アダムスミスが推奨した国際分業の結末にスギナイ
自由貿易市場の拡大は，アダムスミスの推奨する国際分業を加速させた。そのため，企業は，国内市場が縮小しても，輸出で業績を伸ばすことが出来た。英国の十年と日本の不思議な十年と実感のない最長の景気上昇期は］，こうして発生した。

この国際分業は，競争力のある輸出商品を伸ばし，輸入商品との競争力のない商品生産を縮小させた、そして，企業は自己防衛のため，海外への生産加工移転を加速させた。

このようにして，日本の生産加工の50％は海外の低賃金国に移転し，食料自給率は，5〜8倍の関税率で防衛されている，米やバターなどの品目を除けば，２０％以下という危険的水域にすでに突入していた。だが，国家による統計偽装によって，国民は実態を知らない。

国家は特定食料と石油は，高関税と国家備蓄によって防衛されている。そのために説明は省くが，一度あがった物価や公共料金は上げても，値上げされると価格は簡単に下がらないようになっている。このことで消費者の所得がインフレに追い付けない最大の根因は，低賃金国に間接・直接的に5割以上も依存しているため。国民所得や賃金は上がらない。いや上げられないのです。消費税上げ賃上げは矛盾することになる。そこで円安1ドル200円になると，国内での加工生産する方が輸出に強くなる。ただ輸入材料は高くなりそのジレンマに耐えられなくなる。

いやなことに日本の企業は，構造改革の旗印で，中小企業を防衛してきた専売的な垣根が取り払われた。そのために中小企業全体が，大企業の二重三重の労務管理に組み込まれた。そのために，労働人口の5割以上が，二重三重のピンハネタコ部屋の中に組み込まれてしまった。

そのために自由経済システムそのものも腐敗，自壊は避けられなくなる。すなわち80年ごとに大革新しなければ，すべて自壊します。これを解消するためには第二次産業革命を前倒し加速させないと世界的大パニックが発生します。一言でいうと「水素発電と電磁波起電」を一日も速く実行しＬＥＤ千倍収穫農業を進めることしか解決策はない。そのための農協改革でなければならない。