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3月2日、FRB当局者のうち、6月の利上げ開始支持の見方が半数近くとなっており、イエレン議長がコンセンサス重視の判断を下せば6月利上げの決定につながる可能性もある。写真はイエレン議長、2月撮影(2015年 ロイター/Jim Bourg)
焦点:半数近いFRB当局者が6月利上げ支持、議長の判断に注目
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0LY0QM20150302
2015年 03月 2日 18:41 JST
[ワシントン 2日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)の当局者のうち、6月の利上げ開始を支持する見方が半数近くとなっており、イエレン議長はこれまでのところ同調していないものの、コンセンサスを重視した判断を下せば6月利上げの決定につながる可能性もある。
現在17人の当局者のうち7人は少なくとも6月利上げを選択肢として検討するか、賃金やインフレ率が上向くとの見通しを基に、一段と早期の利上げに動くことを求めてきた。
一方、景気や労働市場の本格的回復には道のりが長いとする当局者の数は減少しており、利上げは2015年のもっと遅い時期、あるいは2016年まで待つことが適切とここ数週間で明確に述べた当局者の数は4人にとどまった。
イエレン議長を含む5人の現在のFRB理事はそれほど明確な発言はしていないが、パウエル理事など複数の理事は力強い雇用の伸びが継続するとの見通しを示している。6月利上げに前向きな7人の当局者すべてが連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有しているわけではない。
<3月は「忍耐強く」削除へ>
FRBの現旧当局者らによると、3月17─18日開催のFOMCでは政策金利の先行きを示すフォワードガイダンスの「忍耐強くいられる(patient)」との文言を削除し、6月の利上げに道を開く公算が大きい。
FRBで調査統計局長などを歴任したデビッド・ストックトン氏(現ピーターソン国際経済研究所シニアフェロー)は「3月に『忍耐強くいられる』の文言を削除する公算が大きい」と指摘。「イエレン氏が金利で次の一手を打つ用意がなくとも、その時が近づいているとの認識は恐らく広がっている」と述べた。
「忍耐強くいられる(patient)」の文言は、少なくとも2回の会合で利上げを見送るとの姿勢を示している。6月会合の前には、4月にも会合がある。3月のFOMCでこの文言を維持した場合は、6月利上げの可能性はなくなり、イエレン議長の会合後の会見が予定されている9月のFOMCに先送りされるとみられる。
ストックトン氏は、個人的には9月の利上げを予想すると表明。ただ、見極めるのは難しく、賃金またはインフレ率が上向いた場合、あるいはFRBが政策引き締めが可能ということを市場に示す必要があると感じた場合は、6月に前倒しされる可能性があるとした。
FRB理事の元アドバイザーで、現在はジョンズ・ホプキンス大学の経済学教授であるジョン・ファウスト氏は金融引き締めサイクルは今後2年にかけて緩やかに進展する見通しであるため、利上げ開始が6月でも9月でも違いはほとんどなく、「片付けた方がいい問題なだけかもしれない」と指摘。
<イエレン議長は6月利上げに消極的>
ただ、イエレン氏はこれまで一貫して労働市場を注視する姿勢を崩していないため、ストックトン氏を含む複数の専門家はイエレン氏が早期の利上げに抵抗し、インフレ率上昇のリスクがあっても雇用の創出を追求すると予想。 また、投資家は一般的に、利上げ開始は当局者が示唆してきた時期よりも遅く、そのペースも緩やかと予想している。
CMEグループのフェドウォッチによると、フェドフェデラルファンド(FF)金利先物市場が織り込む利上げ開始時期ははここ1週間で、9月と10月の間で揺れている。
一方、FRBの責務は雇用の創出を促進し、インフレを抑制することだが、物価が上昇する状況にはない。米国のインフレ率は低下し、FRBの2%の目標からさらに遠ざかっている。一部の当局者は、FF金利を変更する前に、インフレ率が上昇するとの確信を深めたいと考えている。
先週発表された1月の消費者物価指数(CPI)では、総合指数がエネルギー価格の下落を受けて低下した一方で、コア指数は上昇しており、原油安の影響が一時的だと考える当局者にとっては安心感を与える内容となった。
イエレン議長は先週の下院の委員会での証言で、大手小売業者が初任給の引き上げを決定したことについて「良い兆し」とし、景気が改善するにつれてこういった兆しが増えることになると述べた。
6月利上げに前向きな当局者らも、このようなポジティブな動向について強調している。
スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)の米国担当チーフエコノミスト、ベス・アン・ボビノ氏は、歴史的にみれば、現在のゼロ近辺の金利は5.7%の失業率や、中銀の政策決定に使われる公式の多くと整合性がなく、過去のリセッション(景気後退)期の最低金利水準も下回っていると指摘。
同氏は、「FRBは風船を解き放ち、市場がどのように反応するか確認したい」とし、事実上のゼロ金利政策を終わらせ、金利を抑制する政策手段が実際にどのように機能するか確認することを求めていると説明した。
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