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大塚家具を滅ぼす創業家 身内の呆れた覇権&利得争い 企業経営の体なさず(Business Journal)
http://www.asyura2.com/15/hasan94/msg/681.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 3 月 27 日 06:48:05: igsppGRN/E9PQ
 

大塚家具を滅ぼす創業家 身内の呆れた覇権&利得争い 企業経営の体なさず
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150327-00010005-bjournal-bus_all
Business Journal 3月27日(金)6時2分配信


「見ていて呆れる」

 大塚家具の内紛を見たファンドマネージャーのひとりがつぶやいた。恐らく、彼と同じ印象を持つ市場参加者は多いだろう。そして、世間一般の感覚からしても、企業の経営に家族間のもめ事を持ち込むことに、多くの人が違和感を持っているはずだ。

 大塚家具の創業者、大塚勝久会長とその娘、久美子社長の経営権をめぐる争いは、ついに27日の株主総会で決着を迎えるが、なぜここまで事態が悪化したのか。ひとつの理由は、大塚家具に所有と経営の分離の考え方と経営戦略がないからだ。本来、企業は個人の所有物ではなく社会の公器だ。この視点があって初めて、企業は利害関係者=ステークホルダーの利害を尊重し、中長期の成長イメージを市場に示すことができる。それが確立できない企業の経営は成り立たない。

●企業は創業者の所有物ではない

 大塚家具の経営陣は「企業は誰のものか」という根本的なポイントを理解できていないようにみえる。企業は、その事業領域が拡大するにつれて社会に対する責任を負う。理論的に企業は多くの株主の所有物だ。そして、企業は規模の拡大や上場を通して、消費者、取引先など多くの利害関係者に影響を与える。

 そのため、経営者は経営の専門家とは限らない株主の代理人として、ステークホルダーの利害を調整しつつ株主価値の最大化を図ることが求められている。これが所有と経営の分離の基本的命題だ。客観的な経営の執行と評価、修正のために企業統治=コーポレートガバナンスの重要性も高まっている。

 勝久氏と久美子氏の両陣営は、ガバナンスの強化を意識して社外取締役の増員を主張している。しかし、所有と経営の分離の意識が明確でない以上、かたちだけのガバナンス強化が功を奏するとは思えない。

 勝久氏と久美子氏の主張は非難の応酬に終始している。株価はプロキシーファイトの影響から上昇してはいるが、中長期的な成長期待は高まってはいないと考えられる。なぜなら、創業者一族による経営の結果、同社は優位な競争ポジションを獲得できていないと考えられるからだ。そのため、創業者が大塚家具を支配し続ければ、同社の経営リスクは高まる可能性がある。必要なものは、明確な経営戦略を提示できる人材の登用だ。

●戦略なき組織に将来はない

 大塚家具の株価を振り返ると、近年、株価は優位に上昇してこなかった。売上高も伸び悩んでいる。一方、ここ数年、同社は40円の配当を維持している。その経営状況の中で勝久会長、久美子社長ともに倍以上の増配を主張し、株主の支持を取り付けようとしている。それは経営者のメンツを保ち、創業者の利得を確保したいという現状維持の現れにほかならない。

 環境は変わり、競争も激化する。その中で生き残るためには現状維持ではなく、差別化が必要だ。それは、会員制度、広告宣伝費の維持といった「戦術」とは違う。高付加価値な家具を販売してブランドイメージの強化を図る、海外進出を進めて国内事業への依存度を下げるなど、企業の中長期的な方向性を示す考え=「戦略」が必要だ。

「組織は戦略に従う」。戦略があってこそ組織は環境などの変化に対応できるという米歴史学者アルフレッド・チャンドラーの指摘に照らせば、大塚家具の経営再建には、現経営陣が示す以上の改革が求められるだろう。秩序なき身内の覇権争いは、もはや企業経営の体をなしていない。経営戦略の提示と執行、モニタリングこそが企業の環境適応能力を測る尺度だ。

 奇しくも、大塚家具の内紛は国内企業や機関投資家がコーポレートガバナンスや成長戦略の重要性を認識しつつある状況下で激化した。同社の主要株主には大手機関投資家の名が目立つ。それだけに、お家騒動としてこの問題を片付けるのではなく、なぜ機関投資家はこうした問題を見過ごしてきたのか、冷静に振り返る必要がある。それが、わが国の資本市場の存在感を高め、真に成長を支える市場機能の整備につながるだろう。

(文=真壁昭夫/信州大学経済学部教授)


 

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