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森永卓郎の「経済“千夜一夜”物語」 景気悪化の原因は分配の誤り(週刊実話)
http://www.asyura2.com/15/hasan93/msg/288.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 1 月 27 日 23:01:06: igsppGRN/E9PQ
 

森永卓郎の「経済“千夜一夜”物語」 景気悪化の原因は分配の誤り
http://wjn.jp/article/detail/0366079/
週刊実話 2015年2月5日 特大号


 政府経済見通しで、今年度の経済成長率がマイナス0.5%となることが明らかになった。リーマン・ショック直後の'09年度以来、5年ぶりのマイナス成長だ。これを受けて評論家たちの間では、「アベノミクスは失敗だった」という意見と「アベノミクスは道半ばで再び成長軌道を取り戻せる」という意見が対立している。

 しかし、今年度のマイナス成長の原因は、アベノミクスではなく消費税率を8%に引き上げたことにある。消費税引き上げで実質所得が落ち込んだから、消費が不振になり景気が失速したのだ。実際、政府経済見通しをみても、今年度の消費者物価上昇率は3.2%で、賃金の伸び率をはるかに上回っている。今年度に入ってからの名目賃金の伸び率は、わずか0.6%に過ぎないから、実質賃金はマイナス2.6%。その結果、政府経済見通しでは、実質民間最終消費が前年比でマイナス2.7%となっている。実に単純で、実質賃金が下がった分だけ実質消費がマイナスになっているのだ。

 ただ、冷静に考えてみると、消費税増税で庶民の所得を奪われても、それが誰かの所得に移転していれば、その人たちが消費や投資をするから、経済のパイが縮小することなどないはずだ。それでは、消費税増税のお金はどこに行ったのか。

 まず、今年度の消費税増税に伴う国税の増収は、4兆5000億円。一方、今年度から復興特別法人税が前倒し廃止になったため、法人税が1兆円減収となっている。つまり消費増税の2割以上が法人減税に使われたことになる。また、今年度の当初予算は国債の利払いを除いた実質支出で、平年よりも1兆8000億円も増加ペースが高かった。昨年冬の国家公務員のボーナスは前年比21%の大幅増だった。これらに代表される大盤振る舞いが予算増の原因だ。そして政府は、さらに3兆1180億円の補正予算を決めた。つまり、大盤振る舞いは、総額5兆円と、消費税増税による増収を上回る金額に達しているのだ。

 法人税減税や景気対策の恩恵を受ける勝ち組企業は、すでに300兆円以上の内部留保を貯め込んでいて、いくら所得が増えたからといっても、お金を使わない。だから景気が失速してしまったのだ。

 この状況は来年度以降も続くだろう。政府がさらなる法人税の引き下げを決めたからだ。現在34.62%となっている法人税の実効税率は、来年度から2年かけて3.29%ポイント引き下げられ、31.33%となる。

 実効税率1%の引き下げは、約4700億円の税収減になるため、3.29%の引き下げで、1兆5500億円の税収減となる。政府は、外形標準課税の拡大や研究開発投資減税の縮小によって1兆2000億円の税収に目処をつけているが、残りの3500億円の財源は確保できていないので、国の借金が増えることになる。

 法人税の引き下げは、日本の国際競争力を確保するために不可欠だともいわれるが、アメリカの法人税の実効税率は40.75%。それより9.42%も低い水準まで法人税率を下げるのは、企業の強欲としか考えられない。企業は消費者相手にビジネスをしているのだから、自分たちの所得だけを増やすことが天に唾することなのだと、なぜ気付かないのだろうか。


 

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コメント
 
01. 2015年1月27日 23:29:34 : b5JdkWvGxs
法人税率が下がって得するのは黒字のグローバル企業だけだから、日本の景気が悪くなっても関係ないのさ

日本に投資してる外資もトヨタやキャノンみたいな黒字のグローバル企業の株だけしか買わないから、上場してない中小企業なんかどうでもいいのさ。


02. 2015年1月27日 23:45:29 : jXbiWWJBCA

>アメリカの法人税の実効税率は40.75%。それより9.42%も低い水準まで法人税率を下げるのは、企業の強欲としか考えられない

そう単純ではない

連結納税に限らず、米国のグローバル企業は節税に長けている


http://zuuonline.com/archives/1922
法人税2%?アップルやグーグルなどグローバル企業の節税術

http://www.cao.go.jp/zeicho/siryou/pdf/kiso10e.pdf
○経済産業大臣(経済産業省)の「実効税率」 ⇒ 日米それぞれ10社の企業の連結財務諸表上の<法人税等/税引前
当期純利益>の平均値
日本企業 アメリカ企業
47.1% 33.6%
「13.5%の格差」
(注)日本企業は13年3月期、アメリカ企業は2000年12月決算等

(留意点)
(1)経済産業省の「実効税率」は、個別企業の特定事業年度の実際の活動結果を反映した事後的な「税負担水準」
であり、

@ 企業会計上の「利益」と税務会計上の「所得」には相違があり、企業の投資や財務行動等により、各事業
年度の当該「実効税率」は大幅に変動すること、

A 税率が低い外国や地方(州)での活動が大きければ、当該「実効税率」は低くなること、
等に留意する必要がある。

(2)連結納税制度の影響(アメリカは、連結納税制度を導入しているが、日本は未だ導入されておらず、日本企
業の経済産業省の「実効税率」は、アメリカより高い可能性)


03. 2015年1月28日 10:37:58 : nJF6kGWndY

昔から実効税率が高いのは、国税に捕捉されやすい中規模で利益を出している中堅企業だ
http://ritsumeikeizai.koj.jp/koj_pdfs/57205.pdf


ただ日本の中小企業の節税(脱税)も負けてはおらず

まともに高い税率で利益から払っている黒字の小企業は、ほとんどいない

ただし、こちらは生き残るためのケースが多く、悪質者の割合は、生活保護同様、そう高くはない可能性はある


http://diamond.jp/articles/-/65389
儲かる会社をつくるには赤字決算にしなさい
毎期1億円の利益が出ているような会社で、ある期で9億円の繰越欠損金が出た場合は、その期を含めて9年間は税金を一切払わなくてよい


http://biz-journal.jp/2013/05/post_2015.html
中小企業、消費税を“ネコババ”し運転資金確保が常態化? 滞納額突出のワケ


http://www.zsk.ne.jp/zeikei603/ronbun.html
日本の法人税をほぼ法定税率どおりに払っているのは、黒字を出した中小企業で、日本の法人税の現状は「巨大企業が極小の税負担」で「中小企業が極大の税負担」となり、企業規模別の視点では「逆累進構造」


http://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/H26/PDF/03Hakusyo_part1_web.pdf
http://www.shokochukin.co.jp/report/doko/pdf/cb14other1020.pdf
中小企業の動向(2014 年秋号)


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