり、食糧攻めにすることだ」とのべた(中西薫著『名古屋戦乱物語』)。

 ▼モランはさらに、「(日本の)軍国主義体制を崩壊させ、武装解除が完了した段階で、徐々に米国の余剰農産物を活用し、無償・有償援助を実施して日本人に恩義を感じさせる。それまではたとえ日本農業の米麦が増産されたとしても、配給量を増加する許可を絶対に日本政府に与えてはならない」と訓示していた。名古屋では、熱田造兵廠に備蓄されていた大量の古米、小麦がすべて没収された。それは日本国内の食料難に供するのではなく、「損害賠償物資」として国外に流された。

 ▼GHQは、「闇米が出回るから、遅配・欠配が続く」などといって、買い出し列車に警察官を乗り込ませるなど、「闇米」の徹底的な取り締まりとともに、直接ジープで農家に乗りこみ、強制的に供出させることまでやった。


[戦後余剰農作物を日本に押しつけ]

 ▼こうしたなかで1946(昭和21)年、元大統領フーバーが食糧事情調査団として来日。予定どおり「食糧援助」への布石を打った。そしてこの年11月30日「ララ物資」第一便としてミルク・衣類・薬品など450トンが横浜港に到着した(写真あり:学校給食用の脱脂粉乳などの「ララ物資」第一便の歓迎に動員された横浜の子供たち)。戦後、学校給食に使われた脱脂粉乳はこの「ララ物資」によるものであった。

 ▼マッカーサーは「経済的扼殺」の成果を踏まえて、1947年2月23日、「飢餓は社会不安、混乱、暴動を生み出すに違いない。国民はどんなに邪悪な思想だろうが、食べ物を与えてくれるものに、安易に走るのだ」と「食糧援助」を本国に要請した。

 ▼こうして11月6日、「アメリカに感謝いたしましょう」と放出された輸入食糧の多くは、もともと家畜飼料で栄養値に劣るコーリャンやトウモロコシであった。それはアメリカでの市場買付け価格の二倍の高値で日本国民に押しつけられたが、「我慢して食べてもたちまち胃腸をこわす」という悪質なものであった。

 ▼「米価審議会委員」「食品流通審議会委員」などを歴任した岸康彦氏は著書『食と農の戦後史』のなかで、「フーバーは単なる慈善のために食糧援助に力を入れたわけではない。第一次大戦後、米国は大量の余剰小麦を抱え込んだ。食糧援助は飢餓救済と合わせて、米国の倉庫から、余剰小麦をへらして国際市況の低落を防ぐこと、さらには共産主義の浸透に対する防壁として農産物を利用することも狙っていた」と指摘している。

 ▼国会での感謝決議をおこなって受け入れたこれらの「援助物資」は、ガリオア・エロア基金という「見返資金制度」によるものであった。それは、物資に相当する金額を日本側が積み立てて、その30%は在日米軍基地の費用にあてるなど、資金の運用はすべてアメリカの許可を必要とした。

 ▼アメリカはそのうえに1953年、「ガリオア・エロア返済」を日本政府に要求した。そして60年「安保改訂」後の1962年、「日本はアメリカの妾(めかけ)みたいなものだから、だんなのご機嫌をとるのは当然だ」と放言した池田勇人が首相となって、4億9000万ドルの返済を実行したという屈辱的な事実も消し去ることはできない。
http://electronic-journal.seesaa.net/article/252217217.html


4. 佐助 2015年11月04日 22:53:17 : YZ1JBFFO77mpI : B7E8ljgaGg
目的?
弱者に耐乏を押し付け,格差を拡大させる。そして金持ちのための世の中。

さらに平和憲法を変えて核武装し、世界の憲兵の仲間入りをしたい。

そして隷米国家,米国の軍需産業よる経済復興と暴力による「平和・安全」を進める。

さらに福祉とモノづくりを切り捨て,サービス業の向上を図る。


5. 2015年11月05日 00:35:00 : FA9u9ItWd2
いくら金融緩和してもインフレにならないなら、
消費税も年金改悪も取り消して。今の数倍規模でやったらどうだ・笑

6. 2015年11月05日 13:41:25 : nJF6kGWndY

>>03 金融緩和でインフレになるというのはド素人の発想

これは間違い

0金利の流動性の罠では、金融政策が効かないというのは、

期待の効果(つまり投機w)を無視した過去の理論だということを無視したド素人の発想


それに現実の日米中銀の金融政策は、さらにEEFなどの資産購入、長期金利引き下げの時間軸政策などを採っているから

期待以外の明示的な緩和効果(リバランスと資産効果によるインフレ刺激)も存在する

だから現実に、アベノミクス初期では、単なるリカバリーや海外的要因では説明できないほど日本だけで消費や投資が増えたわけだ


特に最近の世界情勢のようにディスインフレ状況で、政府が財政赤字を増やして需要を作り出す場合、金融政策によるサポートは必要不可欠となる

ただ、もちろん、日本のように人口構造やシステムが劣化しつつある既得権国家では

金融政策や財政政策は必要ではあるが、十分ではなく、成長戦略が必須なのは、何度も言っていることだ


7. 2015年11月05日 13:55:12 : nJF6kGWndY

>>03,02

もちろんハイパーインフレにならないという部分は正しい


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