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杭打ちデータ改竄 世間にとって親会社か子会社かは関係ない(週刊ポスト)
http://www.asyura2.com/15/hasan102/msg/684.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 11 月 19 日 08:20:45: igsppGRN/E9PQ
 

杭打ちデータ改竄 世間にとって親会社か子会社かは関係ない
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151119-00000006-pseven-bus_all
週刊ポスト2015年11月27日・12月4日号


“傾いたマンション”問題で杭打ちデータ改ざんが発覚したのは旭化成建材だが、影響は親会社の旭化成本体の社員にも及んでいる。36歳・旭化成社員が語る。

「手掛けていたのはグループ会社の一社で、偽装と旭化成本体とは関係ない。僕たち社員も当初はそんな意識でいたんです。でも、ニュースを見ている世間の人にとっては、親会社だろうが子会社だろうが関係ないんでしょうね。
 
 母親からは『大丈夫なの?』と心配の電話があり、妻も実家の両親に説明するのが大変だとこぼしていた。会社には『グループ会社全体で責任を取れ』『全社ボーナスを出すな』などのクレームが来ていると、同期の社員から聞きました」

 この社員が旭化成を志したのは、テレビ番組『なるほど!ザ・ワールド』(フジテレビ系)で、CMを一社提供していた企業イメージが大きかったという。

「でも、ブランドの評価なんて儚いもの。9月の豪雨で鬼怒川の堤防が決壊した時は、ヘーベルハウスがびくともしなかったことが話題になり、株価が急騰。それからたった2か月でこんなことになるなんて……。上げるだけ上げられてから、谷底に落とされた気分です」(前出・旭化成社員)

 

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コメント
 
1. 2015年11月19日 10:04:35 : WE8de9vFqc
何で元請け会社の三井住友建設にもってならないのかが不思議。

ゼネコンに目が向かないようにしてるね。


2. 2015年11月19日 11:58:02 : LY52bYZiZQ
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<緊急道>電柱新設禁止…災害時の通行困難回避 国交省方針
毎日新聞 11月19日(木)9時0分配信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151119-00000012-mai-soci.view-000
阪神大震災で倒れた電柱=神戸市東灘区甲南町で1995年1月17日午後5時15分撮影
 東日本大震災で多数の電柱が倒れ、緊急車両の通行を阻んだことから、国土交通省は「緊急輸送道路」(緊急道)で電柱新設を禁止する方針を決めた。緊急道に指定される一般道路は全国で約8万7800キロに及び、電力や通信などの事業者は今後、緊急道沿いに電線を設置する場合は地中に埋設することになる。19日からパブリックコメントを募集し、その内容を踏まえて正式に決定し、今年度から規制する方針。〖坂口雄亮〗

 海外では無電柱化が進むが、日本には電柱が約3500万基ある上に、年間約7万基ずつ増えており、これまで規制はなかった。

 しかし、2011年3月の東日本大震災では、電柱約5万6000基が倒壊し、緊急車両の通行を阻害。1995年1月の阪神大震災でも電柱約8100基が倒れ、生活物資輸送や緊急車両通行に支障が出た。こうしたことから、無電柱化の促進を求める意見が上がっている。

 災害対策基本法に基づき、災害時に復旧に従事する緊急車両の通行を優先するため、都道府県が国道約4万8300キロ▽都道府県道約3万2000キロ▽市町村道約7500キロ−−を緊急道に指定している。緊急道での電柱倒壊を最小限にするため、国は電柱新設を禁じる。国交省の担当者は「今回の措置を機に無電柱化への理解を深めたい」と話す。

 新規の電線は地中に埋設することになる。現行の基準は地表からの深さ約1メートルに埋設することを規定しているが、国交省は埋設コストの低減に向け、より浅い場所に埋設する方向で基準を変更することを検討している。

 ただ、浅い場所に埋設すると車両通行の振動による道路舗装のひび割れなどの懸念もあり、国交省は関係団体や学識経験者と合同で、新しい地中埋設方法の開発を進めている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151119-00000012-mai-soci
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銀座線と丸ノ内線、同時に停電するトラブル
読売新聞 11月19日(木)11時6分配信

 19日午前、東京メトロ銀座線と丸ノ内線が同時に停電するトラブルが相次ぎ、一時運転を見合わせた。

 同社によると、停電は同日午前8時40分頃と同10時25分頃に発生。銀座線、丸ノ内線ともに全線で運転を見合わせ、いずれも約10分で復旧した。停電の原因は不明という。銀座線は計1万3800人、丸ノ内線は計2万7000人に影響した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151119-00050047-yom-soci
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[32削除理由]:削除人:無関係

3. 2015年11月19日 12:57:15 : LY52bYZiZQ
2015年11月19日(木)
傾斜マンション 安全性は

党くい打ち対策チーム 国交省から聴取

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-11-19/2015111915_01_1.jpg
(写真)くい打ち問題で国交省と議論する(向こう側左から)穀田、本村、辰巳、畑野各議員=18日、国会内
 日本共産党の「くい打ち工事偽装問題対策チーム」(責任者・穀田恵二衆院議員)は18日、国会内で国土交通省から聞き取り調査をしました。穀田、本村伸子、畑野君枝各衆院議員、辰巳孝太郎参院議員が参加しました。

 横浜市の分譲マンションにおける施工不良問題や、旭化成建材やジャパンパイルにおいて発生した施工データ流用問題、学識経験者からなる基礎ぐい問題の有識者会議の進ちょく状況などについて国交省から説明を受けました。

 本村氏は横浜のマンションが2センチ傾いていることの安全性について質問。同省は「傾斜と(くい)の因果関係はまだ分かっていない。どのように2センチ傾いているのか確認している」とのべました。

 穀田氏は業界第2位のシェアをもつジャパンパイルでもデータの流用が起きていることから、業界各社の調査と再発防止策を厳しく求めました。また、問題が掘削の工法から業界の重層下請け構造など多岐にわたっていると指摘。国民の安全性をきっちり守る立場で対処するよう求めました。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-11-19/2015111915_01_1.html

2015年11月10日(火)
主張

杭打ちデータ偽装

安全確保へ検査体制の整備を

 横浜市の大型マンションの傾きに端を発して明らかになった旭化成建材の杭(くい)打ち工事のデータ偽装は、公営住宅や学校など全国各地の公共施設にまで波及し、国民は不安を募らせています。横浜市のマンションの現場責任者だけでなく旭化成建材の社員数十人が偽装に関与した疑いや、同社以外の工事でも偽装を指摘する証言が報じられるなど建設業界の構造的問題として広がりをみせています。

民間任せで問題見抜けず

 建物の安全性について、建築基準法は「国民の生命、健康及び財産の保護を図る」として、地震などに対して安全な構造にするために必要な基準を定め、それに適合させることを求めています。

 元請け建設業者には、施工管理を行う監理技術者を置き安全を確保する責任があります。今回の問題では、建物の安全にとって最も重要な基礎杭が支持層(強固な地盤)に届いておらず、杭を固定するコンクリートのセメント量のデータも偽装していました。施工主(元請け)の三井住友建設の監理責任が果たされていたとはいえません。なれ合いの疑いも指摘されています。

 建築士には、建築法令や条例で定める基準に適合するよう設計、監理することが義務付けられています。今回はこうした安全確保のための法制度がまったく機能していなかったことを示しています。

 建物の安全性を確保すべき行政が、偽装を見抜けなかったことは深刻です。1998年の建築基準法改定で、それまで地方自治体の建築主事が行っていた建築確認検査を、民間の「指定検査機関」でも可能にするなどした建築行政の規制緩和が背景にあります。施工主である多くの建設会社は、自社と関係が深い民間検査機関に検査を任せているのが実態です。

 日本共産党は、こうした民間任せの“丸投げ”が「安かろう、悪かろう、極端な場合は手抜き検査ということが横行しないか」と警告していました(98年5月15日衆院建設委員会=当時)。その後、2005年におきたマンション耐震強度偽装事件は、民間任せの危険性を浮き彫りにしました。今回大規模なデータ偽装が再びおこったことは、問題を事実上放置してきた国、自治体の責任が問われる事態であることは明白です。

 建設業界の重層下請け構造も、偽装発見を困難にし、責任の所在を不明確にしています。横浜のマンションでは、販売主の三井不動産レジデンシャルが工事を発注し、元請けの三井住友建設が日立ハイテクノロジーズに下請けさせ、さらに旭化成建材へ下請けさせていました。販売期日を優先する元請けが、完成を急がせたことが、下請けの手抜きを助長し、偽装を見抜けなかった原因と考えられます。

国・自治体は責任果たせ

 販売主、元請け、下請けなどは全容の公表、原因と責任の究明を急ぐべきです。住民への被害補償など誠意ある対応も必要です。

 国土交通省は旭化成建材へ立ち入り検査を行い、再発防止策を検討する有識者委員会も立ち上げました。国・自治体は、徹底解明とともに、再発防止にむけて安全性確保のための建築確認検査についての体制整備、中立・公正な第三者による検査体制の確立など抜本的改善を図り、国民への責任を果たすことが求められます。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-11-10/2015111001_05_1.html


4. 2015年11月27日 12:02:48 : OO6Zlan35k
ボーリング調査の本数は「決まっていない」建物の基礎工事を基礎の基礎から・02
2015年11月27日(金)編集Y

(前回から読む)
 前回の記事には思いの外のご高評をいただきました。自分が分からないことを淡々と伺っているだけなので、お恥ずかしい限りです。物わかりの悪さが評価されることがあるとは。気を引き締めて続けて参ります。
 さて、ここまでのお話を簡単にまとめておきましょう。
 杭は、軟弱な地盤の上に建物を建てる際に用いられる基礎の方法の一つ。建物の重さを支えて安定した地盤へ伝えるのはもちろん、風雨、地盤の流動化などの影響に耐えることが要求される。
 杭は固い地盤に突き立てないとダメかというと、そういうことでもない。要は、上に載せる建物によって違う。杭の周囲と地盤との摩擦力によって支えるやり方もある。

[画像のクリックで拡大表示]
 「支持層」という言葉が有名になったが、これはそういう名前の地層があるのではなく、「その建物を支えるに足る“良好な地盤”」のことで、一律の定義があるわけではない。
 そもそも、建物を建てるなら固い地盤の上に、杭なしで直に立てるのが望ましい。けれど、日本では平野部のほとんどが、河川が運ぶ土砂が堆積して出来ている「沖積平野」。だから、軟弱な地盤に建てねばならないことが多い。そういう意味では杭は「やむを得ず打つ」もの、とも言える。
と、だいたいそんなお話を前回伺いました。
M:ですので、基礎を含め建物の設計を行うには、いの一番に、建物が建つ地盤の調査が欠かせないわけです。今回は、その地盤をどう調査するかをお話しします。
専門の調査会社がありますよね。そこに依頼するのではないんですか。
M:はい、地盤調査は専業者がいるわけなんですけれども、基礎は設計や施工で最も重要ですので、丸投げしてお任せ、というわけにはいきません。
最も重要、そうなんですか?
M:はい、基礎工事自体が、建築コストや工期の大きな部分を占めています。ここがいいかげんで、計画の変更や、最悪「やり直し」ということになれば、建築計画全体に非常に大きなダメージが生じます。
文字通り基礎ですものね、ここで間違いがあれば全てが台無し。なるほど。
M:そこで、日本建築学会ではこういう本を出しています。

『建築基礎設計のための地盤調査計画指針』(日本建築学会)。後ろは、にわか勉強中の資料の一部です…。
[画像のクリックで拡大表示]
M:「建築物を設計するためにはどんなふうに地盤を調査したらいいか」という、指針を書くだけで、これだけのボリュームのある本が作れてしまうのです。そして、これでも網羅できてはいないんですね。日本国内で想定されるいろいろな状況で、一般性のある部分を書くだけで、この1冊が必要なんです。
地下水のお話もしますか?
それでも書き切れないところといいますと。
M:例えば環境の問題ですかね。環境汚染、土壌汚染の調査などです。土壌汚染が建築の基礎工事や杭に関係があるかというと…。
あまりなさそうですよね。
M:そう思われますよね。ところが土壌汚染物質は地盤の中にたまるんですね。地盤の中には地下水がいっぱい流れているんですよ。比重が重い金属物質などがあると、それが下に落ちて、地下水が流れない層の上に水たまりのようになっている。もし、その水たまりを貫通するように杭を作ると、汚染した水を上下にばらまくんですよ。
なるほど。
M:杭を施工するときには、地盤はもちろん、土壌汚染なども踏まえて計画を立てねばなりません。地形や地質に加えて、地史、過去にその土地をどのように利用してきたか、などかなり広い範囲のことを調べ、その上で問題になりそうな箇所を実際に調査するための計画を立てることになります。もちろん、作る建物によっても調査内容は変わってきます。
どんなステップを踏むのですか。
M:第一段階として、建物の規模と、作る場所が決まれば、「だいたい基礎構造はこんな形式が選ばれますよ」という、一般的な選択肢が出てきます。その土地がしっかりした地盤を持っているかどうかは、過去の地盤調査のデータなどを参照すれば、仮説を立てることができます。
この「一般的な選択肢」については、『建築基礎設計のための地盤調査計画指針』表1.5.1(P13)をご覧いただくと例が示されています。転載したいのですが、日本建築学会はインターネット上への転載を一切認めていないとのことでしたので、せめて資料名を記させていただきます。
 次のステップは、その土地に建てた場合に起こり得る現象の予測です。「普通に使っている状態、大きな地震に見舞われた場合、それぞれどういう現象が起こることが考えられるか」、です。
たとえば?
M:通常の状態ならば、地盤沈下や建物不同沈下、地震の場合なら液状化や地滑りなどです。
不同沈下。建物が傾く現象ですね。
M:そして、起こり得ることが分かれば、具体的にそれをどういう方法で調査したらいいか考えるわけですね。このようにして、地盤に対する膨大な調査のポイントを絞り込んでいって、計画を立てるのです。
調査は…大きく分けると「事前調査」「原位置調査」「室内土質試験」ですか。
M:ええ。地形を見に行くとか、行政の資料を見るとかの「事前調査」、実際に地盤で穴を開けてみる「原位置調査」、穴を開けたところからサンプルを採ってきて試験を行う「室内土質試験」です。
 一番重要なのは、やっぱり現地でボーリングで穴を開けて、どれくらい地盤が固いかを深さ方向に調べる調査です。杭の施工不良問題で、地盤の堅さだけが注目されていますが、実は非常に重要かつやっかいなのは、地下水なんです。これもボーリングで調査します。
ちなみに地下水って、トンネルの中を流れているようなイメージですか。それとも土の中を水が浸透している層が広がっているようなイメージなんですか。
M:地盤によるんですけれども、深い方の地盤は、石ころの間を水が流れるような感じですね。地層によっては空洞というほどではないんですけど、小さな穴でもあれば、容易にそこに水が流れてしまいますので、そうするとまさにトンネルを流れるような感じに。
そういうこともあるんですね。
M:あります。はい。これは本当に地層、地盤次第です。石の塊があったり、木の根っこがあったり、そういうのでも変わってきますので。穴を開けるポイントの調査と、全体的に敷地全体を調査する地下水流の調査とか、そういうのを併用しながら、地盤はどうなっているかというのを確認するという作業があるわけですね。私も話し出すと止まらないので、これだけで軽く1時間くらいの話になりますが…。
地面の下は最終的には「誰にも分からない」
わかりました。地下水についてはまた機会がありましたら。
M:結局、日本の国土のほとんどは山なんですよ。
そうですよね。
M:ということは、山から水が流れれば、流れた土地には、水と、水が運んだ土砂がいっぱいたまっていく、ということになりますよね。
沖積平野だから、地盤が緩いわ、地下水があるわ。
M:さらに地震があったりすると、地盤がぐっと動いたりするわけですよね。そこで断層みたいな地層の切れ目ができるわけです。火山の噴火で別の種類の土が積もったりもします。有名な「関東ローム層」がそうです。河川の影響、地震、火山の影響、これらが狭い範囲で入り乱れているのが日本の特徴なのです。この辺が、技術者にとりましては非常に楽しみといいますか、非常に面白いところなんですが。
難しい分、やりがいがあって面白いところなんですね。
K:悪条件だけに、工期を含めコストがかかりますが、逆に、こういうのを高度に判断して設計すれば、コストが下がるわけですよ。
下がりますか。
K:下がります。結局、地面の下のことは最終的には分かりません。だから、基礎の設計はもともとすごい安全率を採っているのです。
M:そうです。例えば、建物の重さのように常に作用する力に対するコンクリートの圧縮強度については、いろいろな条件はありますが、単純に言うと、地上部分に使う場合は安全率3で、杭に使う場合は安全率4.5となります。同じ力に対して、杭に使う場合は1.5倍のコンクリート強度が要求されます。また、地盤に作用する応力や支持力の評価では、予測を外しても安全になるように設計段階で余裕を持たせています。
すごい安全率を用いるのはなぜでしょうか。
K:怖いからです。なぜ怖いかと言えば、誰も本当の地層の姿を見ることができないからです。
M:「最終的には分からない」というのは、そういうことです。
地面の下ですからね…。
K:ですから、建物の地上部分に比べると、基礎は大きな安全率を取っています。一方で、地盤の状態を的確に調査して、「これはこうなっている」と確信が持てるようになれば、無駄な施工を止めることができますから、どんどんコストが下がるんですよ。
M:トラブルが予測できれば、対策が採りやすくなるわけですよね。「この現場では、これこれの現象だけがリスクだ」、と確信できれば、その対策だけ施せばいいということになる。何が起こるか分からなければ、ありとあらゆる対策を採らないといけない。
ああ、極端に言うと、「何も調べずにここに建ててください」と言われたら、「じゃあ、長い長い杭をたくさん、がんがん打ちますか」という話にせざるを得ないわけで。
M:要はそういうことです。見えない世界を相手に、どれだけリスクを切り下げ、かつコストも引き下げることができるか。そういう世界がこの地盤調査という分野です。
面白いですね。横浜の事例でも、施工前の調査が足りなかったのでは、という指摘もありますが。もっとたくさんボーリング調査をやっていれば、とか。
調べれば調べるほどいいか?
M:あくまで一般論でしかお答えできませんが、時間と予算が無限にない限り、「調べれば調べるほどいい」というものではやっぱりないんですね。何を調べるかを決めるところが重要なんです。
はい。
M:ですが「どれぐらい調べればいいか」というのも、なかなか言いようがないんですね。
ないんですか。
M:はい。ないです。ここを読んでみてください。
ええと、「調査本数は、建築物の要求性能および確保すべき安全余裕の信頼性に応じて決定すべきものであるが、建築基礎設計では地盤に関する信頼性を定量的に評価できる段階ではないと判断し、明確な数字は示していない」(『建築基礎設計のための地盤調査計画指針』P22)。本当だ。今のところ手に負えない、と言っている。
M:例えば、建築構造物で一般にどれくらい調べられているかといいますと、一応、「建物の面積に応じてボーリングを何本」という目安はある。今までの経験上これぐらいやっておけば、建物として造るにはまず問題はないだろうというのは、だいたいはあるんですね。

金子 治 金井重夫:地盤調査の現状と最新の動向 2006年度日本建築学会大会パネルディスカッション資料より。転載をご許可下さったお二人に感謝いたします。同じ図は『建築基礎設計のための地盤調査計画指針』P23 図1.7.3、図1.7.4に掲載されています。
目安というか、経験値というか、「これまで、このくらいの本数をボーリングして調べれば、問題なかったよ」というお話なんですね。
M:そうなんです。ですからこれが正しいとかではなくて、そういう経験があったという事実です。さらに言うと、いろいろな地盤があるので、やっかいな地盤だという状況が分かれば、それに応じて調査も設計も変えなきゃいけないと。
それはそうですよね。調査する位置はどのように決めるんでしょうか。
M:やはり、建物が建つところの地盤の調査を優先したいんですよ。ですから建物の形によって、土地のどこを調査するかは変わります。建物の中央と端はやりたいし、L形配置の建物ならば角の部分も、地震などで揺れた際に建物の重量がかかりやすいので調べておきたい。基本的にはこれぐらいは最低やってもらいたいなと。

建物の形状と、それに対応したボーリング調査を行う位置の例
建築面積が広くなっても理屈は同じですか。
M:位置関係は同じ理屈ですが、やっぱり広くなれば調査本数を増やさないといけませんね。地層が傾斜していたりする可能性がありますので。
とはいえ、先ほどの事例の図で見ると、「地層が変化していると想定される場合」でも、1万平米で20本、500平米に1本しか…と言ってはいけないのかもしれませんが、「そんなちょっとしかやらないの?」という感じがしますけど。パークシティLaLa横浜が、ざっくり6000平米でしたっけ、そうすると上限で15本前後か。うーん。
M:これぐらいを目安にやっているのが、今までの経験値だということになりますね。
K:これはおそらく考え方が逆で、何本でも納得のいくまで調査する、というのは、先ほどMさんも言いましたが、「工期とコストが無限なら許される」ことです。
実際には、工期もコストも厳然とあるわけで。
K:「1万平米の中をどのくらいのボーリング本数で明らかにするか」という課題と考えれば、これは、完全に工学の世界の問題で、ここからが設計者の腕なんですよ。
M:そうです。ここからが腕です。
そうか、そのために設計者の技術があるわけか。
M:例えば埋め立て地盤ですと、もともとの地盤がわりと平らだということが分かっていれば、あまり難しくなさそうに見える。ただ、埋め立てた土がしっかり圧縮されて締まっているか、あるいは、近くの山から川が流れていたようなところは、埋めて平坦になる前に傾斜している可能性もある。ところによっては、元の地盤が谷みたいに削られているところもあると。そういうところはやっぱり密に調査をやらなきゃいけない。ということで、このグラフの数字は、本当に目安の目安なんですよ。
ということなんですね。それじゃ、「『建築基礎設計のための地盤調査計画指針』には、20本ボーリングしろと書いてあるから俺はこうしたよ」と言ったら、「お前はバカか」と言われてしまうということですね。
M:バカです。この本にもそれは書いてある。「これさえやれば大丈夫」というふうに見てはいけないということなんですね。
ボーリング調査本数が「決まっていない」理由
じゃあ当然、建築基準法などにもこの平米数だったら何本打ちなさいというのはない。
M:ないです。先ほど言った条文(前回参照)には「良好な地盤に達すること」と書いてあるだけなんですよ。
K:つまり、それが設計行為なんですね。
M:「良好な地盤」は、設計者が決めるわけですね。
K:設計の自由度はほとんど無限大にあるはずで、その中で、経済的に、かつ安全性をマキシマムにするようにいろいろ取捨選択するのが「設計」ですから。
なるほど。
K:ですから、基礎の設計にはいわゆる「正解」がない。同じ地盤と建物でも、設計する人が違えば違うものが出てくる。そういうイメージですね。
M:そこに設計者としての意気込みというか、やりがいがある。先ほど「面白い」と申し上げたのはそういうことです。その人の能力や経験、センスで別々の正解がある。それが、設計という行為なんですよね。
おお。
K:おそらく、ここに我々が一般の方と話すときの大きなギャップがあるんでしょう。皆さんは「ここまでは安全」「ここからは危険」という線がぴっと引かれているイメージがある。でも、実際にはグレーゾーンがばーっと広がっているのです。
 我々は、「じゃあ、ここにしましょう」と、グレーゾーンの中を選ばないといけないんですけど、その場所が人によって違うわけですよ。そこに工学的な能力がそこで試されるわけですね。
どこからが安全か、それは誰も保証できない。理屈としては分かるのですが、なかなか納得しにくいところです。感情としては「誰か保証しろ」と、言いたくなってしまう。
K:「極端に言えば、工学で取り扱う問題がほとんどがグレーゾーンなんですよ」と考えることさえできると思います。
工学の全部ですか。
K:全部です。それなのにゼロ、1で、「危険・安全」で考えようとすると、話がややこしく、噛み合わなくなってしまいます。もう少し言うと、工学では、安全率をいくら高く設定したとしても、失敗する確率は0にはならないので、「そのリスクは許容しましょう」という考え方になります。何か基準値があって、その基準値が満たされていれば絶対に失敗は起こらない、ということではないのです。
記者会見の場で、質問時間も限られていれば「安全ですか」としか聞きようがない…というところもありますよね。
K:それはそうです。問題が起こったらそれは失敗ですから、ゼロ。結果が出たらゼロか1でしょう。その設計者とか施工者は非難されてしかるべきなんですけど、そうならないように、このポイントをどこで判断するかというのが我々の仕事なんです。
M:お金とか時間とかいろいろ要因はあるんですけれども、法律に規定されているというこの「良好な地盤」という意味について、それぞれのサイト(※現場のこと)、サイトで調査計画を作りながら、また建物に作用する力を想像しながら、どこにどんな杭をどこまでの深さまで設けるかを考えながら、決めていくことが基礎の設計行為ということになるわけです。
基本的なことをお聞きしたいのですが、「こういう建物を建てたいな」というのが先に来て、「それを実現するにはこういう基礎が必要ですね」という話になるのが一般的でしょうか。「ここの地盤だったら、これぐらいの建物以上は建てられないよ」と、限界を先に調べた上で設計に入る、というケースもあるのでしょうか。
N:Kさん、Mさん、地盤からの要請で建物の規模が決まることってあるんですか。ほとんどないですよね。
K:ないですね。何とかするんです。
「グレーゾーン」は消せない
N:今日この中で議論は出ていませんけど、地盤改良というものもあります。例えば脆弱なところに、地盤を硬く改良して、高層マンションを建てるケースもあるんですよ。ですから用途といいますか、欲しいものが優先して検討されるのが普通です。「それでは不可能だ」という調査結果がもし出れば、その限りじゃないでしょうけれども。
なるほど。分かりやすいです。
K:不可能というのも、技術的に不可能というよりは、経済的な話になってきます。
経済的に引き合うかなということになるわけですよね。「コストをかけて地盤を改良し、杭もたくさん打てば建つことは建つけど、売れるの?」と。
M:そういうことですね。おっしゃる通りです。
地盤そのものが複雑な国土で、そこに安全に建物を建てる技術を培ってきた皆さんをして、「最終的にはグレーゾーン」というのは、一見無責任なようで、実は誠実なご回答だと思います。なんといっても、相手は「目で見えない」地面の下で。
M:しかもその地層は、建物の下だけで独立しているわけではなくて、他とつながっていて互いに影響を受けますからね。
「見えない」からこそ、何も調べず何も考えなければ、ありとあらゆる安全対策を打つしかなくなってしまう。それでは、ビジネスのテーブルに載らない。安全とコストのバランスは、まずは、設計者の技量にかかってくるわけですね。そこがちゃんと機能しているから、日本の軟弱な地盤でも建物がちゃんと建っている理由のひとつだと。
K:それと「見えない」「グレーゾーン」という前提だからこそ、すごい安全係数をかけていることを忘れないでください。
M:次は、いよいよ個別の杭と施工のお話に入りましょうか。
(次回に続く)



ゼロから聞かせていただきたい!
「どうしてこんなことが起こったのか」「なぜ、こんなことが可能なのか」。ネガティブにしてもポジティブにしても、我々が感じる不可解さのかなりの部分は、その分野に縁のない人間には分かりづらい用語や、業界の“常識”ゆえに説明がされていないことなどによると思う。そこで、話題になっている事象について、専門家の方に「ゼロから」聞かせていただこうというのがこの企画。いわば「自分の事前取材ノート」のつもりで書かせていただく。皆さんがニュースを読む際に、より理解を深め、冷静に読む一助にしていただければ望外の喜びだ。

http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/interview/15/111600011/112400002/?ST=print



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