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「財務省と戦っているアベノミクス」(EJ第3994号) Electronic Journal
http://www.asyura2.com/15/hasan94/msg/431.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 3 月 16 日 09:00:05: igsppGRN/E9PQ
 

「財務省と戦っているアベノミクス」(EJ第3994号)
http://electronic-journal.seesaa.net/article/415655618.html
2015年03月16日 Electronic Journal


 EJは一貫して自民党には批判的ですが、安倍政権については
少し今までとは違うスタンスを持ちつつあります。なぜなら、安
倍政権の進めるアベノミクスが少しずつですが、デフレ脱却に向
けて進みはじめていると思うからです。
 アベノミクスを批判する人はうんざりするほどたくさんいます
が、誰もアベノミクスに代わるデフレ脱却策を持ち合わせていな
いと思います。あの陰鬱で暗いデフレ時代に逆戻りしたいとは誰
も思わないでしょう。
 日本の政治は、明治維新以来、官僚機構に完全に主導権を握ら
れており、政治は国民が選挙で選ぶ政治家主導で行われていない
のです。その官僚機構の中枢は財務省です。日銀も独立はしてい
るものの、財務省の影響力と無関係ではないのです。したがって
経済政策も財務省の意向には逆らえないのです。
 自民党は長い間にわたって、官僚機構と折り合いをつけ、国民
向けには政治家主導のかたちをとっているものの、実質的権限は
官僚機構が握っているのです。これについては、これまでEJで
何回も取り上げて論じてきているところです。
 現在、安倍政権は閣僚の政治とカネが噴出しているものの、内
閣支持率は安定しています。それは、アベノミクスによる円安=
株高が起きたことで、経済が良い方向に向かっていると多くの国
民が少し感じはじめたからです。
 日本経済を良い方向に向けるには、どうしても財務省と本気で
戦わざるを得ないのです。それが今までの自民党政権と、官僚機
構と戦うことを公約にして政権交代を果した民主党政権でもでき
なかったのです。
 とくに民主党政権では、政権運営に慣れていないことに加えて
政権運営の経験があり、政権交代の立役者である、最も頼りにな
るはずの小沢一郎氏を排除するという愚かな党内抗争を起こして
党勢を弱め、完全に財務省の術中にはまって、公約にない消費税
大増税を決めてしまったのです。
 しかし、安倍政権には大きな問題点が多々あります。原発をベ
ース電源とするエネルギー政策、日本を戦争ができる国にする安
保法制の議論などがそれに当たりますが、そこから経済政策──
アベノミクスの部分を切り離して考えるべきです。経済政策につ
いては評価できる部分があるからです。EJでは、そのように考
えて、アベノミクスを論じていきます。
 さらにアベノミクスを正しくとらえるためには、そこから消費
税増税スケジュールを外して考えるべきです。なぜなら、消費税
の増税は、アベノミクスが始まる前に民主党政権主導で決められ
たスケジュールであり、アベノミクスという経済政策には含まれ
ていないからです。
 確かに自民党も野党時代の谷垣総裁主導で消費税10%を推進
していますが、もし消費税増税が決まる前に安倍政権が発足して
いれば、消費税増税を見送っているはずです。それなら2014
年4月の増税はなぜ実施したのかというと、それは財務省の圧力
に屈したからであるといえます。
 なぜなら、デフレから脱却しようとしているときに、増税など
の緊縮政策を実施することは、その足を引っ張ることは確実であ
り、そんなことは経済の常識であるからです。それでも財務省に
逆らうことは安倍首相にとってはリスクがあったのです。
 リフレ派の学者の一人で、3月25日に任期が満了する日銀の
宮尾龍蔵審議委員の後任に内定している早稲田大学教授の原田泰
氏は、消費税増税とリフレ政策には、経済的相互依存関係と政治
的相互依存関係があるとして次のように述べています。
―――――――――――――――――――――――――――――
 経済的相互依存関係とは、消費税増税が消費需要を減退させて
予想物価上昇率を引き下げ、それが実質金利を引き上げて投資を
削減し、経済全体に、より大きなマイナスの影響を与え、デフレ
脱却を難しくする可能性である。
 さらに、政治的相互依存関係がある。景気は消費税増税によっ
て、少なくとも一時的には失速する。それは、消費税増税の当然
の影響なのだが、金融緩和政策の失敗とされて、緩和政策ができ
なくなってしまうかもしれない。現在のリフレ政策は、安倍晋三
総理が、多数派の日銀官僚、財務官僚、金融機関などの反対を押
し切って黒田東彦日銀総裁に行わせているものである。景気が順
調に拡大しなければ、総理の政治力が弱まって、リフレ政策の継
続が難しくなるかもしれない。
 私としては、消費税を増税して財政赤字を削減するのが、国家
100年の大計であると国士的議論を唱えている方には、それを
全うしていただきたい。すなわち、「増税すれば景気が悪くなる
のは当たり前で、景気が悪くなっても消費税増税をする。消費税
増税とリフレ政策とは関係がない」と宣言していただきたい。増
税しても景気が悪くならないというのは詐欺師だが、景気が悪く
なっても増税するというのは国士である。奇妙な考え方に取りつ
かれた国士も困るが、私は、詐欺師より国士の方が好きである。
                       ──原田泰著
   『日本を救ったリフレ経済学』/日経プレミアムシリーズ
―――――――――――――――――――――――――――――
 現在、日本経済は依然としてデフレ下にあります。そういう状
況において消費税増税などの緊縮政策を取ると、確実に景気は悪
化し、雇用に影響が出てきます。財政再建を旗印にそういう緊縮
政策を強行すると、給与は下がり、多くの人はリストラされ、職
を失うことになります。
 重要なことは、そういう状況でも官僚(公務員)は、少なくと
も景気悪化によって職を失うことはないし、基本的に給与は景気
の状況に関係なく上がっていくのです。彼らにとってリストラは
あり得ないし、景気が良くなろうが悪くなろうが関係がない安全
な立場にいるのです。だからこそ、財務省は、国民を苦しめる消
費税増税を平気で進めることができるのです。
             ── [検証!アベノミクス/76]

≪画像および関連情報≫
 ●トリクルダウンはない?江戸時代と比較する/原田泰氏
  ―――――――――――――――――――――――――――
  トリクルダウンという言葉がある。豊かな人々がもっと豊か
  になれば、やがてその豊かさが下にも落ちてきて貧しい人も
  豊かになれるという議論である。アベノミクスで株が上がれ
  ば、そのおこぼれは皆に回ってくる。円安で輸出大企業が利
  益を上げれば、それは労働者や下請けにも回ってくるという
  議論である。だが、そんなものは自分のところに落ちてこな
  いと、多くの人はトリクルダウンに懐疑的である。しかし、
  私は、トリクルダウンがないはずはないと思う。豊かな人が
  まず豊かになるのだから、それが所得分配を平等にすること
  はないが、理屈から言って、おこぼれがないはずはない。豊
  かになった人は、そのより豊かになった部分を、貯蓄をする
  か消費をするかしかない。貯蓄は必ず投資されるはずだから
  投資が増える。国内で投資が増えれば、必ず誰かを雇うはず
  である。雇用が増えれば、トリクルダウンがあったことにな
  る。海外に投資したのでは、海外で雇用が増えるだけだから
  日本国内にはトリクルダウンがない。しかし、海外ではトリ
  クルダウンがあったはずだ。こう言うと、多くの人は、海外
  でトリクルダウンがあっても仕方がないと怒るだろう。怒る
  のはもっともだが、日本は、海外投資を活発にして、投資収
  益で食べてゆくべきだという議論が、盛んになされた時代も
  あった。             http://bit.ly/1xomRUl
  ―――――――――――――――――――――――――――

<img src="http://img.asyura2.com/us/bigdata/up1/source/41027.jpg">


 

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コメント
 
01. 2015年3月16日 09:24:29 : nJF6kGWndY

>陰鬱で暗いデフレ時代に逆戻りしたいとは誰も思わないでしょう

そうでもないだろうw

>日本経済は依然としてデフレ下にあります

もうデフレではない

ただ完全雇用には達しておらず、GDPギャップも残っている上に

コストダウンデフレのリスクが高まっているということだ



02. 2015年3月16日 20:59:14 : jFfd7fKg92
バッター・アウト
http://songcatcher.blog.fc2.com/blog-entry-822.html

03. 2015年3月16日 21:14:45 : HCehDUrNK2
安倍首相への助言
http://songcatcher.blog.fc2.com/blog-entry-3.html

【日本経済をダメにしたのは日銀】(追記の追記=Read more)
http://songcatcher.blog.fc2.com/blog-entry-672.html


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