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シンガポール増税、「ピケティ」超越する現実主義
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投稿者 蟲 日時 2015 年 2 月 26 日 15:45:29: VXoEun45fU5tI
 

 シンガポール増税、「ピケティ」超越する現実主義
2015年 02月 25日 14:00 JST
Andy Mukherjee

[シンガポール 24日 ロイター] - 格差問題を取り上げた「21世紀の資本」が世界的ベストセラーとなったフランスの経済学者トマ・ピケティ氏。同著では富裕層に対する資産課税強化などを訴えているが、シンガポールによる富裕層増税は、むしろ現実主義によるものと言えそうだ。

シンガポール政府は、年収32万シンガポールドル(約2800万円)以上の高額所得者の所得税について、最高税率を現在の20%から22%に引き上げると発表した。

過去30年にわたる「富裕層優遇」税制からの脱却は、格差問題をめぐるピケティ氏の主張にも沿う。一方で、富裕層がお金だけでなく、きれいな空気や社会の安定も重視するはずだというシンガポール政府の読みも見て取れる。

シンガポール政府は、所得税増税で年間4億シンガポールドルの税収増につながると試算している。またこれとは別に、政府系投資機関テマセクは今後、総額2230億シンガポールドルに上る投資ポートフォリオが生み出す実質利益の最大半分を国庫に納入することになる。

以上2つの施策により、同国の年間歳入は向こう5年にわたり、国内総生産(GDP)の1%に相当する押し上げが期待できるという。これにより、新たな空港ターミナルの建設や高齢化社会に対応する病床増加など、歳出の増大分をまかなえるはずだ。

10年前であれば、シンガポールは消費税(GST)の引き上げを選択していただろう。消費税は徴収が比較的容易であり、富裕層の所得に対する課税より安定的な税収も期待できる。しかし今、その選択肢は政治的に実現不可能だ。シンガポール独立以来の半世紀で一貫して与党の座にある人民行動党(PAP)は、2017年1月までに総選挙を行わなければならず、有権者の反発はできるだけ避けたいからだ。

さらに言えば、シンガポールの富裕層にとって、魅力的な代替案はそれほど多くない。シンガポールのライバルである香港も富裕層の所得に対する税率は相対的に低いが、空気は汚れており、中国政府の締め付け強化によって社会不安は増大している。

シンガポールの富裕層は、安定的で安全なタックスヘイブンを維持する代償として、自分たちの所得に対する数パーセントの税率引き上げをのむということだ。大いなる格差社会では、エリートたちがピケティ氏の理論を受け入れたとは考えにくい。
http://jp.reuters.com/article/jp_column/idJPKBN0LT0B520150225

 

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コメント
 
01. 2015年2月26日 17:30:35 : nJF6kGWndY

いずれにせよ、税金を払う人間の満足度を高めることが重要ということだな

02. 2015年2月26日 22:54:03 : jXbiWWJBCA

インド株:2週ぶり大幅下落−金属株とセメント銘柄が安い 
  (ブルームバーグ):25日のインド株式市場では、指標のS&P・BSEセンセックスが2週間ぶり大幅下落。インド政府が鉄道予算の中で貨物運賃を引き上げたことから、金属やセメント銘柄が売られた。
ヒンダルコ ・インダストリーズとスチール・オーソリティー・オブ・インディアが大きく下げ、金属株指数は2週間ぶり安値を付けた。ウルトラテック・セメントは7週間ぶりの大幅安。鉄道建設のカリンディー・レール・ニルマンは4.4%の値下がり。
センセックス は前日比0.9%安の28746.65で引けた。これは9日以来の大幅下落。デリバティブ(金融派生商品)取引の期日に伴うポジション解消も、相場の下落要因となった。
スレシュ・プラブ鉄道相はこの日発表した鉄道予算で、セメントや石炭、食用穀物などの運賃を最大10%引き上げたことを明らかにした。
原題:Sensex Drops Most in Two Weeks on Indian Rail Freight Increase(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ムンバイ Rajhkumar K Shaaw rshaaw@bloomberg.net;ムンバイ Santanu Chakraborty schakrabor11@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Michael Patterson mpatterson10@bloomberg.net Ravil Shirodkar, Phani Varahabhotla
更新日時: 2015/02/26 21:48 JST

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NKDMMN6JIJUU01.html


 
ブラジルのヴァ―レ:10−12月、2期連続赤字−レアル・商品安で 
  (ブルームバーグ):鉄鉱石生産で世界最大手、ブラジルのヴァーレ の昨年10−12月(第4四半期)決算は、純損益が赤字となった。商品相場の下落に加え、ブラジル・レアル安で債務負担が膨らみ、2四半期連続で赤字を計上した。
26日の発表資料によれば、赤字額は18億5000万ドル(約2200億円、1株当たり36セント)。前年同期は過去最悪の赤字となる64億5000万ドル(同1.26ドル)だった。昨年10−12月の調整後EBITDA(利払い・ 税金・減価償却・償却控除前利益)は前年同期比67%減の21億9000万ドル。
純売上高は31%減り90億7000万ドル。アナリスト9人の予想平均は82億2000万ドルだった。通年では375億ドルに減少し、2009年以来の低水準となった。
原題:Vale Posts Another Quarterly Loss as Iron-Ore Prices Plunge (1)(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先: Rio de Janeiro Juan Pablo Spinetto jspinetto@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: James Attwood jattwood3@bloomberg.net Robin Saponar, Tina Davis
更新日時: 2015/02/26 21:28 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NKDO926JIJV801.html

[32削除理由]:削除人:無関係

03. 2015年2月27日 08:30:15 : jXbiWWJBCA

シンガポールは建国の父の功績を超えられるか
2015年02月27日(Fri) Financial Times
(2015年2月26日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

日経新聞主催の国際交流会議、シンガポールのリー元首相も出席 - 東京
シンガポール首相を30年間務めたリー・クアンユー氏(写真は2006年)〔AFPBB News〕

 フィデル・カストロのキューバは例外かもしれないが、シンガポールほど1人の男のレガシーを密に反映した国はほとんどない。

 91歳で重度の肺炎で入院しているリー・クアンユー氏は、いまや英国や米国、ノルウェーより高い物質的生活水準を持つ国を築き上げたと主張できる。

 パンチが効いた自伝『From Third World to First(邦訳:リー・クアンユー回顧録[下])』には、見込みのない歴史と地理から繁栄する都市国家を魔法のように呼び出した功績への強烈な自覚が表れている。

 だが、建国の父がいなくなった時、シンガポールはどうなるのだろうか?

存命中に功罪を評価することはできないが・・・

 ある意味では、そう問うのは、幾分不作法であることは言うまでもなく、早計だ。リー氏自身がかつてニューヨーク・タイムズ紙に語ったように、人が死ぬまで、その人を判断すべきではない。「棺を閉じ、それから判断しろ」というのが、彼の表現だった。

 実際、リー氏が生きているうちは、本当の評価は不可能だ。それはシンガポール人が抱く敬意や恩義のためでもあり、中傷されたと感じた時にリー氏が決まって訴訟に出ることから生じた根強い不安のせいでもある。

 リー氏の初期の協力者の1人は、同氏のレガシーが話題に上った時に、いわくありげにこうささやいた。「人が働いた悪事は、当人が死んだ後も生き続ける。良いことは概して、その人の骨と一緒に葬られる」

 別の意味では、シンガポールがポスト・リー時代に直面するジレンマはすでに訪れている。リー氏は2011年、自身が共同創設した人民行動党が50年間で最悪の選挙結果に見舞われた後に内閣から退いた(長年政権を担っている同党は、得票率がわずか60%だったにもかかわらず、87議席中81議席を勝ち取った)。

 リー氏の半引退――今でも同氏は国会議員だ――は、首相として30年、上級相、内閣顧問としてさらに20年に及んだキャリアに終止符を打った。内閣顧問は、2004年に首相になった息子のリー・シェンロン氏が創設した役職だ。

事業しやすい環境、1位はシンガポール 世銀報告書
シンガポールの金融街〔AFPBB News〕

 シンガポールの問題は、現実のものだが、大半の国が是が非でも欲しがるような問題だ。

 きれいで安全で重要な金融・製造拠点であるシンガポールがモデルの役割をなかなか果たせないのは、ひとえにその規模が小さいためだ。

 だが、シンガポールの一般市民の間には、目に見える不満感が存在し、選挙と、厳格に統制された旧来メディアの制限を逃れる活発なブログ界の双方に不満が表れる。

 多くのシンガポール人は、この国の銀行家や証券ブローカー、その他の専門職の集団が吊り上げる、とてつもなく高い不動産価格に手が届かない。富の格差は拡大している。

成長の持続性に疑問符

 移民に対する反感もある。シンガポールの人口530万人のうち、130万人はこの国に住んでいない外国人だ。政府は移民の流入を減らそうとしたが、一方では、世界で最も低い部類に入る出生率と戦わなければならない。

 1960年代に、リー氏は人口過剰を恐れ、「2人でストップ」キャンペーンを率いた。シンガポール女性は同氏の言うことを真に受け、言葉以上に受け止めた。平均すると、シンガポール女性が生む子供の数はたった1.3人で、人口を維持するために必要な2.1人を下回る。人口減少の展望は、成長の持続性に関する現実的な疑問を呼ぶ。

 これに対し、政府はリー氏が定めた自力資本主義を修正し、再配分の拡大と社会福祉への投資の増加を約束している。今週は、社会福祉の財源を確保するために、上位5%の高額所得者の税率を20%から22%に引き上げた。

 リー氏にとっては、大半の人より、いま起きかけているこうした問題は意外ではないかもしれない。同氏はかねて極端な心配性で、シンガポールを築く仕事を「一見すると絶対克服できない困難に抗う長く、辛い苦役」と呼んだ。

 シンガポールは水の供給を、1965年に分離したマレーシアに依存している。防衛については、英国が撤退した後は、徴兵制の自国の軍に頼っている。

 リー氏は中国系、マレー系、インド系が入り交じるシンガポールの人種的、言語的分裂に悩まされた。これに対して英語と中国語の2言語併用政策を取り、同氏いわく共通の運命を欠くさまざまな人の一群から「多民族社会」を築こうとした。腐敗には厳しく対処した。シンガポールの唯一の資源である人に規律を敷く手段として体罰を奨励した。

 リー氏の功績は、たとえ強硬だったとしても、本物だ。同氏は校長のように、自分より長続きすることを願うしかない文化を生み出した。民主的なプロセスをあまり信頼しなかった。伝記作家のトム・プレート氏に「私は一人一票が最終形だとは思わない」と語った。

 リー氏は一般市民よりもエリートに大きな信頼を置いた。そのエリート層はいまも概ね有能で実際的だ。

 だが、リー氏がいなくなった時、シンガポール人は自分たちで物事をこなしていく方法をもっとしっかり学んでおけばよかったと思うかもしれない。

By David Pilling

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/43033



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