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ギリシャ崖っぷち EU、支援延長「20日期限」:ほぼ全額がスルーして債権者にいってしまうカネを支援と呼ぶのは悪い冗談
http://www.asyura2.com/15/hasan93/msg/655.html
投稿者 あっしら 日時 2015 年 2 月 18 日 04:04:16: Mo7ApAlflbQ6s
 


ギリシャ崖っぷち EU、支援延長「20日期限」[日経新聞]
2015/2/18 0:52

 【ブリュッセル=御調昌邦】2月末に期限を迎えるギリシャへの金融支援を巡る協議が瀬戸際に立っている。16日のユーロ圏財務相会合でも、財政緊縮策を含むいまの金融支援の延長について議論は平行線で、交渉は物別れに終わった。欧州連合(EU)側は現行支援の延長を20日までに申請するように事実上通告した。ギリシャ側の出方が焦点となる。

 「失望した。明確な合意点がない」。ユーロ圏財務相会合のデイセルブルム議長(オランダ財務相)は16日、EUとギリシャが前週末にかけて実施した実務者協議が不調に終わったと明らかにした。そのうえで「次の一歩はギリシャが踏み出すべきだ」と述べ、支援の延長を申請する以外に交渉の余地はないと突き放した。

 ギリシャ側は緊縮策を緩めた新たな支援の枠組みを決めるため、6カ月程度の「つなぎ措置」を求めている。バルファキス財務相は同日、「必要な条件は年金削減や付加価値税(消費税に相当)の引き上げなどデフレ的な政策を強制されないことだ」と強調した。同財務相は17日も「良い結果のために検討を続ける」と語った。

 強気のギリシャも徐々に追い詰められている。欧州中央銀行(ECB)は18日、ギリシャ中銀を通じた「緊急流動性支援(ELA)」と呼ばれる民間銀行向けの支援策を続けるかどうかを協議する予定だ。預金の流出が続くギリシャの銀行の命綱となっており、打ち切る可能性は低いものの、ギリシャ政府に圧力を強める可能性はある。

 ギリシャ中銀は17日、税収の落ち込みなどからギリシャ政府の1月の歳入が前年同月比3割減の31億ユーロ(約4200億円)強にとどまり、歳出の32億ユーロを下回ったと発表した。現金収支は2億ユーロ強の赤字となり、前年同月の6億ユーロの黒字から大幅に悪化した。国家財政の資金繰りは厳しさを増している。

 一方、ギリシャでは15日に反緊縮を訴える大規模なデモが起きた。チプラス首相が率いる急進左派連合の政党支持率は、EUとの強気な交渉の経過を受け、選挙時よりも上昇している。国民からの期待の高まりを背にしたギリシャ政府は、安易に妥協できないという事情もある。

http://www.nikkei.com/article/DGXLASDC17H0L_X10C15A2FF2000/?dg=1


 

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コメント
 
01. 2015年2月18日 06:01:32 : bfiJIUelwU
経済にただ飯は存在しない。解決策は誰かが負担する覚悟だ。債務免除と離脱は切り離せない。問題を先送りして、同じことを繰り返すことは愚策だ。

02. 2015年2月18日 07:34:01 : jXbiWWJBCA

ユーロ上昇、ギリシャ債務交渉合意期待で
2015年 02月 18日 06:51 JST
[ニューヨーク 17日 ロイター] - 17日のニューヨーク外為市場では、ユーロがドルなど主要通貨に対して上昇した。16日開かれたユーロ圏財務相会合でギリシャ金融支援をめぐる債務交渉は不調に終わったものの、何らかの合意ができるとの期待でユーロが買い戻された。

一部報道で、ギリシャは18日に6カ月間の融資延長を要請する意向であると伝わった。またドイツの2月ZEW景気期待指数が1年ぶり高水準となったこともユーロの押し上げ要因となった。

ユーロ/ドルEUR=は終盤0.5%高の1.1410ドルで取引されている。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0LL25920150217


ギリシャ政府、救済合意の6カ月延長を申請する方針−関係者

  (ブルームバーグ):ギリシャ政府が融資合意の6カ月延長を申請する可能性があると、事情に詳しい関係者が述べた。債権者側との対立が和らぐ可能性がある。
ギリシャのツィプラス政権は18日に延長を申請する意向だと、関係者が匿名を条件にブリュッセルで記者団に述べた。融資合意延長に付帯する条件については、ギリシャと債券団との間で交渉が続いているという。
ギリシャとユーロ圏は2400億ユーロ(約32兆6800億円)規模の救済プログラムが2月末に終了した後、どのような形式で延長するかで対立していた。財務相レベルの交渉は16日に行き詰まり、打ち切られた。
債権者側は既存のプログラムと同様に経済改革と堅実な財政政策を含む合意を望んでいるが、ギリシャのツィプラス首相は新たな合意を模索している。
ギリシャの政府当局者は電子メールで、ユーロ圏から出された最後通告は受け入れないし救済プログラムの延長は申請しないと言明。現行プログラムの条件とは距離を置いた融資合意延長の可能性を検討していると説明した。
ドイツ当局者はギリシャからの提案の詳細を待っているとしている。ザイベルト政府報道官は「コメントは提案の内容を見てからだ」と述べた。
ドイツ財務省のウェーバー報道官はコメントを控えた。ショイブレ独財務相は先にブリュッセルで記者団に、ユーログループのメンバーたちは誰も「ギリシャが最終的に何を望んでいるのかを理解できずにいる。ギリシャ自身が分かっているのかどうかさえ疑問だ」と述べていた。
フランスのサパン財政相は「未踏の領域に踏み込みたくなければ、時間と冷静さが必要だ」とブリュッセルで17日述べた。「そのためにはプログラムの延長が必要だ」と語った。
原題;Greece Said to Be Poised to Request Six-Month Loan Etension (1)(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ブリュッセル Jonathan Stearns jstearns2@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Alan Crawford acrawford6@bloomberg.net James Hertling
更新日時: 2015/02/18 06:08 JST


米国株:上昇、ギリシャ情勢を楽観−原油も支援材料に
  (ブルームバーグ):17日の米国株はS&P500種株価指数は最高値を更新。ギリシャ債務問題をめぐる行き詰まりが緩和しつつあるとの観測や原油が一時の下げを埋めたことが好感された。
医療機器メーカーのメドトロニックは上昇。四半期利益がアナリスト予想を上回った。ニューヨークのウェスト・テキサス・ インターミディエート(WTI)原油先物は1.4%上昇した。
チャールズ・シュワブのトレーディング・デリバティブ担当マネジングディレクター、ランディ・フレデリック氏(テキサス州オースティン在勤)は「原油が一時下落したものの、下げを取り戻した。ギリシャ情勢も重要だが、原油がより大きな材料となった」と述べた。
ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価指数は前営業日比0.1%高の2100.00。ダウ工業株30種平均は28.23ドル(0.2%)上げて18047.58ドル。
原題:U.S. Stocks Little Changed After Earlier Decline as Oil Rebounds(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Callie Bost cbost2@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Cecile Vannucci cvannucci1@bloomberg.net; Jeff Sutherland jsutherlan13@bloomberg.net John Shipman, Trista Kelley
更新日時: 2015/02/18 06:29 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NJXPSK6JTSEC01.html


米国債:10年債利回り、年初来高水準に接近−逃避需要が後退

  (ブルームバーグ):17日の米国債市場では、10年債利回り が年初来高水準に接近した。ギリシャ政府が融資合意の延長を申請するとの観測や、米金融当局が年内利上げに動くとの市場の見方が強まったことが背景にある。
10年債利回りは1月以降、0.5ポイント近く上昇している。また金融政策により敏感な2年債利回りは、昨年末の終値の水準を上回って推移。米連邦準備制度理事会(FRB)は18日、1月開催の連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録を公表する。
CIBCワールド・マーケッツのマネジングディレクター兼米国債トレーディング責任者、トーマス・トゥッチ氏(ニューヨーク在勤)は「米国債は、欧州発の下支え要因を失った」と分析。また米金融当局は「市場に6月までの利上げ開始の準備をさせている。その選択肢が持てるよう、市場に備えさせる考えだ」と述べた。
ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後3時22分現在、10年債利回り は前営業日比9ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.14%。一時2.15%と、1月2日以来の水準に上げた。同年債(表面利率2%、2025年2月償還)価格は98 23/32に下げた。
原題:Treasury Yields Approach Highest in 2015 as Refuge Appeal Fades(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Susanne Walker swalker33@bloomberg.net;ニューヨーク Daniel Kruger dkruger1@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Dave Liedtka dliedtka@bloomberg.net Greg Storey, Kenneth Pringle
更新日時: 2015/02/18 06:03 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NJXOJ56JTSEN01.html
 
ギリシャ首相が強硬路線維持、関係筋は18日に融資延長申請とも
2015年 02月 18日 06:47 JST
[ブリュッセル/アテネ 17日 ロイター] - ギリシャ支援策を討議した16日のユー ロ圏財務相会合の決裂から1夜明けた17日、ギリシャのチプラス首相が現行の支援策の延長を主張するユーロ圏の「脅迫」には屈しないと主張するなど、合意に向けた双方の歩み寄りは見られていない。

ただ、この日は欧州側の関係筋がギリシャが18日にユーロ圏に対し融資の延長を要請する意向であることを明らかにするなどの動きはあった。同関係筋によると、ギリシャ政府は融資の最大6カ月延長を要請する。ただ延長の条件などはなお協議中としている。

ただチプラス首相は、融資合意と支援プログラムを区別して考える方針を示している。

チプラス首相はこの日、自身が率いる急進左派連合(SYRIZA)の所属議員に対し、債務問題をめぐりユーロ圏の「脅迫」には妥協しないとし、欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)が導入した財政緊縮策を終了させるとの公約を順守すると表明。

議会は直ちに選挙公約の法令化に着手すると述べた。同首相の選挙公約には一部EU・IMFが策定した緊縮財政策に反するものもある。

こうしたなか、ドイツのショイブレ財務相はこの日の欧州連合(EU)財務相理事会後に、ギリシャが支援プログラムを望んでいるのかどうか、なお不透明との認識を表明。

支援プログラムの延長は、ギリシャに完了する意図があって初めて理にかなうとし、「その点におけるギリシャの明確な確約が必要」と述べた。その上で、すべてのユーロ圏諸国と今後も共にありたいが、これはギリシャ次第と述べた。

一方、フランスのサパン財務相は、ギリシャと前日合意できなかったことについて、債務減免はしないなどの点でコンセンサスを得ていたが、文言の点で合意に至らなかったと指摘。

その上でギリシャは支援が延長される限り、基礎的財政収支の黒字を国内総生産(GDP)の1.5%で維持することが可能だと指摘。「基礎的財政収支の黒字を1.5%とし、これを悪化させるようなことはしないという点で、誰もが合意している」と述べた。

ただ、サパン財務相の発言内容がドイツやその他の強硬路線を示しているユーロ加盟国の後ろ盾を得ているかは、現時点では明らかになっていない。

このほか、ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)のデイセルブルム議長は、ギリシャ債務協議のこう着状態を打開するため、ユーロ圏財務相は今後数日間にわたり、ギリシャと協力する用意があると表明。

「(ギリシャが)支援プログラムの延長を要請することを望む。要請があれば、われわれは柔軟に対応でき、ギリシャは政治的な優先事項を踏まえることが可能になる」と述べた。

ただ、ギリシャに残された時間は少なくなっており、この日の債券市場ではギリシャ3年債利回りが19%と、1%ポイントを超えて上昇。

バークレイズは前日の協議が決裂したことで、ギリシャがユーロ圏から離脱するリスクが高まったと指摘。チプラス首相が条件付の支援を受け入れるか、ユーロ圏を離脱するかを問う国民投票の実施に踏み切る可能性もあるとしている。

一方、ダイワ・キャピタル・マーケッツのクリス・シクルナ氏は、協議決裂により秩序だった結果が得られなくなるリスクが高まったとしながらも、これですべてが終わったわけではないとしている。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0LL24X20150217

 


緊縮プログラム、もう終わっている━ギリシャ首相=独誌
2015年 02月 18日 03:03 JST
[ベルリン 17日 ロイター] - ギリシャのチプラス首相は、現行の支援プログラム延長で合意することはないと言明する一方、ユーロ圏にとどまる考えを示した。独誌シュテルンとのインタビューの一部が17日、公表された。

その中で首相は「われわれにとって、緊縮プログラムはもはや終わっている」と言明。

6カ月間のプログラム延長は理にかなわないとし、「延長を唱える向きは時間の無駄」と述べた。その上で、20日までにユーロ圏の提案に合意すべきとの最後通達を出す余地は欧州にはないとした。

ギリシャは「プランB」を持ってユーロ圏離脱に備えているのかと問われた首相は「そのような計画はない。なぜならわれわれはユーロ圏にとどまるからだ」と答えた。

シュテルンによると、インタビューは前週実施、16日に行った追加の質問の内容も含まれるとしている。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0LL1RQ20150217

ギリシャ、支援プログラムを望むのか依然不明=ドイツ財務相
2015年 02月 18日 01:13 JST
[ブリュッセル 17日 ロイター] - ショイブレ独財務相は17日、ギリシャが支援プログラムを望んでいるのかどうか、なお不透明との認識を示した。欧州連合(EU)財務相理事会後の発言。

また同相は、プログラムの延長は、ギリシャに完了する意図があって初めて理にかなうとし、「その点におけるギリシャの明確な確約が必要」と述べた。

ユーロ圏諸国はギリシャに対するスタンスで結束しており、ギリシャは他のユーロ圏財務相をこれまで上手く説得できていないとの認識を示した。

その上で、すべてのユーロ圏諸国と今後も共にありたいが、これはギリシャ次第と述べた。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0LL1IB20150217?rpc=223


ギリシャ銀行向け緊急流動性支援、週内突然休止せず=関係筋
2015年 02月 18日 01:35 JST
[フランクフルト 17日 ロイター] - ギリシャの銀行に対する緊急流動性支援(ELA)について、欧州中央銀行(ECB)は、週内に突然休止しない見通しだ。事情に詳しい関係筋が明らかにした。

ECBは18日に理事会を開き、ELAの実施について見直し作業を行うことにしている。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0LL1KD20150217



03. 2015年2月18日 13:08:02 : nJF6kGWndY

なかなか引っ張るね

市場は、やはり楽観したままか

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/42945
ギリシャの債務と緊縮:瀬戸際戦術の行方
2015年02月18日(Wed) The Economist
(英エコノミスト誌 2015年2月14日号)

ギリシャの新政府は有権者を満足させながら、債権者と妥協することができるだろうか?

ギリシャで数万人が反緊縮デモ、債務交渉前日
2月15日、ギリシャの債務問題を巡るユーロ圏財務相会合を前にアテネの議会前で行われた反緊縮デモに参加した人々〔AFPBB News〕

 アレクシス・チプラス氏と同氏が率いる急進左派連合(SYRIZA)は、野党時代に1年以上かけて政治要綱を準備した。

 80を超える委員会が、ギリシャ経済のさまざまな産業を是正するための具体的な提案を行う責任を負っていた。

 権力を得た時のために計画することと、権力を行使することは別ものだ。特に国がギリシャほど深い穴にはまっている時はなおさらだ。

妥協の糸口が見えない交渉

 SYRIZAの計画は、完全に実施された場合、歳入の大幅な減少と社会的支出の大幅な増加をもたらす。だが、多くのギリシャ人は、減税や支払い猶予を当てにして、先月の選挙の前に税金を支払うのをやめた。政府の歳入は1月に年率で20%以上減少した。元財務相によると、2015年予算は3月末までに狂う可能性が高いという。

 こうした状況は、ギリシャの債権者に受けが悪い。何しろ債権者による2450億ユーロ(2770億ドル)の救済は、散財や政策撤回ではなく、緊縮策と改革を想定したものだ。ドイツのヴォルフガング・ショイブレ財務相は2月10日、ギリシャが2月28日に期限を迎える同国の救済策の延長を求めないのであれば、「それで終わりだ」と述べた。

 ギリシャがユーロ圏の財務相らに自国の計画を示した2月11日の会談は混乱状態のまま幕を閉じ、実りある議論に関するお決まりの声明さえなかった。今では首相の座にあるチプラス氏は2月12日にドイツのアンゲラ・メルケル首相と会談する予定になっており、緊迫したやり取りになるのは確実だった*1。

 何らかの合意が早期に見いだされなければ、国際通貨基金(IMF)の債務が3月に期限を迎える時に、再びギリシャのデフォルト(債務不履行)が迫ってくる。

 根本的なところでは、問題は単純だ。ギリシャは借金を返すだけの収入がないのだ。金融危機が始まってから、ギリシャ経済はどの先進国よりも大幅に縮小している。2008年から2014年にかけて、経済の債務返済能力を示す大まかな指標である名目国内総生産(GDP)は22%減少し、欧州のどの病んだ国よりはるかに大きな落ち込みを記録した。

*1=12日のEU首脳会議は成果がなく、16日のユーロ圏財務相会合も物別れに終わった

 個人レベルでの痛みも同じように激しかった。住宅価格は2008年から約40%下落している。所得のメジアン(中央値)は2008年から2013年にかけて22%減少した。18歳から24歳のギリシャ人に限ると減少幅は38%に達した。経済の崩壊は、地中海の反対側の戦争で荒廃したリビアに匹敵する。

 ギリシャが2010年と2012年に受けた救済措置で、同国の債務は新たな債務者の手に移ったが、一部の民間部門の貸し手が負わされた損失にもかかわらず、債務を減らす役にはほとんど立たなかった。

 ギリシャは2009年末時点で、主に民間部門に対して3010億ユーロ、当時のGDP比約127%の債務を負っていた。現在は、約3150億ユーロ(GDP比175%)の債務を負っており、そのうちの700億ユーロを除くすべてが公的部門の貸し手から来ている。ギリシャの新たな債権者は、IMF(250億ユーロ)、欧州中央銀行(ECB、270億ユーロ)、欧州各国政府(1950億ユーロ)だ。

気前もいいが要求も厳しい債権者


 ギリシャの新たな債権者は、気前がいいと同時に、要求も厳しい。

 ギリシャの金利は削減された。シンクタンク、ブリューゲルのジョルト・ダルヴァス氏によると、同国の2014年の利払い総額はGDPのわずか2.6%だった。これは、ギリシャより債務額の少ないいくつかの欧州諸国より低い(図参照)。

 だが、この資金は、ギリシャの財政を安定化させることを目的とした条件付きだ。そうした条件には、ギリシャの最低賃金と年金の削減、公務員の解雇、港や国有ビルなど様々な資産の民営化が含まれる。

 ショイブレ財務相のような債権者は、救済策がギリシャの競争力を高め、それによって経済成長に拍車をかけるだけでなく、債務の返済に使える財政黒字を生み出すことを期待している。救済計画は、ギリシャの債務が2020年までにGDP比120%まで減少することを見込んでいる。

 難しい局面が訪れたのは、ギリシャが条件抜きで低金利を維持することを望んだからだ。ギリシャのナディア・バラバニ財務副大臣は、嫌われている固定資産税ENFIAを廃止するつもりだ。これは大衆受けのいい措置で、国の歳入を20億ユーロ減らすことになる。

シーフードとシエスタ、エーゲ海小島の長寿の秘訣
ギリシャのサントリーニ島から眺めるエーゲ海〔AFPBB News〕

 バラバニ氏は、観光客にサービスを提供する企業に対する税率を13%のまま据え置き、計画されていたように、標準的な税率の23%に引き上げられることはないとも述べている。

 ギリシャで最も豊かな地域、エーゲ海諸島は今後も、ギリシャの他の地域より低い付加価値税率を享受し続ける。

 所得税がかかる最低水準は今年1万2000ユーロに戻され、所得の少ない約300万人のギリシャ人が税金を払わなくなる。今年分の35億ユーロを含め、総額250億ユーロを捻出する予定だった民営化プログラムは中止された。これらの優遇策全体で、負担が約80億ユーロ増える可能性がある。

 チプラス氏は帳尻を合わせるために、楽観的に税の取り締まりに期待を寄せる。タバコと燃料の密輸によって、政府は年間約15億ユーロを失っている。脱税している大物も、ある程度の歳入をもたらす可能性がある。

 かつてマネーロンダリング(資金洗浄)対策のトップを務め、現在は新たな汚職対策省のトップに就いたパナヨティス・ニコルディス氏は、合計70億ユーロに上る大規模な脱税が3500件あると言う。2015年は、その取り締まりで25億ユーロ得られる可能性がある。だが、万一、これらのカネがすべて徴収されたとしても、ギリシャはまだ40億ユーロの資金不足となる。

SYRIZA政権が打ち出した計画

 もちろん、多くの政府の計画は計算が合わないものだし、チプラス氏はすでに妥協する意思があることをにおわせている。

 チプラス氏は2月9日、4項目からなる計画の概要を説明した。第1に、ギリシャはこれまで合意した改革の「70%」を守る。破棄される改革は、ECB、IMF、欧州委員会という毛嫌いされている「トロイカ」ではなく、経済協力開発機構(OECD)と合意する10項目の新たな対策に置き換えられる。

 第2に、ギリシャは、プライマリーバランス(利払い前の基礎的財政収支)の黒字を、今年の目標であるGDP比3%、2016年の同4.5%から、同1.5%まで引き下げる。第3に、ギリシャの既存の債務の大部分を、2つの特殊な債券と交換する。元本が永遠に返済されない「永久債」と、返済がギリシャ経済の健全性とリンクする「GDP連動債」だ。

 最後に、政府は、苦難にあえぐギリシャ人のための「人道支援」に追加で19億ユーロ支出する、というものだ。

 ギリシャの債権者は、ある程度譲歩することができるだろう。ギリシャに課されている利息の低さにもかかわらず、ほとんどの欧州政府はさらに低い金利で資金を借りられるため、ギリシャへの融資は利益が出ている。

 前出のダルヴァス氏によると、損益トントンの水準まで利息を引き下げ、ギリシャの債務の残存期間をさらに延長すれば、GDPの17%に相当する金額を節約することができるという。

 ギリシャの不況からは利益を得ないという精神で、ユーロ圏の当局者は、早い時期に行ったECBの債券買い入れプログラムで得た利益19億ユーロを還元することもできるだろう。

チプラス首相が念頭に置かねばならない2つの支持層

急進左派ツィプラス党首が首相に、欧州初の反緊縮政権 ギリシャ
1月26日、ギリシャ・アテネの大統領官邸で首相の就任宣誓をする急進左派連合(SYRIZA)のアレクシス・チプラス氏〔AFPBB News〕

 だが、ギリシャ政府は、その見返りにはるかに多くのものを提供しなければならないし、チプラス氏は方針転換する場合に、2つの支持層を念頭に置かなければならない。

 1つは、SYRIZAの極左勢力だ。例えば、民営化に関しては、ヤニス・バルファキス財務相もヨルゴス・スタサキス経済相も、国が持つピレウス港湾局の67%の株式の売却を完了させることへの支持を表明している。

 すでにピレウス港で収益性の高いコンテナターミナルを運営している中国遠洋運輸集団(COSCO)と、デンマークのマークスが、最終選考に残った入札者の最有力候補だった。

 だが、筋金入りの左派であるトドリス・ドリツァス氏が運輸担当相を務めており、売却を阻止すると断言している。「生産的な再建」、環境、エネルギーのための新たな省のトップを務めるパナヨティス・ラファザニス氏は、ギリシャをEUのエネルギー指令と完全に同調させることを目的とする他の2つの売却計画を阻止した。

 チプラス氏が満足させておく必要があるもう1つのグループは、他の欧州諸国に対する政府の気骨のある対処によって元気付けられた有権者だ。

 「次に何が起ころうとも、SYRIZAは我々の尊厳を取り戻してくれた」。68歳のアテネの年金生活者ロウラ・ズラタニさんはこう言う。「政府はようやく、我々の生活を非常に困難なものにした外国勢力に立ち向かっている」


04. 2015年2月18日 17:05:55 : nJF6kGWndY

>ほぼ全額がスルーして債権者にいってしまうカネを支援と呼ぶのは悪い冗談

明らかに支援だな
(欧米債権者の)

ただCDSを買っている投機家にとっては、そんな支援は邪魔でしかないw


05. 2015年2月18日 17:14:25 : nJF6kGWndY

やはり弱い銀行は、ひと足先にお陀仏か

http://jp.wsj.com/articles/SB11442920196806124664104580468822939622054
ギリシャ銀行株が急落―預金流出で追加支援が必要に
By JOHANNA BENNETT
2015 年 2 月 18 日 13:01 JST
 17日はギリシャの銀行株が急落した。複数の国内銀が預金流出の加速に伴い中央銀行に追加の緊急支援要請を行うよう求めたと報じられた。

 ブルームバーグは「事情に詳しい関係者」の話として、16日夜にギリシャの救済プログラム延長をめぐるユーロ圏の債権国との交渉が決裂したことを受け、預金流出が加速していると報じた。また、ギリシャの銀行は現行の緊急融資枠を使い果たしたという。

 ブルームバーグは以下のように報じている。

 「投資家から資金を調達できない銀行が預金流出に直面している。ギリシャのユーロ圏内での将来像めぐる不透明感や、資本流出を抑えるために資本統制が利用されるのではないかとの懸念が背景にある。銀行はギリシャ銀行(中央銀行)が実施した緊急流動性支援(ELA)という救命措置で生きながらえている。ELAの実施はECBの承認を必要とする。ELAの融資枠は650億ユーロ(約8兆8000億円)で、銀行の流動性不足を補うための緊急措置として支払い能力のある銀行向けに実施される」。

 これを受けて投資家は資金の回収を急ぎ、米国に上場しているギリシャの銀行株が急落した。ギリシャ・ナショナル銀行は9.32%安で、ユーロバンク・エルガシアス、アルファ銀行、ピレウス銀行はいずれも12.7%安となった。

 ギリシャと債権団は、現行の救済プログラムが今月末に期限が切れるのを前に新たな金融支援の枠組みについて合意を急いでいる。17日にはユーロ圏各国の財務相がギリシャに救済プログラムの延長を申請するよう求めた。このうちドイツのショイブレ財務相は、ユーロ圏におけるギリシャの将来は全面的にギリシャ政府の手にかかっているとの考えを示した。

 ギリシャの銀行がECBからELA融資を受けたいと願うのであれば、救済プログラムの延長は必須だ。バークレイズのエコノミスト、アントニオ・ガルシア・パスクアル、トマス・ハリエスの両氏は最近のリポートで、ギリシャ当局がユーロ圏財務相の提案を受け入れなければ同国銀行向けの資金供給は打ち切られる公算が大きいと指摘した。

 ギリシャの銀行が保有する資産のうち、ECBの定例資金供給オペの担保として認められる投資適格級資産は限られている。


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