（ブルームバーグ）：再リセッション（景気後退）入りが懸念されている日本の経済情勢が円の底力を目立たなくしている。マーク・カレンシー・グループが円投資を好む理由はまさにその点だ。
資産運用会社である同社（運用資産約77億ドル＝約9500億円）は、米国と日本の経済がこれまでの財政刺激策・金融緩和の恩恵を享受することから、ドルの上昇は確実と判断しており、円も上昇すると控えめながら予想している。ドルは６月末以降で16の主要通貨全てに対して上昇。ただ対円の上昇率は低い。
プリンシパル・グローバル・インベスターズ傘下にあるマクロ・カレンシー・グループのマネジング・パートナー、マーク・ファリントン氏は、「ドルは今後、まさしく全ての通貨に対して上昇するだろうが、円だけはその例外になろう」とした上で、日本経済は「好調であり、日銀はこれ以上の金融緩和には踏み切らないだろう」と述べた。
原題：Yen’s Hidden Strength Lures Macro Group Looking Past Recession（抜粋）
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更新日時: 2015/11/11 10:18 JST

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ＮＹ原油（10日）：２週ぶり安値から反発、在庫増終了への期待で
2015/11/11 05:54 JST

　　　　（ブルームバーグ）：10日のニューヨーク原油市場でウェスト・テキサス・インターミディエート（ＷＴＩ）先物は反発。米製油所での需要増加に伴い原油の在庫増が近く終了するとの期待が広がっている。前日は２週間ぶりの安値で引けていた。
ストラテジック・エナジー・アンド・エコノミック・リサーチ（マサチューセッツ州ウィンチェスター）のマイケル・リンチ社長は「価格は最近のレンジの底を打ち、戻している」と指摘。「この時期は在庫の積み上がりが予想されるが、あと２週間ほどで終わるはずだ。シェールの分野で問題もみられ、これも原油価格を支えている」と述べた。
ニューヨーク商業取引所（ＮＹＭＥＸ）のＷＴＩ先物12月限は前日比34セント（0.78％）高い１バレル＝44.21ドルで終了した。
原題：Crude Oil Rises From Two-Week Low as Market Seen Tightening（抜粋）
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更新日時: 2015/11/11 05:54 JST
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マニュライフ：円建て社債の投資年限短期化、不動産過熱で転換点か
2015/11/11 10:17 JST　

　　　　（ブルームバーグ）：カナダのマニュライフ・フィナンシャルは、年限が長めの日本の社債投資に消極的になっている。日本銀行の異次元金融緩和を受けて不動産を始めとする企業が借入金を増やしており、社債の上乗せ金利（スプレッド）が１年５ヵ月ぶりの高水準となっているからだ。
マニュライフ・アセット・マネジメントは社債の投資年限を短期化させている。野村ＢＰＩ社債指数によると、日本企業の社債の平均スプレッドは８月以降、３ベーシスポイント（ｂｐ、１ｂｐ＝0.01％）拡大し、2014年５月以来の高水準の27ｂｐとなった。
津本啓介債券運用部長は、「スプレッドが広がるサイクルに入りつつあると思う」とし、日本銀行の異次元金融緩和でスプレッドの急拡大は抑え込まれるものの、「徐々になだらかに広がっていく」とみている。また、不動産セクターについては「バブルっぽくなっている」と述べた。同氏の運用する日本の債券ファンドは12年以降、リターンが上位６位以内に入っている。
バンク・オブ・アメリカの試算によれば、主要な発行体企業は起債を減らす一方で、借り入れについては３月末までの１年間で約４兆8000億円増やしている。三井不動産や三井物産のような大企業の社債スプレッドは少なくとも13年以降で最も高い水準にある。
日銀の統計によれば、日本企業の借り入れ額は12年、少なくとも過去12年間で最低水準まで落ち込んだ後、安倍政権が発足以降、今年８月までに５％増えて286兆3000億円となった。６月末の邦銀の不動産セクターへの貸出残高は64兆円と99年以降で最大となった。借入金の増加はクレジットの悪化やスプレッドの拡大につながる。
投資家心理の悪化
津本氏によると、不動産業界の社債や劣後債などハイリスク分野を中心に、夏にかけて世界的に社債投資家の心理が悪化した。マニュライフは８、９月にポートフォリオを少々見直し、円建て社債については年限の短い物を買い進めているという。
津本氏は、流動性の高い電力や邦銀の社債を好むとし、市場が縮小した時でも大量に売買できると話した。ブルームバーグ・データによると、今年度これまでの日本の社債発行額は前年同期比35％減少し、４兆8000億円。
一方、大和証券の大橋俊安チーフクレジットアナリストは、日本企業の信用サイクルが「転換点だというのはまだ早いのではないか」と話す。海外の社債スプレッド拡大が日本市場に影響を及ぼしている側面はあるものの、日本企業の多くは過去最高益を享受しており、全体として信用悪化を懸念する必要はほとんどないとしている。
関連ニュースと情報：｢トレンド転換した｣、中国株バブル破裂で円キャリーと黒田目標に逆風【クレジット市場】社債年限が過去最長、投資家｢イケメン｣で金利狙う生保運用は「悩ましい状況」、超低金利に為替コスト高騰が追い打ちトップストーリー：TOP JK 関連銘柄コード： MFC CN (Manulife Financial Corp)
記事についての記者への問い合わせ先：東京 Finbarr Flynn fflynn3@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先： Andrew Monahan amonahan@bloomberg.net 持田譲二, 上野英治郎
更新日時: 2015/11/11 10:17 JST
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債券先物は一時３日ぶり高値圏、日銀の長期国債買いオペが下支え
2015/11/11 10:43 JST　
　　　　（ブルームバーグ）：債券先物相場は一時６日以来の高値圏で推移。日本銀行による長期国債買い入れオペの通知を受けて、好需給の継続観測を背景にした買いが相場を支えている。
11日の長期国債先物市場で中心限月12月物は前日比１銭高の148円43銭で取引を開始。一時は148円47銭と３営業日ぶりの高値を付けた。その後は148円38銭まで水準を下げる場面があったものの、日銀による国債買い入れオペ通知の後は水準を横ばい付近まで戻している。
現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の340回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後３時時点の参照値0.31％と同水準で取引が始まった。取引が進むにつれて売りに少し押され、水準を0.315％に上げている。
ＪＰモルガン証券の山下悠也債券ストラテジストは、相場展開について、「10日の欧米市場の金利低下でしっかりのスタート。ただ、金利低下を追随してまでは買い進めず、10年債利回り0.3％割れには追加緩和が必要。結果的に0.3％台前半から半ばのレンジ」と述べた。
10日の米国債相場では、米10年債利回りは前日比ほぼ変わらずの2.34％で引けた。ただ、米財務省が実施した10年債入札（発行額240億ドル）の結果は、最高落札利回りが入札直前の市場予想を下回るなど、投資家の需要の強さが確認された。
日銀買い入れ
日銀はきょう午前10時10分の金融調節で、今月に入って４回目となる長期国債買い入れオペ実施を通知した。総額は1.2兆円程度で、対象となる残存期間「１年超３年以下」、「３年超５年以下」、「５年超10年以下」をそれぞれ4000億円程度買い入れる。
三菱ＵＦＪモルガン・スタンレー証券の稲留克俊シニア債券ストラテジストは、「11月はきょうを含むすべての営業日（国債入札と日銀会合は除く日）で日銀の長期国債買い入れオペが実施される予定。好需給に外部環境の逆風 一服という好材料も加わり、底堅さを維持する展開を 予想している」と言う。
財務省は12日午前、30年利付国債の価格競争入札を実施する。前回の48回債のリオープン発行となり、表面利率（クーポン）は年1.4％に据え置かれる見通し。発行予定額は前回債と同額の8000億円程度となる。
関連ニュースと情報：日本国債に関する記事：NSN JBNA2国債入札に関する記事：NSN 9715トップストーリー：TOP JK 関連銘柄コード：8301 JP (Bank of Japan)
記事に関する記者への問い合わせ先：東京 崎浜秀磨 ksakihama@bloomberg.net;東京 赤間信行 akam@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先： Garfield Reynolds greynolds1@bloomberg.net 山中英典, 青木 勝
更新日時: 2015/11/11 10:43 JST
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米利上げによる急変動は容認を＝インド中銀総裁
インド準備銀行のラジャン総裁（ペルー・リマ、10月） ENLARGE
インド準備銀行のラジャン総裁（ペルー・リマ、10月） PHOTO: REUTERS
By TODD BUELL
2015 年 11 月 11 日 01:48 JST

　【フランクフルト】インド準備銀行（中央銀行）のラジャン総裁は10日、米連邦準備制度理事会（FRB）の利上げは市場のボラティリティー（急変動）を招くが、過度に緩和的な政策をあまりに長く維持するリスクのほうが大きいため、容認する必要があるとの認識を示した。

　ラジャン総裁は当地の大学で行った講演後の質疑応答で「（利上げとなれば）難題が浮上し、急変動が生じるだろう。だが（利上げするとの）警告はかなり前からされている」と語った。

　「急変動の一時的な影響よりも、世界各地で超緩和的な（政策）局面が続くことの影響のほうを懸念している」とし、「急変動はあると思う。だが、われわれはこれに耐えなければならない」と述べた。

　講演では「マイナスの波及効果が続いている政策に対しては、国際機関の監視を強める必要がある」とし、自国通貨を下落させて国内の成長を促すような政策には厳しい視線を注ぐべきとの考えを示した。

　金融緩和は財政規律を弱めるとの批判については、金融緩和の目的は物価目標を達成し実体経済を改善するためにあると説明。国債を発行しやすくなれば財政規律が弱まるとすれば、増税でも同様の効果があることになってしまうと反論した。その上で「財政は政府と議会が責任を持って規律を維持すべき物で、金融政策とは関係がない」と話した。

　いずれ金利が上昇局面に入った際に大量に国債を抱えた銀行が多額の含み損を抱えるとの指摘については、一時的な損失拡大の可能性を認めた。ただ、銀行の総資産に占める損失の度合いが小さいことや、景気回復すれば貸出先の健全度が上昇することから「景気回復で金利が上がった時には、銀行の経営状況は良くなっているはずだ」と述べた。〔日経ＱＵＩＣＫニュース（ＮＱＮ）〕
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFL11HE9_R11C15A1000000/

OPEC戦略は原油価格を長期圧迫の恐れ＝IEA

By GEORGI KANTCHEV AND TIMOTHY PUKO
2015 年 11 月 11 日 01:48 JST

　【ロンドン】国際エネルギー機関（IEA）は10日、産油量を維持する石油輸出国機構（OPEC）の戦略は2020年まで原油価格を圧迫する恐れがあると警告した。

　IEAはこの日公表した年次報告書「世界エネルギー展望」で、「石油市場でのシェアを伸ばすことを選んだOPEC生産戦略の長期的な転換」はブレント原油先物を2020年まで1バレル当たり約50ドルにとどめる可能性があると指摘した。より強気のシナリオでは、過剰供給状態にある市場の均衡化が進むことで、ブレント原油先物価格が80ドル前後に回復するとの見通しを示した。

　原油価格は昨年、世界的な供給増加と需要低迷を背景に下落した。だが供給過剰が明らかになる中でも、サウジアラビアなどのOPEC中核国は市場シェアを伸ばすために高水準の産油量を維持している。

　市場関係者らは、OPECが今後もこの戦略を維持し、12月4日にウィーンで開かれる会合で生産枠を据え置くとみている。

　
日経平均前引け、小反落　16円安の１万9654円
2015/11/11 11:40日本経済新聞　電子版
　11日午前の東京株式市場で日経平均株価は小反落し、午前の終値は前日比16円75銭安の１万9654円51銭だった。一時は上昇に転じ、１万9700円ちょうどを上回って８月21日以来およそ２カ月半ぶりの高値を付けたが、買いは続かなかった。

　前日までの５日間で1000円近く上げ、短期的な過熱感が意識され、幅広い銘柄に利益確定売りが出た。半面、円安基調を好感した押し目買いが入りやすく、指数に明確な方向感は出ていない。

　2016年３月期通期の業績見通しを下方修正した住友鉱をはじめ資源関連株の下落が目立った。

　日経ジャスダック平均株価は小幅続伸し、午前の終値は同８円51銭高の2595円67銭だった。〔日経ＱＵＩＣＫニュース（ＮＱＮ）〕
http://www.nikkei.com/markets/kabu/summary.aspx?g=DGXLASFL11HD9_11112015000000