★阿修羅♪ > 経世済民102 > 714.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
日銀の現状維持(在野のアナリスト)
http://www.asyura2.com/15/hasan102/msg/714.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 11 月 19 日 23:44:20: igsppGRN/E9PQ
 

日銀の現状維持
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52755891.html
2015年11月19日 在野のアナリスト


フィリピンのマニラで開かれているAPEC会合で、日米首脳会談が開かれました。米国がどこよりも長く時間を割いたのは、米外交が行き詰っているからでもあります。ISILの対応では露国と手を組みましたが、アサド政権の存続で一致したわけではないでしょう。そうなると、ISILをつぶした後はアサド政権と、反政府組織との戦争になる。新たな米露代理戦争の構図にもどるだけです。どの国もテロを恐れて突出することを避ける一方、ニワカ同盟でお茶を濁しているに過ぎません。

当初、オバマ政権は親中路線をとり、助長をゆるしてしまった。今、中国の封じこめに転じてみれば日本を巻きこんで、圧力を日米で分かち合おうとする。外交の失敗のツケを日本に押し付けるため、の友好です。会談後の記者会見で、安倍首相が語るときに厳しい目で見つめていたオバマ大統領。友人を温かく見守る、という目ではなく、余計なコトを言わないか、監視する目つきでした。この辺りに想いのすれ違いが顕著に現れます。安倍氏がぽろっと日米同盟を「利用する…」と口をすべらせましたが、こうした点、双方が利用するということだけが一致したのでしょう。

日銀が金融政策決定会合を開き、現状維持を決めました。わずかな変化としては、各種指標で予想物価上昇率が「弱含んでいる」とみとめた。また黒田総裁は16年度後半に予定通り物価が2%に達しても「もう少し緩和状態がのびても」問題ない、としました。一方で財務に影響があったとしても「追加緩和しないことはない」と、あくまで目標達成を最優先としましたが、非常に危険なことです。欧州債務危機でもそうだったように、危機とみなされればどんな対策も通用しなくなる。逆にいえば、市場に不安が生じる前に勝負を決しなければならないのに、財務への影響に懸念が出ても…という認識を総裁がもつことは、リスクに歯止めが利かないと示した形にもなります。

CPIが0%でも金融緩和の効果が出ていないということでは「全くない」と強く否定しましたが、否定せざるを得ないほど効果が出ていない、ということでもあります。すでに3年半もやって、効果が出ないものを続ける、拡大する、などという行動に正当性がないのは論を待つ必要がないほどです。さらに引当金制度の導入を公表したように、日銀は出口に向かっている、との認識を市場も強めています。もう効果がないのだから止めるべき、と考える人も多いのです。

市場関係者の間でも追加緩和のタイミングは来年の4月以降、との予想が増えています。しかしだからこそ、12月に追加緩和をすればサプライズ効果がでる、との話もあります。日銀は間違え続けているのだから、今回とて間違えないはずがない、という根拠のない話すら吹聴されるほど。今や日銀は、相場に変動を与える要因としかみられていない。仮に追加緩和をしても、以前ほどに相場を上昇させる力はなく、ふたたび円安、輸出企業の業績改善、という経路だけなら、早晩その効果が剥落することが確実です。なぜなら上積みにしかなっていない、全体へ波及しないからです。

今日の相場も、日米合弁系の強い買いで支えられる一方、朝高後に上値の重さを意識させました。中国が貸出金利を引き下げましたが、中国の景気の弱さをより強く印象づけます。米国は利上げを『米景気は強い』と好感して上昇しましたが、楽観市場だからこその解釈です。日銀が追加緩和をするようだと、今後は日本経済の弱さ、を意識させるのかもしれません。2四半期連続のマイナス成長、リセッション入りを強く意識させる日本が打つ追加緩和、今後はマイナス面を強く意識させる局面も出てくるのかもしれませんね。

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
1. 2015年11月20日 12:20:23 : OO6Zlan35k
金融市場異論百出
2015年11月20日 加藤 出 [東短リサーチ代表取締役社長]
正常化して初めて評価されるバーナンキの「行動する勇気」

米国の書店に並ぶ、ベン・バーナンキ前FRB議長の著書『行動する勇気』。サイン本のサインはちゃんと手書きだった?Photo by Izuru Kato
『行動する勇気』。これはベン・バーナンキ前米連邦準備制度理事会(FRB)議長が、米国で10月に出版した自伝のタイトルだ。出張時に駅の売店で見掛けたのだが、600ページ近い分厚いこの本の価格は35ドル(約4300円)だった。

?重くて高いので買うべきか迷ったものの、著者のサインが入っていた。複数冊見比べたが、ちゃんと手書きだった。結局つられて購入してしまったが、読んでみると興味深い逸話、裏話が多々記載されていて結構引き込まれた。

?主に金融危機勃発以降の、バーナンキ氏の“武勇伝”に焦点が当たっている。彼は「行動する勇気」でもって大胆な金融緩和策を実行し続けた。ただし、これに関しては米国内でも賛否両論がある。

?危機発生後の資金供給策は確かに迅速だったが、「そもそもバブルの膨張に無警戒だった彼の責任はどうなるのか」「リーマン・ブラザーズの破綻を食い止めるために、『行動する勇気』でもって、彼は米政府・議会に対してもっと働き掛けるべきではなかったか」といった見解も市場やメディア関係者から聞こえてくる。

?FRBは資産を急膨張させながら、世界にマネーをばらまいた。そこからの正常化策が成功して初めて歴史は、彼の政策は適切だったと評価することになる。バーナンキ氏は量的緩和策第3弾の縮小に2013年12月に着手し、翌年1月末に退任した。ただし、それは車の運転でいえば、床まで踏みつけていたアクセルを踏む力を少し緩めたようなものである。ブレーキ(利上げやFRBの資産縮小)を踏むには至らなかった。

?退任直前に彼は次のようにつづっている。「金融政策の正常化というデリケートな任務は、ジャネット(・イエレン現FRB議長)とその同僚に託される」「海図なき海域を進む船の上で、クルーたちが、どうやって船を進めるのか、どこに向かって航海するのか、といった議論を激しく行っても驚くには値しない、と私はジャネットに言った」。

「デリケートな任務」を託されたイエレン議長は、この12月にゼロ金利解除をようやく決断しそうだが、今年の彼女はそのタイミングに散々悩まされてきた。FRB内でタカ派とハト派が侃々諤々の議論を続けてきたのはバーナンキ氏の“予言”通りである。

?しかも、ゼロ金利解除は長い長い正常化策のほんの「入り口」にすぎない。景気を腰折れさせないよう微妙な判断が必要になる。「行動する勇気」で大胆な緩和策を行うことよりも、その「後片付け」の方が難しい可能性もある。その点でバーナンキ氏は、実は辞め時の「相場観」が非常に優れていたのかもしれない。

?なお、本書でバーナンキ氏は、白川方明・前日本銀行総裁のことをこう評している。「白川氏は、私の良き仲間であり、知的で建設的だった。彼は11年の地震と津波で被害を受けた日本経済を懸命に助けた。しかし、彼もまた慎重で、保守的だった。総裁になる前の日銀でのキャリアが長かったからだろう」。

?それに対して、黒田東彦・現日銀総裁は「バーナンキ風」の政策を行っているとして評価されている。黒田氏の資産買い入れ策は、経済規模比で見ればFRBよりもはるかに巨大だとバーナンキ氏は認めている。本書では全く触れられていないが、日銀の出口政策はFRBよりも難しくなり得ることを彼はうすうす感じているのではないかと推測される。

(東短リサーチ代表取締役社長?加藤 出)
http://diamond.jp/articles/-/81725


  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法

▲上へ      ★阿修羅♪ > 経世済民102掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
経世済民102掲示板  
次へ